１周年記念企画･第７部･完結編　作：ター坊

さぁ、ラストスパート！


第108話:それぞれの道

朝のバイキング会場にて

翔「あー。…今日で最終日かー」
夏武斗「帰ったらアストベリーカップの予選だ！今から楽しみだぜ！」
山崎「お子様は元気だねぇ」
天音「あはは…。でも予選前に良い羽伸ばしになりました」

ジェニス「はぁ…帰ったら仕事の毎日が待ってるのよね…」
葵「確かそっちは下見に来たんじゃ…」
遊乃「でも私達も帰ったら伽藍さんのお手伝いしなくちゃ」
シャイア「どこも変わらないわね…」

美羽「そう言えば千夏達は帰ったらどうするの？」
千夏「私達は夏休みだけど…」
綾香「そう言えばパパがデュエル講習のイベントを開くのよね」
美羽「へー！そうなんだ。すごい」
詩織「雑誌でも話題になってますもんね」

にん人「そう言えば俺はどうやって帰れば良いんだ？」
ユーノヴェルト「私もです…。どうすれば良いのか…」
遊月「あの…よろしければ私達と一緒に来ますか？」
にん人「…いや。あいつらと約束したしな。簡単に行くとは言えないな」
ユーノヴェルト「私も帰らなければならない場所があるので…」

ユイ「そうか…。」
強志「ああ。たぶん最後の戦いになるかな」
凉花「……美愛とも来たかった…」
ユイ「ならちょうど良いんじゃないか」
凉花「え？」
ユイ「その戦いが終わって美愛を取り戻したら、こういう風に旅行すれば良いだろ」
凉花「…はい！」


第109話:それぞれの感想

山崎「いやー楽しかったよな」
翔「まぁな。色んな奴がいてどうなるかと思ったけど、意外といけたもんだ」
ナナリア「あの…翔…」
翔「…！……今度は二人っきりでな」ﾎﾞｿｯ
ナナリア「ああ… / / /」

夏武斗「いやー！ユイも強志も翔も全員デュエル強いもんなぁ！」
天音「そうですね。まだまだ世界は広いって感じました」
仁「…まぁ、悪くはない」
英雄（あぁ…また、マイスィートアンドロメダ天音さんと何も進展がなかった…）

ジェニス「最初は変な人達って思ってたけど、慣れれば問題ないわね」
シャイア（リア充が多いのは癪だけど！）

ユーノヴェルト「多くの人との出会い…未知なる文化…。学ぶことが充実した日々でした。…今では迷ってここに来て良かったと思います」
にん人「俺みたいな奴が受け入れられるなんて、思いもしなかったな」

遊乃「千夏ちゃんとも、天音ちゃんとも、美羽ちゃんとも、色んな人と友達になれて良かった♪」
葵「まぁ、こういう休みもたまには良いな」

綾香「きっと遊希悔しがるでしょうね。こんなに世界が違う人が集まる場にいれないなんて。たっぷり自慢話しなきゃ」
千夏「次会ったら絶対負けないからね！覚えてなさい！」
詩織「人だけじゃなく精霊さんとも会えるなんて…。来て良かったです」

杏「いやー。退屈しない連中ばっかで良い休憩だったぜ」
凉花「多くの人との出会いで強くなった気がします」
強志「また、こうして遊べるよう、今を頑張らないとな」

遊月「たくさんの出会いの縁…。大切にしたいです」
美羽「たくさんの人に出会って、みんなが笑顔で楽しかった」
ユイ「戦いばかり続いていたけど、こういう平穏なやすらぎを感じて改めて大切なものだと思った。…早くマスターＤを倒して元に戻さないとな」


第110話:記念の１枚

ユイ「へぇ」
遊月「ユイ様、いかがなさいましたか？」
ユイ「いや。なんかホテルのサービスで集合写真の撮影と即渡しをやってるらしいんだ」
美羽「それやろうよ！」

少年少女集合中…

綾香「なんだか内閣の集合写真みたいね」
葵「階段で撮るからな」
天音「千夏さんと美羽さんは小さいですから前の方が」
千夏「小さい言うなぁ！」
詩織「まぁまぁ千夏さん…」
夏武斗「俺も前にいくぜ！」
翔「前はチビッ子組だな」
遊乃「私、美羽の隣で良いかな」
凉花「あの…私も」
美羽「良いよ」
ユイ「俺が総理ポジションの真ん中で良いのか？」
杏「ま、お前が代表みたいなもんだからな」
にん人「こんな濃い連中にツッコミきれるのはあんたくらいだぜ」
ユーノヴェルト「ジェニスさんもシャイアさんもご一緒に」
ジェニス「いや、私達は端っこで」
シャイア「あんまり目立ちたくは…」
仁「…最後まで騒がしい連中だな」
ナナリア「だが、それはそれで良いかもしれんがな」
遊月「お祭のように楽しいですよ」
英雄「端できれないか？」
強志「これも良い思い出になるな」
山崎「そろそろ取るみたいだぞー！」

パシャ


第111話:元の場所へ

ジェニス「そろそろ聖域に帰らなきゃね」
シャイア「それじゃあ…」
ユーノヴェルト「あの、ジェニスさん、シャイアさん」
シャイア「え？何？」
ユーノヴェルト「水着…ありがとうございました…。一生の宝物にします！」
ジェニス「え、えぇ… / / / 」
シャイア「ど、どういたしまして…（普段から礼なんて言われないから背中が痒いわ）。それじゃあ、また…」

パァァ…（天から差した光に包まれ昇っていく）

ユーノヴェルト「さようならぁ！！」
詩織（本当に精霊さんだったんだ…）
にん人「ふぅ、やれやれ」ｷﾗｷﾗ
翔「にん人…お前、光ってるぞ」
にん人「はあ？何言ってやがる？」ｷﾗｷﾗ
遊月「いえ、本当に光ってますよ？」
にん人「え？わっ！？な、なんじゃこりゃあ！？」ｷﾗｷﾗ
ユーノヴェルト「どういうことなのでしょう」ｷﾗｷﾗ
凉花「ユーノヴェルトさんも！？」
ユーノヴェルト「まぁ…本当です…」ｷﾗｷﾗ
強志「この現象は…」
ユイ「ああ」（俺の時と一緒だ…）

ﾋﾟｶｰ(辺りが閃光に包まれる)

綾香「…あれ？」
山崎「あの二人がいないぞ？」
葵「消えた…？」
美羽「ユイ…これって…」
ユイ「ああ。でも大丈夫だろう。たぶん、それぞれの世界に帰ったんだと思う」


第112話:絆はずっと

温泉街･駅前にて

ユイ「それじゃあな夏武斗。アストベリーカップ…だっけか。頑張れよ」
夏武斗「おう！それにしてもユイも出れば良かったのに」
天音「夏武斗くん、ダメですよ。ユイさんにも果たすべきことがあるんですから」
ユイ「あはは。まぁ確かに出れるものなら出たかったけどな」

千夏「じゃあね美羽」
遊乃「また遊ぼうね」
美羽「うん。必ず…」ｳﾙｳﾙ
千夏「ちょっと、泣かないでよ」
美羽「ごめん…。今まで、こういうことなかったから…」
遊乃「そうなんだ…」
千夏「大丈夫よ！だって友達だもの。絶対また会えるって！」
美羽「友達…。……うん、そうだよね」

ユイ「じゃあな綾香」
綾香「ええ」
詩織「お元気で」
ユイ「お前らも色々とあるみたいだけど、気を付けろよ」
綾香「そっちこそ」

遊月「ではナナリア様。お達者で」
ナナリア「ああ。今回の宿泊では色々と世話になったな」
遊月「いいえ。同じ愛してくれる人がいる者同士ですもの」
ナナリア「そうだな…。私も女として翔に尽くせるよう…やはり恥ずかしいな… / / / 」

翔「じゃあなユイ！」
ユイ「ああ！」
パンッ(ハイタッチ)
ユイ「事件を追ってるらしいけど、それにかまけてナナリアさんを疎かにするなよ」
翔「その言葉。そのまま返すぜ」
ユイ「はっはっはっ。…それと楯山さんも進展あると良いな」
英雄「うぐっ…。よ、余計なお世話だ」


第113話:さよなら

ユイ「みんな、それぞれの街に帰ったな」
強志「ああ」
遊月「杏様たちもこれから？」
杏「おう。戻ってケリ着けないとな」
美羽「そっか…。凉花、大丈夫だよね？」
凉花「…私には、負けられない理由がありますから。美羽こそ頑張って下さい」
強志「じゃあなユイ」
ユイ「ああ。さよならだ」
強志「じゃあ凉花。頼む」
凉花「はい。お願い、銀河眼の光子竜皇！！」

パアアァ

杏「あばよ！楽しかったぜ！」
凉花「皆さん、お元気で！」
強志「また会おうな」
ユイ「ああ！」

ヒュン

ユイ「行ったな…」
美羽「寂しくなったね…」
遊月「皆様、良い人ばかりですから…」
ユイ「でもさよならは言ったから大丈夫だろ」
美羽「え？」
ユイ「さよならは別れの挨拶じゃない。また会えるようにという約束の言葉だと思う」
美羽「約束の…言葉…」
遊月「素敵です…」
ユイ「まぁ、物は言い様ってやつだな。…それに」
遊月「それに？」
ユイ「なんかまた会える気がするかな」
美羽「え？どういうこと？」
ユイ「なんと言うか…、デュエリストの勘だな。…さて、俺達も戻ろうか。最後の戦いに」
遊月「はい！」
美羽「うん！」
ユイ「俺達の力、見せてやろう」








長い長い１周年記念企画、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
さて、次回からは本編に戻り、マスターＤとの最終決戦目前の、最後の前哨戦の導入となります。
マスターＤへと至るための最後のアクセスカードキーを巡る激闘、現れる恐怖の集団。ユイ達の戦い、今後とも応援よろしくお願いします。