第21孤高のデュエリスト ジェイド！！　作：こんにゃく

ジェイド「…ソロモンズは全部で72枚…俺の手元には10枚…まだまだ先は長いな」

ジェイドはシンクラット市街地に立っていた。

ジェイド「…」

…

レイナ『お兄ちゃん！』ﾆｺ

…

ジェイド「…レイナ」

…

ヴァイス「よぉ」

暁「ん？あぁ君か」

ヴァイス「こんなところでなにやってんだよぉ」

暁とヴァイスは高層マンションの屋上。その一角に座っていた。

暁「なにやってるってさぁ僕はあのペンデュラム使い君を監視しているんだよ」

ヴァイス「あぁそういやそんな命令が下ってたなぁ」

暁「君は良いよね呑気で」

ヴァイス「俺は俺でやるべき事があんだよ」

暁「やるべきこと？」

ヴァイス「おう、俺はシンクリス方面へと向かったキルヴィスそして侵入者を排除するっていうな」

暁「へぇ…」

ヴァイス「…何だその顔はよぉ」

暁「いや…僕も面白いことを考えただけさ…この街にジェイドがいるんだけどさ」

ヴァイス「ジェイドだと？…こんなところにいやがったのかあいつ…！！」

暁「おいおい…いきなり任務忘れてジェイドに向かって行こうとしないでよ」

ヴァイス「っ…そうだな」

暁「ジェイドの方はこっちで何とかしておくよ…君はさっさと行ったら？」

ヴァイス「そう俺を邪険にすんなよな…まぁお前のその面白いことは楽しみにしてやろう」

暁「フフッ」ﾆﾔｯ

…

ジェイド「昨日の…」

…

一騎『俺はマジシャンズアイズで…！！』

…

ジェイド(アイツはソロモンズ…そしてアイズを使っていた…そして)

…

一騎『ペンデュラム召喚！！』

…

ジェイド(ペンデュラム召喚…アイツは一体…何にせよ奴とはもう一度戦い…そしてソロモンズを奪い取るだけだ)グッ

ジェイド「…誰だ？」

？？？「よくお気づきで」

そこには暁と同じ仮面とフードを着けた男が立っていた。

？？？「私の名は陽炎…」

ジェイド「おおかた…暁からの刺客と言ったところか…俺に何の用だ？」

陽炎「ご名答…流石は四騎士様でございますな」

ジェイド「茶化すな…用がないのなら俺はもう行く」ｽﾀｽﾀ

陽炎「あぁ…そういえば妹君は大丈夫でございますか？」

ジェイド「…何が言いたい？」ﾋﾟﾀ

陽炎「いえいえ…ただ私は心配をしているだけでございますよ？」

ジェイド「…貴様」

陽炎「そして私にはこの…」ｽｯ

陽炎の手には青く輝く１つのカード。

ジェイド「ソロモンズ…」

陽炎「貴方の妹君にはこのカードが必要…どうです？」

ジェイド「ソロモンズを持つものは全て俺の狩り対象…ここで狩らせてもらうぞ！！」ｶﾞｼｬﾝ

陽炎「そう来なくては…」ﾆﾔｯ

ジェイド・陽炎「デュエル！！」
ライフ4000
ライフ4000

陽炎「私のターン、私は手札から『炸裂カゲロウ』を召喚！」

炸裂カゲロウ
地 昆虫 レベル3
攻撃力1500

陽炎「さらにフィールドにカゲロウモンスターが召喚された時、手札から『影カゲロウ』を特殊召喚！」

影カゲロウ
地 昆虫 レベル3
攻撃力1200

陽炎「そして私は炸裂カゲロウと影カゲロウでオーバレイ！静寂から現れし影の軍勢…ダークネスエクシーズ召喚！！ランク3！『GD，66 炎影昆虫・キマリスカゲロウ』！！」

キマリスカゲロウ
地 昆虫 ランク3
攻撃力1800
OUR2

陽炎「私はカードを3枚伏せてターンエンドです」
手札0

ジェイド「…」

陽炎「あなたの妹は…確か目を覚まさないでしたねぇ？」

ジェイド「…だとしたら何だ？」

陽炎「体に呪印を受け…今も目を覚まさない…その為に貴方は命を懸けてソロモンズを集める！うーん泣けますね」

ジェイド「…貴様」

陽炎「さて貴方は2年前妹さんをシンクリスへと送り届けた、彼女の夢のために…しかしそれが失敗だった」

陽炎「貴方の妹はシンクリスの王女様達に利用され…2年もの間目を覚まさぬお姫様となってしまわれたのです…なんと泣ける話なのでしょう！」

ジェイド「貴様…俺を怒らせたいようだな…」

陽炎「ふふ…それでは怒った貴方の力を見せてもらいましょうか？」

ジェイド「よかろう…全力で貴様を倒してくれよう！！俺のターン！！」
手札6

ジェイド「俺は手札から『空間(スペース)・カブト』を召喚する！！」

スペース・カブト
光 昆虫 レベル4
攻撃力1600

ジェイド「さらに手札の『瞬間空間（スペースアライズ）』を発動！これにより手札の『スペース・スパイダー』を特殊召喚できる」

スペース・スパイダー
光 昆虫 レベル3 チューナー
攻撃力1200

陽炎「来ますか…」

ジェイド「俺はレベル4のスペース・カブトにレベル3のスパイダーをチューニング！！空間を統べる偽害の昆虫よ、その王たる翼を羽ばたかせ、舞い降りよ！シンクロ召喚！！レベル7『越空間昆虫(テラスペースビートル)・ヘルヘラクレス』！」

ヘルヘラクレス
光 昆虫 レベル7
攻撃力2500

陽炎「流石はジェイド様…見事なシンクロ召喚…エクサスでも他国の召喚方法を全てマスターしたお方だ…」

ジェイド「減らず口を…俺はヘルヘラクレスのモンスター効果を発動『１ターンに１度、相手フィールドのカードを１枚破壊する』俺はキマリスカゲロウを破壊する！空間振動波！」

陽炎「ふっ…ですが甘いですよ！私はキマリスカゲロウのモンスター効果を発動『オーバレイユニットを１つ使い相手が発動したモンスター効果を無効にし破壊する』！！ファントム・シャウト！」

ジェイド「なんだと！？」

陽炎「残念ですが貴方のモンスター効果は無効そして破壊される！！」

キマリスカゲロウ
OUR1

陽炎「そしてこの瞬間永続罠『蜻蛉反射爆撃(カゲロウトゥエルミラージュ)』を発動！『これにより戦闘以外でカードが破壊され墓地に送られたプレイヤーは1000ポイントのダメージを受ける』」ﾆﾔｯ

ジェイド「なに！？う…うぁぁぁ！！！」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ！！
ライフ4000➡3000

陽炎「さらにさらに！！永続罠『蜻蛉輪廻呪縛(カゲロウサマンスペル)』を発動！『このカードはバトルを行えなかったプレイヤーはさらに1000ポイントのダメージだ』！！」

ジェイド「っく…うぉぉぉ！！」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ
ライフ3000➡2000

ジェイド「がっ…くっ…」ｶﾞｸｯ

膝から崩れ落ちるジェイドしかし踏みとどまる。

ジェイド「…俺は…カードを2枚伏せてターンエンド」
手札1

陽炎「私のターン！！」
手札1

陽炎「くっくっく…貴方は可愛そうなお方だ…」

ジェイド「なんだと？」

陽炎「エクサスを裏切り、単独でソロモンズを集めることなど無謀の極み…それなのに命を懸けて妹を救うなど…馬鹿馬鹿しい」

ジェイド「俺を愚弄しているのか？」

陽炎「それ意外にどんな意味がある…私はジェイドにダイレクトアタックだ！！」

キマリスカゲロウ
攻撃力1800

陽炎「ふん特と味わえ！！ジェイドォォ！！」

ジェイド「俺は手札の『スペース・バグ』の効果を発動『これで貴様はバトル出来ない』」

陽炎「なんだと！？」

ジェイド「スペース・バグは『自分フィールドにモンスターが存在しない時、相手ターンに発動できる効果だ、フィールドに特殊召喚することで相手のバトルフェイズをスキップする』」

スペース・バグ
光 昆虫 レベル4
攻撃力0


陽炎「な…に…！！」

ジェイド「さらに貴様はバトルすることができなかった…よってカゲロウサマンスペルの効果により貴様は1000ポイントダメージだ」

陽炎「う…うぎぁぁぁ！！？」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ
ライフ4000➡3000

陽炎「き…貴様…やりやがったなぁ！？」

ジェイド「貴様が勝手に自爆したんだろう…」

陽炎「許さんぞ！！私は永続罠『影牢』を発動！！『貴様はこれでカゲロウモンスターがいる限り攻撃できんぞ！！！』」

陽炎「私はカードを１枚伏せてターンエンド」
手札0

陽炎「アッハッハ！！これで貴様は攻撃できずカゲロウサマンスペルで1000のダメージだそしてキマリスカゲロウの効果でカードの効果が無効にされた瞬間破壊されそれによりカゲロウトゥエルミラージュでさらに1000ポイントのダメージ！！貴様はなにも出来ない！！」

ジェイド「笑止…」

陽炎「あ？」

ジェイド「貴様は何も分かってはいない…俺にとってはレイナの存在が全てだ…その為ならどんな障害だろうと苦ではない！！！」ｷﾞﾛｯ

陽炎「っ！！」

ジェイド「俺のターン！！！」
手札1

ジェイド「俺は永続罠『リビングデッドの呼び声』を発動！『墓地のスペース・カブトを特殊召喚する』！」

陽炎「バカが！！罠カード発動『影撃ち』！！『貴様が罠カードを発動した時、その効果を無効にし破壊する！！』そして無効にされた時、カゲロウトゥエルミラージュの効果で1000ポイントのダメージだ！！！」

ジェイド「うぐぁぁ！！！」
ライフ2000➡1000

陽炎「まぬけめ！！自分からダメージを受けるとは…何！？」

スペース・ジェネラルスパイダー
光 昆虫 レベル5
攻撃力2300

陽炎「どういうことだ…？」

ジェイド「…ふ…『ジェネラルスパイダーは自分がダメージを受けた時、特殊召喚されるそしてこの効果で特殊召喚された時、自分フィールドのモンスターは全てレベルが5となる』！」

スペース・バグ
レベル4➡5

ジェイド「そして墓地のテラスペースビートル・ヘルヘラクレスのさらなる効果！！
『墓地の昆虫族を全て除外しデッキから光属性モンスター１体を手札に加える』！！」

陽炎「ま…まさか！？」

ジェイド「俺は『コスモアイズ・グリッター・ドラゴン』を手札に加える！！そしてフィールドのレベル5のモンスター２体をリリースし特殊召喚する！！」

ジェイド「閃光を貫く一筋の誓い！！今現れろ！！『宇宙眼の煌角竜（コスモアイズ・グリッター・ドラゴン）！」

コスモアイズ・グリッター・ドラゴン
光 ドラゴン レベル8
攻撃力3000

陽炎「くっ…だが…！！」

ジェイド「俺はキマリスカゲロウを攻撃！！殲滅のトゥィンクル・ブラストォォ！！」

陽炎「何！？影牢が発動しているのに攻撃だと！？」

ジェイド「残念だが俺は罠『トゥィンクル・コスモ・ホーン』を発動していた。『これはコスモアイズが存在する時、発動でき、相手フィールドの魔法・罠カードの効果はこのターン全て無効となる』」

陽炎「な…なに！？」

ジェイド「この瞬間コスモアイズのモンスター効果を発動『バトルするモンスターの効果を無効にする』！」

陽炎「なっ…ぐぁぁ！！？」
ライフ3000➡1800

ﾄﾞｻｧ

陽炎「くっ…(だが…私は耐えた…次のターンで)」

ジェイド「そしてコスモアイズのモンスター効果を発動『このモンスターがエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘を行い破壊した時、破壊したモンスターを特殊召喚しもう一度バトルしなければならない』さぁ蘇れ！キマリスカゲロウ！！」

陽炎「ひっ！！」

キマリスカゲロウ
攻撃力1800

ジェイド「もう一度だ、コスモアイズ、殲滅のトゥィンクル・ブラストォォ！！」

陽炎「うっぎゃぁぁぁ！！」
ライフ1800➡600

陽炎「ｶﾞﾊｯ」ﾄﾞｻｧ

ジェイド「俺はこれでターンエンドだ…」
手札0

陽炎(はぁ…はぁ何とかしなくては…なんとか…私はまだ生きている…！！)

ジェイド「俺の妹…レイナを助けるためなら貴様の命など…そこら辺に落ちている石よりも安い」

陽炎「…くっこのぉ！！」シュバッ
手札1

陽炎「っ！！…」

ジェイド「貴様は堕ちて…逝け」

陽炎「私はターン…エンド」

ジェイド「この瞬間、貴様のカゲロウサマンスペルの効果でバトルを行えなかった貴様は1000ポイントのダメージだ」

陽炎「ぐっ…おぁぁぁ！！」
ライフ600➡0

ﾄﾞｻｧｧ！！

WINジェイド

ジェイド「…」ｽｯ

ジェイドは陽炎に近づくと手元に陽炎のソロモンズが吸い込まれる。

ジェイドはなにも言わずその場から立ち去ろうとした。

陽炎「ま…まて…」

ジェイド「…」

陽炎「ぜぇ…ぜぇ…ジェイド…貴様これからシンクリスへ向かうんだろう？…へ…へへちょうどいいもんが近々始まるみたいだぜ？」

ジェイド「なんだと？」

陽炎「運がよけりゃあ…貴様の妹の仇に…会えるかもなぁ…ケッケッケ…ｶﾞﾊｯ」

そう呟きながら陽炎は消えていった。

ジェイド「…仇…」

…

暁「…」

ヴァイス「おいおい…おめぇの手下やられてんじゃねぇかよ」

暁「いやいやぁ僕の目的通りだよ」

ヴァイス「あ？」

暁「さてと…ヴァイス、君もシンクリスに向いたまえ」

ヴァイス「言われなくてもいくつもりだったよぉ」

暁「…僕も向かう」ﾆﾔｯ

…

続く

一騎「シンクリスへと向かう俺達の前に巨大な鉱山が…そこには炭鉱夫達…あれは…ソロモンズ！？」

一騎「次回『シンクリス山の激闘！トロッコデュエル！！』一気に駆け上がれ！！」

・GD，66 炎影昆虫キマリスカゲロウ
相手のモンスター効果を無効にすることがてきる！！