第36話　救世者（メシア）　作：ター坊

先攻:ユイ

（よーし！お姉ちゃんも頑張っちゃうぞ！）
ん？今、ミライさんの声が聞こえたような…。いや、気のせいだろう。集中しなければ。
「俺のターン！俺はチューナーモンスター『金管の救世者(メシア) シエラ』を召喚！
俺の場にトランペットを携える小さな少女の天使が出てくる。
「なんだ？ユイはあんなカードを持っていたのか？」
「ユイさん、あんなカードを使ってたっけ？」
「でも、かわいい♪」
「俺はシエラの効果を発動！召喚に成功した場合コイントスを行い、その結果によって効果が変わる！」
「テメェ！そんな運任せでクロウ様に勝てると思ってんのか！？」
「運命と未来は無限大！俺のデュエルは無限大に変わるんだ！」
俺はポケットから硬貨を取り出し、裏表の説明をしたあと硬貨を投げた。

チリーン…ｶﾁｬ…表！

「表の効果。デッキから『救世者』モンスターを1枚手札に加える！俺は『白薔薇の救世者 ピュアリー』を加える」
シエラがトランペットを奏でる。優雅なメロディが辺りに響き渡る。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」
「へっ。チューナーモンスターを出してターンエンドとはな！クロウ様がシンクロ召喚を見せてやるぜ！俺のターン、ドロー！俺は永続魔法『黒い旋風』を2枚発動！俺は『BF-精鋭のゼピュロス』を召喚！これで『黒い旋風』の効果で」
「させない！速攻魔法『サイクロン』で『黒い旋風』を破壊！」
「ちっ！だが止まらねぇぜ？俺は残った『黒い旋風』の効果でデッキから『BF-そよ風のブリーズ』を手札に加え、ブリーズを自身の効果で特殊召喚！」
「来るわ…」
「クロウのシンクロ召喚…」
「俺はレベル4『BF-精鋭のゼピュロス』にレベル3『BF-そよ風のブリーズ』をチューニング！黒き旋風よ！天空へ駆け上がる翼となれ！シンクロ召喚！『BF-アーマード･ウィング』！さらに俺は墓地の精鋭のゼピュロスの効果発動！『黒い旋風』を手札に戻し、自身を特殊召喚！ま、400ダメージ受けるけどな。さらに手札から『BF-疾風のゲイル』を特殊召喚！疾風のゲイルの効果でシエラの攻守を半減させる！」
「ぬうぅ！またチューナーとモンスターが！」
「凄まじい展開力ナノーネ！」
「再びレベル4の精鋭のゼピュロスにレベル3の疾風のゲイルをチューニング！シンクロ召喚！『BF T-漆黒のホーク･ジョー』！バトルだ！」

BF-アーマード･ウィング ATK 2500 VS 金管の救世者 シエラ ATK 500

「行け！ホーク･ジョー！アサルト･クロー！」

BFT-漆黒のホーク･ジョー ATK 2600　直接攻撃

「ぐあぁ！」
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」（俺が伏せたカードは『聖なるバリア-ミラーフォース』…。それにホーク･ジョーの効果で戦闘では無敵のアーマード･ウィングに攻撃対象に切り替えられる。戦闘での突破はまず無理だな）

ユイ:LP 3400
クロウ:LP 7600

「ユイ！しっかりやんなさいよ！」
「負けんじゃねぇぞ！ユイ！」
「舞、城之内！大丈夫だ。この状況を返す手はもうある！俺のターン、ドロー！俺はスケール3の『白薔薇の救世者 ピュアリー』とスケール9の『赤薔薇の救世者 ラブリ』でペンデュラムスケールをセッティング！」
俺の場に光の柱が伸び、赤いドレスを身に纏う姫騎士と白いローブに身を包む魔法使いの少女がそれぞれ光の柱に浮かび上がる。
「なんだ？ペンデュラム…スケール？」
「まってました！ユイお兄ちゃんのペンデュラム召喚！」
「これで俺はレベル4~8までのモンスターが同時に召喚可能となった！運命のペンデュラムよ！俺に無限の未来を見せろ！ペンデュラム召喚！現れろ！救世者(メシア)たち！」