73話 色欲の果て　作：紅瑠璃

夢月「私は左鎌神柱をペンデュラムスケールにセット…。鎌壱太刀を召喚。修験の妖社の効果でカウンターが三つに…効果発動。鎌参太刀を手札に加え、召喚。鎌壱太刀の効果でNo.102を手札に戻させ、バトルだ！」
鈴菜(No.102)「お前のカード…エア・フォース発動。」
夢月「ふん。手札から妖仙獣 斬切霧風を捨てて、修験の妖社のカウンターを１つを取り除いて発動、妖仙獣は効果を受けない。バトル続行！」
・夢月:ライフ4500
・鈴菜:ライフ4900
夢月「鎌壱太刀がダメージを与えたとき、鎌参太刀の効果でデッキから凶旋嵐を加え、鎌壱太刀をリリースし、召喚。効果で閻魔巳裂を特殊召喚。エンドフェイズに閻魔巳裂と鎌参太刀を手札に戻す。」
鈴菜(No.102)「ドロー。…私はRUM－七皇の剣発動！来なさい！愛の弓矢を打て！CNo.102光堕天使ノーブル・デーモン！あなたのモンスターも私のモンスターを愛しなさい。効果発動！あなたの凶旋嵐の効果を無効にし、攻撃力を0にする！この子の素材が全て取り除かれたとき、あなたに1500のダメージを与える。そのままバトル！」
・夢月:ライフ100
・鈴菜:ライフ4900
鈴菜「エンド」
夢月「ドロー。…お前は…。よし。鎌参太刀を召喚。修験の妖社の効果発動！私は右鎌神柱を加え、ペンデュラムスケールにセット！右鎌神柱の効果でペンデュラムスケールを11に変更。揺れろペンデュラム！これが私の生きざま！妖仙獣 閻魔巳裂！そして、魔妖仙獣…大刃禍是！閻魔巳裂の効果！CNo.102とやらを破壊！バトル！閻魔巳裂！大刃禍是！」
鈴菜「ぐっ…うわぁぁ！」
夢月「あ、藍野殿？」
鈴菜「私は…っ！お前は…。」

鈴菜が後ろを振り向いたとき黒いモヤが鈴菜の姿をしていた。夢月の時と同じように。夢月が刀を抜こうとした時、鈴菜が手を出して、止めた。

鈴菜「私の問題だ。自分でやるよ。」
鈴菜(黒いモヤ)「家族がいなくて…寂しい。」
鈴菜「っ！…確かにお父さんはzeroに命を奪われた。お母さんは仕事の関係で家に帰ってこない。お母さんの祖父母はかなりの年寄りだったから私の事は面倒を見きれなかった。今は一人暮らししてるけどね。」
鈴菜(黒いモヤ)「愛が…欲しい。家族の愛が…。」
鈴菜「確かにもう帰ってこない愛。その愛は何にでも代用できない。だけどね、愛じゃないけど幸せは手に入れた。幸せがあるだけで十分よ…。」
鈴菜(黒いモヤ)「…それは？っ！」

鈴菜はナイフを取りだし、黒いモヤを斬った。

鈴菜「友情そして、加奈人君を想像し、妄想すること…。その二つよ。」

黒いモヤは消えた。その足元には２枚のNo.…No.102とCNo.102。そして、回りにいた男たちは我に帰った。

鈴菜「…なんか、あなたたちに悪いことをしたわね。」
夢月「いや、そのようなことは…ヴァルルもありがとうな」
ヴァルゴ「そのNo.むっちゃんにあげますよ♪家にNo.105とCNo.105があるようですし。」
夢月「うむ。ありがとう。して、藍野殿はなぜこうなったか身に覚えは？」
鈴菜「お父さんとお母さんの事を考えてたのよ。そして、加奈人君の事もね。…そう、それは真夏の日の事」

とっても暑い日の事。貧血気味の鈴菜は貧血で道に倒れていたが回りの人は誰も助けてくれなかった。脱水で死にかけたその時、「大丈夫ですか？」と言う男の子の声が聞こえ、視界が狭くなるなか見えたものは加奈人だった。彼は見ず知らずの女にまだ開けてもないお茶をあげた。その時、鈴菜はキュンッと来たようで追いかけている。しかし、愛しかたを知らない。愛されたことがない。一方的な愛しか知らない。

鈴菜「そして、夢月。仇を打たないといけない相手が自分の隣にいたら、どうするよ？」
夢月「…打ちたいな…ん。zero…猫山殿の事か！」
鈴菜「そうだよ。私のお父さんを殺したのはzero。その中の蜜柑が居たかは知らない。けど、蜜柑もzeroなのよ。…今は過去に縛られずに生きてるから敵討ち何ては思ってないけど、実質、辛いわけよ。…ふふふっにしても暑いわね。夢月の家に上がらせてよ。」

これ以上話をしたくなかったのか、ごまかした。話の続きがあるようだがこれ以上は聞いたら不味いのだろう。

夢月「そうだな。と言っても蕪木様の家だからな。ヴァルル…藍野殿…なにもないが涼みにはなるだろう。」