第２話 デュエルの世界 前半　作：こんにゃく

黒騎士「これは一体…！？」

黒騎士の目の前には赤く長い体、紫と蒼の瞳を持つ巨大な龍が悠然と現れた。

黒騎士「貴様がなぜ『ペンデュラム』を！！？」

一騎「知るかよ！！」

しかし一騎は驚きと興奮の中にいた

一騎（いつの間にかカードが変わってた…これは一体…でも行ける！今ならあいつを倒せる！倒すことだけを考えろ！）

黒騎士「まさか『ペンデュラム』持ちがこのような場所にいるとはな…好都合だ」

一騎「俺は『ハーデストアイズ・スカイ・ドラゴン』のモンスター効果を発動『このカードがバトルする時自分の手札の数×500ポイント攻撃力をアップする』！！俺の手札は２枚！よって1000ポイントアップ！」

『ハーデストアイズ・スカイ・ドラゴン』

攻撃力 3500

一騎「バトルだ！ハーデストアイズでＢＢクラウン・ゲイシーを攻撃！！『召雷のストライク・バースト』！！」

黒騎士「むぅぅ！！！」

ライフ3200

黒騎士は直撃を避け、卓越した身のこなしで華麗に立つ。

黒騎士「…」

一騎「まだだ！！ハーデストアイズがモンスターとの戦闘でダメージを与えた時そのダメージを２倍にする！！『リアクション・フォース』！！」

黒騎士「ぬぅぅ！！」

ライフ2400

一騎「俺はこれでターンエンドだ」
手札2
『ハーデストアイズスカイドラゴン』

Pゾーン『黒の魔術師』 『黒麗の魔術師』

黒騎士「ふん…おもしろい…だがここで終わらせて貰うぞ！俺は罠カード『狂人乱舞』を発動『このカードは前のターンに破壊され墓地に送られたＢＢモンスターを攻撃力守備力を０にして特殊召喚する』！！」

『クラウン・ゲイシー』攻撃力０

一騎「なに！？」

黒騎士「さらに手札から『ＢＢブラッディ・バートリー』の効果を発動『フィールドのＢＢモンスターを１体破壊しこのカードを特殊召喚する！』俺はクラウンを破壊！」

『ＢＢブラッディ・バートリー』 闇 レベル５ 戦士族

攻撃力1500 守備力0

黒騎士「さらにブラッディは『破壊したモンスターの元々の攻撃力分攻撃力をアップする！』よって攻撃力は2700アップし『4200』になる、俺はブラッディでハーデストアイズスカイドラゴンを攻撃する！」

一騎「くぅぅ！！『黒の魔術師』のペンデュラム効果を発動！『自分フィールドのペンデュラムモンスターは1度だけ戦闘で破壊されない』！」

ライフ700

黒騎士「耐えたか…だが墓地に送られた『クラウン・ゲイシー』のモンスター効果発動！『オーバレイユニットの無いこのカードが自分が発動したカードの効果で破壊され墓地に送られた時自分フィールドのＢＢモンスター１体を選択し2回攻撃することを可能にする』よってブラッディはもう一度攻撃することができる！」

一騎「なっなに！！？」

黒騎士「これで終わりだ」

一騎（だ…駄目だ…今の俺にこの攻撃を止める術はない、俺はここで死ぬのか？）

「手を出すのです！！」

瞬間辺りは煙に包まれる。そして一騎の腕は何者かに捕まれそのまま一気に跳躍する

一騎「うわ！？なっなんだなんだ！！？」

「シーッ静かにするのです！」

一騎「って俺飛んでる！？」

飛んでいるというよりは跳んでいる、まるで忍者になったかのように木の上を跳躍する

「運が良いのです、このはがここを通っていなかったらどうなっていたことか」

一騎「ちょっと何がなんだか…説明してくれよぉぉ！！」

このはと名乗る少女に連れ去られた一騎であった。


黒騎士「…」

「ここにおられましたかアイヴィス殿」

アイヴィスと言われる黒騎士に話しかける同じ鎧を着る男

アイヴィス「ライアスか…」

ライアス「おぉ！『シンクリス』の手先をこんなにも…さすがです」

アイヴィス「…すぐに城へ戻るぞ」

ライアス「なにか？」

アイヴィス「…『ペンデュラム』を使う者がいたが逃げられたようだ」

ライアス「！！なんと…では直ぐに準備を…おーいお前達！…」

アイヴィス（奴は一体…）



一騎「と…とりあえず助かったよありがとう」

このは「良いのです。感謝されるほどのことはしてないのでござるです」

一騎「（ござるです？不思議な話し方だなぁ）ところでここは…？」

このは「うむ、ここは私の故郷『黒霧の里』でござるのですよ」

一騎「って…それってもしかして…君って忍者？」

このは「何を言うかと思えばどこからどうみても忍者なのですよ！」ﾌﾝｽ

全く実りのない胸を張るこのはを尻目に一騎は辺りを見渡す

一騎（遊戯王だけじゃなくてNARUTOまであるとはな…いや遊戯王にも忍者キャラはいたか…）

このは「それより君はどうしてあんなところに？」

一騎「えっ？あっ！そういえば！！俺はどうしてここにいるんだ！！？」

このは「それは私が聞いてるのです」

一騎「いや、そうじゃなくて！！俺はこの世界の人間じゃないんだ！！」

このは「？？？なにいってるんです？」

一騎「えっとだな…」

一騎は自分の身に起きた事実をできるだけ簡単に説明をした。

このは「なるほど気がついたらここにいてあの男にデュエルを挑まれたと」

一騎「まぁそうなるな…本当ここはどこなんだよ…」

このは「にわかには信じがたい話ですが…うむ信じましょう！」

一騎「本当か！？」

このは「にんにん♪私は目だけは良いのです！君からは邪気は感じられないのでござるです！」

一騎「サンキューえーと…」

このは「このはでござるよ」

一騎「サンキューこのは、俺は一騎…小鳥遊一騎だ」

このは「うん♪よろしくですよ！いっき！！」

一騎「それにしてもあいつ…なんだったんだ？」

このは「むぅ…あやつは『エクサス』の人間で間違いないでござるです」

一騎「エクサス？」

このは「いっき、この世界…『デキレスト』ではデュエルがすべてなんです」

一騎「デュエルがすべて！？」

このは「うむ、デュエルで敗北するということは死を意味する…もちろん全てのデュエルでそういう訳ではないのですが…」

一騎「デュエルで負けたら死ぬ…か」

このは「元々はデュエルは娯楽と聖霊達を繋ぐ架け橋でござったです…しかし『エクサス』と『シンクリス』との間で戦争が起こったのです」

一騎「デュエルでの…戦争…どうして」

このは「そこまでは…様々な憶測がたっているでござるが両国共にピリピリしているのです。戦地に人がいれば例え一般市民でも…」

一騎「？このは…？」

このは「私の弟もまたこの戦争に巻き込まれたのです、関係のないあの子も…」

一騎「このは…」

このは「まぁそれはいいのですよ！さぁいっき！君はこの世界この里に始めて訪れたのですから見て回ってくださいです！遠慮なんてせずに！」

一騎「…フッ…わかったそうさせてもらうよ」




・遊木町

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