DRAW:１２０ 森羅、震撃　作：人喰い

(120)




研究員A「ーーーへへへ…、これは凄くいいデータが取れてるな…！」

研究員B「後はこの決闘データを取引先に送って、残った熊を処分するだけだな…っ」


ｻﾞｯ!


研究員A「！ だっ…誰だッ！？」


結維「………」


研究員B（…。なんだ…？ 中学生くらいの少女が1人だけじゃないか）

研究員A「…おい、お嬢ちゃん。なんでこんなところに1人でいるんだい？ 迷子？」

結維「…ええ、丁度人を探していたのですが、今しがた見つかったところです」

研究員B「……え…っ…？」


結維「ーーー少し話を聞かせてもらってもいいですか？」

















◉遊戯王 Ph.X◉
ーーーDRAW:１２０ーーー
《森羅、震撃》
















明日人【LP 8000】
(モンスター)
『森羅の守神 アルセイ』[ATK 2300]
(魔法)
『森羅の霊峰』(フィールド)
伏せ:0
手札:4

熊【LP 8000】
(モンスター)
セットモンスターx1
伏せ:1
手札:3


◉TURN０２◉


明日人「ーーーアルセイの効果発動！！『死者蘇生』を宣言！！」


《森羅
しんら
の守神
もりがみ
アルセイ/Alsei, the Sylvan High Protector》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク８/光属性/植物族/攻2300/守3200
レベル８モンスター×２
１ターンに１度、カード名を１つ宣言して発動できる。
自分のデッキの一番上のカードをめくり、
宣言したカードだった場合、手札に加える。
違った場合、めくったカードを墓地へ送る。
また、カードの効果によって自分のデッキからカードが墓地へ送られた場合、
このカードのエクシーズ素材を１つ取り除いて発動できる。
フィールド上のカード１枚を選択して持ち主のデッキの一番上または一番下に戻す。
「森羅の守神 アルセイ」のこの効果は１ターンに１度しか使用できない。



デッキトップ
『コピー・プラント』

明日人「…宣言したカードとは違うため、めくったカードは墓地へ送られる。だが、アルセイのもう１つの効果発動！」

明日人「カードの効果で俺のデッキからカードが墓地へ送られた場合、エクシーズ素材を１つ使う事で、場のカード１枚をデッキの上か下に戻す！！ お前の場のセットモンスターをデッキの上へ！」

熊「…グルルル…！！」

千愛「…やるわね、このドローロックで完全にテンポを掴んだわ」

明日人「バトルだ！ アルセイでダイレクトアタック！！
〝震撃のグラウンド・バニッシュ〟！！」


『森羅の守神 アルセイ』[ATK 2300]


アルセイは攻撃の宣言と共に両前脚を持ち上げ、力強く地面に叩きつける。

ﾄﾞｺﾞｵｫ‼︎

その衝撃によって大地が激しく揺れ、盛り上がった地面と地中から突き出た巨大な木の根が、熊に襲いかかった。


熊「……グルルォォォオオッッ！！」【LP 8000→5700】


明日人「…よし…！ 通った…っ！ 俺はこれでターンエンドだ！」


熊「…グルルァ…！『この瞬間、罠発動！！「針虫の巣窟」！！』」


《針虫
はりむし
の巣窟
そうくつ
/Needlebug Nest》 †
通常罠
(1)：自分のデッキの上からカードを５枚墓地へ送る。


明日人「…！ 針虫の巣窟か…！」

メアリー「…ふむ…、ドローロックを回避してきたわね」


デッキ→墓地
『ライトロード・ハンター ライコウ』
『怒れる類人猿』
『暗黒のマンティコア』
『激昂のミノタウルス』
『野性解放』


明日人「…『暗黒のマンティコア』……！」

熊「…グルルァァ！！『墓地へ送られた暗黒のマンティコアの効果発動ッ！！』」


《暗黒のマンティコア/Manticore of Darkness》
効果モンスター
星６/炎属性/獣戦士族/攻2300/守1000
このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズ時、
自分の手札・フィールド上から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター１体を
墓地へ送って発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。


熊「グルル……ッ！『手札のもう一枚の「暗黒のマンティコア」を墓地へ送り、墓地のこのカードを特殊召喚！！』」[ATK 2300]

明日人「…！ しかももう一枚墓地へ送ったってことは…っ！」

熊「グルァ！ ルァァッッ！『手札の『BF-精鋭のゼピュロスを墓地へ送り、もう一体のマンティコアも復活する！！」[ATK 2300]

明日人「……っ…！」


◉TURN０３◉


熊「グルルァァ！ 『俺のターン！！』」【手札 2→3】

熊「グルル……ガァ！『墓地の「BF-精鋭のゼピュロス」の効果発動！！』」


《ＢＦ
ブラックフェザー
－精鋭
せいえい
のゼピュロス/Blackwing - Zephyros the Elite》 †
効果モンスター
星４/闇属性/鳥獣族/攻1600/守1000
「ＢＦ－精鋭のゼピュロス」の効果はデュエル中に１度しか使用できない。
(1)：このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの表側表示のカード１枚を持ち主の手札に戻して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚し、自分は４００ダメージを受ける。


熊「グルルアァ！『場のマンティコアを１体手札に戻し、ゼピュロスのを特殊召喚！！」[ATK 1600]

熊「…グルル…！『だが俺は400のダメージを受ける…！』」【LP 5700→5300】

明日人「…マンティコアを１体手札に戻した…？ 何が狙いだ…？」

熊「ガァァ！『続いて「レスキューラビット」を召喚！！』」[ATK 300]


《レスキューラビット/Rescue Rabbit》 †
効果モンスター
星４/地属性/獣族/攻 300/守 100
「レスキューラビット」の効果は１ターンに１度しか使用できない。
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1)：フィールドのこのカードを除外して発動できる。
デッキからレベル４以下の同名の通常モンスター２体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。


和泉「…ウサギ……！ かっ…かわいい……っ」

千愛「…見た目に騙されてはいけないわ！ あのモンスターには強力な効果が…っ！」

熊「グルルガァァァ！！『更に、魔法カード『烏合の行進』を発動！！」


《烏合の行進》
通常魔法
自分フィールド上に獣族・獣戦士族・鳥獣族のいずれかのモンスターが存在する場合、
その種族１種類につき１枚デッキからカードをドローする。
このカードを発動するターン、自分は他の魔法・罠カードの効果を発動できない。


明日人「…何…っ！？」

メアリー「…このターン他の魔法罠の効果が使えなくなる代わりに、自分の場に存在する獣・鳥獣・獣戦士の種類までドローできるカードね…！」

栗須「…今の相手の場にいるモンスターは……っ！」

『暗黒のマンティコア』獣戦士族
『BF-精鋭のゼピュロス』鳥獣族
『レスキューラビット』獣族

和泉「合計3種類…っ！！」

栗須「！！ って事は、３枚もドローされちまうって事かぁ！？」

明日人「…！ マンティコアの流れは、ここで最大限のドローをするための調整だったのか…！！」

熊「…グルァァ！！『その通りだ！ よって俺はデッキから３枚ドロー！！』」【手札 1→4】

明日人「…くっ…！」

熊「グルルァァ！！『まだ終わりではない！ レスキューラビットの効果発動！！ デッキから、２体の『剣闘獣 アンダル』を特殊召喚！！』」[ATK 1900]

和泉「…２体の熊が出てきたぁ！？」

雫「…はわわ…っ、それにあの熊さん……星4で攻撃力1900もありますよ…っ！！」


熊「ルァア！！『バトルだ！ 暗黒のマンティコアでアルセイを攻撃！！』」

明日人「…くっ…！ 向かい打て…！！ アルセイ！！」


『暗黒のマンティコア』
[ATK 2300]
ーーーVSーーー
[ATK 2300]
『森羅の守神 アルセイ』


マンティコア『ガァァアァ！！』

マンティコアは俊敏な脚力で駆け出す。
そしてアルセイの放った木の根を身に受けながらも突進し、その鋭利な牙をアルセイの腕に突き立てる。

アルセイ『……グ……ッ…！！』

その戦闘は同士討ちとなり、両者のモンスターは破壊される。


明日人「くっ……！！」

熊「グルルガァ！『まだバトルは継続中だ…ッ！ ゼピュロス！！ そして二体のアンダル！！ 奴の場はガラ空きとなった…！！ 攻撃だ！！』」

『BF-精鋭のゼピュロス』[ATK 1600]

『剣闘獣 アンダル』[ATK 1900]

『剣闘獣 アンダル』[ATK 1900]


獣達は叫びを上げ、続けざまに明日人を攻撃する。

明日人「ーーーがっっ…！！ ぐぁぁあっっ！」【LP 8000→6400→4500→2600】

怒涛の三連撃を食らうが、明日人はなんとかその場に踏みとどまる。

火群「…クラース！！」

明日人「……はぁ…っ、はぁ…！ 心配はいらねーよ…火群…！ この程度……ッ、闇のゲームを体感した後だと、大したことねーぜ…っ！」

熊「グルル……！『強がりを…！ カードを3枚伏せてターンエンドだ！！』」【手札 1】

熊「グルァァ！『更にこのエンドフェイズ時、場の剣闘獣 アンダルをコストに、暗黒のマンティコアは復活！！」[ATK 2300]

熊「グガァ！『その後、レスキューラビットの効果により特殊召喚されたアンダルは破壊される』」

メアリー「…エンドフェイズに発動する効果は強制効果・任意効果共に、チェーンブロックを作る作らないに関係なくプレイヤーの好きな順に処理をする事ができる。自壊のデメリットをうまく軽減してきたわね…っ！」

明日人「…こっちだって！ このエンドフェイズ時、森羅の霊峰の効果でデッキトップをめくる！」

『森羅の施し』

明日人「めくったカードはそのままデッキトップへ！」


◉TURN０４◉


明日人「……俺のターン！！ ドローッ！！」【手札 5】

明日人「……俺は、魔法カード『森羅の施し』を発動！！」


《森羅
しんら
の施
ほどこ
し/Sylvan Charity》 †
通常魔法
デッキからカードを３枚ドローする。
その後、「森羅」と名のついたカード１枚を含む手札のカード２枚を相手に見せ、
好きな順番でデッキの上に戻す。
手札に「森羅」と名のついたカードが無い場合、
手札を全て相手に見せ、好きな順番でデッキの上に戻す。
「森羅の施し」は１ターンに１枚しか発動できない。


明日人「この効果でデッキから３枚ドロー！！ そしてその後、手札から森羅を含む２枚のカードをデッキトップへ！」


上から１枚目
『森羅の実張り ピース』

上から２枚目
『森羅の施し』


明日人「そして、『森羅の花卉士 ナルサス』を召喚！！」[ATK 1800]


《森羅
しんら
の花卉士
はなきし
ナルサス/Sylvan Flowerknight》 †
効果モンスター
星４/地属性/植物族/攻1800/守1000
このカードが召喚に成功した時、
自分のデッキの一番上のカードをめくる事ができる。
めくったカードが植物族モンスターだった場合、そのモンスターを墓地へ送る。
違った場合、そのカードをデッキの一番下に戻す。
また、デッキのこのカードがカードの効果によってめくられて墓地へ送られた場合、
デッキから「森羅」と名のついたカード１枚を選んでデッキの一番上に置く事ができる。


明日人「…俺のデッキトップは森羅の実張り ピースだ！ ピースを墓地へ送り、ピースの効果発動！！」


《森羅
しんら
の実張
みは
り ピース/Sylvan Peaskeeper》 †
効果モンスター
星１/風属性/植物族/攻 400/守 100
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分のデッキの一番上のカードをめくる事ができる。
めくったカードが植物族モンスターだった場合、そのモンスターを墓地へ送る。
違った場合、そのカードをデッキの一番下に戻す。
また、デッキのこのカードがカードの効果によってめくられて墓地へ送られた場合、
自分の墓地からレベル４以下の植物族モンスター１体を選択して特殊召喚できる。
「森羅の実張り ピース」のこの効果は１ターンに１度しか使用できない。


明日人「…墓地より現れろ！『ローンファイア・ブロッサム』！！」[ATK 500]

熊「グルルル……ッッ…！」

明日人（……伏せカードは３枚……。
つっても俺は、やれることをやるだけか）


明日人「ーーー行くぞ…ッ！」











To Be Continued…






《次回予告》


和泉「いや〜、もうすっかり秋だね〜」

千愛「そうね、和泉ちゃん」

鈴華「……えっ…？ まだ夏真っ盛りじゃ…」

ニクス「秋といえば！！」

鈴華（唐突！？）

雫「そうですね………食欲の秋っ！
適当に言い訳していっぱい食べちゃいましょうっ♪」

鈴華「絶対後で後悔するやつですわ！」

結維「食べた後は運動よ。スポーツの秋ってやつね。
全身の骨が悲鳴を上げるまで身体を動かすと良いって、私の中で一番言われてるわ」

鈴華「それもうスポーツのレベル超えてますわよっ！！」




ニクス「次回、『遊戯王Ph.X』
DRAW:１２１《牙獣の咆哮》！！」




和泉「私はやっぱり読書の秋っ！
ってなわけで、次回も『遊戯王 Ph.X』読んでいってくださいな♪」

鈴華「さりげなく宣伝を！？
……っというか、ちょっと待ってくださる？
私達昨日は水着ではしゃいでたような気がするんですがっ！？ えぇっ！？ 今ってもう秋なの！？」







＊タイトルは予告なく変更になる場合があります。ご了承ください(廿V廿,,)乙