51話 記憶を断つ鋏　作：紅瑠璃

No.52「なんや！？ついてきたのか！…仕方ない。相手してやる！」
鈴菜「んじゃ…行くよっ！」
ナイフを取りだし投げるが、大きな殻とハサミで防御をとる。次に後ろに回り込み前から朱音の炎、後ろから蜜柑の式神が攻撃をするが、あの巨体でNo.52が上にジャンプした。それも空高く。
蜜柑「んにゃ！？にゃんで飛べるの！？」
鈴菜「いや、今のうち下から…」
No.52「そんなこと…させるかぁ！」
勢いよく鈴菜めがけのしかかりするが鈴菜は避けた…いや、蜜柑に横から押されてなんとか逃げれたが蜜柑がNo.52のハサミに捕まってしまった。
鈴菜「ミカ！」
No.52「よぉく見てな！この娘の記憶を抜き取るとこを！」
No.52は空いている方のハサミで蜜柑を挟みきる。だが、上下で切断はされてない。血も出てない。一見何もしてない風に見えたが、No.52が蜜柑をこちらへ投げたときその考えは変わった。蜜柑は朱音と鈴菜の二人を振りほどいて殺意剥き出しで二人を見ていた。そして口にした言葉は…。
蜜柑「お前も…あいつのように…私を騙し裏切るのか！」
朱音にはその言葉を前に聞いたことがある。それは蜜柑がまだ敵の時で、アストライアーで保護した時の事だ。彼女は仲間だと思っていたやつに殺されかけ裏切られた。その子とで誰にでも殺意を向けていた。朱音はそんな彼女をほっとけなくていつも話しかけていたが彼女は「お前も…あいつのように…私を騙し裏切るのか！…私はもう…騙されにゃい…。」と返すばかりだった。そんなことを思い出していると蜜柑は…
蜜柑「お前みたいにゃ乳でかにゃんてしらにゃい！」
と言って森の奥に逃げてしまった。乳でか…あぁ朱音の事だろう。
No.52「ははっ！乳でかだってよ！次はお前だ！」
鈴菜「くっ！」
鈴菜の得意な走りを見せるが相手の方が少し速かった。
鈴菜「しまった！」
鈴菜も先程の蜜柑のように体を切られてしまった…。
鈴菜「どこだ…ここ。」
朱音「だ、大丈夫？鈴菜。」
鈴菜「何で私の事を知ってるかは問わないでやる。私から離れろこの乳でか。」
朱音「あ…はい…。」
鈴菜は朱音から距離をとると、すぐさまどこかに行ってしまった。
No.52「ははっ！乳でか。みーんなして乳でかかぁ！そう言う仕事をすればいいんじゃねぇ？ははっ！」
その言葉が朱音の怒りの炎を燃え上がらせた。
朱音「私が嫌いなの知らないでしょ？私が嫌いなのは…虫と猥談なのよ？」
腕に炎を纏わせるとNo.52を燃やそうとする。朱音は怒ると相手を燃焼させる事がある。しかも笑顔で…。
No.52「熱い！やめっ！デュ、デュエルしろよ！」
朱音「ふふっ♪残さず燃やしてあげる！」
No.52「お助けぇ！」
そんな声を聞き、朱音の数珠から声がする。朱音が炎を自由に出して操れるのはこの数珠のお陰だと言う。この数珠がなければ朱音はただの…乳でかになってしまう。
稲荷「おじょぉ…ここは遊戯王と言うものをしてあげましょう。このシーンはわたくし、見たことがあります…。」
朱音が所持しているNo.49は今のNo.52と同じようにして無理矢理てに入れた。この人は酷い人だ。平気な顔して嘘はつく。平気な顔して燃やす。
朱音「わかったわよ。稲荷。デッキが二つあるのだけど…どっちが良いかしら？」
稲荷「スイートマジック…いや、こんなやつ相手ではイービル・フレイムの方がよろしいかと。」
朱音「そぉ。蟹さん。デュエル…してあげる。」
No.52「よかったぁ！ありがとう。そっちから良いぞ」
No.52と朱音はNo.の能力でデュエルディスクを作り、デュエルを開始した。先攻は朱音。
朱音「イービル・フレイム－エルギゾを召喚。エルギゾの効果、デッキからイービル・フレイムカードを手札に加える。私は永続魔法イービル・フレイム－レッドキャノンを手札に、そしてレッドキャノンを発動。キャノンの効果でフィールドのイービル・フレイム－エルギゾを墓地に送り、相手に500ダメージ。」
No.52「地味バーンか。そんなの痛くもかゆくもないわ！」
朱音「そぉ？墓地に送られたイービル・フレイム－エルギゾの効果。デッキからイービル・フレイムモンスターを特殊召喚する。イービル・フレイム－ウォルニドスを守備で特殊召喚。ウォルニドスの効果、手札からイービル・フレイムを特殊召喚する。私はイービル・フレイム－アラナカスを守備で特殊召喚。アラナカスの効果。デッキから永続魔法イービル・フレイム－ウォールを発動。ターン終了。」
No.52「同じレベル3だからエクシーズ来ると思ったが…ドロー。クラブトランプ－4召喚。効果で手札からクラブトランプ－9を特殊召喚。4の効果で出てきたから俺のフィールドのモンスターのレベルは今の手札と同じ数値になる。レベル4が２体…来い！No.52 ダイヤモンド・クラブ・キング！ターン終了」
朱音「ドロー。レッドキャノンの効果でアラナカスを墓地に送り、相手に500ダメージ。アラナカスの効果…あなたのモンスター１体を私のエンドフェイズまで除外する。さて、手札からイービル・フレイム－カトニギアを召喚。カトニギアの効果で墓地からイービル・フレイムモンスターを蘇生する。アラナカスを守備で特殊召喚。アラナカスの効果、デッキからイービル・フレイムカードを手札に加える。私はオーバーフレイムを手札にくわえるわ。」
No.52「んぅ？それはイービル・フレイムじゃないはず…」
朱音「そうね。だけど、このカードはルール上「イービル・フレイム」として扱うのよ。さぁて…レベル3３体でエクシーズ…イービル・フレイム－オグナガル。オグナガルの効果、1ターンに１度エクシーズ素材１つ使って…フィールドの魔法トラップを破壊する。私はイービル・フレイム－レッドキャノンを破壊。その後、デッキから２枚ドロー。レッドキャノンの破壊されたときの効果。デッキからイービル・フレイムモンスターを特殊召喚。イービル・フレイム－オビヒノスを守備で特殊召喚。しかも私が使った素材はカトニギア。カトニギアの効果で墓地からイービル・フレイムモンスターを蘇生。エルギゾ。効果でデッキからイービル・フレイム－シュノシルを手札に…２体でエクシーズ。イービル・フレイム－オグオガル。締めとしますか…オーバーフレイム発動。自分のイービル・フレイムモンスターの攻撃力を2000あげる。ウォールの効果で攻撃力を1000アップする。オグナガルの攻撃力5000オグオガルの攻撃力5000…攻撃…」
No.52「なんだと！？ワンショット！？…そいつが一番強いのか？」
朱音「いいえ、二番目よ。さぁて皆を元に戻して貰いましょう。」
No.52「へんっ！嫌なこった！」
朱音「燃やされたい？」
そのとき上空から音が聞こえた。まるでジェット機がこちらに突っ込んで来るような音…いやあれは…身の危険を感じ、朱音はできるだけ距離をとる。逃げなきゃヤバイ！
No.52「んぉ？何で逃げる？」
その時だ。No.52の巨大なダイヤモンドが粉々に破壊された。破壊した空いては10個のナックルユニットのうち9個を腕に連結させ、高速で殴ってきた。
京子「ギャラクシーアイズ…サイファー…でた…♪」
このナックルユニットは京子さんの武器、ある刀が変形した姿。どうやら銀河眼の光波竜が出ることに喜びを感じ、殴りがいがある物を見つけたため殴ってきたらしい。もちろんNo.52のダイヤモンドはボロボロに砕かれ、カードの姿に戻った。カードの姿に戻ってから数分、京子と話していると鈴菜が帰って来た。ちゃんと記憶が元に戻っていたがいくら待っても蜜柑が帰って来なかった。
～蜜柑のいる場所～
蜜柑「にゃんでこんにゃとこにいるの～？シーユ！レーイ！どこぉ？んにゃ！？」
崖から落ちてしまったが何とか立つことが出来た。その場に真保の姿があった。
真保「み、蜜柑さん？」
蜜柑は今まで起きたことを話した。真保は実験しにここに来たらしい。そしてなぜか姉の京子もついてきたらしいが突然小声で「サイファー…」と呟くとどこかに行ってしまったと言う。真保は京子と携帯電話で連絡をとるとそこに朱音と鈴菜が居ることが判明し、ただちに合流するのであった。
～武蔵と夢月～
武蔵「俺は…なぜここに？確か…誰かと待ち合わせを…誰かな？」
夢月「まことに！申し訳ない！武蔵殿！」
武蔵「ん？あぁ大丈夫だ。…これも何かの縁。花見をどうかな？」
夢月「わ、私と！？…う、うむ。この夢月 暦。武蔵殿と花見をしよう。…ベルフェ…ベルフェ殿もどうかな？」
ベルフェゴール「んぇ？するする。」