番外11：極秘…白皇家の家系図　作：ヒラーズ

注意
・Ｍｅｓｓｉａｈのネタバレ。
・陸也（百騎兵）と海理の裏設定が明らかになります。

それでも大丈夫な人はゆっくり読んでって下さい。







極秘…白皇家の家系図







海理がトウマと戦う2日前、ハルは1度、海理のいた世界から撤退し、陸也の家の書斎で捜し物をしていた。
「エノク語にイス人の文字……」

ﾋｭｰ…ｺﾂﾝ!

本を探している時、頭上に一冊の本が落ち、当たる。
「痛っ…、これは……白皇家の家系図！？」
偉い掘り出し物を見つけたハルは家系図を机に置き、ページをめくる。
「ん？陸也さんと海理さんについても書かれてる？」

白皇家
この家は先祖代々、軍人と魔女が住む家であり。いつ呪われた子供が生まれてもおかしくない、やや怪しい一族である。
祖先たる「白皇 神時（はくおう しんじ）」という「軍神」とその妻たる「白連 レジスタ」という魔女帝と交わり、できあがった家系である。
この一族の特徴は「あらゆるものに対抗する能力を生まれ持つ」というのが特徴である。大抵は未熟な不老不死が多いが、ある予言であった「完全な不老不死が後に二人生まれる」と出た。「そのうちの一人は転生してしまうが、再び結ばれ、繁栄を繰り返す」と言われ、我々はそれを守り続けている。

「すごい…陸也さんの力の秘密はここから来てたんだ…」
興味深そうにページをめくりながら麦茶を飲み、次の項目を見る。

白皇家の歴史
この家は怪しくとも不明な点が多く、元々は人ならざるものから来たとされている。
これを調べている私、「コキュートス＝プラム」は事実を知った。私はあの龍の家系のものになってしまったと…。

白皇家ができる2億年前、地球がまだ出来て間もない時期。
精霊世界である一つの戦争が起きた。
魔王創神竜と覇王龍の戦いがあった。
戦況はお互いに戦力が減るばかりの消耗戦が強いられていた。
戦争を終わらせるべく覇王龍は自ら前線に立ち魔王創神竜に挑むが、相打ちを繰り返しては互いに傷ついていく戦いになっていた。
国は崩壊し、大陸は裂け、海は荒れた。
しまいには星一つが破壊されたりもしたらしく。
他の精霊達はこの戦いを「創世戦争」と呼んでいた。
結局は引き分けと終わり、魔王創神竜は古の銀河の中心で眠りにつき、覇王龍は4体の竜に分かれた。恐らく完全なる引導を渡すための作戦だろう。
だがそうなる前にいくつかの真竜を生み出し、全世界、全次元、全時空に散らばらせた。それが白皇家の始まりである。
現情報によるとほとんどの真竜は四天竜に倒され、残った真竜は2体のみらしい。しかし残った真竜は魔王創神竜を目覚めさせる『鍵』らしい。

「…陸也さん達のお母さん、ここまで調べていたんだ…じゃああそこまで強いのはその血筋のおかげ…」

白皇家の呪われた子供
預言によって生まれた子孫は「陸也」、「海理」と名がつくらしい。
文字通り名をつけたが、呪われた子供になってしまい。
不死の鍵となってしまった。
あらゆるものに対抗する能力を持った子孫達だが、弟の「陸也」は魔法を行使する素質はなく、超能力を使い、姉の「海理」は魔法と超能力を得意としてとてつもなく強力である。
だが、唯一の欠点があった。それは…






「血が繋がっておらず、義姉弟のような存在」となってしまっているようだった。





同じ親の腹から生まれても呪われた子供になってしまえば話は別。
この呪縛は誰が解き放ってくれるのだろうか？





「これは……！」

ハルが見たのは一枚の絵、その絵には2体の竜が写っていた…。