第162話 データを追って　作：ヒラーズ

セキュリティマシン　LP8000
手札5

陸也　LP8000
手札5
ネクロ　LP8000
手札5


「先攻ハ・・・貰ウ！」
セキュリティマシン
手札5→6

「手札カラ『守護神の宝札』ヲ発動！ワタシノ手札ヲ5枚捨テテ、2枚ドロースル、以後ワタシノ通常ドローノ枚数ハ2枚トナル」
「色々やってくれるじゃないか、それで？」
ネクロは挑発しながら自分の番を待っている。
俺はじっと話を聞いた。
「サラニ『ソウル・チャージ』ヲ発動、墓地ニ眠ル3体ノモンスターヲ特殊召喚スル。出デヨ、マシンナーズ！」

ソウル・チャージ／Anime Original
通常魔法
「ソウル・チャージ」の効果は1ターンに1枚しか発動できず、このカードの効果を発動したターン、自分はバトルフェイズを行えない。①：自分の墓地のモンスターを任意の数だけ対象にして発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、自分はこの効果で特殊召喚したモンスターの数×500LP失う。

「3体召喚シタタメ、1500失ウ」
セキュリティマシン　LP8000→6500
マシンナーズ・メガフォーム　ATK2600　☆8
マシンナーズ・メガフォーム　ATK2600　☆8
マシンナーズ・メガフォーム　ATK2600　☆8


「おお・・・！やる気満々だねぇ！いいよいいよ！！」
お前さんは少し黙っててくれ。
「サラニ！未来ヲ導クサーキット！アローヘッド確認。召喚条件ハ【マシンナーズ】モンスターヲ含ムレベル8モンスター2体以上！ワタシノ場ニ存在スルモンスター3体ヲリンクマーカーニセット！サーキット・・・コンバイン！リンク召喚！マシンナーズ・ギガフォーム！！」

マシンナーズ・ギガフォーム／Original Card
LINK-3　地属性　機械族／リンク　マーカー：上／右下／下　ATK3000
「マシンナーズ」モンスター含むレベル8モンスター2体以上
①：リンク召喚されたこのカードがカード効果の対象にされた時、手札の機械族モンスター1体を破壊する事でその効果を無効にして破壊する。
②：このカードが墓地に存在し、自分フィールド上に「マシンナーズ」モンスターが存在しない時、墓地からこのカードをリンク召喚扱いで特殊召喚する。


マシンナーズのリンク？全くもって知らんモンスターだ。
この世界ならではなのか？
「先攻ハ攻撃デキナイ、ターンエンド」
「俺のターン！」
陸也
手札5→6

「永続魔法『奈落経典-呪いの書-』を発動、1000LP払ってデッキから闇属性の天使族、悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。俺が選ぶカードは闇魔界の覇王だ」
闇魔界の覇王　ATK2000→2500　☆5

「カードを3枚伏せてターンを終了する」
「私のターン！」
ネクロ
手札5→6

「私は手札から紫眼の屍竜と星壊屍鬼グールを墓地に送り、紫眼の屍融合竜を融合召喚！」

紫眼の屍融合竜／Original Card
レベル10　闇属性　ドラゴン族／融合／効果　ATK4000／DEF0
「紫眼の屍竜」+アンデット族モンスター１体
このカードは上記のモンスターを手札・フィールドから墓地に送る事でＥＸデッキから融合召喚扱いで特殊召喚する（「融合」魔法カードは必要としない）。
①：このカードの種族はアンデット族としても扱う。
②：このカードが戦闘及びカード効果でフィールドから離れた時、エンドフェイズ時にこのカードを特殊召喚する。
③：１ターンに１度、相手がモンスターを召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスターの効果を無効にして破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。

出たよ、ネクロの主力融合モンスター。これが来たとなればあいつが来るな？
「さらに墓地の紫眼の効果発動！このカードが融合・S・リンク素材として墓地に送られた時、次の自分のスタンバイフェイズ時に戻ってくる！！」
「お前さんこそ殺る気満々じゃないか・・・」
「カードを3枚伏せてターンエンド！」
「ワタシノターン、2枚ドロー！」
セキュリティマシン
手札1→3

「バトル！ギガフォームデ闇魔界の覇王ヲ攻撃！」
「やったな？アクセル条件達成！！自分フィールド上のレベル5以下のモンスターが攻撃対象にされた時、その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する！その後、EXデッキからこのカードをアクセル召喚する―――――

アクセルゲートオープン！！さらなる速さが世界の粛清に乗り出し―――――


―――――魔王の化身が神速の竜となりて敵に裁きを下さん！！！―――――


―――――アクセル召喚！！魔王眷竜ライトウィング！！―――――



」
魔王眷竜ライトウィング　ATK0　☆8

「ライトウィングの効果発動！召喚時効果は使えないが、これは使わせて貰うぞ！！このカードの元々の攻撃力と守備力はフィールド上に存在する全てのモンスターのレベルの数×1000となる！お前さんにリンクがいるから意味はないが、ネクロの場にモンスターがいるから使える！よって攻撃力、守備力共に18000だ！！」
魔王眷竜ライトウィング　ATK0→18000

「未登録ノカードヲ確認、別世界ノカードト認定。危険度・・・レッド、カードヲ1枚伏セテターンエンド」
「おお・・・陸也君、鬼だねぇ」
「それは褒め言葉として受け取っておこう、ドロー！」
陸也
手札2→3

ではとどめといくか。
「バトル！ライトウィングでギガフォームを攻撃！粛正のアクセルバースト！！」
「罠発動『次元幽閉』！」
「残念ながらこのカードは相手のカード効果を受けないんでな。チェックメイト（王手詰み）だ」
セキュリティマシン　LP6500→0

「・・・・！？！？」

You WIN！
陸也
ネクロ

You Lose…
セキュリティマシン









ﾎﾞﾝｯ！

マシンが爆発を引き起こすが、飛んできたのは機械のパーツではなく人間の臓器や人体パーツなどが飛び散った。
「ふん、汚い花火だ」
「そうかなぁ？私は綺麗だと思うけど？」
血液やら臓器やらが飛び散る花火のどこが綺麗なんだよ・・・。
むしろ気持ち悪いぞ・・・。
「まぁいい、返り血が体に付くよりマシだ」
「どうするんだい？この肉塊・・・？」
「ほっとけ、血を見すぎた俺達は慣れてるだろ」
「勿体ないなぁ」
俺達は電算室を後にし、ペンタゴンを出る。











しばらくして、米国とカナダの国境線にたどり着いた俺達はここで休憩することにした。
「それにしても・・・レンギアと言う作り主、どうやって日本からアメリカに渡ったんだろうかねぇ？我々が来る前だ。泳いでこれる距離じゃない」
「恐らくフライトユニットを修理して渡ったんだろう。クォーツとジェムを作ったんだ、造作もない」
「なるほどねぇ・・・！まだ使える機械が残ってるという訳か！」
まぁ・・・俺の仮説だが、この世界にはまだ使えるものが取り残されているはずだ。
「しかし・・・世界樹ねぇ・・・」
ネクロが何か考え事をし始める。
俺にとっては当たって欲しくない仮説もあるが・・・。
「陸也君、君は世界樹について何か知ってるかい？」
いきなりなんだよ・・・。
「何も世界樹は北欧神話に登場する伝説の樹だろ？
古ノルド語では「ユグドラシル」、「イグドラシル」、別の国では「トネリコの樹」とも呼ばれているし・・・世界を体現する巨大な木でアースガルズ、ミズガルズ、ヨトゥンヘイム、ヘルヘイムなど九つの世界を内包する存在で、日本語では世界樹、宇宙樹とも呼ばれてるんだったな」
ネクロはパチンと指を鳴らし、褒める。
「さすが陸也君！勉強してるね！」
全部お前さんのせいだがね。
「うーん・・・うさんくさい話だ、この世界にそんなすごい樹があるのかい？私はないと思うが・・・」
「俺もだ、あるとすれば巨大な機械で出来上がった樹だと思うんだが？」


「・・・」
「・・・」

「・・・行くか」
「・・・そうだねぇ」
俺達は再び、足を動かし、カナダへ渡った。





次回、データを追って その2
※タイトルが変わる可能性があります。