第６話 産声を上げる龍 ノブナガ 後半　作：こんにゃく

遊姫「はぁ…」

遊姫「本当ここはどこなのぉ～シンクリスって何よ…てゆうか…」

トラクリボー「クリクリ？」

遊姫「なんで私こいつの言ってることわかるのかしら…」

トラクリボー「クリクリ！」

遊姫「えっ？何？あそこに言ってみろって？」

トラクリボー「クリ！」

遊姫「…まぁいく場所もないし…よし！いっちょ行ってみますか！！行くわよぉ！私！！」

…

通「ゲホッゲホッつぅ…」

キルヴィス「大丈夫か？」

通「っなんとか…というより無茶しすぎだろ」

キルヴィス「それはこちらの台詞だ俺は逃げろと言っただろう」

通「それは…」

キルヴィス「それにこうしていなければ君はアイヴィスに負けていた」

通「…ソロモンズ」

通（あのカードを使ってからアイヴィスの様子が変わったような気がする…あのカードは一体…）

キルヴィス「くっ…」ガクッ

通「大丈夫か！？」

キルヴィス「やはりあまり無理をするんではなかったな…」

通「こんなことしてる場合じゃ…ここら辺に街かなんかはねぇのか？」

キルヴィス「あることにはある…だがここら一帯は戦地となっていたからな…人がいるかまでは…」

通「それでもいい！いくぞ！」ガッ

通はキルヴィスに肩を貸し歩き始める。

キルヴィス「すまない少年」

通「通だ」

キルヴィス「？」

通「俺は大刀洗 通だ名前」

キルヴィス「…ありがとう通」

…

遊姫「うわぁ～すっごいわね」

目の前には大きな道路、橋のようになっておりずっと先に街が見える。

遊姫「はぁ…今からここを渡るって言うのね…どんだけ距離あるのよ…」

とぼとぼと歩く遊姫の前に１つの影の塊が見えた

それはこの未来の街に似つかわぬ白い鎧を着こんだ者達だった

遊姫「なによアレ…」

その影はどんどんと近づいてくる。そして遊姫の前まで来るとピタリと足を止めた。

白騎士「貴様何者だ」

遊姫「えっ…えとその…」

白騎士「怪しいな…まさかと思うがエクサスの人間ではないのか？」

白騎士2「そうかなぁ～うち的にはそんな子にはみえんのだけど」

白騎士モブ「ダイヤ様…先程精霊の森にて膨大なエネルギーを感知しました…もしかしたらそれに関係があるのかと」

ダイヤ「むぅ…元々その原因を調べようと出てきたのだが…」

？？？「そうだよ、その子が関係してるんだよ」

遊姫は声がする方向。上を向いたそこには橋の鉄柱の上にサーカスのピエロのような服装をした可愛らしい女の子がいた。

？？？「よっと」シュバッ

遊姫「嘘でしょ！？」

高さ20メートルはあろう場所からなんとその少女は飛びおり華麗に３回転位して着地した。

ダイヤ「はぁ…ハート貴様いたのか」

ハート「まぁね♪僕はずっとここから森を見ていたんだよそしたらそこの子が降ってきたのさ」

白騎士2「降ってきた？」

ハート「うんそうだよ、まぁ一番はこの子を連れてスペードに見せればわかるんじゃないかな？」

ダイヤ「…クローバー」

クローバー「はいはい？」

ダイヤ「…その子を連れてスペードの元へ向かえ私はこいつらと共に精霊の森を調べてくる」

クローバー「はーい、じゃあ君！着いてきてくれるかな？」

遊姫「えっあっ…はい」

ダイヤ「…ハート貴様は来ないつもりか？」

ハート「あったり前じゃん！だって面倒くさいし」

ダイヤ「はぁ貴様と言うやつは…」

ハート「じゃあ頑張ってねぇ♪ダーイヤちゃん♪」

ハート（さて…おもしろい子が来たものだねぇ…この国…いや世界はどう動くんだろう…楽しみだ）

…


通「ぜぇ…ぜぇ…うっ」ドサッ

キルヴィス「…」ドサッ

通とキルヴィスが倒れた場所は小さな村、家などが沢山残っており戦地となったという割には破壊されている場所などは少ない。
ただ１つ明らかに分かったことそれは人が殆どいなかった。

おばあちゃん「おや？おやおやおや大変！」

…

通「う…ぐ」パチパチ

キルヴィス「目が覚めたようだな」

通「えっ？アレここは？」

おばあちゃん「おやおやそっちの子も目が覚めたかい？」

通「えっと…」

キルヴィス「こちらのご婦人に我々は助けられたようだ本当に感謝する」

通「えっ！？あ…ありがとうございます！」

おばあちゃん「いいんだよぉ…こんな寂れた村で独り身の私にゃ君達をほっておく理由なんて無いんだよぉ」

キルヴィス「…」

通「ここは…」

おばあちゃん「ここはね２年前は穏やかで賑わっていた村だったんだよ、だけどねエクサスにより幾度となく襲われてね…私の息子も…」

通「襲われた！？ここはエクサスの領土だよな！？」

キルヴィス「…前にも言ったと思うが今のエクサスはカードを集めているその為なら例え領地だろうと襲い奪う」

通「そんな…」

キルヴィス「だからこそ！俺は謝らなければならない！ご婦人！！本当に申し訳ない！！」

おばあちゃん「？？？おやどうしたんだい一体？」

キルヴィス「私は元とはいえエクサスの新鋭隊隊長！このようなことになってしまったことを本当に本当に申し訳ない！！」

キルヴィスは涙を流しながら言った。２年間幽閉されていたとはいえ自分の国が行った非道な行いを心のそこから懺悔したのだ

通「キルヴィス…」

おばあちゃん「いいんだよそんなこと」

キルヴィス「！」

おばあちゃん「これは昔の話さ…確かに何人もの人間が死んでいったでも私は生きてる、この村を離れていった人も沢山いるけどねぇみんな生きてるその人達もね私も」

おばあちゃん「『前を向いて生きていくんだよ』」

キルヴィス「！！」

おばあちゃん「いつまでも過去を見てばかりはダメ今を未来を見て生きていくんじゃよ」

キルヴィス「…」

通達は数日の間おばあちゃんの家へ留まることへした。

そして…


通そしてキルヴィスはおばあちゃんの息子が着ていた服をおばあちゃんから貰いこの村を発つ。

キルヴィス「通…俺は必ずやエクサスを止めるぞ」

通「おうよ…あっそういやこれ…」

通はキルヴィスにデッキを返そうとした。

キルヴィス「いや…それはお前のものだ、お前は俺よりもそいつを使いこなしそしてノブナガを呼びだした」

通「いいのか？」

キルヴィス「フッいいんだ」

おばあちゃん「元気でねぇ」

通「おう！ばぁちゃんも元気でな！」

キルヴィス「お世話になりました」ペコ

キルヴィス「ではいくぞ通！！」

通「いっちょぶちかましてやりますか！！」

続く

次回

一騎「ついにこの世界に3人が揃ったそれぞれの物語が絡まるとき俺達の本当の戦いが幕を開けようとしている…って何！？俺がこのはの恋人だって！？違う違うって！！ってこいつ様子がおかしい…一体何が…」

一騎「次回『愛憎の化身』一気に駆け上がれ！！」