第113話 時械神ＶＳレッド・デーモン　作：ヒラーズ

「あ・・・あり得ない・・・政府の軍の精鋭部隊が・・・5分足らずで全滅だと！？」
あの奇襲から4分半、武装している作業員全員を俺とジェムで始末した。
相手は驚き、戸惑った。あるものは主を見捨て、逃げるもの、あるものは戦意が喪失し、無力化されたものもいた。
「きゅ・・・（どうした？お前さんらの実力はこんなものか？じつにあっけないな）」
「マスターのクライアントの小屋を襲いに来たとすれば、弱いです・・・」
俺が政府の役員に近づこうとすると役員は後ずさりする。
「ま・・・待ちたまえ！これ以上、無駄な殺生はしたくないのだろう？やめるのだ」
はぁ？自分から仕掛けておいて、何だその言い方は？これでは俺が悪いように見えるじゃないか。
「そっ・・・そうだ！デュエルをしよう！私に勝てば・・・この事と遊摺部氏の小屋の地上げの件は水に流そうではないか！それで良いだろう？」
都合が良すぎるな。逆に怪しい。他に考えているんじゃないのか？
「あ・・・後は・・・お前のＤホイールのエンジンに細工した犯人の事も教えてやる！」
「・・・（ふーん・・・誠か？）」
「誠か？と言っております」
「も・・・もちろんだ。私は嘘をつかん」
そうか、じゃあ良いだろう。
「ふきゅ・・・」
「誰を相手に戦うんだ？っと言ってます」
「そうだな・・・じゃあそこの嬢ちゃん、お前だ」
ジェムかよ。俺じゃないんか。
「ジェムです・・・」
互いにデッキをセットし、手札を揃える。


「「デュエル」」


ジェム　LP4000
手札5

役員　LP4000
手札5


「先攻貰います、ドロー」
ジェム
手札5→6

「まずは魔法カード『左腕の代償』を発動。手札を全て捨てて、デッキから魔法カード1枚を手札に加えます」
いきなりすげぇカード出したよ。
捨てたカードは？

『時械神サンダイオン』
『時械神ミチオン』
『時械神メタイオン』
『時械神ガブリオン』
『貪欲な瓶』

あー・・・良いカードが墓地に落ちてしまったな。
「さらに魔法カード『天よりの宝札』を発動。互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにデッキからカードをドローします」
ジェム
手札0→6

役員
手札5→6

「モンスターをセットし、カードを4枚伏せてターンエンド」
「私のターン！」
役員
手札6→7

「私は手札からバリア・リゾネーターを墓地に送り、パワージャイアントを特殊召喚！そしてダーク・リゾネーターを召喚し、2体でチューニング！王者の鼓動、今ここで列を成す、天地鳴動の力を見るがいい！！Ｓ召喚！私のエース、レッド・デーモンズ・ドラゴン！」
レッド・デーモンズ・ドラゴン　ATK3000　☆8

いきなりエースとは、相手はガチのようだな。
「レッド・デーモンズ・ドラゴンは相手守備表示モンスターを攻撃した時、そのモンスターを全て破壊する！君が幾ら守備表示モンスターを並べたところでレッド・デーモンズの前では無意味！レッド・デーモンズで攻撃！アブソリュート・パワーフォース！！」
レッド・デーモンズの剛拳でジェムのセットモンスターが吹き飛び、墓地に行く。
「破壊したのは時械巫女ですか・・・カードを2枚伏せて、エンドです」
「ジェムのターン！」
ジェム
手札1→2

「手札から永続魔法『悲嘆の宝札』を発動。そして時械神ミチオンを召喚」
時械神シリーズの特徴はセフィロン以外、場にモンスターが存在しなければ、リリースなしで召喚できるが癖のあるカードが多めである。
時械神ミチオン　ATK0　☆10

「バトル！ミチオンで攻撃！」
無論、戦闘及びカード効果では破壊されず、戦闘ダメージは0になる。
「永続魔法『悲嘆の宝札』、自分のバトルフェイズ、戦闘で自分のモンスターが相手モンスターを破壊できなかった時、自分はデッキからカードを1枚ドローします」
ジェム
手札0→1

「効果により、相手のライフを半分にして、ターンエンド」
役員　LP4000→2000

「私のターン」
役員
手札2→3

「魔法カード『紅蓮魔竜の壺』を発動。私の場にレッド・デーモンズ・ドラゴンが存在する時、デッキからカードを2枚ドローする。ターンエンドだ」
「ジェムのターン」
ジェム
手札1→2

「ミチオンの効果により、デッキに戻します。そして、リバースカードを3枚発動！アイン、アイン・ソフ、アイン・ソフ・オウルを発動！」
あ・・・無限光まで揃ってたのか。
「1ターンに1度、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できます。自分の手札・デッキ・墓地からそれぞれ1体までカード名が異なる「時械神」モンスターを召喚条件無視して特殊召喚します。手札からザフィオン、デッキからセフィロン、墓地からはミチオンを特殊召喚します」
時械神ザフィオン　ATK0　☆10
時械神ミチオン　ATK0　☆10
究極時械神セフィロン　ATK4000　☆10

「な・・・何だこのふざけた布陣は！？」
えーと・・・セフィロン以外で攻撃して悲嘆でドローしてのセフィロンで破壊。
あれ？敵さん詰んでない？



次回、次の旅は

※タイトルが変わる可能性があります