23話：熾天使に挑戦　作：ヒラーズ

「先攻は貰うぜ！ドロー！」
トウマ
手札5→6

先攻を与えてしまった海理は手札を確認し、出方をうかがう。
「俺はデッキから光神テテュスを墓地に送り、手札からラーの大司教を特殊召喚するぜ！」

ラーの大司教／Original
☆5/光属性/天使族／効果　ATK2000／DEF1500
このカード名は「ラーの使徒」としても扱う。このカードは通常召喚できず、デッキから光属性の天使族モンスター1体を墓地に送る事で手札から特殊召喚することができる。
①：このカードが特殊召喚に成功した時、自分はデッキから「オシリスの天空竜」「ラーの翼神竜」「オベリスクの巨神兵」のどちらか1枚を手札に加える。
②：このカードが神属性モンスターをアドバンス召喚するための素材にされた時、このカードは3体分として扱う事ができる。
③：このカードが墓地に送られた時のみ発動できる。デッキから「神縛りの塚」を手札に加える。

「…見たことがないカード…オーダーカードでしょうか？」
「一応これは陸也がくれたカードだぜ？効果によりオシリスを手札に加え、3体分として扱うまま生け贄に、オシリスの天空竜…降臨！！」

突然雷雲が集まり、雷が鳴り響き、その荒れた空から赤い竜が現れる。

オシリスの天空竜
☆10/神属性/幻神獣族／効果　ATK？／DEF？
このカードを通常召喚する場合、３体をリリースして召喚しなければならない。
(1)：このカードの召喚は無効化されない。
(2)：このカードの召喚成功時には、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3)：このカードの攻撃力・守備力は自分の手札の数×１０００アップする。
(4)：相手モンスターが攻撃表示で召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
そのモンスターの攻撃力を２０００ダウンさせ、０になった場合そのモンスターを破壊する。
(5)：このカードが特殊召喚されている場合、エンドフェイズに発動する。
このカードを墓地へ送る。

「序盤は攻撃できない、効果で『神縛りの塚』を加え、カードを2枚伏せてターンエンドだ」
オシリスの天空竜　ATK？→3000


「私のターン！」
海理
手札5→6

「手札から『禁じられた聖杯』を発動！オシリスを選択し、効果を無効にして打点を400上げます！」
オシリスの天空竜　ATK3000→400

「そして白眼の子竜を召喚、効果でリリースして白眼の聖龍を特殊召喚します！召喚時効果で相手フィールドのモンスターを全て破壊します！浄化のスプラッシュ・バースト！」
水圧ブレスがオシリスを押し流し、モンスターゾーンを平らにする。
しかしトウマの表情は崩れておらず、「来いよ」と言ってるような態度を取る。
「バトル！聖龍で攻撃！リヴァイアサン・ショット！」
トウマ　LP8000→5000

「良い攻めだが…陸也ほどじゃねぇな！」
「……！カードを2枚伏せてターンエンド…！」

弟より弱いと言ってるのだろうか？ほどじゃないと言われたとなれば弟たる陸也はトウマをノーダメージで撃破したのだというのだろうか？
そう悩み、ターンを終了した。

「俺のターン」
トウマ
手札3→4

（お…？このカードが来たとなれば、次の自分のターンに倒せるか？）
「俺は手札から『復活の宝珠』を発動！」

復活の宝珠/Original
装備魔法
１０００ライフポイント払う。自分の墓地に存在するモンスター１体を選択し、そのモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚する。このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。

「また見たことないカード…」
「俺が復活させるのは…オシリスじゃなくてラーの大司教だ！効果でもう一体のオシリスを手札に加え、手札に加えたオシリスの天空竜をアドバンス召喚するぜ！」
トウマ　LP5000→4000

2体目のオシリスが場に現れ、再び威圧が辺りを包む。
「まだだ！リバースカード発動！『天よりの宝札』を発動！」

天よりの宝札/Anime Original
通常魔法
お互いのプレイヤーは手札が６枚になるようにデッキからカードを引く。

「え――――」
普通なら互いにカードを全て除外して手札を2枚ずつにしてしまうドロー補助だが、こんな効果は初めてなのか海理の表情が崩れる。
「確かにOCGなら除外してしまうが、これは俺のいた世界で使われたカードだ。おいしいだろ？」

海理
手札1→6

トウマ
手札3→6

「さらにリバースカード『リビングデットの呼び声』を発動！墓地からテテュスを蘇生して、魔法カード『トレード・イン』を発動！手札のレベル8のモンスターを捨てて2枚ドローするが…テテュスの効果を知ってるよな？」
「…」
知ってるも何もドローして公開してそれが天使族なら手札が増えるドロー補助のカード…しかし海理は知らなかった。
トウマの切り札はオシリスだけではないと…。

「じゃあ見せるぜ」
『堕天使イシュタム』
『マスターヒュペリオン』

「！？」
「2体も来たか、まぁドローするぜ！」
トウマ
手札5→7

「おっと、また天使族か…ほれ」
『堕天使スペルピア』
『ラーの使徒』

「また！？」
「ドロー！」
トウマ
手札7→9

「あ…また天使族だ…今日は運が良いな俺」
『光神テテュス』
『神秘の代行者アース』

「す…すごい…！」
「褒め言葉ありがとな！ドロー！」
トウマ
手札9→11

「おお？一枚だけだが天使族が当たったな！」
『無限の手札』
『ラーの大司教』

「攻撃力がドンドン上がっていく…これがテテュスターボ…」
トウマ
手札11→12
オシリスの天空竜　ATK3000→12000

「攻撃力…12000！？」
多大な打点に海理が後ずさりし、オシリスを見つめる。
そして思った「やばい！殺られる」っと…。

「いくぜ！オシリスで白眼に攻撃！サンダーフォース！！」
「させません！罠カード『ハーフorストップ』！攻撃力を半分にして続行するかバトルフェイズを終了するか選んで下さい！」
ここぞという頼みの綱で発動した罠だが、トウマはものともせずに効果を選択した。

「攻撃をやめて『無限の手札』と『神縛りの塚』を発動させてターンエンド」
オシリスの天空竜　ATK12000→10000

（攻撃力が5桁のモンスターと化したオシリス、どう逆転する…！？）
海理は頭の中で思考を巡らせ、考える。
（脳を回して…！手を探り…手札という持ち弾は6枚、タイムリミットはないものの遅れるわけにはいかない…！）

手札を確認し策を練るが、オシリスの召雷弾で打点を下げられる。
これを予想した戦術でなければ勝てない…。
次のドローに賭けるのか、デッキトップに手を伸ばし、カードを引く。
「私のターン！」



トウマ　LP4000
手札10
場
光神テテュス　ATK2400　☆5
オシリスの天空竜　ATK10000　☆10
永続　『無限の手札』
フィールド魔法　『神縛りの塚』

海理　LP8000
手札6→7
場
白眼の聖龍　ATK3000　☆8
伏せカード1枚