第６０話：凍てつく蒼き龍王　作：チュウ

※フレア視点継続


フレア：ＬＰ８０００
【手札】２枚　※《死者蘇生》《魔法石の採掘》

【フィールド】
●モンスター
《炎麗蝶アカネヒメ》※攻２０００
《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》※攻３６００

●フィールドゾーン
《炎麗蝶の舞園》

●魔法・罠
《炎麗蝶の繭》
セットカード１枚　※《炎麗蝶の神楽舞》

【墓地】
《儀式の下準備》《炎麗蝶の舞踊》《炎麗蝶レッド・メイフライ》《炎麗蝶ハレギヒメ》《炎麗蝶レッド・モナーク》《炎麗蝶ベニヒメ》《騎甲虫スケイル・ボム》

フィオラ：ＬP７７００
【手札】４枚　

【フィールド】
●モンスター
なし

●フィールドゾーン
《蒼氷心域》

●魔法・罠
《蒼氷の心眼》

【墓地】
《蒼氷の華ブルネラ》《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》《蒼氷の精霊ジャックフロスト》×２《海晶乙女コーラルアネモネ》《蒼氷の幻馬コールド・ペガサス》《蒼氷の天獣グリフォン》《蒼氷の聖獣ウェンディゴ》《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》


　「……私のターン、ドロー。このスタンバイフェイズに《蒼氷の心眼》の手札公開効果を使えるけど……破棄してメインフェイズに入るわ」

　まぁ、私の手札は割れてますからね。使う必要はないでしょう。

　「……私は墓地の《蒼氷の華ブルネラ》を除外してその効果を発動。墓地の《蒼氷の精霊ジャックフロスト》をデッキの一番下に戻して１枚ドローする」

　不味いわね……手札が６枚。これならかなりの手数が飛んできそうね。

　「……私は手札の２体目の《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》を見せてその効果を発動。私の墓地のもう１体の《蒼氷の精霊ジャックフロスト》とこのカードを特殊召喚」

　「そうはさせない！私はフィールド魔法《炎麗蝶の舞園》の効果を発動！」

チェーン１：《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》
チェーン２：《炎麗蝶の舞園》

　「《炎麗蝶の舞園》は自分フィールドに昆虫族・炎属性モンスターが２体以上存在する場合、相手が発動したカード効果を無効にする！」

　リンク召喚をする都合上、絶対にモンスターを場に並べたいはず。なら、なるべくモンスターを並ばせなければリンク召喚もそれ程できない筈……

　「……仕方ないか。なら、《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》をそのまま通常召喚」

《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》
効果モンスター
星４/水属性/鳥獣族/攻１４００/守１０００
このカード名の①②の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分の墓地から「蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル」以外の「蒼氷」モンスター１体とこのカードを特殊召喚する。この効果の発動後、自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
②：このカードが水属性ＬモンスターのＬ素材として墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。

　「……《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》１体でリンク召喚。《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》！」

《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》
リンク・効果モンスター
リンク１/水属性/幻竜族/攻５００
【リンクマーカー：左】
Ｌモンスター以外の「蒼氷」モンスター１体
このカード名の①の効果は１ターンに１度しか使用できない。
①：このカードがＬ召喚した場合に発動できる。自分のデッキ・墓地から「蒼氷心域」１枚を自分フィールドゾーンに発動する。

　「……《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》のリンク召喚時の効果をチェーン１、素材になった《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》の効果をチェーン２で発動」

　「では、私の場に昆虫族・炎属性の儀式モンスターがいるため、《炎麗蝶アカネヒメ》の②の効果を発動！」

　チェーン１：《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》
チェーン２：《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》
チェーン３：《炎麗蝶アカネヒメ》

　「これにより、《炎麗蝶アカネヒメ》の効果で《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》の効果を無効にします！」

　「……む～～じゃあ、《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》の効果で自身を蘇生させる」

　これでフィールド魔法張替によるサーチを封じられたわ。

　「……なら、仕方ないよね。クロリムちゃん、出てきて」

　「結局こうなったのよ。ツカサが万が一何て言うからフィオラに付いて来たけど、本当は嫌だったのよ！」

　あれは確かツカサ様に付いていた闇の妖精？

　「クロリム！？何でいるんですか！」

　シャイニーが驚くのも無理ないわね。今まで声すら上げる事がなかったのだから。

　「クロリムがいるって事はツカサもいるのか！？」

　「ここにはいないのよ！ツカサは別行動中なの！」

　別行動……戦争をするっていうのにツカサ様みたいな異世界人の力を使わないなんて変ね……ツカサ様だけじゃなく、他の異世界人の姿もないし……どういう事なの？

　「……いいからクロリムちゃん。全力で戦わないとダメってツカサも言ってたでしょ？だから、あのカードを出して」

　あのカード？

　「ぐぬぬぬ！まぁ、ここなら見てるのがシャイニー達だけだしいいけど……でも、これはバレたらダメなのよ！」

　「……分かってる。バレたら利用されちゃうかもなんでしょ？大丈夫、他の兵士はいないから」

　本当にどういう事なの？自国の兵士にバレたらいけないって……一枚岩ではないって事？

　「なら使うのよ！」

　「……行くよ！《蒼氷の幻鳥フリーズ・イーグル》と《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》の２体でリンク召喚。召喚条件は闇・水属性モンスター２体。深界より来て！《深界の氷姫アイシクル・アズール》！」

《深界の氷姫アイシクル・アズール》
リンク・効果モンスター
リンク２/水属性/水族/攻１０００
【リンクマーカー：右/下】
闇・水属性モンスター２体
このカード名の①②の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：このカードがＬ召喚した場合に発動できる。このカードのＬ素材となったモンスターの属性によって以下の効果から１つを選択してそれを適用する。この効果の発動後、自分はＥＸデッキから「深界神殿アビスリウム」のカード名が記されたモンスター及び闇・水属性モンスターしか特殊召喚できない。
●「水」：自分の墓地から水属性モンスター１体をこのカードのＬ先に特殊召喚する。
●「闇」：自分の墓地から闇属性モンスター１体をこのカードのＬ先に特殊召喚する。
②：このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードがフィールドから離れる場合に除外される。

　「……《深界の氷姫アイシクル・アズール》のリンク召喚時の効果を発動。今回は水属性モンスターを素材にリンク召喚したから私の墓地から水属性モンスター１体を特殊召喚する」

　リンク先の特殊召喚ならリンクモンスター自体を破壊すればいい筈。

　「《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》の効果を発動！」

チェーン１：《深界の氷姫アイシクル・アズール》
チェーン２：《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》

　「《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》の効果で《深界の氷姫アイシクル・アズール》を破壊する！そして、攻撃力を５００アップする！」

《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》
攻３６００→攻４１００

　「闇の妖精様からカードを貰ったようだけど、破壊してしまえば問題ないわ」

　「……まだ終わりじゃないよ。《深界の氷姫アイシクル・アズール》がフィールドから墓地絵送られた場合、このカードは復活できる」

　他の蒼氷モンスターと同じ様な効果を持っているのね……

　「……私は手札から《サイレンス・シーネットル》の効果を発動。このカードは自分フィールドに水属性モンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる」

《サイレンス・シーネットル》
効果モンスター
星４/水属性/水族/攻８００/守１３００

　「……更に手札の《シーアーカイバー》の効果を発動。自分フィールドリンクモンスターのリンク先にモンスターが召喚。特殊召喚された場合、このカードを手札・墓地から特殊召喚できる。私はさっき、《サイレンス・シーネットル》を《深界の氷姫アイシクル・アズール》のリンク先に出したから《シーアーカイバー》を特殊召喚する」

《シーアーカイバー》
効果モンスター
星３/水属性/サイバース族/攻３００/守２１００

　「……私は《深界の氷姫アイシクル・アズール》《サイレンス・シーネットル》《シーアーカイバー》の３体でリンク召喚する！心を透かせ！《蒼氷の魔女サフィール・ウィッチ》

《蒼氷の魔女サフィール・ウィッチ》
リンク・効果モンスター
リンク４/水属性/魔法使い族/攻２５００
【リンクマーカー：左/右/左下/右下】
水属性モンスター２体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：お互いのスタンバイフェイズに発動できる。自分のデッキ・墓地から「蒼氷の心眼」１枚を自分の魔法＆罠ゾーンに表側表示で置く。自分の魔法＆罠ゾーンに「蒼氷の心眼」が存在する場合、代わりに相手のデッキの一番上のカード１枚を除外できる。
②：自分・相手ターンに、相手フィールドのモンスター１体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードの攻撃力５００アップの装備カード扱いで装備する。自分の魔法＆罠ゾーンに「蒼氷の心眼」が存在する場合、この効果の発動に対して相手はカード効果を発動できない。

　「……《蒼氷の魔女サフィール・ウィッチ》の②の効果を発動。対象は《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》よ。このカードの装備カードになってもらう」

　「そうはさせない！カウンター罠《炎麗蝶の神楽舞》！自分フィールドに昆虫族・炎属性モンスターが２体以上存在し、相手がカード効果を発動した時、その発動を無効にして破壊する！その後、１０００ダメージをフィオラ様に与えます！」

フィオラ：ＬP７７００→ＬＰ６７００

　「……妨害多過ぎ。でも、もうないんじゃない？」

　確かに……もうこれ以上の手は打てない。だけど、それはフィオラ様も同じの筈。ここからモンスターを展開する事は難しいと思うのだけれど……

　「……私はフィールド魔法《蒼氷心域》の③の効果を発動。自分フィールドのモンスターの数が、相手より少ない時に発動でき、自分の墓地から《蒼氷の幼竜ブルーリーフィ》１体を除外して、私のフィールドに《ブルーリーフィトークン》を４体まで特殊召喚するわ」

　トークンを４体！？

《ブルーリーフィトークン》×４
トークン・通常モンスター
星１/水属性/幻竜族/攻０/守０

　「……そして、そのトークンのみを素材にリンク召喚をする。召喚条件は水属性モンスターが２体以上。全てを蒼く凍てつかせて！《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》！」

《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》
リンク・効果モンスター
リンク４/水属性/幻竜族/攻３０００
【リンクマーカー：上/左/右/下】
水属性モンスター２体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：自分の墓地の水属性Ｌモンスター１体を除外して発動できる。そのＬモンスターのＬマーカーの数まで、相手フィールドのカード（表側表示）の効果をターン終了時まで無効にする。この効果で効果が無効になったモンスターの攻撃力・守備力は０になる。
②：このカードが墓地に存在する場合、Ｌマーカーの合計が４になるように自分の墓地・除外状態からＬモンスターを２体以上持ち主のＥＸデッキに戻して発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードが、フィールドから離れた場合に除外される。

　あれだけの妨害を受けて尚、攻撃力３０００を出してくるなんて……でも！

　「攻撃力は私のモンスターの方が上よ！」

　「……関係ない。《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》の①の効果で、私の墓地から水属性リンクモンスター１体を除外してその効果を発動する……今回はリンク２の《海晶乙女コーラルアネモネ》を除外。そして、除外したリンクモンスターのリンクマーカーの数まで、相手フィールドのカードの効果を無効にする。私は《炎麗蝶アカネヒメ》と《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》を選ぶ」

　効果が無効になっても、もうその効果を使った後ならなにも問題はないけど……

　「……更に、この効果で効果が無効になったモンスターは攻撃力・守備力が０になるわ」

《炎麗蝶アカネヒメ》
攻２０００→攻０

《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》
攻４１００→攻０

　「……私は手札のカード１枚を捨て、手札から装備魔法《閃光の双剣－トライス》を発動して《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》に装備。攻撃力が５００ダウンする代わりに、２回攻撃ができるようになる」

《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》
攻３０００→攻２５００

　２回攻撃は不味いわ！？

　「……行くよ。《蒼氷の龍王アズール・ドラゴン》で《炎麗蝶アカネヒメ》と《炎麗蝶ヴァーミリオン・プシュケー》に攻撃！」

フレア：ＬＰ８０００→ＬＰ３０００

　「……ターンエンドだよ」

　大ダメージね……でも、何とか凌ぎ切った。次で決めないとその次はないでしょうね……ダメね。お姉様に負けてから弱気になっているわ。勝たなきゃ！私のためにもユウキのためにも！