第133話 人造人間対独裁者　作：ヒラーズ

「・・・（いいのか？相手は一筋縄ではいかないぞ？）」
俺がクォーツを止めようとするが、クォーツは俺にこんな言い分けをしてきた。
「古いカードであるじさまは勝てた・・・ならぼくも勝てるはず・・・です」
だが、これでは相手に手の内を明かすようなものだ、大丈夫なのか？
「・・・あるじさまはぼくを心配してくれているのはありがたいけど・・・ぼくもみんなのために戦いたいんです・・・それに、あるじさまばっかり出場している・・・それでこそ相手に手の内を明かしているようなものだと思います」
「・・・」
「・・・」
数分の沈黙が続く、そして・・・。
「ふきゅ・・・（分かったよ、ただし、使うのはこのデッキだ。魔水晶機巧はあまり使わないようにな）」
俺はクォーツに1つのデッキを渡す。
魔水晶機巧はとても強いからな、ここで使えば相手はだいぶ対策を取ってきているはずだ。
「・・・分かりました、あるじさまの作戦は必ず成功させます・・・」
「きゅ・・・（何かあったらサレンダーしてもいいからな。恥じる事ではないぞ）」
クォーツはうなずき、俺が渡したデッキを持ってフィールドへ向かう。
「百騎兵さん、クォーツに何を渡したんですか？」
「・・・（日に日にゴミ捨て場から拾ったカードを組み合わせて作った、儀式厨デッキだ、相手さんは驚くぞ）」




















そしてデュエルフィールドでは・・・。
『さぁ、やってきましたぁ！！デュエルサンクチュアリBブロック3回戦！リペアラーズはこの戦いで勝利すれば決勝戦へまっしぐらです！！この戦いで出場するのは・・・リペアラーズのファイナルウェポン、クォーツ＝ヴァレス！』
「・・・」
『続いてはドリーム・ダークの独裁者、クラウザー・エルマノフ！！』
「貴様が次の相手か、よく見れば小僧ではないか」
クォーツの前に現れたのは茶髪の碧眼の軍人らしき男性だった。
「・・・小僧じゃないです、クォーツです・・・」
ギスギスした感覚、クォーツにとってはどう思っているのか・・・。
『それではルールを提示します！！』
クォーツはルールを見て少し、沈黙する
「・・・」

『LP8000戦』
『スタンダードデュエル』
『リンク、ペンデュラムあり』
『エクストラデッキ8枚縛り』


「ほう・・・運が良いな、小僧」
「・・・」
『それでは両者、ディスクを構え・・・デュエルの開始だ！！』

「「デュエル！！」」

クォーツ　LP8000
手札5

クラウザー　LP8000
手札5



「先攻は貰います、ドロー・・・」
クォーツ
手札5→6

「魔法カード『儀式の下準備』、デッキから儀式魔法を加え、デッキか墓地から儀式モンスター1体を手札に加えます・・・ぼくはデッキから『神光の宣告者』と『宣告者の預言』を手札に加えます・・・」
「儀式主体か・・・無駄な足掻きだ」
クォーツはクラウザーの言葉を無視しつつ、デュエルを進める。
「魔法カード『手札断殺』を発動、手札を2枚捨てて、捨てた枚数分、手札を補充します・・・そしてモンスターをセット、カードを2枚伏せてターン終了」
「私のターン」
クラウザー
手札5→6

「私は手札から先史遺産モアイキャリアを特殊召喚し、手札から先史遺産モアイを特殊召喚！」
先史遺産モアイキャリア　ATK900　☆5
先史遺産モアイ　ATK1800　☆5

「先史遺産モンスター？」
「まだ驚くのは早いぞ小僧。2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚！！現れよNo.33 先史遺産－超兵器マシュ＝マック！！」
No.33 先史遺産－超兵器マシュ＝マック　ATK2400　ランク5

「さらに永続魔法『先史遺産－ピラミッド・アイ・タブレット』を発動し、打点を上げる」
No.33 先史遺産－超兵器マシュ＝マック　ATK2400→3200

「一気に青眼を超えた・・・！？」
「マシュ＝マックで伏せモンスターを攻撃！」
マシュ＝マックの攻撃が伏せモンスターを攻撃するが、セットモンスターが表側守備表示になり、むしろクラウザーがダメージを受けた。
クラウザー　LP8000→7000

「何！伏せモンスターはマシュマロンか！！」
「戦闘では破壊されず、裏側守備表示のまま攻撃を受けたため、相手に1000のダメージを与えます」
クラウザーは「ちぃ・・・」っと言ってメインフェイズ2を行う。
「カードを3枚伏せてターンエンドだ、かかってこい小僧！！」
「・・・ドロー」
クォーツ
手札3→4

「・・・丁度来た」
「？・・・何がだ？」
「先ずは・・・魔法カード『高等儀式術』を発動、デッキから通常モンスターを墓地に送って、儀式モンスター1体を儀式召喚します・・・。デッキから青眼の白龍を墓地に送り、仮面魔獣マスクド・ヘルレイザーを儀式召喚」
仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー　ATK3200　☆8

「そんなモンスターではマシュ＝マックは倒せんぞ！！」
「・・・百も承知です、ヘルレイザーで攻撃！」
「馬鹿が！血迷ったか！」
「ここで発動、罠カード『弱体化の仮面』！この効果で相手モンスターの攻撃力を700下げます・・・」
No.33 先史遺産－超兵器マシュ＝マック　ATK3200→2500

「何！！」
クラウザー　LP7000→6300

「ぐっ・・・」
No.を軽く倒された事にクラウザーはやや不機嫌な顔をする。
「ターン終了です」
「私のターン！」
クラウザー
手札0→1

「致し方ない、罠カード『素材蘇生』！墓地にエクシーズ素材となったモンスターを2体まで選択し、そのモンスターを特殊召喚する！この効果で特殊召喚されたモンスターの攻撃力は200ポイントアップし、レベルが1つ上がる！」
「レベルが・・・6に上がった・・・」
「2体のモンスターでオーバーレイ！現れよ、No.6 先史遺産アトランタル！」
No.6 先史遺産アトランタル　ATK2600→3400　ランク6

クォーツのモンスターの前に現れたのは山のように巨大なNo.・・・。
永続のせいか、打点が非常に高い。
「アトランタルの効果発動！このカードがエクシーズ召喚に成功した時、自分の墓地からNo.と名のつくモンスター1体を装備カードとして扱い、このカードに装備する。このカードの攻撃力はこのカードが装備したモンスターの攻撃力の半分の数値を得る！マシュ＝マックを装備して1200アップだ」
No.6 先史遺産アトランタル　ATK3400→4600


「・・・」
「いくぞ小僧！アトランタルでヘルレイザーを攻撃！！」
クォーツの伏せカードは1枚、守るカードを伏せているかは分からない。
4600が・・・来る！！






次回、最凶儀式
※タイトルが変わる可能性があります。