第64話 進化する力　作：こんにゃく

ベクト「…」
手札0
sp2
ライフ800

ムーブワンダー
攻撃力1700

デスヒルドワインダー
攻撃力3000

デスアダー
攻撃力2000

一騎「…」
手札2
セットカード2
ライフ700
sp3

ハーデストアイズ
攻撃力2000

武士道
攻撃力1900

遊姫「…はぅ…」

トラクリボー『進化…ね』

一騎「俺の進化…？」

ベクト「ああそうだ…お前は今まで進化をし続けてきたんだろ？」

ベクト「だったらそいつを俺にもっと見せてくれ！！そして！！」

ベクト「ハートを止めるのはこの俺だ！！って所を見せてくれ！！」

ベクト「俺は！！デスヒルドワインダーの効果発動！！」

ベクト「このモンスターは『自分のライフが1000以下の時墓地に存在する時空間蛇（タイムスペースシュランゲ）モンスター１体につき1000ポイント攻撃力がアップする』！！！ 」

ベクト「俺の墓地には合計で4体！！よって攻撃力4000ポイントアップ！！」

デスヒルドワインダー
攻撃力3000➡7000

遊姫「攻撃力7000！！？」

カンザキ『な…なんと！！？ベクトのデスヒルドワインダーの攻撃力は7000ポイント！！！？』

観客A「す…すげぇ」

観客B「いいぞぉ！！これこそシンクリスの大会だぁ！！」

ﾜｧｧ!!ﾜｧｧ!!

ベクト「行くぜ…一騎！！デスヒルドワインダーでハーデストアイズを攻撃！！！」

ベクト「グランド・スィーパー！！」

デスヒルドワインダー
攻撃力7000
⬇
ハーデストアイズ
攻撃力2000

7つの頭が一斉に襲いかかる

遊姫「一騎！！！」

一騎「罠発動！！『不屈の精神』！！！」

一騎「このカードは『戦闘ダメージを0にし本来受けるダメージが2000以上だった場合デッキから１枚ドローする』！！」

ｽﾞｶﾞｧｧｧ!!!

カンザキ『一騎！！この攻撃をかわし！！さらにカードをドローしたぁ！！』

一騎「ぐぅぅ！！」ｷｭﾙﾙ!!
手札2

一騎は攻撃の爆風によりよろける

遊姫「ふぅ…よかったぁ」

トラクリボー『いいえ…まだよ』

ベクト「俺は！！ムーブワンダーの効果発動！！『このカードをリリースすることでフィールドの時空間蛇（タイムスペースシュランゲ）を１体選択し攻撃力を1700ポイント下げることでもう一度攻撃する事が可能』」

一騎「なんだって！！？」

ベクト「俺はムーブワンダーをリリースしデスヒルドワインダーをもう一度攻撃させる！！」

デスヒルドワインダー「キシャァァ！！」
攻撃力7000➡5300

ベクト「デスヒルドワインダーでＣ・（チェンジ）我流の武士道を攻撃！！！」

ベクト「グランド・スィーパー！！」

デスヒルドワインダー
攻撃力5300
⬇
我流の武士道
攻撃力1900

カンザキ『一騎！万事休すかぁ！！？』

一騎「俺は！！墓地のスプロケッターの効果発動！！」

一騎「『墓地のこのカードを除外し自分フィールドのモンスター１体をリリースすることでその攻撃を無効にする』！！」

一騎「俺は武士道をリリースしその攻撃を無効にする！！」

武士道「ハァ！！！」

武士道は二刀でデスヒルドワインダーの攻撃を受け止める

バキィィィン！

カンザキ『一騎かろうじてこの攻撃も持ちこたえる！！』

トラクリボー『でもこれで…』

遊姫「一騎のフィールドにモンスターは…0」

一騎「…そして墓地に送られた豪傑の巨壁は…ゲームから除外される」

ベクト「…だが…一騎…まだこいつの攻撃が残ってるぜ！！」

ベクト「ゆけ！！デスアダー！！一騎にダイレクトアタック！！」

ベクト「ヴェノム・スイーパァァァ！！」

デスアダーが一騎に食らいつく

一騎「罠発動！！『ジャンク・チェンジ・スケアクロウ』！！！」

一騎「このカードは『相手のダイレクトアタック時にデッキからＣ・（チェンジ）モンスター１体を効果を無効にして特殊召喚できる』！！」

一騎「俺はデッキから『Ｃ・（チェンジ）ダーク・ヒーロー』を特殊召喚！！」

ダーク・ヒーロー
レベル4/闇属性/戦士族/スケール2
守備力1000

バキィィィン！！

デスアダーの攻撃でダーク・ヒーローが破壊される

一騎「くぅぅ！！！そしてジャンク・チェンジ・スケアクロウは再びフィールドにセットされる」

観客B「すげぇ…あれも防ぎやがった…」

ベクト「…くっくっく…あっはっは！！流石だ一騎！！」

ベクト「お前なら絶対にこの攻撃を防ぎきると思ってたぜ」

一騎「ベクト…」

ベクト「…ふ…さぁ見せてみろ！！お前の進化を！！」

一騎「俺の進化…」

一騎（俺の進化って…？）

…

ハート『私の研究で新たな力を手に入れた！！』

ハート『ペンデュラム召喚！！』

ダイヤ『ゆけ！！ステラアイズ！！』

クローバー『全てを破壊せよ！！ディストラクションアイズ！！』

スペード『ダークマターアイズ！！』

ジェイド『我が魂！！コスモアイズ・ネオ・グリッター・ドラゴン！！』

…

一騎（俺にとっての…進化は…）

一騎「そうだ…俺にとっての進化…それは…」

ｺﾞｫｧｧｧ！！！

一騎の頭に過る新たな力…

一騎「そうだ…いつだってそうだったじゃないか…俺の進化は『お前達』だ！！！」

ベクト「？」

一騎「いくぞ…俺のタァァン！！！」
手札4
sp4

ｺﾞｫｧｧｧ!!!

一騎「待ってろ…今すぐ進化させてやるさ…」

一騎の瞳が輝く

遊姫「あれ…リアンの時と同じ…」

トラクリボー『…』

一騎「俺は手札から『ペンデュラム・ライト・コール』を発動！」

一騎「このカードは『相手フィールドにのみモンスターが存在する時ペンデュラムゾーンのモンスター１体を特殊召喚できる』！」

一騎「俺が特殊召喚するのは屑鉄の魔術師！！」

屑鉄の魔術師「はぁ！…はぁぁ！！」
レベル3/闇属性/魔法使い族/スケール1
攻撃力600

一騎「デスヒルドワインダーはレベル5以上のモンスターが特殊召喚された場合そのモンスターを破壊し相手に攻撃力分のダメージを与える効果」

一騎「屑鉄の魔術師はレベルが3のためその効果は発動しない！」

一騎「そして！手札から『sp（スピードスペル）モーメント・フュージョン』を発動！」

ベクト「そのカードは！！？」

一騎「このカードは『スピードカウンターが4つ以上ある時2つ取り除くことでフィールド、手札のモンスターを使用し融合召喚が行える』！！」
sp4➡2

ユキ「融合だって！？」

遊姫「一騎が融合！？」

一騎「俺はフィールドの屑鉄の魔術師と手札の『マジシャンズアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』で融合！！」

一騎「歴戦を切り抜けし勇者の血潮、光切り裂く英雄の瞳！！！融合召喚！！！」

一騎「レベル8！！『ヘルトアイズ・ネオス・ドラゴン』！！！」

ヘルトアイズ
レベル8/光属性/ドラゴン族/融合
攻撃力2500

そこには半人形の竜の姿…英雄の面影を残す竜の戦士

ヘルトアイズ「ガァァァ！！！」

ベクト「おぉ…これが…一騎の新たなる進化…」

カンザキ『なんとぉ！！一騎！！今度は融合召喚を見せつけたぁ！！』

ベクト「だが…デスヒルドワインダーの効果を忘れた訳ではないだろう！！ヘルトアイズが特殊召喚された瞬間！！一騎！！お前の敗北が決定した！！」

ベクト「デスヒルドワインダーの効果により！！一騎！！お前はヘルトアイズは破壊され！！攻撃力分のダメージを受けてもらう！！」

遊姫「そんな…！！」

ベクト「これで終わりだぁ！！一騎！！！」

一騎「それはどうかな」

ベクト「なに！？」

一騎「ヘルトアイズの効果発動！！『1ターンに１度！手札、フィールド、墓地のアイズモンスター１体を除外することでこのモンスターはそのモンスターと同じ効果を得ることができる！！そして…この効果は相手がカードの効果を発動した時にも使うことが可能』！！」

ベクト「なんだと！！？」

一騎「俺は墓地のボンドアイズをゲームから除外し…ヘルトアイズにその力宿す！！」

一騎「ボンド・フュージョン！！」

ヘルトアイズの体がボンドアイズのように光輝く

一騎「ボンドアイズの力はヘルトアイズに引き継がれた…そして！！ボンドアイズの効果により！！破壊する効果が発動した時このカードを除外しその効果を無効にし破壊する！！」

一騎「リフィティス・サンクチュアリ！！！」

パキィィン！！

ベクト「なっ！！？」

デスヒルドワインダーが無惨にも散っていく

ベクト「へへ…また…おめぇにやられちまったか…」

一騎「更に！！スケール1の『英雄の魔術師』をセッティング！！」

一騎「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能だ！！！」

一騎「再び現れろ！！ハーデストアイズ・スカイ・ドラゴン！！！」

ハーデストアイズ「ゴァァァ！！！」
攻撃力2500

カンザキ『再び！一騎のエースモンスターが出現したぁ！！』

一騎「俺の進化は一人でするものじゃない…みんなの…モンスター達が繋いだ力が俺の進化だ！！」

遊姫「モンスターの繋がり…」

トラクリボー『ボンドアイズがヘルトアイズへヘルトアイズがハーデストアイズへ…繋ぐ力…』

ベクト「…ふっ…そうか…」

するとベクトの前にsp（スピードスペル）が確認できる

一騎「バトルだ！！ハーデストアイズでデスアダーを攻撃！！！」

一騎「召雷のストライク・バーストォォ！！」

ハーデストアイズ
攻撃力2500
⬇
デスアダー
攻撃力2000

しかし…ベクトはsp（スピードスペル）を取らなかった

ベクト「ぐぅ！！」
ライフ800➡300

一騎「そして…！！ハーデストアイズが戦闘でダメージを与えたときそのダメージを２倍にする！！」

一騎「リアクションフォース！！」

ズガガァァ！！！

ベクト「ぐぁぁぁ！！！」ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙｯ!!
ライフ300➡0

一騎「…ふぅ」ﾌﾞｫｫｫﾝ!!

カンザキ『勝ったのは…一騎だぁ！！！』

ﾜｧｧｧ!!!

…

一騎「…」ｷｷｨ

ベクト「…」

一騎「ベクト…」

ベクト「やるじゃねぇか一騎！流石だ」ｽｯ

ベクトは一騎に手を差しのべる

一騎「！…」ﾆｺｯ

一騎はベクトと握手を交わす

ベクト「お前ならハートを…この国を救える」

一騎「…救う…か」

ベクト「安心しろ！お前ならやれる！お前の進化の可能性はまだまだあるなんたって俺を２度も倒した男だぜ？自信をもて！」

一騎「ああ…分かった！！やってやる！！俺が何とかしてやる！！」

ベクト「そのいきだぜ！…あとは任せたぜ一騎」

一騎「ああ！」

一騎「ところで…どうして最後」

ベクト「sp（スピードスペル）を拾わなかったかって？」

ベクト「…例え拾っていたとしても負けていたさ…一騎お前には俺には無いものがある」

一騎「え？」

ベクト「それはお前の本当の強みだ…まっあとは任せたぜ」

遊姫「…」ﾆｺｯ

遊姫は安心したのか優しく微笑んでいた

カンザキ『これにて！！大会決勝予選が全て終わったぁ！！…と』

カンザキ『ここで入った情報ですが…なになに？』

カンザキ『えーなんと出場者であった通が辞退そして暁もまた行方不明になってしまったため…』

カンザキ『この大会に残ったのは…この4人だぁ！！』

カンザキ『我らがシンクリスの王女！！ハート！！』

ﾜｧｧ!!大きな歓声が上がる

カンザキ『そして…元エクサスの四騎士の男ジェイド！！！』

カンザキ『まさかまさかの生き残り！！誰が予想したか！！遊姫！！！』

カンザキ『そして！今大会のダークホース！！！一騎！！！』

カンザキ『準決勝そして決勝はこの後午後からすぐにここで行われるぞ！！見逃すなよ！！！』

ﾜｧｧ!!…

一騎「なんだって！？」

一騎は私服に着替えユキと合流していた

ユキ「…うん」

一騎「それでこのはは？」

ユキ「このはちゃんは近くの病院にいる…今は安定してきてるみたい」

一騎「そっか…良かった…それにしても暁…」

ユキ「一体どうして…あの人はこのはちゃんを…それにこの大会にだって」

一騎「ああエクサスはシンクリスにとって敵国…ジェイドはともかくアイツがこの国に侵入しましてや大会にでるなんて…無謀すぎる」

ユキ「もしかしたら何か裏があるのかも…」

一騎「ああ…大会に出ていたというのに突然居なくなったのも気になるな」

ユキ「…一騎君のほうも色々あったんだね
…」

一騎「…ああ…でもそれは通とかに任せておくさ」

ユキ「あ…そうだった通君に伝えなくちゃ」

一騎「なにを？」

ユキ「キルヴィスさんが何処かへ行っちゃったって」

…

キルヴィス「貴様…何をしている」ﾌﾞｩｩﾝ

ヴァイス「あ？」ﾋﾟｯ

ヴァイスはカードを１枚投げすて地面に突き刺していた

ヴァイス「なんだと思う？」

キルヴィス「答える気は無いということか」

ヴァイス「まぁ…すぐに分かるさ」ｷｷｨ

キルヴィス「む？」ｷｷｨ

ヴァイスは道の真ん中で急停止する

キルヴィス「…ここは」

キルヴィスにはここが見覚えがあった

そうここは

キルヴィス「…俺がバイクを奪った場所」

キルヴィス「そうか…俺達はこのドームを一周していたのか…」

ヴァイス「そういうことだ」

キルヴィス「…そして貴様は所々でカードを捨てていたな…何をするつもりだ」

ヴァイス「あのカードはなんだと思う」

キルヴィス「なに？」

ヴァイス「あのカードはな…ソロモンズだよ」

キルヴィス「なんだと！！！？」

…

通「…」

通と遊姫は病室にいた

目の前にはスペード達が眠りについている

通「遊姫…お前はどうするんだ？」

遊姫「え？」

通「今ならこの大会降りれるぜ？」

遊姫「…私だって見てるだけじゃ嫌よ」

通「万一…一騎とあたちっまったらどうするんだ？」

遊姫「その時は…」

通「わざと負けるのか？」

遊姫「…」

通「まぁ好きにしろ…俺はお前達を信じてる」

遊姫「え？」

通「お前達ならどちらが勝とうが必ずハートを止めることができるって俺は信じてる」

遊姫「通…」

通「まぁ一番は決勝戦でお前たちの戦いが見たいけどな」

遊姫「そうだね」

通「…行くのか？」

遊姫「…うん」

通「気を付けてろよ」

遊姫「うん」

…

ハート「…」

ジョーカー「もう少しだ…」

レイナ「う…ぐぅ…」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ

ジョーカー「もう少しで扉が開かれるよ…ハート」

ハート「あと…少し…」

ジョーカー「あとは邪魔なジェイドと一騎だけだね」

ハート「…遊姫は？」

ジョーカー「…大丈夫…彼女ならちゃんと仕事をしてくれるさ」

ハート「…どういう意味？」

ジョーカー「くふふ…」

…

カンザキ『さぁ！！やって参りました！シンクリスフューチャフレンドカップ！！』

カンザキ『いよいよ大詰め！！準決勝の発表となります！！』

カンザキ『準決勝はぁ…一騎VS遊姫！！！ジェイドVSハート！！！』

ﾜｧｧｧ!!!

カンザキ『果して決勝に上がるのはどちらか！！私！わくわくが止まらない！！』

会場は巨大なドーム

中心に広場がありその回りを観客が囲む形となっている


ユキ「がんばって…一騎君」

…

会場の準備室

ジェイド「…」

病室のテレビ前

通「…」


…


遊姫「…」

遊姫「…よし」

トラクリボー『準備は良いみたいね』

遊姫「うん！」

トラクリボー『それで？どうするの？』

遊姫「どうするって？」

トラクリボー『相手は結局一騎よ？』

遊姫「…私だってハートさんを止めたいのは一緒それに…」

遊姫「リアンの思いを無駄にはしたくないもの」

トラクリボー『…分かったわ…私も貴方を信用するわ』

遊姫「ありがと♪トラちゃん♪」


一騎「…」

一騎「よし…いくか」

ﾜｧｧｧ!!!

カンザキ『さぁ！準決勝！第一試合！！一騎VS遊姫！！』

会場の準備室

ハート「…」

ハート（…ママは遊姫は仕事をすると言っていた…一体どういう意味なんだ…？）

…

遊姫「一騎！」

一騎「？」

遊姫「正々堂々！戦おう！本当にハートさんを助けたいなら…デュエルは全力で！」

一騎「！…ああそうだな！」

トラクリボー『…』

トラクリボー（なにかしら…とてつもなく嫌な感じがするわ）

カンザキ『さぁさぁ！準決勝第一試合！！デュエルスタート！！』

一騎・遊姫「デュエル！！！」
ライフ4000

…

続く

一騎「俺と遊姫のデュエルが始まった筈だった…しかし遊姫に異変がおこる」

遊姫「う…うぐぅ…」

トラクリボー『遊姫！！？』

一騎「うお！？な…なんだお前！？」

トラクリボー『いいから！今は遊姫の様子がおかしいの！一騎！！手伝いなさい！』

一騎「…分かった！待ってろ！遊姫！！今助けてやるからな！」

一騎「次回『囚われし心』一気に駆け上がれ！！」