イイネしました

交流(共通)

一言掲示板 管理人連絡掲示板 遊戯王雑談掲示板 雑談掲示板

メインメニュー

クリエイトメニュー

その他

遊戯王ランキング

注目カードランクング


カード種類 最強カードランキング


種族 最強モンスターランキング


属性 最強モンスターランキング


レベル別最強モンスターランキング


デッキランキング

HOME > 遊戯王SS一覧 > 第36話:欲なき世界

第36話:欲なき世界 作:

ヴェルテクス・デュエリア2次予選1回戦から1週間後。
今日は2回戦が行われる。試合があるのは遊次と怜央だ。
Nextの4人がドミノ・スタジアムへと歩いている道すがら、遊次は遠くの方で、ある人物を見つける。

「ん、あれ…。何やってんだ?」
遊次の一言で皆がその方向を見つめると、
法衣を纏った僧侶が、数珠を持ち、ビル群に向かって頭を下げていた。

その一帯には中層ビルが建ち並び、商業施設や事務所ビルが混在している。
その奥には、山の斜面に樹々が広がっている。

「あの人…遊次の今回の対戦相手だよね?確か…空蝉さんっていう」

「あぁ。なんで頭下げてんだろ?」

「わからないが、見たところお坊さんのようだし、礼節深いんじゃないか?」
イーサンが予想を立てていると、先を歩く怜央が振り返る。

「んなことより、早く行かねえと遅刻しちまうぞ」

「いや、遅れそうなのはお前がギリギリまでデッキの調整してたからだろ!」
遊次が怜央に野次を飛ばす。

「ケンカしてたらもっと遅れちゃうよー!急いで!」
灯は駆け足をしながら遊次と怜央に手招きする。
他の3人もそれに続いて足早に会場へと向かった。






「間もなく、2回戦第1試合『神楽遊次 VS 空蝉空心』のデュエルが開始されます。
実況は前回に引き続き、わたくし『多口伝助』が、お送りいたします…」

ドミノスタジアムに実況者によるアナウンスが流れる。
観客席にはNextの3人と怜央のチームの面々、そして探偵の伊達アキトが顔を揃えている。


フィールドにはすでに両者が立ち並んでいる。
遊次は相変わらず凛々しい笑顔で、間もなく始まるデュエルを楽しみにしている。

そしてその正面には、屈強な身体をしたスキンヘッドの僧侶が目を瞑りながら立っている。
目のあたりには火傷の痕が残っている。
彼こそが遊次の対戦相手「空蝉空心(うつせみくうしん)」だ。

キャラデザイン:ttps://imgur.com/a/x8715zC
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「アンタが空蝉か。よろしくな…」

遊次は目を瞑っている彼に話しかけ、握手をしようと近づいたところ、
空蝉は手に数珠を持ち、おもむろに地べたに胡座を掻きはじめる。
すると、小さな声でなにやら念仏のようなものを唱え始めた。

「南無翠微清露之響奉迎幽…谷緑影之光遍照無為自在帰命森羅…」

「お、おい…アンタ大丈夫か…?」

遊次は見るからに様子のおかしい対戦相手に、心配そうに近寄る。
すると空蝉は、目を瞑ったまま遊次に数珠を突きつけ、ぶっきらぼうに言葉を投げかける。

「我が読経を邪魔するでない、欲深き咎人よ」

「えっ…?」

「超塵界幻安住静郷…」
空蝉は遊次のレスポンスを待つことなく読経を続ける。
異様な光景に観客たちもざわついている。

「(…よくわかんねーけど、精神統一的なやつか?まあ邪魔しない方がいいか)」
遊次は理解できないなりにも相手を気遣い、自らの立ち位置に戻る。

空蝉はそのまま10秒近く読経を続けた後、
ぱっと目を開くと、何事もなかったかのようにすくりと立ち上がった。


「あの…試合を始めてもよろしいでしょうか…」
実況者の多口は申し訳なさそうにマイク越しに空蝉に問いかける。

「うむ、かまわん。すでに我が魂は自然と同化している」

「は、はぁ…」

「どうかしてるのはアイツの頭の方じゃねえか?」
「こら、そんなこと言わないの」
怜央が観客席で腕を組みながら、謎多きデュエリストをけなすと、隣の灯がそれを注意する。


「それでは…」
実況の多口は机の下に顔を潜り込ませると、数秒後に顔を上げ、
いつものように髪が逆だった戦闘形態に変わる。

「デュエル…開始ィーー!!」
デュエルの開始の宣言とともに、遊次のデュエルディスクのランプが点く。


「俺のターンだな!
自分フィールドにモンスターがいない時、
手札から『妖義賊-脱出のシェパード』を特殊召喚できる!」


■妖義賊-脱出のシェパード
 効果モンスター
 レベル3/地/獣/攻撃力900 守備力1100
 このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、
 ②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚する。
 ②:自分フィールドの「ミスティックラン」モンスター1体をリリースし、以下の効果から1つを選択して発動できる。
  ●相手の墓地のモンスター2体を選び、自分フィールドに特殊召喚する。
   この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、攻撃力・守備力は0となる。
  ●相手はデッキからモンスター2体を選ぶ。自分は選んだモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
   この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、攻撃力・守備力は0となる。


現れたのはシェパード犬の顔を持つ紳士のようなモンスター。
上半身にはカーキ色のジャケットが羽織られ、首元にはシルクのスカーフが巻かれている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/mbD8bgW
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「脱出のシェパードの効果発動!
自分自身をリリースして、アンタのデッキからモンスターを2体、
攻守0・効果を無効にして俺のフィールドに特殊召喚する!
特殊召喚するモンスターはアンタが決めていいぜ」

さっそく遊次のモンスター奪取が決まると、空蝉は眉間に皺を寄せ、更に険しい表情となる。

「他者のモンスターを奪うなど、なんと欲深きことか…。嘆かわしい」

空蝉はデッキから2枚のカードを取り出すと、遊次に勢いよく投げる。
遊次はそれを綺麗にキャッチする。

「まあ欲深いのは否定しねーよ。でもこれが俺の戦い方だぜ。ん…?」
遊次は空蝉から受け取った2体のモンスターを物珍しそうに見る。

「へえ…おもしれーモンスター使うじゃねえか。
俺はアンタから奪った『練武の闘魂 ダンカイ』と、
『練武の迅脚 ソウジン』を、攻守0・効果無効にして特殊召喚!」

遊次は受け取った2枚のカードをフィールドに横向きに置く。
フィールドに、2体の僧衣を纏った男が現れる。
ダンカイは、黒い短髪に赤い鉢巻を巻いた屈強な男。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/Sz8qrQV
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

ソウジンは銀髪の長い髪と、細身ながらも仕上がった肉体の男。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/l6BpADN
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「デュアルモンスター。1度召喚しただけじゃ効果のない通常モンスターだけど、
もう1度召喚することで効果を得るモンスター達だ。
それがアンタのデッキの特徴ってわけか」

「左様」
遊次の問いかけに空蝉は短く答える。


「デュアル?あまり聞いたことがないな」
比較的デュエルに疎いアキトは、遊次が口にした言葉に聞き馴染みのなさをおぼえる。

「私も、知識としては知ってるけど見たことはないかも」
灯も記憶を遡るが、目にした記憶はないようだ。
実際、個人がそれぞれ独自のカードを持つ世界においても、デュアルは珍しいモンスター群だ。


「手札から『妖義賊-早撃ちのキッド』を召喚!」
現れたのは、茶色いカウボーイハットを被り、ピストルを持った金髪の少年のモンスターだ。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/Bqv8y25
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「召喚時、効果発動!手札の妖義賊を特殊召喚できる!
手札から『妖義賊-駿足のジロキチ』を特徴召喚!」

フィールドにほっかむりを被ったネズミのモンスターが現れる。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/6MJzyaS
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「ジロキチの召喚時、デッキから妖義賊モンスターを手札に加えられる。
俺は『妖義賊-美巧のアカホシ』を手札に加えるぜ」

一通りの処理が終わると、遊次のデュエルディスクの両端の魔法・罠ゾーンの下から、Pゾーンが飛び出す。

「俺は手札の『妖義賊-誘惑のカルメン』と『妖義賊-舞蛇のキク』をPスケールにセッティング!」

遊次の頭上に、ローブを羽織り顔をベールで覆った妖艶なモンスターと、
桃色の着物を纏った白い蛇のモンスターが浮かび上がる。

カルメン:ttps://imgur.com/a/dwkEFaw
キク:ttps://imgur.com/a/tsPN11Y
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「舞蛇のキクのP効果発動!
デッキから儀式モンスターか儀式魔法を1枚手札に加えられる。
俺は儀式魔法『儀式の予告状』を手札に加える。
相手から奪ったカードが俺のフィールドにある時、さらに1枚ドローできる!」

遊次がカードを引くと、フィールドの4体のモンスターを見つめる。
更なる展開をするには十分な盤面だ。

「俺は『練武の闘魂 ダンカイ』、『練武の迅脚 ソウジン』、『妖義賊-駿足のジロキチ』を
リンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」
指定された3体のモンスターは、フィールドに浮かび上がったサーキットのアローヘッドへと入ってゆく。


「権威を穿つ風雲児よ、今こそ逆境を覆す英雄となれ!
リンク召喚!現れろ、リンク3!『妖義賊-神出鬼没のギルトン』!」


■妖義賊-神出鬼没のギルトン
 リンクモンスター
 リンク3/風/獣戦士/攻撃力2200
 【リンクマーカー:左下/下/右下】
 モンスター2体以上
 このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードが元々の持ち主が相手となるモンスターをL素材にしている場合、
 このカードは相手の効果で破壊されない。
 ②:このカードがL召喚した場合、
 相手のフィールド・墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターのコントロールを得る。
 その後、そのモンスターを含む自分フィールドのモンスターを素材として
 融合・S・X・L召喚を行うか、
 そのモンスターを含む手札・フィールドのモンスターをリリースして儀式召喚を行う。
 ③:このカードのリンク先にP召喚された場合に発動できる。
 自分はデッキから2枚ドローする。


そのモンスターは、鋭い目つきを持つ豹の顔をした獣戦士。
額には蒼のバンダナが巻かれ、胴体部分には茶色の革のチュニックを着ており、
背中には、鋭利な長剣が一本背負われている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/0seLbZv
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「神出鬼没のギルトンの効果発動!
リンク召喚に成功した時、相手の墓地からモンスターを1体奪い、
そのモンスターを素材に融合・シンクロ・エクシーズ・リンク・儀式召喚を行う!」

「…哀れなり」
またも他人のモンスターを奪おうとする遊次に、空蝉は頭に手を置き、静かに一言呟く。


「俺はアンタの墓地の『練武の闘魂 ダンカイ』を奪って、
そいつと俺のフィールドの『早撃ちのキッド』で、オーバーレイ!
2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」

空蝉から奪った2体のモンスターは両方レベル4だ。
2体のモンスターは地面に現れた黒い渦へと飲み込まれてゆく。


「夜に這い寄る不敵な魔の手、その技巧で勝利を奪い取れ!
エクシーズ召喚!ランク4『妖義賊-怪盗ルパン』!」


■妖義賊-怪盗ルパン
 エクシーズモンスター
 ランク4/闇/戦士/攻撃力2100 守備力1500
 レベル4モンスター×2
 元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、そのレベルを4として扱う。
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターの効果を無効にし、コントロールを得る。
 ②:このカードが元々の持ち主が相手となるモンスターを素材としている場合、以下の効果を得る。
 自分の墓地の「予告状」カード1枚を対象として発動する。そのカードを除外する。
 この効果は相手ターンでも発動できる。


現れたのは、黒いハットを被りマントを纏った怪盗の姿。
手には白い手袋、目元には白い仮面を着けている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/mcoDQUC
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「誘惑のカルメンのP効果発動!
相手の墓地のモンスター1体を手札に加えられる!
アンタの墓地から『練武の闘魂 ダンカイ』をいただくぜ」

遊次は懲りずに空蝉のカードを奪い、無邪気な笑みを浮かべている。
空蝉は辟易した感情を露わにする。


「俺のPスケールは2~8。よってレベル3~7のモンスターを同時に召喚可能!」

「天に弧を描く義の心、その輝きより現れ同胞の声に呼応せよ!」
頭上の振り子が左右に揺れ、その中から3つの光が現れる。

「ペンデュラム召喚!来い、俺のモンスター達!
レベル4『練武の闘魂 ダンカイ』、
レベル7『妖義賊-雲龍のリヘイ』、レベル7『妖義賊-美巧のアカホシ!』」

先ほど空蝉の墓地から奪ったモンスターと、2体の妖義賊モンスターがフィールドに現れる。
リヘイは龍の頭を持った紫の着物を纏うモンスター。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/kl0jjqA
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

アカホシは赤い着物を纏った鳳凰の頭を持つモンスターだ。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/Beta2kb
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「出ましたぁー!様々な召喚法を巧みに使いこなす、神楽選手の華麗なデュエル!
見てて気持ちがいいですね~!」
実況の多口は行きつけのレストランのフルコースを楽しむかのように、
満足げな顔をしている。

「この瞬間、神出鬼没のギルトンの効果発動!
このカードのリンク先にP召喚された場合、カードを2枚ドローできる!」


「美巧のアカホシの効果発動!1ターンに1度、デッキから妖義賊Pカードを手札に加える。
相手から奪ったカードが俺のフィールドにある時、手札に加えるカードは2枚になる!
俺は『妖義賊-剛腕のナンゴウ』と『妖義賊-戴火のプロメテ』を手札に加えるぜ」

P召喚によって減った手札は、息を吹き返すように再び枚数を増やす。

「さらに雲龍のリヘイの効果発動!
相手から奪ったカード…『練武の闘魂 ダンカイ』をリリースして、
デッキから妖義賊罠カードを1枚手札に加える。
『妖義賊の影縛り』を手札に加えるぜ」


「おまけに手札から『爆炎の予告状』発動!」
遊次が手札から魔法カードを発動すると、何も起きずに墓地へ置かれる。

「…そのカードは、発動から2ターン後に墓地から除外されることで、
拙僧のフィールドのカードを破壊し尽くす効果。
しかし、そなたの怪盗ルパンは相手から奪ったカードを素材にしている時、
墓地の予告状を除外できる。すなわち、いつ何時でも爆炎の予告状を除外し、
拙僧のフィールドを破壊できるというわけだ」

空蝉は遊次のデッキをある程度把握しているのか、予告状のトリッキーな効果を理解している様子だ。

「へへ、勉強熱心じゃねーか。その通りだぜ。
俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」


「神楽選手、先行から盤石な布陣を構えたぁ!
1回戦でアルバレス選手のフィールドを焼き尽くした『爆炎の予告状』!
その恐ろしさは記憶に新しい!なんとそれを好きなタイミングで発動できてしまうようだ!
さらに罠カードまで周到に用意している!空蝉選手に打つ手はあるのでしょうか!」

さらに遊次のフィールドの「神出鬼没のギルトン」は
相手から奪ったモンスターを素材にしたことで、相手の効果で破壊されない。
先行展開としては上々といえる。

「遊次、絶好調だね。
先行であれだけモンスターを呼び出したのに、まだ手札が5枚もあるよ!」
灯は安堵の表情を浮かべている。

「…あのオッサン、"デュアル"使いなんだろ。
デュアルってのは、召喚権使ってようやく人並みの効果を得られるモンスターだ。
言っちゃ悪ィがハンデみてえなもんじゃねえか。
そんなので遊次の布陣を突破できるとは思えねえな」

怜央は腕を組みながら率直に心境を語る。
実際、他の者にも空蝉がどのような動きをするつもりなのか想像がついていなかった。

「でも彼はここまで上がってきている猛者だ。油断できないさ」
イーサンはおごらず冷静に分析する。


--------------------------------------------------
【遊次】
LP8000 手札:5(ナンゴウ、プロメテ、儀式の予告状)

①妖義賊-神出鬼没のギルトン ATK2200
②妖義賊-怪盗ルパン ATK2100
③妖義賊-雲龍のリヘイ ATK2300
④妖義賊-美巧のアカホシ ATK2300

伏せカード:1
Pゾーン:妖義賊-誘惑のカルメン、妖義賊-舞蛇のキク

【空蝉】
LP8000 手札:5
魔法罠:0
--------------------------------------------------


「節操なく他人のモンスターに手を出し、
あまつさえ数多の召喚法に頼るとは…欲深きことこの上なし」


「さっきからなんだよ、欲深い欲深いって。
まあアンタ見るからにお坊さんっぽいし、欲望とか捨ててんのかもしんないけど…。
デュエルで色んな戦術使うぐらい、いいじゃねーか!」

ジャブのように「欲深い」という言葉を受けてきた遊次は、ついに痺れを切らした。


「小さき火種も、放っておけば火災をもたらす。
人間の欲が技術の発展を進め、今や人の手に負えぬほどまでに肥大化した。
始めは些細な欲であっても、その果てにあるのは破滅のみだ」

空蝉の言葉を聞き、遊次はさらに納得できないといった表情になる。

「じゃあ、なんでアンタはこの大会に出てんだよ。
叶えたい願いがあるからじゃねえのか?
それって、アンタにも欲があるってことだろ」

ヴェルテクス・デュエリアの優勝者に与えられる報酬は、願いの成就。
遊次の指摘はもっともだ。しかし空蝉は表情を崩さない。

「拙僧の願いは、あらゆる技術の破棄だ」

「技術の破棄…?原始時代にでも戻りたいってのか?」

「左様」

飛躍したことを口にしたつもりだった遊次は、
まさか肯定の言葉が返ってくるとは思わず、目を丸くする。


「技術の発展が自然を壊す。技術とは即ち欲の具現なり。
技術を捨て、一度原点に立ち帰らねば、人類はこの星を破壊し尽くすだろう」

遊次は返す言葉をすぐに見つけられなかった。
あまりにも規模が大きく、雲を掴むような話に思えたからだ。
それでもなんとか遊次は次の言葉を探り当てる。

「確かに自然破壊は問題かもしれねーけど、技術を全部捨てるってのは行き過ぎだろ。
災害で壊れた町を立て直すのにも技術は必要だし…なんたってこのデュエルも技術そのものじゃねーか」

「身の丈に合わぬ物を手にするから、
それが壊れた時、立て直しにも技術を要するのだ。
欲を捨て、始めから自然と共に生きていれば、技術に依存することもない。
拙僧の願いが果たされるのであれば、デュエルなどなくても構わぬしな」

遊次の言葉など片手であしらうかのように、空蝉はすぐに反論を用意した。


「なんの話してんだー!早くデュエルしろー!」
小難しい話に痺れを切らした観客が野次を飛ばす。
今はここで言葉を交わしていても埒が明かないだろう。

「(何があの人をそうさせたのかはわかんねーけど…とにかく、今はデュエルに集中だ。
デュエルの中で何かわかるかもしれないしな)」
遊次はデュエルディスクを構える。

空蝉もデュエルディスクを構え、デッキトップに指をかける。

「拙僧のターン、ドロー。
フィールド魔法『岩峰の修行場』を発動」


■岩峰の修行場
 フィールド魔法
 このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードの発動時の処理として、
 「練武」魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加えることができる。
 ②:自分フィールドにデュアルモンスターが存在する限り、このカードは相手の効果で破壊されない。
 ③:自分フィールドの再度召喚されたデュアルモンスターは、戦闘・効果で破壊されず、
 1度のバトルフェイズ中に3回までモンスターに攻撃できる。

フィールド魔法が発動されると、地面は硬い岩盤に変わり、あちこちにむき出しの岩肌が現れる。
周囲には鋭くそびえる岩峰がいくつも立ち並び、フィールドに影を落とす。
地形は不均一で、足元には割れた岩片や砂利が散らばっている。


「このフィールド魔法発動時、デッキから『練武』魔法・罠カードを1枚手札に加えることができる。
拙僧は罠カード『練武顕現』を手札に加える。
さらにこのフィールド魔法は、フィールドにデュアルモンスターがいる限り、
相手の効果で破壊されない」

空蝉の場にはまだモンスターはいないため、フィールド魔法は耐性を持たない。
ここを逃せば、おそらくフィールド魔法を破壊するチャンスを失うだろう。
遊次は墓地の爆炎の予告状を意識するが、
たった1枚のフィールド魔法のために貴重な全体破壊を使う判断は下せなかった。


「手札から『練武の鉄拳 バクドウ』を召喚」


■練武の鉄拳 バクドウ
 デュアル/効果モンスター
 レベル4/炎/戦士/攻撃力1500 守備力1700
 ①:このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
 ②:フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
 その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
 ●再度召喚されたこのカードが、このカードより攻撃力の高い相手モンスターと2回以上と戦闘を行った
 バトルフェイズ終了時に発動できる。このカードを通常召喚としてもう1度召喚できる。
 その場合このカードは以下の効果を得る。
 ●このカードの攻撃力は元の数値に戻り、このカードの元々の攻撃力・守備力は倍になる。
 ●このカードの召喚時に発動できる。
 このターン自分が受けたダメージ分、相手にダメージを与える。
 ●自分・相手ターンに発動できる。相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
 この効果は相手ターンでも発動できる。


現れたモンスターは、仁王像のように険しい顔をした眉の太い屈強な戦士だ。
拳には白い布が巻き付けられており、拳は鉄球のように肥大化している。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/3igThBl
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「このモンスターは一度召喚しただけでは通常モンスターとして扱われる。
しかし、なればこそ成せる業もある」

空蝉は1枚の魔法カードを手札から取り出す。

「魔法カード『練武掌波動』発動。
自分フィールドに通常モンスターが存在する場合、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する」

「なっ…!」
遊次のフィールドには1枚の伏せカードと2枚のPカードが存在する。
これを通せば大きなディスアドバンテージが生まれてしまう。

「使うしかねえか…!罠カード『妖義賊の影縛り』発動!
相手が発動したカードと同じ種類のカードを自分フィールドから墓地に送ることで、
そのカードの効果を無効にして、奪う!」

「Pカードは魔法カードとして扱われるため、
俺はPゾーンの舞蛇のキクを墓地に送って、『練武掌波動』を無効にする!
そいつは俺のフィールドにセットされるぜ」

空蝉のフィールドのバクドウが掌を前に突き出すと、そこから衝撃波が放たれる。
しかし遊次の頭上のキクが黒い二本の影へと変わり、衝撃波を防いだ。
その後、影は空蝉のフィールドの魔法カードを奪い、遊次のフィールドへとセットする。
しかし、これは伏せカードを使わされたと言わざるを得ない状況だろう。


「永続魔法『練武の障壁』を発動。
このカードがある限り、拙僧のフィールドの『練武』魔法・罠カードは効果の対象とならない」


■練武の障壁
 永続魔法
 このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
 このカード以外の自分フィールドの「練武」魔法・罠カードは相手の効果の対象にならない。
 ②:自分フィールドに再度召喚された「練武」モンスターが存在する場合、
 相手モンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを破壊する。


「さらに永続魔法『練武覚醒-穿ツ時-』を発動。そしてその効果を使用する。
1ターンに1度、『練武』モンスターを通常召喚扱いで再度召喚することができる」


■練武覚醒-穿ツ時-
 永続魔法
 このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分フィールドの「練武」モンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを通常召喚としてもう1度召喚できる。
 ②:自分の「練武」モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
 その自分モンスターの攻撃力はダメージステップ終了時まで1000アップする。
 ③:自分の「練武」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合、
 相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
 そのカードを墓地へ送る。

「デュアルせしは当然、『練武の鉄拳 バクドウ』!」

「(アイツのフィールド魔法は、再召喚されたデュアルモンスターを破壊から守る効果がある。
もしこの再召喚が通れば、俺の墓地の『爆炎の予告状』はほとんど意味がなくなっちまう』)」

遊次は数秒間、思考を巡らせ、答えを出す。

「(いや、ここじゃ使わねえ。切り札はここぞって時に使わなきゃな)」
遊次はそのまま何もせず優先権を相手に明け渡す。

「ほう…予告状は使わぬか。
その選択、せいぜい後悔せんことだ」

魔法効果が通ったことで、バクドウは気合の入った声とともにオレンジ色のオーラを放つ。
これにてバクドウは再度召喚されたこととなり、効果モンスターとなった。

「いざ参らん。バトルフェイズ!
『練武の鉄拳 バクドウ』で、そなたの『神出鬼没のギルトン』に攻撃!」


「おっと空蝉選手、自分モンスターより攻撃力の高いモンスターへ攻撃を行った!
これは一体どういうことだぁ!?」
実況の多口は疑問を呈するも、攻撃を受ける当の遊次は前を見据え、疑問を抱いていない。

「ダメージステップ、永続魔法『練武覚醒-穿ツ時-』の効果発動!
1ターンに1度、練武が相手と相まみえる時、その間、攻撃力を1000アップする!」

練武の鉄拳 バクドウ ATK2500

「これで攻撃力はこちらが上回る。バクドウの拳はギルトンを貫く」

バクドウがオレンジ色のオーラを纏った拳でギルトンに一撃を浴びせると、
たちまちギルトンは破壊された。

遊次「くっ…!」
LP8000 → 7700

そしてダメージステップ終了後、攻撃力は元に戻る。

練武の鉄拳 バクドウ ATK1500


「この瞬間、永続魔法『練武覚醒-穿ツ時-』の効果発動!
戦闘で相手モンスターを砕いた時、相手フィールドのカード1枚を墓地へ送る。
そなたのPゾーンの『誘惑のカルメン』には消えてもらう」

バクドウは遊次の頭上に向けて一度、拳を突き出すと、
そこから放たれた衝撃波がカルメンを襲い、そのままあえなくフィールドから消え去る。

「フィールド魔法の効果により、再度召喚したデュアルモンスターは相手モンスターに3度攻撃できる。
バクドウで怪盗ルパンへ攻撃!」

「あぁっ、またしても自分より攻撃力の高いモンスターへ攻撃した!
永続魔法による攻撃力上昇は1ターンに1度のはずですが、何故っ!」
多口や観客たちからは、彼のプレイの真意を理解することはできず、依然困惑している。

バクドウは怪盗ルパンへ拳をぶつけるも、ルパンはヒラリとかわし、
その勢いのまま裏拳でバクドウに反撃する。

「ふんっ…!」
空蝉 LP 8000 → 7400

空蝉は両拳を握って踏ん張り、ダメージを耐える。

「フィールド魔法により、デュアルしたモンスターは戦闘・効果で破壊されない。
鍛錬はまだ続いている。バクドウで、そなたの『美巧のアカホシ』に攻撃!」

バクドウは雄叫びをあげてアカホシに殴りかかるも、
アカホシは懐から静かに長刀を抜き、バクドウに一閃を浴びせる。

「はぁあっ…!」
空蝉はまたもダメージを耐える。

空蝉 LP7400 → 6600

「な、何してんだあのオッサン…」
観客たちは状況を飲み込めず、リアムと同じように困惑した声をあげる。

「フィールド魔法により攻撃が許されるのは3度までだ。
しかしこのバトルフェイズ終了時にこそ、我が練武は真の力を得るのだ」

空蝉は拝むように両の掌を合わせる。

「『練武の鉄拳 バクドウ』の効果発動!
自身より攻撃力の高いモンスターと2回以上戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、
このモンスターを、通常召喚扱いとしてもう一度召喚することができる!」

バクドウが気合を入れると、纏うオレンジ色のオーラは更に大きくなる。

「そんな…!すでに再度召喚して効果を得てるのに…」

「デュアルのさらにその先があるというわけか…!」
灯とイーサンは目にしたことのない空蝉のデュエルスタイルに驚愕する。

「"強さ"とは、身を削る鍛錬の果てに得るべきものである。
我が『練武』は、2度の召喚と更なる鍛錬を経て…
"デュアル"を超えた"トリプル"へと成るのだ!」

3度目の召喚を経て覚醒したバクドウは、オレンジ色のオーラを一気に解き放つ。
姿は変わっていないが、最初に召喚された時とは纏う風格が桁違いであった。


「な…なんとぉ!聞いたことがありません!
1体のモンスターを3度召喚する…デュアルを超えたトリプル!
一体、どんな力を得るというのかぁ!」
あまりにも物珍しい効果に、実況者や観客たちも高揚している。

「トリプル…モンスター…!」
遊次はデュエルの常識を超えた空蝉のデッキの真価に、思わずにやりと笑う。


「3度目の召喚をした『練武の鉄拳 バクドウ』は、自身の効果により元々の攻撃力が倍となる」

練武の鉄拳 バクドウ ATK3000

「さらにこの召喚時、バクドウの効果発動。
このターン拙僧が受けたダメージ…1400のダメージを相手にも与える」
バクドウが正拳突きを繰り出すと、その衝撃が遊次を襲う。

「ぐっ…!」
遊次 LP7700 → 6300

「メインフェイズ2。3度目の召喚によって得たバクドウの効果発動。
お互いのターンに1度、相手フィールドのモンスターを全て破壊することができる!」

バクドウが両の掌を重ねると、そこから強い光とともに、エネルギーの波動を放つ。
遊次の3体のモンスターはその圧力によって一斉に葬り去られる。


「なんとぉおお!!神楽選手のフィールドは、
盤石な布陣であったにも関わらず、たった1体のモンスターでそれを粉砕!
さらに、フィールド魔法の効果で、戦闘・効果では破壊できず、
全体破壊効果は相手ターンでも使用可能とのこと!防御も万全です!」


「見事にやられちまったな。だけど、遊次なら巻き返せるさ。
見ろ、アイツの顔。まだまだ楽しむ余裕があるらしい」

イーサンの視線の先には、笑みを浮かべる遊次の姿があった。
少しの不安をおぼえていた灯は、そんな遊次を見てほほ笑む。

「そうだね。きっとわくわくしてると思う。
なら、私たちは応援するだけ。ねっ?」
灯が子供たちの目を見て優しく話すと、子供たちも遊次の名前を呼んで応援を再開する。


「おもしれーデッキ使うな、アンタ。
思想はけっこうヤベーけど、アンタとモンスターはちゃんと思いで繋がってる。
だから、根っから悪ぃヤツじゃねえってことはわかるぜ」

「ほう。欲に囚われる身ながら、モンスターの声に耳を傾けられるとはな。
その資質をもってして、未だ雑音まみれの俗世に身を置くのは、宝の持ち腐れに等しい。
拙僧と共に、自然に身を任せる生き方を学んでは如何かな」

遊次は空蝉のモンスターの感情を感じ取り、空蝉もまたそれが偽りでないと見抜いているようだ。
空蝉もモンスターの声を聴くという概念を持っているようだが、
それが遊次と同じ性質のものかは定かではない。
しかし、禅の世界に身を投じることで、神秘に近づいた側面はあるだろう。

「俺はウマい空気も綺麗な水も好きだぜ。
でも、すんげー技術も大好きだし、やりたいこともまだまだいっぱいあんだよ。
アンタがいう"欲深い"ってヤツだ。誘ってくれて悪ィけど、それを捨てるつもりはねえ」

遊次は嫌味なく真っ直ぐに自身の思いを言葉にする。

「…純粋であるな。故に、欲にも吞まれやすい。
"欲"の否定は容易ではない。拙僧も長き年月を費やした。
しかし、心を無にして自然と同化すれば、今まで見えなかった真実が見えてくるというもの」

「そなたは…否、人々は見て見ぬふりをしているのだ。
欲によって争いが引き起こされるという事実を。
領土・資源…それらを求めて人は争い合う。
兵器が存在していた時代も、拙僧にとっては遠い過去ではない」

空蝉の年齢は50代ほどだ。オースデュエルが世界に普及し、
武器を放棄するようになったのも約50年前。
空蝉はその過渡期を知っている世代ということになる。

「武器がデュエルに代わったとしても、本質が変わらねば人は争いをやめぬ。
そなたも心の奥底では理解しているはずだ。
しかし、人々はそこに目を瞑り、考えるのをやめてしまう。
或いは、考える機会すらない。そうであろう?」

空蝉は遊次に問答を投げかける。
遊次自身が空蝉の思想を全否定しなかったのを見て、自らの哲学をぶつけたくなったのだろう。
遊次も真剣に彼の話を受け止め、しばらくした後に口を開く。

「…確かに、しっかり考えたことはないかもな。言いたいことはわかるぜ。
でも、アンタだって見て見ぬふりしてることはあるんじゃねえか?
だって、アンタがこの大会に出てんのも"欲"だろ」

「…」
空蝉は何も答えない。ある種の自己矛盾に彼自身も気づいているからだろう。

「間違いねーのは、アンタは自然が大好きだってことだ。
別に、本当に心から"欲"ってもんを憎んでるかっていうと、そうでもないんじゃね?
でも、アンタにそう思わせる"何か"があったんじゃねーかな。
わかんねーけど、そんな気がするぜ。でもそれは…コイツで聞くだけだ」

遊次はデュエルディスクを構える。
デュエルは魂の会話、それが遊次のポリシーだ。

「…やはり、そこらの若人とは違うようだな」
空蝉もそれに応えるようにデュエルディスクを構える。


「拙僧はカードを1枚伏せてターンエンド。
その身に叩きこんでやろう、我が信念を。
拙僧が導くのだ。人々を、欲なき世界へ」


--------------------------------------------------
【遊次】
LP6300 手札:5(ナンゴウ、プロメテ、儀式の予告状)

伏せカード:1(練武掌波動)

【空蝉】
LP6600 手札:1

①練武の鉄拳 バクドウ ATK3000

伏せカード:1
フィールド魔法:岩峰の修行場
永続魔法:練武の障壁、練武覚醒-穿ツ時-
--------------------------------------------------


第36話「欲なき世界」 完



遊次はある勝利条件を思い描き、勝負を次のターンに託そうとするが、
空蝉はさらなる上級の「練武」モンスターを呼び出す。
激化する戦いの最中、空蝉は思想の"原点"となった過去を語る。

どうしても納得のいかない遊次は、強い感情を空蝉にぶつけ、
空蝉もまたそれに呼応して、自らの思想をぶつける。

戦いの果てに、答えは得られるのだろうか。

次回 第37話「禅問答」
現在のイイネ数 34
作品イイネ
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)


名前
コメント

同シリーズ作品

イイネ タイトル 閲覧数 コメ数 投稿日 操作
68 第1話:なんでも屋「Next」 776 2 2023-03-25 -
84 第2話:妖義賊(ミスティックラン) 600 0 2023-03-25 -
67 第3話:相棒 596 0 2023-03-25 -
61 第4話:動き出す影 507 0 2023-03-26 -
71 【カードリスト】神楽 遊次 764 0 2023-03-26 -
64 第5話:大災害「コラプス」 639 0 2023-03-27 -
73 第6話:2000万のプライド 537 0 2023-03-27 -
71 第7話:悪しきを挫く至高の剣士 685 0 2023-03-29 -
56 第8話:解き放たれた猟犬 496 0 2023-03-29 -
58 第9話:陸・空・海を統べる者 453 0 2023-03-31 -
65 第10話:悪しき魂を塗り潰す彩 481 0 2023-04-01 -
90 【カードリスト】花咲 灯 653 0 2023-04-02 -
67 第11話:番犬の尾を踏んだ日 532 0 2023-04-02 -
67 第12話:雷の城塞 629 0 2023-04-04 -
68 第13話:平穏を脅かす者に裁きを 464 0 2023-04-06 -
59 【カードリスト】イーサン・レイノルズ 512 0 2023-04-07 -
88 第14話:決戦前夜 682 0 2023-04-09 -
79 【お知らせ】お久しぶりです。 1624 2 2024-02-09 -
42 第15話:爆焔鉄甲(スチームアーミー) 513 2 2025-01-06 -
47 第16話:魂の衝突 500 2 2025-01-13 -
43 第17話:EDEN TO HELL 429 0 2025-01-22 -
54 第18話:憤怒の白煙 510 1 2025-01-29 -
35 第19話:天に弧を描く義の心 368 2 2025-02-05 -
34 第20話:To The Next 404 1 2025-02-12 -
38 【カードリスト】鉄城 怜央 326 0 2025-02-12 -
35 第21話:踏み出す1歩目 346 0 2025-02-19 -
28 第22話:伸し掛かる天井 388 0 2025-02-26 -
34 第23話:壁に非ず 357 0 2025-03-05 -
23 第24話:滅亡へのカウントダウン 440 0 2025-03-12 -
23 セカンド・コラプス編 あらすじ 399 0 2025-03-12 -
36 第25話:アクセラレーション! 424 0 2025-03-19 -
27 第26話:虹色のサーキット 377 3 2025-03-26 -
21 第27話:ふたりの出会い 233 0 2025-04-02 -
32 第28話:親と子 238 0 2025-04-09 -
27 第29話:心の壁 300 0 2025-04-16 -
29 第30話:無償の愛 286 0 2025-04-23 -
33 第31話:開幕 ヴェルテクス・デュエリア 392 0 2025-04-30 -
36 第32話:究極の難題 475 0 2025-05-07 -
34 第33話:願いの炎 343 0 2025-05-14 -
41 第34話:ただそれだけ 382 0 2025-05-21 -
30 第35話:シークレット・ミッション 247 0 2025-05-28 -
33 【カードリスト】七乃瀬 美蘭 364 0 2025-05-28 -
34 第36話:欲なき世界 328 0 2025-06-04 -
37 第37話:禅問答 343 0 2025-06-11 -
28 第38話:紅と蒼の輪舞 193 0 2025-06-18 -
26 第39話:玉座 204 0 2025-06-25 -
30 第40話:"億"が動く裏世界 334 0 2025-07-02 -
25 第41話:生粋のギャンブラー 191 0 2025-07-09 -
31 第42話:運命のコイントス 253 0 2025-07-16 -
30 第43話:王選(レガルバロット) 212 0 2025-07-23 -
27 第44話:願いの芽を摘む覚悟 262 2 2025-07-30 -
24 第45話:答え 196 0 2025-08-06 -
22 第46話:潜入作戦 188 0 2025-08-13 -
27 第47話:心の象徴 193 0 2025-08-20 -
21 第48話:繋ぐ雷電 278 0 2025-08-27 -
23 第49話:帳が上がる時、帳は下りる 245 3 2025-09-03 -
17 第50話:影を焼き尽くす暁光 162 0 2025-09-10 -
3 第51話:夜明け 79 0 2025-09-17 -

更新情報 - NEW -


Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
Amazonバナー 駿河屋バナー 楽天バナー Yahoo!ショッピングバナー