18話 シンクリスの騎士とエクサスの武将　作：こんにゃく

コレットちゃん「コレットちゃんと言うなぁ！！」

通「っ！！なんだよ…キルヴィスお前の知り合いか？」

キルヴィス「ん？あぁ彼女はシンクリス第三王女のコレットちゃんだ、昔から私とは一緒に訓練などをした仲だ」

通「王女！？…お前そんなのと知り合いなのかよ…」

キルヴィス「だが２年前の事があるからなそれ以来は全く会ってはいなかったのだが」

コレットちゃん「ふん当たり前であろう、エクサスの人間と仲良くなどできるものか…それと私はコレットではない」

そう言いながら仮面をとる。するとそこには銀髪で顔立ちが美しい少女の姿があった。鎧を着たその少女とは似つかない…しかしそれが逆にギャップを醸し出している。

コレットちゃん「私はダイヤ…もはやコレットという名ではない」

通「だとよ」

キルヴィス「…一体何があったというのだ？」

ダイヤ「それを貴様に教える必要はない…！エクサスの人間に教える必要など」

キルヴィス「…」

通「どうすんだよ、相手は王女様なんだろ？これでダメなら元も子もねぇだろ？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

キルヴィス「だが我々二人ではエクサスと戦うことは困難…ここで協力ができなければ…」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ダイヤ「貴様ら！何をこそこそと話している！！」

通「あーいや、ダイヤちゃん「ダイヤちゃんではない！！」…ダイヤ、俺達は別に侵略とかスパイとかをしに来た訳じゃないんだぜ？」

ダイヤ「なんだと？」

通「俺達は同盟を組みに来たんだ」

ダイヤ「なに？」

通「俺達もエクサスと戦っていてよ？なんにせよ二人じゃあ何もできねぇってことでシンクリスまで来たんだよ」

ダイヤ「…ほう」

モブ子「ダイヤ様こいつら…」

ダイヤ「分かっている…それを私達が信用しろと？」

通「…信用してもらわないと困るんだが」

ダイヤ「なら無理な話だな、貴様ら…特にキルヴィス貴様はエクサスの…しかも四騎士の一人そんな人間を我が国に入れることなどできん」

キルヴィス「コレットちゃん…私達は昔、修行をした仲ではないか」

ダイヤ「ふん、そんなことは昔の事だ…それとコレットちゃんではない」

通「じゃあどうしたら信用してくれるんだよ…」

ダイヤ「…」

ダイヤが何か合図を出すと瞬時に通とキルヴィスは包囲される。

通「っ！」

キルヴィス「むぅ…」

ダイヤ「残念だが信用する気など元から無い、貴様らには我が国の牢に収容させてもらう」

通「また牢屋かよ…もう二度とそんな所に入ってたまるかよ！！」ガシャン

キルヴィス「通！？」

通「しゃーなしだろ！？こいつらまったく話を聞く気がねぇ！こんなところで捕まってられるかよ！」

ダイヤ「面白い私とデュエルをしようと言うのか？乗ってやる。おい！お前達！キルヴィスから目を離すなよ」

モブ達「了解いたしました！」

通「安心しろキルヴィス、こいつをぶっ倒して話を聞いてもらって無害だって事を証明してやるだけだ」

キルヴィス「…分かった…君を信じよう通」

ダイヤ「話しは終わったか？」

通「待ってくれるなんて案外可愛いところがあるんだな」

ダイヤ「貴様私を愚弄しているのか？」

通「全く冗談が通じねぇなぁ」

通・ダイヤ「デュエル！！」
ライフ4000
ライフ4000



通「先行は俺から行かせてもらう！俺は手札から魔法カード『戦刃収集』を発動『このカードは手札を１枚墓地に送ることでデッキから１枚ドローする』！」

通「『だがもしそのカードが龍刃武将で無かった場合そのカードも墓地へ送る』！」

ダイヤ「ふん、運任せのカードか…キルヴィスのデッキを使い…そして同じことをするとは…」

通「運なんかじゃねぇぜ…信じてればカードは答えてくれるってな！！」
手札4

通「来たぜ！俺がドローしたカードはは『龍刃武将 鬼道のランマル』！俺はそのままこいつを召喚する！！」

ランマル
炎属性ドラゴン族
レベル4
攻撃力1800

通「さらに鬼道のランマルのモンスター効果を発動！！『墓地の装備魔法カードをこのカードに装備する』！！」

ダイヤ「墓地のだと…？」

キルヴィス「なるほど…墓地に送ったカード…それが装備魔法カードだったのか」

通「ランマルが装備するカードは『戦刃・クサナギノツルギ』！『このカードを装備したモンスターは攻撃力が500ポイントアップする』！」

ランマル
攻撃力2300

ダイヤ「…」

通「俺はこれでターンエンドだ」
手札3

キルヴィス「いいぞ、通…その調子だ」

ダイヤ「全く…キルヴィスと同じでただ装備カードを装備するだけの戦い方…呆れてものも言えんな」

通「なんだと？」

ダイヤ「私の戦い方を見せてやろう…私のターン！！」
手札6


ダイヤ「私は手札から『元素鈴(ダイヤモンドベル)・カウベル』を召喚」

カウベル
風 悪魔 レベル3
攻撃力1000

ダイヤ「カウベルのモンスター効果を発動『自分フィールドにこのカードのみの場合、デッキから同じくカウベルを１体特殊召喚する』」


カウベル
風 悪魔 レベル3
攻撃力1000

ダイヤ「それだけでないぞ、私は『ダイヤモンドベル・ハウンドベル』を特殊召喚」

ハウンドベル
風 悪魔 レベル3 チューナー
攻撃力500

ダイヤ「ハウンドベルは『フィールドに２体以上ダイヤモンドベルモンスターが存在するとき特殊召喚出来るモンスター』」

通「チューナー…こいつはまさか…」

ダイヤ「私はレベル3のカウベルにレベル3のハウンドベルをチューニング！聖歌の鈴に導かれ高貴な光と共に現れろ！！レベル6！『ダイヤモンドベル・カープスレイベル』！！」

カープスレイベル
風 悪魔 レベル6 シンクロ
攻撃力2300

通「やはりシンクロ召喚！！」

ダイヤ「そしてカープスレイベルのモンスター効果を発動『１ターンに1度このカードはフィールドのダイヤモンドベルモンスター１体につきエンドフェイズ時まで300ポイント攻撃力がアップする』攻撃の聖鈴！！」

カープスレイベル
攻撃力2300➡2900

ダイヤ「バトルだ！！カープスレイベルでランマルを攻撃！！ホーリーベルブレイク！！」

通「だが、装備カードのクサナギノツルギの効果により『ランマルは攻撃力を200下げることで破壊を無効に出来る』！！」

攻撃力2100

ダイヤ「だがダメージは受けてもらうぞ！！」

通「くっああぁぁぁ！！」ｽﾞｻﾞｧｧ
ライフ4000➡3400

ダイヤ「私はカードを１枚伏せてターンエンド」
手札3

通「っ…」

キルヴィス「腕はまだまだ落ちていないようだな…俺の教えが染み付いているようだ」

通「何感心してんだよ！！俺の応援をしてくれよ」

キルヴィス「いやぁ…あまり君を応援してもこの子達に刺されそうで」

そこには剣を四方から剣を突きつけられているキルヴィスの姿があった

通「…あぁ…」

ダイヤ「貴様ら…漫才でもしているのか？さっさとしろ」

通「言われなくてもさせてもらうよ！！俺のターン！！」
手札4

通「俺は『龍刃知将・ハンベイ』を召喚！」

ハンベイ
炎 ドラゴン レベル4
攻撃力1000

通「ハンベイは『フィールドに龍刃武将がいる時、このカードはレベルが１つ上がる』！！」
ハンベイ
レベル5

通「さらに装備カード『クサナギノツルギは装備モンスターの攻撃力を0にすることで装備モンスターのレベルを１つ上げる』！！」

ランマル
攻撃力0
レベル5

ダイヤ「レベル5のモンスターが２体だと？何をする気だ？」

通「俺はレベル5となったランマルとハンベイでオーバレイ！！六点の門をくぐり抜け、数多の戦場に降り立つ龍の王、今降臨せよ！エクシーズ召喚！『龍刃武将・ノブナガ』！！」

ノブナガ
炎属性 ドラゴン
ランク5
攻撃力2600
ORU2


ダイヤ「バカな！？エクシーズだと！？」ﾁﾗｯ

ダイヤは驚きのあまりキルヴィスを睨む

ダイヤ「キルヴィス貴様何時の間に…」ｷﾞﾘｨ

キルヴィス「はっはっは残念だが俺はなにもしていない…通の力だよ」

ダイヤ「ふん…」ｷﾞﾛﾘ

通「…折角可愛いのにそんな顔じゃ台無しだぜ？」

ダイヤ「余計なお世話ださっさとやれ」

通 「へいへい…俺はノブナガのモンスター効果を発動『オーバレイユニットを１つ使い墓地のモンスターを装備カードとして装備しその攻撃力分ノブナガの攻撃力をアップする』！！」

通「俺は『ランマルを装備する』！！ 」

ノブナガ
攻撃力2600➡4400

通「バトルだ！！ノブナガでカープスレイベルを攻撃！！ランマルブレイドスラッシュゥゥゥ！！！」

ダイヤ「くっ…うぁぁぁ！」ﾄﾞｻｯ
ライフ4000➡1900

モブ「ダイヤ様！！？」

ダイヤ「…つぅ…騒ぐな…騎士がみっともない…」

通「なんとも…男らしい…」

ダイヤ「ふん、この程度どうと言うことはない、それで貴様は終わりか？」

通「あぁそうだよ俺はカードを１枚伏せてターンエンドだ」
手札2

ダイヤ「ならば私のターンだな」
手札4

ダイヤ「この瞬間私は永続罠『セイクリッドベル』を発動。『このカードは自分フィールドのモンスターの合計レベルが5以下の場合墓地からダイヤモンドベルモンスターを特殊召喚する』」

ダイヤ「私は墓地からカープスレイベルを特殊召喚する！」

カープスレイベル
攻撃力2300

通「復活してきやがった…！！」

ダイヤ「それだけではない私は手札から魔法カード『ダブルベル・サモン』を発動」

ダイヤ「これで私は『手札から２体のダイヤモンドベルを召喚することが可能』」

ダイヤ「こい『ダイヤモンドベル・スノーベル』『ファイアーベル』！」

スノーベル
水 悪魔 レベル4
攻撃力1500

ファイアーベル
炎 悪魔 レベル4
攻撃力1000

ダイヤ「そしてダイヤモンドベル・カープスレイベルの効果を発動、私のフィールドのダイヤモンドベルは合計4体、よって1200ポイントの攻撃力アップ」

カープスレイベル
攻撃力2300➡3500

通「だがその攻撃力では俺のノブナガには届かねぇ！！」

ダイヤ「ふん…他愛ない…私はファイアーベルそしてスノーベルのモンスター効果を発動『ファイアーベルは相手フィールドのモンスター１体の攻撃力を500ポイント下げるそしてスノーベルは攻撃力が変化する効果が発動した時、その効果を２倍にする』」

通「なに！？」

キルヴィス「つまり…」

ダイヤ「貴様のモンスターは攻撃力が1000ポイント下がり私のカープスレイベルは攻撃力が2400ポイントアップする！！」

ノブナガ
攻撃力4400➡3400

カープスレイベル
攻撃力2300➡4700


通「逆転されちまった…！！」

ダイヤ「バトルだ！！カープスレイベルでノブナガを攻撃！！ホーリーベルブレイク！！」

通「罠カード『将軍の意地』を発動！！！『このカードは自分フィールドの龍刃武将が破壊された時、破壊されたモンスターを墓地から特殊召喚する』！！」

ダイヤ「だが貴様はダメージを受けさらに特殊召喚したことによりオーバレイユニットは無くなりさらに攻撃力はもとに戻る！！」


ノブナガ
攻撃力2600
ORU0

通「うっ…おぁぁあ！！」ﾄﾞｻｯ
ライフ3400➡2100

ダイヤ「…だがモンスターを特殊召喚したお陰で命拾いをしたな」

通「くっ…やるじゃねぇか」

ダイヤ「当たり前だ、これでもシンクリス、ホワイトティラー騎士隊隊長だ」

通「それって偉いのか？」

ダイヤ「偉い偉くないなどは関係ない、私はこれを誇りに持っている。それで十分だ」

通「…ダイヤ…お前っていい奴だな」

ダイヤ「なに？」

通「何かに対して誇りを持つって言うのは大切なことなんだぜ？」

ダイヤ「当たり前だ私は騎士だ、自分の信念を貫くのみ」

通「へっ俺はそう言うヤツが好きだぜ！真っ直ぐで前をみて進むヤツがよ！」

ダイヤ「へ？…な///」

モブ「ダイヤ様…？」

ダイヤ「すすす…好きとはどういう事だ貴様！！！第１我々は出会ったばかりでは無いか！！！この不埒者め///」

ダイヤの声色はいつもの低い声ではなく完全に可愛らしい女の子の声であった。

モブ達「は…初めてダイヤ様のあんなお声を聞いた…」

モブ達「か…可愛らしいお声だ///」

キルヴィス「ほう…なかなか良いものだな」

通「？？？…なんだ？」

ダイヤ「ど…どこまでも私を愚弄するのだな！！もう許さん！！」

通「な…なんだ？勝手にキレてどうした？」

ダイヤ「ふん！！私をナメるのも大概にしろ！ここからは全力で貴様を倒す！」

通「つってもお前はバトル終了してて攻撃は出来ないけどな」

ダイヤ「っっ！！し…知ってるわ///私はカードを１枚伏せてターンエンドだ！！」
手札0

通（よし…これでカープスレイベルの攻撃力は元の2300に戻った…他のモンスターも大して攻撃力は無い…行けるか）

キルヴィス「なぁ君たち？そろそろその物騒な物を下ろしてくれないかな？」

モブ達「黙れ」

キルヴィス「…はい」

通「俺のターン」

手札3

通「なぁ…」

ダイヤ「なんだ？」

通「考え直しちゃくれねぇか？俺達はただ助けを求めに来ただけだぜ？」

ダイヤ「ふん！まだそんなことを言うのか？無意味だ…それにエクサスの人間がエクサスから追われている一緒にエクサスを倒してくれだって？話が出来すぎているな」

通「どうしても信用してくれないか？」

ダイヤ「無論、信用などという言葉は貴様たちには無い」

通「…だったら仕方ねぇ…ここでお前を倒して無理矢理にでも話を聞いてもらうぜ？」

ダイヤ「ふん！出来るものならばな！！」

続く

次回
一騎「激闘が続くデュエル。お互いの力が限界を迎えた時ダイヤの真の力が現れる？」

一騎「次回『鈴の音に導かれて』一気に駆け上がれ！！」

・ダイヤモンドベル・カープスレイベル
フィールドにダイヤモンドベルが存在すればするほど強力になっていくモンスターだ。