番外編：七夕　作：光芒

＊台本形式です
＊メタあり
＊季節ネタです
＊デュエルしません











星乃 竜司「今日は七夕ですね。ということで校内数か所に笹の葉を用意してみたのですが」
ミハエル・シュトラウス「天の川によって裂かれた織姫と彦星が1年に1度出会える日。この国には中々ロマンチックな言い伝えがあるのですな」
竜司「そして笹に願い事を書いた短冊を吊るすことで、その願いが叶うようにと祈ります。ミハエル先生もどうですか？」
ミハエル「ご厚意はありがたいですが、私は既に間に合っています」
竜司「ほう、なんと書いたんですか？」
ミハエル「……願い事というものは口にすると叶わないといいますからな。いくら校長と言えどもお伝えするわけにはいきません」
竜司「……それもそうですね。このことは神のみぞ知る、ということでしょう」





生徒一人一人が健康に、健やかに日々を過ごせますように。―――星乃 竜司



生徒たちがデュエリストとして世界に羽ばたくことを願う。―――ミハエル・シュトラウス





ミハエル「しかし、よく校内のあちこちに設置できるほどの笹の葉を集めましたな」
竜司「持つべきは友、とはよく言ったものです。生徒の皆さんにどうぞと学生時代の友人が工面してくれたんですよ」
ミハエル「なるほど……で、我々は何故こうして歩いて回っているのです？」
竜司「生徒たちがどんな願い事を書いているか、教育者として知っておいてもいいと思うのですが」
ミハエル（大方娘や天都 遊希の願い事が気になるんだろうな。相変わらずの親バカだ）





～生徒会室前～





竜司「おお、生徒会の面々の願い事が書かれていますね」
ミハエル「天都 遊希、星乃 綾香、陽川 千夏、月宮 詩織、エヴァ・ジムリア……個性の強い面々ではあるが」
竜司「おっ、これが綾香の短冊か。果たしてどんな願い事を書いているのか」
ミハエル（まあこの父あってのこの娘だからな。きっと皆の健康や安寧を第一に考えて……）









源竜星-ボウテンコウが制限されませんように。―――星乃 綾香



可愛い女の子ともっと仲良くなれますように。―――星乃 綾香





竜司「」
ミハエル「……どうやら娘さんは奥方様似のようで」
竜司「じ、自分に正直なことは良いことですから」
ミハエル「おや、まだありますね」





パパの毛根がいつまでも元気でありますように。―――星乃 綾香





竜司「」
ミハエル「親孝行ですな」
竜司「わ、私はそんなに薄いんですか！？」
ミハエル「いや、十分フサフサだと思いますよ。まあ対策は立てておいて損はないかと」





背が伸びますように！―――陽川 千夏



背が伸びますように！！―――陽川 千夏



背が伸びますように！！！―――陽川 千夏





竜司「なんというか……応援してあげたくなりますね」
ミハエル「諦めることを教えるのも教育だと思うのですが」
竜司「それはいけないことですよ、ミハエル教頭」





皆さんからのセクシャルハラスメントが減りますように。―――月宮 詩織



緊張しいが治りますように。―――月宮 詩織





竜司「なんでしょうか、すごくまともに思えるのですが」
ミハエル「セクシャルハラスメントのどこがまともなのか」
竜司「今度聞き取りをする必要がありますね」





Любовь, как вы мне иметь здоровый навсегда.―――Ева земля





竜司「……ついに読めないものが出てきてしまったんですが」
ミハエル「ロシア語ですな。まあこれを追及するのは野暮というものです」（愛するあなたがいつまでも健康でいてくれますように―――といったところか？ まあらしいと言えばらしいか）
竜司「うーん……もっとデュエリストらしいことを書いてくれていると思ったのですが……」
ミハエル「彼女たちも10代の少女。案外こんなものなのでしょう。ところで天都 遊希の短冊が見当たらないような」
竜司「そういえば……あっ、これが天都君の短冊か。一枚しかないようですね」
ミハエル「彼女はあまりこういうのに乗り気ではないでしょう……ん？ まだ皆の短冊が……」





みんなといつまでも友達でいられますように。―――天都 遊希、星乃 綾香、陽川 千夏、月宮 詩織、エヴァ・ジムリア











＊










国広 陸「おう、短冊に何書くよ？」
高海 遊大「うーん、どうしようかな……」
大空 仁「しかし、この歳になって七夕の願い事を書く羽目になるとはな」
陸「こういうのは楽しんだもん勝ちだってーの」
遊大「神頼みでもしないよりかはマシだろうしね」





サッカー日本代表＋一人前のデュエリストになる！―――国広 陸。



夢を叶える。―――大空 仁



一人前のデュエリストになれますように。―――高海 遊大





＊





舞原 留奈「よし、できたぞ！ おい礼、わたしじゃとどかないからたかいところにこれをかかげてくれ！」
大空 礼「はいはい……ていうか飾る場所なんてどこでもいいじゃないの」
孫 美鈴「それにしても七夕とはとてもロマンチックな日ですね」
音無 林檎「織姫と彦星みたいな情熱的な恋愛に憧れちゃうなぁ……でも愛する人と一年に一回しか会えないのは辛いけどね」






せかいさいきょうのデュエリストに、わたしはなる！―――舞原 留奈



夢を叶える。―――大空 礼



お慕いする方に振り向いて貰えますように。―――孫 美鈴



みんな仲良く、みんな元気で！―――音無 林檎










　少年少女たちの願いは叶うのか。それを知るものは誰もいない。











〇後書き
ロシア語適当ですいません。というかgoogle翻訳で出たのをそのままコピペしただけなので……