たまにはこんなの書かせてください②　作：ヒラーズ

warning！
・これは本編と少し影響します。
・BANはやめてください。
・陸也←元軍人で戦争帰り　海理←チート
・描写力低下中
・この始☆末





〇海理と陸也の部活動探し

事件が起こる一ヵ月前、海理と陸也は所属する部活に悩んでいた。

「参ったな…適合した部活がない」
「えーと……どうする？」
「どうするもこうするも、体験入部で決めるしかないだろう」
「そうね」

悩んでいても仕方ないと感じた二人は、姉弟揃って体験入部を行いながら入るべき部活を探すのであった。

サッカー部

「行くぞ！」
「応」

仲間のパスを受けた陸也はドリブルをしながらゴールを目指す。
多少の障害は持ち前の身体能力で追い抜かしていった。

「は…速い！」
「追いつけねぇ……！！」

相手どころか味方すらも追い付かず、単身でゴール近くまで来た陸也はボールを思いっきり蹴る……が。

ﾋﾞｷﾞｭﾝ！

ものすごいスピードでボールが一直線に飛んでいく。まるでアニメに登場する必殺シュートみたいなスピードだった。

「うわっ！！」

相手のゴールキーパーはボールを取るのではなく、むしろ躱した。得点は見事入ったがネットを破り、ゴールの後ろにある壁に穴が開いたのだった。

「済まん……シュートの加減を間違えた」


弓道部ー
学園近くの弓道場にて、海理と陸也は道着に着替え、弓道部のメンバーとともに的当てをしていた。

「次、海理」
「はい！」

海理は弓矢を構え、的に向けて弦を引く。
（風速を感じ取って、きちんと向きを調整する……）

沈黙し、風の動きを読み取る。矢を飛ばす際、風速によって矢が的に当たらなかったりすることがあるこの種目は、一撃一撃が重要であり、大会なら外せないのである。

（風速、右に３ｍ以下。これなら狙える！）

ﾋｭﾝ！ﾊﾞｼｨﾝ！

海理の放った矢は的の中央に当たり、アーチェリーなら10点の高得点であった。
周りの先輩やメンバーは「すごい」や「お見事」と言って驚いていた。


あれから他の部活にも行ったがパッとしないまま数時間が経過し、海理と陸也が寮に戻る。

「どうだったの？」
「ダーメだ。入りたい部活がない」
「サバゲ―部は？」

陸也はため息を吐き答える。

「相手チームの動きが遅すぎて話にならない。スナイパーも分かりやすいところにいたから蜂の巣だよ」
（相手チームが可哀そう…）

「姉さんの方は？軽音部だったんだろ？」
「えーと……結構よかったわ」
（絶対嘘だな、大したことなかっただろ…）

「「……はぁ」」

やりたい部活が見つからない現実を知った二人は、今後は帰宅部として行動するのであった。


〇トウマと陸也の雑談
夜会の招待状が届いた次の日、ある公園にて

「なぁ陸也」
「何だ？」
「俺達、また事件にまきこまれるのかなぁ」
「どうしたんだいきなり」

トウマの弱音に陸也が気付き、話を続ける。

「だってさ。5年前に起きたあの事件といい。この招待状だしさ、ぜってぇ裏で何かあると思わないか？」
「まぁ、それは仕方ない。「深淵を覗く時、深淵もまたあなたを覗いている」だ。哲学者ニーチェの受け売りだ」
「……つまり？」
「あの事件に関わってしまった以上、避けられないことだ。再びあの事件を解決させる」

「……そっか」

互いに沈黙する。話題を変えるべきか、陸也も悩んだ。多くの人と関わるにはムードを作らなくてはと考え込む。

だが沈黙を破ったのはトウマだった。

「そういえば、陸也は温泉とか行ったことあるのか？」
「全然ないな。確かに骨休みも必要だが、此処をあまり探索してない。それらしい銭湯はあるのか？」
「あるぜ！確か…」
「ほぅ」

暫くの間、陸也はトウマとの雑談で、いつの間にか盛り上がっていた。