第169話　Final Battle　作：ター坊

最初のターンは遊戯から始まり、十代→遊星→遊馬→遊矢→ユイと繋がり、ディヴァインからドローとバトルが可能になる。

「俺のターン！俺は『熟練の黒魔術師』を攻撃表示で召喚！カードを２枚伏せてターンエンドだ！十代君、行くぜ！」
「はい、遊戯さん！俺のターン！俺は『カード・ガンナー』を召喚！効果でデッキの上からカードを３枚墓地に送る！」

ｼｬｺｯ
『Ｎグランモール』
『ネクロ・ガードナー』
『Ｅ・ＨＥＲＯネクロダークマン』

「よっしゃあっ！俺はカードを３枚伏せてターンエンド。遊星、お前のシンクロ召喚見せてやれ」
「はい。俺のターン！俺は手札から『ボルト・ヘッジホッグ』を墓地に送り、魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動！これでデッキから『チューニング・サポーター』を特殊召喚。さらに『ジャンク・シンクロン』を召喚！『ジャンク・シンクロン』の効果で墓地から『ボルト・ヘッジホッグ』を特殊召喚。そしてレベル１の『チューニング・サポーター』とレベル２の『ボルト・ヘッジホッグ』にレベル３の『ジャンク・シンクロン』をチューニング！集いし結束が、絆を守る鉄壁の盾となる。光さす道となれ！ シンクロ召喚！現れよ、『ジャンク・ガードナー』！！『チューニング・サポーター』がシンクロ素材になったことでデッキから１枚ドロー。…カードを３枚セットしターンエンド。遊馬君。次は君の番だ」
遊星は今までのプレイで一番大きく動き、シンクロ召喚を決めた。
「おうっ！俺のターン！俺は『ガガガマジシャン』を召喚！そして魔法カード『ガガガイリュージョン』を発動！」
「『ガガガイリュージョン』は自分フィールドに『ガガガマジシャン』が存在する時のみ発動でき、墓地のモンスター１体を特殊召喚し、『ガガガマジシャン』と同じレベルにする効果。私達の墓地にはモンスターがいないが、仲間達の墓地にはいる。不動遊星。すまないが君のモンスターを借りるぞ！」
「ああ！存分に使ってくれ！」
アストラルに応えるように遊星は自分の墓地からモンスター１体を引き抜き、それを遊馬に投げ渡す。
「おっし、サンキュー遊星！俺は遊星の墓地から『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚し、『ガガガマジシャン』と同じレベルにする！そしてレベル４になった『ジャンク・シンクロン』と『ガガガマジシャン』でオーバーレイ！２体のレベル４モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚！現れろ！『ガガガザムライ』！！カードを２枚セットしてターンエンドだ！遊矢！次はエンタメデュエルでかっとビングだぜ！！」
遊馬はこちらがチームであることを活かし、遊星のモンスターを借りる形でエクシーズ召喚に漕ぎ着けた。
「ああ！俺のターン！俺はスケール２の『ＥＭドラネコ』とスケール８の『ＥＭオッドアイズ・ユニコーン』でペンデュラムスケールをセッティング！これでレベル３～７のモンスターが同時に召喚可能。ペンデュラム召喚！現れろ、俺のモンスター達！」
遊矢の頭上が裂け光の筋が降る。
「『ＥＭゴムゴムートン』、『ＥＭラ・パンダ』！俺はこれでターンエンド」
遊矢は２体のペンデュラムモンスターで守りを固める。
「ユイさん！次は貴方のターンです！」
「ああ分かっている！マスターD、必ず倒すぞ！俺のターン、『金環の救世者-シエラ∞』を召喚して効果発動、コイントス」

ﾁﾘｰﾝ…裏！

「デッキから２枚ドロー、そして手札から１枚墓地に送る。…俺はカードを２枚伏せて、ターンエンド」
ユイの布陣もいつもと比べやや慎重…といったところだ。そしてとうとうターンがディヴァインへと廻る。
「私のターン、ドロー！」
ディヴァインのターンからドローと攻撃が行えるため、全員あのモンスターを警戒してキッと睨む。
「榊遊矢、ユイよ。ペンデュラムは君達の世界だけのものではないのだよ」
「どういうことだ！？」
遊矢が突っ掛かる。
「こういうことだよ。私はスケール０の『地縛神の巡礼者』とスケール１３の『地縛神の石像』でペンデュラムスケールをセッティング！」
「なっ！ディヴァインがペンデュラム召喚だと！」
遊星が驚くのも無理はない。本来遊星達の世界には存在しないが故、意表を突かれたペンデュラムである。
「ようやく実用に耐えられるものが出来たのでね。私は『地縛神の巡礼者』の効果でデッキから『地縛神の核石』を手札に加える。そしてペンデュラム召喚！！チューナーモンスター『地縛神の核石』、そして『スフィア・オーブ』シリーズ、レッド・ブルー・グリーン・ブラック！」
ディヴァインのフィールドに赤・青・緑・黒の丸い半透明のふわふわと漂う物体と、石のようだがドクンドクンと脈打つ不気味な塊が現れた。
「地縛邪獣王は降臨させないぜ！速攻魔法『ディメンション・マジック』！これにより『熟練の黒魔術師』を生け贄に、来い！『ブラック・マジシャン』！！」
遊戯のフィールドに奇妙な箱が現れ、そこに『熟練の黒魔術師』が収まると中から最上級魔術師『ブラック・マジシャン』が現れる。
「『ディメンション・マジック』の効果でフィールドのモンスターを破壊させて貰うぜ！俺が破壊するのは『地縛神の核石』！」
飛び出した『ブラック・マジシャン』が魔法弾を撃つが…

ﾊﾟｼｭﾝ

「何！！」
放った魔法弾は何故か『地縛神の核石』の目前でシャボン玉のように呆気なく散ってしまった。
「『地縛神の石像』が存在する限り、私のフィールドのモンスターは戦闘・効果では破壊されないのだよ。ならば改めて行かせて貰おう。私はレベル１のレッド・ブルー・グリーン・ブラックにレベル８の『地縛神の核石』をチューニング！理(ことわり)を破り自然を司りし神を穢して絶望の神の使い、今ここに顕現する。シンクロ召喚！『地縛邪獣王-ブレティエル』！！」
禍々しき天馬は再び召喚されてしまった。
「ブレティエルは核石の闇、各スフィア・オーブの炎・水・風・地、そしてスフィア・オーブそれぞれが持つ光の属性の効果を得ている。闇属性の効果」
ブレティエルの翼から４つの黒い球体が浮き、グニャグニャと変形・巨大化していく。
「来るか…」
完膚無きまでに叩きのめされたユイはその恐怖を知っている。固唾を飲む中、球体の変形が止み、モンスターの形となる。

『サウザンドアイズ・サクリファイス』
『時戒神メタイオン』
『Ｎｏ.９６ ブラック・ミスト』
『ＤＤＤ双暁王カリ・ユガ』

邪魂トークン×４ ATK/DEF 5000
地縛邪獣王-ブレティエル ATK/DEF 10000

「あのモンスター達は…！」
「まぁサービスだよ。さぁ、かつて苦しんだモンスター達の幻影によって死ぬが良い！まずは『サウザンドアイズ・サクリファイス』の邪魂トークンで攻撃力が最も低い『カード・ガンナー』を攻撃！」
「うぉっ！」
「十代さんはやらせない！俺は『ジャンク・ガードナー』の効果で攻撃してきた邪魂トークンを守備表示に変更する！」
「互いに何処まで庇い合えるかな？続いて『時戒神メタイオン』の邪魂トークンで『金環の救世者-シエラ∞』を攻撃！」
「仲間は絶対守る！俺は『ガガガザムライ』の効果でコイツを守備表示にして攻撃対象をこっちに変更させる！」
邪魂トークンの攻撃に刀を交差させた防御姿勢で『ガガガザムライ』が割って入る。

邪魂トークン（メタイオンコピー） ATK 5000 VS 『ガガガザムライ』 DEF 1600

「遊馬ありがとうな」
「へへっ。どうってことないさ！」
「では遠慮なく、続いてはがら空きになった九十九遊馬にダイレクトアタック！」
「やべっ！」
「おっと！俺は墓地の『ネクロ・ガードナー』を除外して、その攻撃を無効にする！」
十代のデュエルディスクから飛び出した『ネクロ・ガードナー』の残像が遊馬の前に立ちはだかり、邪魂トークンの攻撃を受けて霧散する。
「ちっ！ならば最後の邪魂トークンでもう一度九十九遊馬に攻撃！」
「ならば罠カードオープン、『く ず鉄のかかし』で攻撃を無効に…ぐあぁぁっ！」
『く ず鉄のかかし』が遊馬の前に設置されるが、それと同時にブレティエルの角から１本の光線が放たれ遊星を貫く。
「遊星忘れたか？ブレティエルの得た炎属性の効果でお前達が魔法・罠の効果を発動する度にＬＰが半減していくぞ」
「分かって…いるさ…！」ｾﾞｪｾﾞｪ…

遊星:LP 8000→4000

「そして本番だ。ブレティエルでの攻撃宣言時、光属性の効果が発動する。これにより、お前達のモンスターを全て破壊する！」
「何！」
「マジかよ！」
「まだ効果を隠し持っていたか…」
「なんつー効果だ！」
「そんな…！」
ブレティエルの翼から光輝く珠が現れると、それは細かい水飛沫のように飛散する。
「俺は罠カード、『救世の鎮魂歌』を発動！これでシエラをリリースし、２枚ドロー…ぐあっ！」

ユイ:LP 8000→4000

ユイはブレティエルの効果にチェーンする形で罠カードを発動、ドローしたが大幅のＬＰを失ってしまう。
「無駄な足掻きを。ブレティエル、全てのモンスターを破壊しろ！」
飛散した光がスコールのように降り注ぎ、モンスターを破壊し尽くす。
「くっ…『カード・ガンナー』の効果で１枚ドロー」
「さらにブレティエルは風属性の効果で３回攻撃が可能になる…。まずは不動遊星！貴様が最初だ！死 ねえぇぇぇ！！」
「遊星さん！俺は『ＥＭドラネコ』のペンデュラム効果を発動！１度だけ直接攻撃によるダメージを０にする…うわぁぁっ！」
ペンデュラムゾーンに浮かぶドラネコがニャオーンニャオーンと音を鳴らしダメージを無効にするが、遊矢のＬＰが削られていく。

遊矢:LP 8000→4000

「まだ抗うか。ならば次はお前だ、榊遊矢！」
「遊矢！ダイレクトアタックを受ける時、俺は手札から『ガガガガードナー』を守備表示で特殊召喚！」
「それに何の意味があるという？それとも仲間を見捨てて守りを固めたか？そのまま榊遊矢にダイレクトアタックを続行！」
「そんな訳ないだろ。自分フィールドにモンスターが存在し相手が攻撃宣言を行った時、俺は手札から『銀麗の救世者-ミスリル・メイド∞』を特殊召喚！そして特殊召喚成功時にコイントス」

ﾁﾘｰﾝ…表！

「効果破壊耐性を得るが…まぁ良いか」
「そんな機械の小娘が何になる？」
「すぐに分かるさ」

地縛邪獣王ブレティエル ATK 10000 VS 銀麗の救世者-ミスリル・メイド∞ DEF 2000

ブレティエルが放った攻撃は自然とミスリル・メイドの方に曲がっていく。
「なっ！どういうことだ！」
「ミスリル・メイドはコイツが存在する限り、相手はこのカードにしか攻撃できない、っていう効果を持ってるだけさ」
「ええい目障りな！ユイ、ならばお前が消えろ！」
ブレティエルの翼が赤黒く輝き、その光が矢の雨となってユイに襲いかかる！




ボン！




ｸﾘｨ~ｸﾘｨ~ｸﾘｨ~

ボンボンボン！

「なっ！」
「フッ。残念だったなディヴァイン。お前がユイ君に攻撃を仕掛けた瞬間、『クリボー』を手札から墓地に送ることでこの戦闘ダメージを０にさせてもらったぜ」
「おお。さすが遊戯」
遊戯の『クリボー』がユイの前で増殖して壁を作り、ブレティエルの攻撃が当たる度に『クリボー』が誘爆して攻撃を通さない。
「くっ、虫ケラ共が…。だがしかし、お前達の防御策は粗方使わせた。次の私のターンで全て終わらせてやろう…」
ユイ達は強力な『地縛邪獣王ブレティエル』と邪魂トークンの合計７回の攻撃をお互いの連携で乗り切った。しかしディヴァインの言う通り、ガードになり得るカードを一通り消費した遊戯達としてはかなり厳しい立場にある。
「さらに！私のターン終了時にブレティエルの地属性の効果を発動！相手フィールドのモンスター全てを墓地に送り、この効果で墓地に送ったモンスターの数１体につき１０００ダメージを与える！」
突然フィールドが割れ、『ガガガガードナー』が吸い込まれてしまった。
「くっ！」

遊戯・十代・遊馬:LP 8000→7000
遊星・遊矢・ユイ:LP 4000→3000

「お前達には私に従う以外に道はない…。おとなしくサレンダーしたまえ」
最強クラスのモンスターを従え、遊戯達のモンスターを壊滅させたディヴァインは嘲るような口調でサレンダーを促す。しかし誰もそれには応えない。




いやむしろ―

「フッ。ゲームはまだ始まったばかりだぜ」
「お前をぶっ飛ばしたくて、ワクワクするぜ！」
「ディヴァイン、俺達は屈しない！信じる仲間がいる限り！」
「俺たちはぜってぇ諦めねぇ！」
「そうさ！勝って元の世界に帰るんだ！」
「守りたいと、譲れないものがある限り、俺達は負けない！！」

各々の闘志は熱く燃え上がっていく。



「さぁ、行くぜ！俺のターン、ドロー！！」



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