61話 スリーブはつけるのか　作：紅瑠璃

アストライアー。それは秘密裏の組織。この町…いや、世界中には度々怪異が現れる。その怪異を倒すのがアストライアーの指命なのだ。警察や、自衛隊では歯が立たない事もあるがアストライアーの人間なら倒すことができる。…と言っても先程も言った通りアストライアーの存在は秘密裏、ましてアストライアーの人間はアストライアーの事を本当はばらしてはいけないのだ。しかし黄蜂は優衣に自分がアストライアーの人間であることをばらしてたり、ネアや、蜜柑、朱音、鈴菜等も本当に信用できる人間にばらしている…まぁばらしても罰はないから本当はばらしても良いのかも知れない…。 そしてここはアストライアーの基地。休憩所での会話だ。
蜜柑「か、課題がおわらにゃい！」
黄蜂「これで勝ち。」
朱音「やっぱ強いねぇ～…カテゴリーで統一してないのになんでだろ？」
黄蜂「ここの違い」
黄蜂はまたしてもカテゴリーで統一しないデッキで朱音のマドルチェに勝ち、頭を指差して頭が良いことを煽り、アピールした。一方、蜜柑だけが学校からの反省の課題が終わってなかった。そこにアストライアーの隊長である永村と副隊長であり、オペレーターであり、カウンセラーの宇佐美が入室してきた。
永村「ほぉ…遊戯王という物だったかな」
黄蜂「あ、隊長…。隊長もやってたんすか？」
永村「いや、アニメを多少見たことあるぐらいかな。青目の白竜だったかな」
朱音「なるほど。ってことはこう言うの知らないですよね？」
朱音は永村にエクシーズカードを見せるが永村は首をかしげるばかり…さらに永村はあることを聞いた。
永村「このカード保護は皆しているのか？」
黄蜂「スリーブっすね…基本的にカードが傷つかないようにするものでその上にキャラスリ…さらにキャラスリガードをつけるのが一般的ですね～」
永村「金銭面でも大変なんだな。宇佐美…わかるか？」
宇佐美「わかりますが…そういえば、最近夢月の怒りが納まらないとか」
永村「それを今言うのか」
宇佐美「夢月の言葉だと最後にカードが体内に入ってきたあとから怒りが溢れてきたとか…」
永村「カード？最近はそんな事もできるのか」
黄蜂「いや、無理っすよ？」
黄蜂と朱音はリアルNo.の事を話そうとしたが…そもそもルールを理解していない永村の事を考えると説明時間が長くなると思った。そこに鈴菜がやって来た
鈴菜「怪異退治完了～はっ！加菜人君が…お風呂に入ってる！」
宇佐美「何でわかるの？」
鈴菜「愛ゆえの…為せるものよ…。」
キリッとした顔で言われても…言いたいことはただの変態ストーカー。本来なら警察に差し出したいが…いや、１～2回警察のお世話になっているのだった。この人は加菜人という中学生の男の子言わばショタに目がなく、加菜人以外にもショタと目が会うと変態的な行動を見せる。しかしこれのおかげで 行方不明のショタを数件探し出している。探し出したあとは警察に通報する。鈴菜はショタを愛しすぎるゆえに敵にショタがいると攻撃ができない。それどころか敵味方関係なくショタを守ろうとする。
黄蜂「…あ、そうそう。鈴菜も遊戯王やってたんだよね」
鈴菜「あ？ま、まぁやってたわんで？」
黄蜂「スリーブってつけてた？」
鈴菜「あー…レモンのマスコットのレモーナのスリーブならしてたわ。てか、あんたのそれ、なに？」
黄蜂「氷を使うアニメキャラのスリーブだけど？」
鈴菜「そう言うのってリアルNo.との戦闘時、どうするの？」
黄蜂「ならあそこの変態猫に聞けば？」
永村「…(…鈴菜は変態ストーカー。黄蜂は尻を叩かれるのが好き、蜜柑は変態…なんだ、変態が多いな。アストライアーは…。)」
蜜柑「んにゃ？戦闘時、でもつけてるかにゃ～…ミカもね！猫のスリーブつけたかったけどぶにゃんに、オレンジの無地にしたんだぁ～…てか、課題手伝って！お願い！」
鈴菜「まー普通だね。ちなみに真保は緑の無地らしいよ。ん？シユどこ行くの？」
朱音「ちょっと…そこら辺まで♪」
黄蜂「いってら…レイ…その情報いらない。」
鈴菜「…あっそ。」

～天界にて～
ヴァルゴ「黄泉様…私に何か？」
ここは天界のとある城。天界ははるか上空に門があり、天界の人間なら通れる。しかし、普通の人間では灰になってしまうのだ。また、魂の通り道ともされている。そして今、ヴァルゴがいるとこは魂の運び屋、黄泉の前。
黄泉「お前は…遊戯王とやらをしたことあるのか？」
黄泉の口からでた言葉はヴァルゴでも聞き返してしまうほどだった。黄泉が、天界の人間が、地上の物に興味を示すなど考えられなかったからだ。ヴァルゴはその昔大きな戦争を止めようと地上に降り、最後の最後まで止めようと言葉を皆にかけた。しかし誰一人として耳を傾けず、戦争は大きくなり、ヴァルゴは天界に帰った。そして今は自分が天界の人間であることを伏せながら地上に降り生活をしている。そんな自分ならわかる。だが、なぜ黄泉が…ヴァルゴはその質問に答えながら考えたが、後ろから少々低めな声をした女が話しかける。
ネメシス「前置きが長い！簡潔にしてほしい黄泉様」
ヴァルゴ「…ネメシス…。」
黄泉「そうだな…では簡潔に話すとするか。今地上、冥界、天界で起きている魂の話を…」