まきとちづるの……　作：はにわ改

　
まき「ＺＺＺ……」

ちづる「ＺＺＺ……」

作者「あ……しまった。
物語上、この二人は寝てるんだよな。
困ったな……次回予告してもらわなくちゃならないのにーー。

誰か代役はーー」

さすが「はーはっはっはっはっ！！
遂に俺の出番のようだな！」

作者「いや、お前はこれから先、本編に絡む予定ないから」

さすが「何だと？！
どういうことだ、それは！
このままフェードアウトしたら、俺はただの咬ませ犬役じゃねぇか！」

作者「分かってるじゃないか。
だったら、早く帰った、帰った」

さすが「ちょ……まっーー」

（流石凌斗退場。
おそらくこれが正真正銘最後の出番）

作者「さてと、誰か代役は……」

えりざ「お困りかしら？」

作者「お、エリザか。
そっか、お前はあの会場の騒ぎでも、無事って設定か」

えりざ「当たり前です。
私もトーヤくんと同じ、『選ばれた者』ですもの」

作者「いや、あんまりそういう事をさらっと言わないでよ。
まだ語られてない部分なんだからさ」

えりざ「カンのよろしい方でしたら、もうバレバレじゃありませんの？」

作者「ん～……ま、いいや。
んじゃまき・ちづるのコンビの代わりに次回予告お願いします。
一人で申し訳ないんですけど」

えりざ「ご心配に及びませんわ。
私にはこのコがいますから」

コウモリ「キキーーッ！」

作者「いやだから、使い魔がいるのもまだ語ってないんだからさ……。

まーいいや、とにかく頼んます」

えりざ「お任せくださいませ。
ズボラな作者様より、丁寧かつ完璧にこなしてみせますわ」

作者「う、うるさい！
俺だって時間さえありゃ……ぶつぶつ……」

（作者退場）

えりざ「さて、今、トーヤ君とセツナがコンビで、謎の敵『ラピス』とデュエルしている最中でしたわね」

コウモリ「キキッ」（こくり）

えりざ「今、二人は有利になったようですが、もちろんこのまま終わったりしませんわ。
『ラピス』も本気を出してきますの」

コウモリ「キキッ？」

えりざ「そう、再び苦戦に逆戻り、という感じですわね。

ーーそんな中、クロエ先生が秘密裏に発動させた『コード・レッド』。
それさえもが、二人を追い詰めることになりますの」

コウモリ「キッキキーー！」

えりざ「うっふふ……三者三様の思惑が渦巻くデュエル。
果たしてその結末やいかに？

では最強カードの紹介、ですわ」

・ラグナクロス・アドベント
魔法カード
～～を～～して、エクストラ・デッキから『ラグナシス・アレクシア』をＴ・Ｆ召喚する。

えりざ「ああ……ラグナシア様。
そのお姿を拝見出来ないのは、このエリザベート、一生の不覚ですわ」

コウモリ「キキッ！」

えりざ「あら、代わりに見に行ってくださるの？
そうですわね、あなたと私の感覚は同一。
あなたが見る光景は私にも見える。
さすがは私の優秀な使い魔ですわ」

コウモリ「キキーー！」

えりざ「さて、次回予告もこんな感じでよろしいでしょ。
それはそうと、『喉が渇きましたわ』。

……そういえば、この会場には眠らされた方々で一杯ですわね？」

（その瞬間、にょきにょきと伸びるえりざの犬歯。
危ない瞳を輝かせて、舌なめずりを始める）

作者「ちょ、エリザ！
お前、何しようとしてんだ！」

えりざ「何って、ちょっと腹ごしらえを」

作者「駄目！
ちゃっかり仲間増やそうとすんな！」

えりざ「あら、せっかく代役を務めてあげましたのに。
何の御礼もありませんの？」

作者「……ならば、俺の血を吸うが良い！」

えりざ「はあ……？」

作者「さあ、俺の首筋に牙を突き立てて、存分に吸うがいい！」

えりざ「……」

作者「さあ、さあ！」

えりざ「貴方……日々、そういう事を妄想していますのね。

おぞましい劣情……なんと気色悪い。
お陰で一気に食欲が無くなりましたわ」

作者「くっくっく……そんな罵倒ではびくともせんなぁ。
伊達に社会の底辺をなめずって生きてないぜ！」

えりざ「……なんだか、貞操の危機を感じずにはいられません。
私はこれにて失礼させて頂きますわ」

（逃げるえりざ。
使い魔もその後を追う）

作者「では次回！
発動せよ、ラグナクロス・アドベント！でお会いしましょう！」

さすが「俺も出るぜっ！」

作者「出ねーよ」

さすが「なぜだぁあああああ！」

（次回、世界大会編前編最終話。
果たして、流石の出番はあるのだろうか！）

作者「いや、だから無いって（きっぱり）」