ちかげ・えみこの次回予告 　作：はにわ改

　
ちかげ「皆さま、こんにちは。
今回、千歳さんが体調不良とのことですので、また代役を務めさせていただきます、朝霧地影です」

えみこ「よぉっ、みんな元気にしてっか！
次回はあたしの出番だよ！」

ちかげ「え、えみこさん・・・段取りを無視して、勝手に進めるの止めませんか」

えみこ「いいじゃねぇか！
うだうだ色んな事を話すより、分かりやすいだろ？」

ちかげ「いえ、せっかくこの次回予告のために１ページを頂いているのですから、工夫を含めないとーー」

えみこ「んな七面倒くさい事したってダレるだけだろ。
ぱぱーっと終わらせて、早くなんか食べに行こーぜ？」

ちかげ「まったくーー。

えー、次回は先程も自分で言ってましたが、えみこさんが出ます」

えみこ「ひっさしぶりにデュエルだ！
透矢とやって以来だからね、気合いも入るぜ！」

ちかげ「しかもその相手というのがーー」

えみこ「あーっ、ちょっと待ちな、ちかげ！」

ちかげ「な、何ですか？」

えみこ「その先はネタバレ、って奴だろ」

ちかげ「は？」

えみこ「いや、せっかく作者がさ。
あたしが何しようとしてんのか、謎っぽく書いてくれたんだからさ」

ちかげ「何しようとしてる、ってただデュエルするだけでしょう」

えみこ「いや、そーなんだけどさ、対戦相手は伏せとくのが、この場合の華ってもんだろ」

ちかげ「何をわけの分からない事を・・・」

えみこ「まぁ、いーからさ！
対戦相手は秘密ってことで」

ちかげ「・・・賢明なる読者の皆さんなら、展開的に分かっていらっしゃる方も多いと思いますがーー」

えみこ「大丈夫だって」

ちかげ「むぅ・・・それではこれ以上、語ることもありませんから最強カードの紹介をーー」

・混濁魔神（カオス・デビル） アスタロト
闇属

えみこ「ちょーっと、待ちなって！
だからネタバレじゃねーか！」

ちかげ「いや、ですが、台本上はこのカードが紹介カードとなってますからーー」

えみこ「んなの無しだ、無し！
代わりにあたしのカード張っとけ」

ちかげ「えー・・・」

・爆晶竜（バーニング・フレア・ドラゴン）
炎属性 ドラゴン族
レベル ８ 攻撃力 2800 守備力 1000
効果
？？？？

ちかげ「出た、えみこさんの必殺カード。
炎魅子さんのデッキの真の力は、『四龍』カードじゃなくて、このカードですからね。
私も何度爆死したことか・・・」

えみこ「あたしのエースカードだぜ！」

ちかげ「ただ、ですね。
私、いつもこのカードの名前見る度に思うんですがーー」

えみこ「何さ」

ちかげ「・・・いえ、何でもありません」

えみこ「あん？」

ちかげ「ていうか、効果なんで伏せてるんですか」

えみこ「ネタバレになっちまうだろ」

ちかげ「次回予告というのは、程ほどにネタバレするものではーー」

えみこ「ま、見てのお楽しみってことで」

ちかげ「はぁ。

ーーまぁ、というわけで次回。
『炎魅子vs久遠 禍々しき魔神の恐怖
！』でお会いしましょう」

えみこ「ちょ・・・ちかげ、お前なぁ！
今までのあたしの苦労がーー」

ちかげ「私は台本通りにしただけです。
それでは皆さん、ごきげんよう（ぺこり）」

えみこ「いや、終わらすな！」

ちかげ「さぁ、えみこさん。
今日は私の敗北を慰めて頂けるんですよね？
遠慮なくご馳走になります」

えみこ「はっ？
んな事、誰が言ったんだよ」

ちかげ「気合いよく出ていった割に、２ターンで瞬殺された情けない私の愚痴を聞いて頂けるんですよね」

えみこ「いや、だから何の話・・・ 」

ちかげ「さぁ、参りましょう。
朝までだって、付き合ってくれても文句はありませんよ」

えみこ「いや、ちょ・・・うぇ？」

（その後、えみこはちかげのやけ食いと愚痴に、延々と朝まで付き合わされるのだった）