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OtP0 Boat 作:Ales


 Over the Period -00 「その後」のそれぞれ





 みんながいてくれて、本当に良かった―

 少女は、宮戸遊貴は、そう呟いた。


 「命に別状はありません。傷跡は残るでしょうが、まあ心臓を避けていただけ運が良かったと思うほかありませんよ。」

 精霊界から帰還した面々は、そのまま病院に搬送され検査と治療を受けた。



 宮戸琉枝。
 彼女は目立った外傷もなく、一見正常に見えた。だが異常なまでのドーパミンとアドレナリンの放出が確認され、常飲していたコーヒーの主成分であるカフェインと相互作用してしまっていた。治療により放出量が正常に戻ったが、心臓への負担が相当激しかったことから要経過観察(職場復帰可能)との措置が取られた。

 関深琴。
 彼女もまた外傷はない。精神的な面で成長していると考えれば、進歩した側に属するだろうか。だが一見正常に見えてもPTSDの危惧は拭い去れない。そんなこんなで彼女もまた、要経過観察(通院)との措置であった。

 星崎美夏。
 酷く消耗していたが、疲れた身体を強引に起こして宮戸遊貴の介抱をしていた。同じ病室に搬送されていたことから、梃子でも動かぬとばかりに学校も休んで浅い眠りとそれなりに不健康な生活の中見守っていた。

 浜辺花鈴。
 彼女も同様に消耗していたが、美夏とは対極にすぐに退院して学業に戻った。強烈な刺激を伴った体験からは些か退屈に見える日常であるが、彼女は一歩ずつ、確実に将来を見据えて動いている。

 新田征。
 彼もまた、すぐに退院した。入院したきりのクラスメイトの為、その日の講義内容を伝え、レポートをやりとりするのは彼の役目となった。中々帰ってこない少女を律儀に待ち続ける彼もまた、将来に向けて活動している。


 精霊界に行かなかった面々もまた、大なり小なり被害を被っていた。

 籐篠朱理は、中でも酷い方だったであろう。
 そのまま失血死もあり得た程の怪我を右膝に受け、後遺症で時折足に力が入らなくなる、という事態に見舞われた。彼女が得意としていた乗馬は言わずもがな、症状が起きたら足を引き摺る他はない。そんな状態であったが、足下に目立たない隠し杖を使い、不自由ながらも文句のひとつもなく生活していた。

 滝沢和那は、逆に大きく成長した。
 朱理の負傷の責任は彼女にあると言えた状況だった為か、朱理の願いを叶えるべく奮闘している。動機はどうあれ、もう一度火の付いた彼女を目の当たりにした両親はそれなりに満足している様子であった。

 フランツ・ヴィクトルとマーヤ・エストホルムのふたりは相変わらずである。
 元々遠い地から応援にやってきていた事もあってすぐ日常に戻ったが、征の携帯電話には毎日のように遊貴の安否を気遣うメールが届くという。彼らなりに気にしているのだが、征の方はというと短い文章を返すのみなのであった。

 芹野舞と遠山利香のふたりもまた、相変わらず学校中を飛び回っている。
 ふたりの日常は波乱に見舞われるより波をかき立てる側であり、受験生であるにも関わらず勉強そっちのけで飛び回る利香を椅子に縛り付け、学業に引き戻すのは舞の役目である。もっとも成功した試しはなく、利香の方もしれっと合格ラインは上回る程度の模試結果は得ているので問題はないと言えるだろう。





 宮戸遊貴は、身体こそ起きているものの、意識がまだ戻ってきていない状態だった。意識がないからか、意思の疎通は困難な状況であった。





---





 「はい、着いたよ。この前と同じとこ。」

 簡素な小舟の渡し守はそう声をかけると、船首と木杭を縄で繋いで舟を固定した。

 「ん……」

 遊貴はぼんやりと岸を見つめた。濃霧にかき消されて、一歩先も見えぬようなこの中洲を、彼女は毎度どのようにして発見しているのか。そんなことを考えていた。

 三途の川と呼ばれる人間界と冥界を繋ぐ川にの中程にある島は、渡し守の少女曰く「最後の分岐点」なのだという。このまま彼岸へ逝くか、それとももう一度戻るか。ほぼ例外なく彼岸を選択するのだが、それは大抵の場合において渡し守の側が二度手間を避ける為だという。

 「いやほら、どうせ人間はみんなここに来るんだからさ。もう一回川渡るの面倒でしょ?」

 と言っていたのは眼前の渡し守である。確かに人間一般における所謂「黄泉がえり」の比率を考えれば、納得できることではあるが。


 「で、まあ……君が還りたいって思ってるのはわかってるけど、正直お姉さん的には面倒な訳でさ……いや、考え直せって言ってる訳じゃないんだけどね……」
 「わかるけど……わからない……」

 長い黒髪を掻きながら半笑いを浮かべる少女に、遊貴は曖昧な答えを返す他なかった。

 「でも、丁度良いかな。君もかなり傷付いてるし、あと記憶も整理しとかないと……あぁ、面倒くさい。」
 「えと……ごめんなさい?」

 勝手に仕事を積み上げておいて勝手に苛立つ少女にそう声をかけた遊貴であるが、少女はその言葉に首を振って応じた。

 「いや、まあ仕方ないって。私らは運ぶのが仕事だし、やることはやるわよ……でで、記憶の整理、しても良いかな?多分かなり断片的になってるし、そのままじゃ多分、戻る時に色々困るだろうから。」
 「記憶って……どこから?」
 「んと、最初に会った時の事って覚えてる?」

 遊貴とこの渡し守が邂逅したのは、これが初めてではない。思えば行も帰りも彼女に運んで貰った訳で、遊貴はその話を口にした。

 「向こう側に……行った時、だよね。」

 それを聞くと、彼女は軽く息を吐いて返した。

 「あーうん、やっぱ覚えてないか。初めて会ったのはもっと前、今日と似た感じだよ。」

 そう言うと、彼女は手頃な岩に腰掛けて話し始めた。





---





 「こんにちは、お嬢さん。おっと、立ち上がったら転覆するからそのまま、出来れば寝ていてくれるとありがたいかな。」

 その日、遊貴は家族の乗った車が事故を起こし、生死の境を彷徨っていた。両親はそのまま故人となり、姉は眠ったまま意識の戻らぬ遊貴をほとんど寝ずに見守っていた。
 当の遊貴はというと、その日も無意識下で川に来ていたのだった。

 「うん、わかった……」

 世間の悪意を知らぬ少女の時分である。遊貴は何ら疑うこともなく、実に素直に彼女の膝に頭を預けた。

 「ここに来る前のこと、憶えてるかな?」

 彼女は両手の櫂で緩やかに舟を進めながら、遊貴に訊いた。

 「…………」
 「そっか、憶えてない、か。」
 「うん。」

 遊貴とその家族を乗せた自動車は見通しの悪い山道を走行中、車線をはみ出したトラックと衝突して大破した。乗員のうち前部座席にいた両親は即死、後部にいた二人のうち琉枝は運良く軽傷だったものの、遊貴はかなりの重症を負った。

 「ま、そんな訳で君は今生死の境にいるって訳。三途の川とかそんな話、聞いたことない?」
 「さんずの、かわ……?」
 「その様子だとないか。いや、あったとしても多分思い出せないか。」

 どういうこと、と言いたげに顔を上げる遊貴の頭を軽く撫でた少女は、少し寂しげな表情で返した。

 「ここは生者と死者を分ける境界。ここにはね、記憶を持ってくることは許されないの。」
 「どうして……?」
 「んー、私には詳しいことはわかんないよ。でも多分、それが私の仕事だから、じゃないかな。」
 「それって、どれ?」

 他に訊くことがあるだろうがそれを差し置いて目下の疑問を口にする遊貴を撫でながら、彼女は呟いた。


 「言った通り、ここは生と死を分かつ境界。私はあなたたちをあちら側に……彼岸、と呼ぶ世界に運ぶのが仕事なのよ。」


 「えっと……わたしも、‘‘むこうがわ’’にはこぶの?」

 ややあって、怯えた様子の遊貴がそう訊いた。

 「そうよ。それが仕事だって言ったでしょ?ただ、あなたが望むのなら送り返してあげるわ。」
 「えっ……?」

 あっさりと言ってのける少女に対し、虚を突かれた遊貴は首を傾げて短い声を返した。

 「もし帰りたいなら帰してあげるわよ。そう、もし‘‘帰りたいのなら’’、ね。」

 そう言われて、遊貴ははたと困ってしまった。

 「かえりたい……?のかな?あれ?」

 頭から手を放した少女が舟を再び漕ぎ始めた。


 「わたし……かえる……の?わからないよ……?」

 そう、今の遊貴には記憶がない。帰りたいと思えるだけの判断材料がなく、そもそも生死の区別すら明確でないのだ。





 「はい、ここが丁度真ん中。引き返すかどうかはここで決めて貰うことになるわ。」

 簡素な小舟の渡し守はそう声をかけると、船首と木杭を縄で繋いで舟を固定した。

 「もしわからないっていったら、どうするの?」
 「その時は向こう側よ。次に来た時に運ばなきゃいけないんだから、一度の方が手間が省けていいでしょ?」

 彼女にとって、生命は特に重要な意味を持たない。その意味を考えていて務まる仕事ではないし、彼女自身もまた一度彼岸へ行っているからこそ、命に対して冷淡でいられるのだ。

 「うん、たしかに……でも、ちょっとだけかんがえていいかな?」
 「ええ、構わないわ。降りたければ舟から下りてもいいし、必要なら散歩のお付き合いぐらいはするわ。」

 丁寧に固辞すると、遊貴は彼女の膝に頭を乗せたまま呟きを繰り返した。

 「なにか、わすれてる……うん、なにかわすれてる。」

 記憶がない以上思い出すことは不可能なのだが、その断片を必死に掘り起こそうと、遊貴は頭の内で必死に考えを巡らせていた。

 「ねえ、どうやったらおもいだせるか、わからない?」

 不意に、遊貴がそう訊ねた。

 「んー……誰かが記憶を持ってきたら、その断片を基に思い出す可能性はあるけれど、見ての通りこんなところだからね。誰かを頼るのはあまりに望み薄ね。私は生きていた頃の記憶もないし、勿論あなたのことも知らないから何もしてあげられないけれどね。」
 「でも、なにかおもいださないといけないきがするの……」



 ―……き。

 その時、遊貴は確かにその声を聞いた。

 ―ゆ……き、ゆき!

 聞き覚えのある、自身を呼ぶ声。

 「ゆき……?」

 そう、それが自分の名前だ。

 「ゆき……わたし、ゆき……」


 その瞬間、いくつかの記憶が戻った。

 「るえ?るえだよね……?」

 呟く度に、記憶が再認識されていく。

 「そっか、おとうさんとおかあさんは……そっか、それで、るえが。」
 「答え、決まった?」

 彼女の問いに、遊貴は頷いて返した。

 「おおてかけます……」

 一言聞くと、少女は肩を竦めて杭から縄を外した。

 「あ、そうそう。」

 舟を軽く漕ぎ出しながら、少女は声を掛けた。

 「ここでの記憶を逆に持って帰る事は出来ないから、私のことは憶えてないわよ。」





---





 「という訳。思い出した?」
 「うん。でも、これに何の意味があるの?」

 確かにそんなこともあったが、その記憶はさほど重要ではないように思える。というか人間界に戻った時点でその記憶がなかったのだから、尚更重要性がわからない。

 「ないよ。でも、いくつかの記憶はかなり辛いと思うから、一応ジャブからと思った訳よ。じゃあ次。精霊界の話になるけど……その服、どこで貰ったのかしら?」

 そう言われて、遊貴は自分の姿を確認した。

 「これは確か、お城で……」

 純白のドレス、胸元には真紅の花飾り。そしてそれを貫くように―

 「うぁ、これ……」

 頭を抑えて蹲った遊貴を抱きかかえるように、少女は寄り添った。

 「それが今のあなたにとって、一番重要なこと。あなたは‘‘こちら側’’に可能な限り近づくことで、あのデュエルに勝利したの。思い出した?」

 遊貴は頷き、腰のデッキホルダーからカードを取り出した。


 「《シロキシ》と《クロキシ》……そう、この二枚。」

 勝敗を分けた二枚のカードを二人眺めて、このカードを得たデュエルを回想していた。



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光芒
事前の更新により、ストーリーが後日談として描かれることは知っていましたが、よもやここまでみんながボロボロになっていたとは。そして遊貴は三途の川の渡し守と人生において二度も遭遇しまうのだからインパクトも絶大。
遊貴の手に渡った二枚のカード……これらのカードからどのようなデュエルが回想されるのか楽しみです。

PS.事前に関西の方ということはお伺いしておりましたが、今回の豪雨は大丈夫でしたか?河川の氾濫や冠水で関西地方の方が日々苦難に遭われていることは連日の報道で把握していましたが、更新からご無事なことが確認できてよかったです。無力な自分には何もできませんが、一刻も早く日常の生活に戻れるように祈っております。
(2018-07-09 01:35)
Ales(from PC)
光芒さん
この辺りは世界観の説明も兼ねたものとなっており、割とディープだったりダークだったりする展開かもしれません。みんな何かしらの成長を持って帰って、次世代に繋げる仕事がありますので……

>そして遊貴は三途の川の渡し守と人生において二度も遭遇しまうのだからインパクトも絶大
実は渡し守が初めて会った時のことを憶えているかと聞いた時に、遊貴が「向こう側に行った時」と回答しています。つまりこれは……げふん、後の世界観の説明にも繋がる話なので、ここは割と丁寧に書いてます(当社比)。

>遊貴の手に渡った二枚のカード……これらのカードからどのようなデュエルが回想されるのか楽しみです
この他にも色々変わってますが、ストーリーの根幹に関わるのはこれともう一枚ですね。軽いヒントとしては、過去にあった時に「出会ったことは憶えていない」と言われたにも関わらず、渡し守さんを認識していることでしょうか……

追伸の件ですが、こちら(京都府南部)はほとんど何の問題もありませんでした。山陽やら四国やら九州やらは結構ニュースになってますが、此方は強いて被害を挙げるなら靴が濡れて困ったぐらいでしょうか。ご心配頂き有難う御座いました。 (2018-07-09 20:15)

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121 番外編2-12 服と感性と(pt.1) 961 4 2017-02-04 -
113 番外編2 前半終了の幕間 1062 9 2017-02-06 -
131 番外編2-13 服と感性と(pt.2) 916 2 2017-02-10 -
131 幕間 論争、宇宙まで 976 2 2017-02-14 -
119 番外編2-14 服と感性と(pt.3) 973 2 2017-02-16 -
118 【緊急?更新】今後の方策について 1042 2 2017-02-18 -
106 番外編2-15 服と感性と(pt.4) 1033 10 2017-02-21 -
120 番外編2-16 漁火と陣風と(pt.1) 1151 2 2017-02-26 -
134 番外編2-17 漁火と陣風と(pt.2) 1003 2 2017-03-03 -
98 番外編2-18 Symphonic…1 1060 2 2017-03-14 -
113 【こいついつも】閑話☆休題【休んでんな】 992 2 2017-03-20 -
114 番外編2-19 Symphonic…2 810 3 2017-03-27 -
84 番外編2-20 新乱気流…pt.1 878 2 2017-04-05 -
141 番外編2-21 新乱気流…pt.2 923 2 2017-04-16 -
125 番外編2-22 新乱気流…pt.3 933 2 2017-04-21 -
97 番外編2-23 Waltzic...p1 916 2 2017-04-26 -
122 番外編2-24 Waltzic...p2 1004 2 2017-05-02 -
105 番外編2-25 Waltzic...p3 1071 6 2017-06-03 -
84 番外編2-26 Waltzic...p4 840 3 2017-06-11 -
106 番外編2-26 Waltzic...p5 949 4 2017-06-24 -
150 98 Drawback 1087 2 2017-07-10 -
131 99 Silhouette 921 2 2017-09-22 -
124 Where is my No.100!? 1061 4 2017-11-19 -
91 番外編File-X 静かな夜に? 1004 2 2017-12-25 -
102 Over the Period -御品書 924 2 2018-06-14 -
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83 OtP02 Serenade 839 0 2018-07-14 -
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80 OtP04 Requiem 811 2 2018-09-17 -
96 OtP05 Period 827 2 2018-09-24 -
55 幕間りたーんず01 新・メタフィジカ 734 0 2018-09-28 -
123 OtP06 Anthem 849 2 2018-10-14 -
103 OtP07 Perfectly 950 2 2018-10-19 -
58 OtP08 Possession 705 2 2018-11-02 -
52 OtP09 Bloomin’ 847 2 2018-11-22 -
86 OtP10 Danger! 824 2 2018-12-09 -
110 OtP11 Vidofnir 961 2 2018-12-22 -
87 OtP12 Sigmund 777 2 2019-01-01 -
58 OtP13 Quantum 842 2 2019-01-11 -
96 OtP14 Vicious 843 2 2019-01-25 -
91 OtP15 Quantize 794 3 2019-01-29 -
86 OtP16 Fragments 891 2 2019-02-04 -
70 OtP17 Nornir 723 2 2019-02-15 -
80 OtP18 Beyond the End 735 2 2019-02-20 -
70 OtP第三幕 コラボ企画おしながき 691 2 2019-02-24 -
98 OtP19 Deflect 780 2 2019-03-01 -
56 OtP20 Jokulhaups 701 2 2019-03-11 -
59 OtP21 Expedition 768 2 2019-03-15 -
52 OtP22 Lindwurm 773 2 2019-03-19 -
49 OtP23 Swords 697 2 2019-03-24 -
64 【OtP】決戦前特番嘘ですごめんなさい 750 2 2019-04-01 -
121 OtP24 Charge 772 2 2019-04-08 -
114 OtP25 Manque 741 2 2019-04-21 -
68 OtP26 Lightning 666 2 2019-05-03 -
67 OtP27 Blaze 779 2 2019-05-22 -
66 OtP28 Prelude 898 2 2019-09-29 -
85 OtP29 Phantom 735 0 2021-01-02 -
55 OtP30 mare-Nectaris 584 2 2023-01-22 -
35 OtP31 Enclosure 362 1 2023-11-06 -

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