『雪と光竜と夢幻世界』コラボ・1　作：光芒

『銀河竜を駆る少女』スペシャルコラボ・1



『雪と光竜と夢幻世界』





○前書き・注意事項
・このシリーズは、Ales様作『雪と光竜と夢幻世界』とのコラボ作品になります
・このシリーズでは、光芒作『銀河竜を駆る少女』の主人公・天都 遊希（あまつ ゆうき）とAles様作『雪と光竜と夢幻世界』の主人公・宮戸 遊貴（みやと ゆき）のデュエルをお送り致します
・このシリーズでのデュエルは『マスタールール3』で行われます。よって、リンクモンスターは登場しません
・初期ライフは8000のシングルデュエルです
・このシリーズで二人が使用するデッキは本編中では存在しなくなったカードおよび本編中で使用していないカードを使ったデュエルになります。
・時間軸や設定に齟齬が生まれる可能性がありますが、ご了承ください
・オリカは登場しません





＊






　夏の夜。千本の鳥居が並ぶ歴史深き神社の本殿前。紅く輝く本殿と大量の提灯が宵闇の世界を照らす中、二人の少女が対峙していた。
　片やかつて世界にその名を轟かせた伝説のプロデュエリスト・天都 遊希。そしてそんな遊希と対峙するのは、実績も実力も申し分ない彼女を本能のまま奮い立たせる少女・宮戸 遊貴。
　そんな静寂に包まれた世界において、二人の少女の運命的な一戦の火蓋が切って落とされた。


先攻：遊貴　使用デッキ【？？？】
後攻：遊希　使用デッキ【？？？】


遊貴　LP8000　手札5枚
デッキ：35　モンスター：0　魔法・罠：0　墓地：0　Pゾーン：青/赤　除外：0　エクストラデッキ：15（0）
遊希　LP8000　手札5枚
デッキ：35　モンスター：0　魔法・罠：0　墓地：0　Pゾーン：青/赤　除外：0　エクストラデッキ：15（0）


☆TURN01（遊貴）

「私のターン……むぅ」

　5枚の初期手札に目を通した遊貴は難しい顔をする。だが、無理もないだろう。このデッキは普段彼女が使っているデッキではなく、彼女の姉である宮戸 琉枝（みやと るえ）がこの時のために用意した代物であったからだ。そのため使い慣れていないといえば使い慣れていないデッキである。しかし、そんなデッキであっても使いこなせるだけのタクティクスを見せることができるのが宮戸 遊貴というデュエリストであった。

（動かしたことのないデッキだけど、どういう手順で回せばいいかはだいたいわかる。なんだかんだ言って有名なデッキだから）
「私は手札の《伝説の白石》をコストに魔法カード《調和の宝札》を発動」

《調和の宝札》
通常魔法
手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1体を捨てて発動できる。デッキからカードを2枚ドローする。

「デッキから2枚ドロー。そして墓地に送られた伝説の白石の効果も発動する」

《伝説の白石（ホワイト・オブ・レジェンド）》
チューナー・効果モンスター
星1/光属性/ドラゴン族/攻300/守250
(1)：このカードが墓地へ送られた場合に発動する。デッキから「青眼の白龍」1体を手札に加える。

「……デッキから《青眼の白龍》1体を手札に加える」
「青眼……？ どうしてあなたがそのデッキを？」

　遊貴のデッキが【青眼】と知った遊希は驚きの表情を見せる。【青眼】は海馬コーポレーションの二代目社長にして、自身も伝説的デュエリストとして名高い海馬 瀬人（かいば せと）が使用していたデッキであり、そのデッキを持つことが許されているのは世界で海馬コーポレーションから認められた一部のデュエリストのみなのだ。

「むぅ……知らない。琉枝……姉に聞いて。あいつのことだからきっと悪どい手で入手した。たぶんそのうち捕まるかも」
「……大丈夫なの？ あなたのお姉さん」
「大丈夫、たぶん……えっと、私は手札1枚をコストに魔法カード《ドラゴン・目覚めの旋律》を発動」

　この場にいない姉の身を案じている暇はない。遊貴の全神経はこのデュエルに向けられていた。

《ドラゴン・目覚めの旋律》
通常魔法
(1)：手札を1枚捨てて発動できる。攻撃力3000以上で守備力2500以下のドラゴン族モンスターを2体までデッキから手札に加える。

「手札の《ダンディライオン》を捨てて、デッキから《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》と《青眼の亜白龍》を手札に加える。そして墓地に送られたダンディライオンの効果を発動する」

《ダンディライオン》
効果モンスター（制限カード）
星3/地属性/植物族/攻300/守300
(1)：このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分フィールドに「綿毛トークン」（植物族・風・星1・攻/守0）2体を守備表示で特殊召喚する。このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。

「私のフィールドにレベル1の綿毛トークン2体を守備表示で特殊召喚する。そして手札の青眼の白龍を相手に見せることで青眼の亜白龍を特殊召喚する」

《青眼の亜白龍（ブルーアイズ・オルタナティブ・ホワイト・ドラゴン）》
特殊召喚・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。手札の「青眼の白龍」1体を相手に見せた場合に特殊召喚できる。この方法による「青眼の亜白龍」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1)：このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「青眼の白龍」として扱う。
(2)：1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

「そして手札から儀式魔法《高等儀式術》を発動」

《高等儀式術》
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
(1)：レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送り、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。

「デッキから通常モンスターである青眼の白龍1体を墓地に送って儀式の生贄に……ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを儀式召喚！」

《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守0
「カオス・フォーム」により降臨。このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1)：このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2)：このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が越えた分の倍の数値だけ戦闘ダメージを与える。

「召喚権を使わずに先攻でカオス・MAX・ドラゴンの儀式召喚までしてみせるとは……あなた本当にそのデッキ使ったことないの？」
「ない……少なくとも宮戸家はそこまで裕福じゃないから」
「……まあ竜司さんをはじめ色々なプロデュエリストが使っているから回し方は使ったことない人でもわかるかしらね。私だって知ってるもの」

　遊貴のフィールドには効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない攻撃力4000のブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンにレベル8で破壊効果持ち攻撃力3000の青眼の亜白龍が居並ぶ。これだけでも十分と言えば十分なのだが、相手のターンではバニラ同然の亜白龍と攻守0の綿毛トークン2体を残して終わるのは心許ない。少なくとも相手があの天都 遊希であれば猶更だ。

（もう一歩進むにはここから一手、更に踏み込まなくてはいけない）
「私は手札からチューナーモンスター《太古の白石》を召喚」

《太古の白石（ホワイト・オブ・エンシェント）》
チューナー・効果モンスター
星1/光属性/ドラゴン族/攻600/守500
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)：このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「ブルーアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。
(2)：墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「ブルーアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

「そしてレベル1の綿毛トークン1体にレベル1の太古の白石をチューニング。シンクロ召喚！ シンクロ・チューナー《フォーミュラ・シンクロン》！」

《フォーミュラ・シンクロン》
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
チューナー＋チューナー以外のモンスター1体
(1)：このカードがS召喚に成功した時に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
(2)：相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。

「シンクロ召喚に成功したフォーミュラ・シンクロンの効果。デッキからカードを1枚ドロー。そしてレベル8の青眼の亜白龍にレベル2のシンクロ・チューナー、フォーミュラ・シンクロンをチューニング！ シンクロ……召喚！ レベル10！ ―――《白闘気双頭神龍》！」

　水面を突き破って現れたのは巨大な双頭の龍の姿をした白く美しい魚のようなモンスター。その仕様上レベル8のモンスターを多く採用する【青眼】デッキにおいては、種族・属性こそ無関係ながらフォーミュラ・シンクロンのようなシンクロチューナーを用意するだけでこのモンスターをシンクロ召喚できるのだ。

《白闘気双頭神龍（ホワイト・オーラ・バイファムート）》
シンクロ・効果モンスター
星10/水属性/魚族/攻3300/守3000
Sモンスターのチューナー＋チューナー以外のモンスター1体以上
(1)：自分ターンにこのカードがS召喚に成功した時に発動できる。
自分フィールドに「神龍トークン」（魚族・水・星10・攻3300／守3000）1体を守備表示で特殊召喚する。
(2)：相手ターンに1度、自分フィールドにトークンがない場合に発動できる。
自分フィールドに「神龍トークン」1体を特殊召喚する。
(3)：このカードが相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に、自分フィールドに「神龍トークン」が存在していれば発動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。

「シンクロ召喚に成功した双頭神龍の効果。神龍トークン1体を守備表示で特殊召喚する。この神龍トークンのステータスは双頭神龍と同じになる」

神龍トークン　DEF3000　

「むぅ……結局綿毛トークン1体を残してしまった。カードを2枚セットしてターンエンド。そしてエンドフェイズに墓地の太古の白石の1つ目の効果を発動。デッキから《白き霊龍》を特殊召喚」

《白き霊龍》
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカードはルール上「ブルーアイズ」カードとしても扱う。
(1)：このカードは手札・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2)：このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
(3)：相手フィールドにモンスターが存在する場合、このカードをリリースして発動できる。手札から「青眼の白龍」1体を特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。


遊貴　LP8000　手札1枚
デッキ：27　モンスター：5（ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン、白闘気双頭神龍、神龍トークン、白き霊龍、綿毛トークン）魔法・罠：2　墓地：8　Pゾーン：青/赤　除外：0　エクストラデッキ：13（0）
遊希　LP8000　手札5枚
デッキ：35　モンスター：0　魔法・罠：0　墓地：0　Pゾーン：青/赤　除外：0　エクストラデッキ：15（0）


（……うん、思っていた以上に青眼を使いこなしている。竜司さんに匹敵すると言ってもいいかもしれない。でも、あなたが青眼で戦うのであれば……私はこれで応えるだけ！）

☆TURN02（遊希）

「私のターン、ドロー……特別なデュエルとはいえ、またあなたと一緒に戦えるとは思っていなかったわ」
「また……？」
「ええ、私には大事な人がいたの。もう二度と会うことのできない大事な人がね……でも、このデュエルの時だけはその人の力を借りることができた。今、それを見せてあげる。可憐な黒猫ちゃん？」










―――自分のドローフェイズに、通常のドローでドローしたこのカードを公開し続けることで―――









―――そのターンのメインフェイズ1の開始時にこのカードは発動することができる―――





















―――《RUM-七皇の剣》―――















○後書き

先攻：宮戸 遊貴　使用デッキ：【青眼】
後攻：天都 遊希　使用デッキ：【銀河眼】