第０８話　昼食　作：風鼠

葵「ご飯だー!一番乗…」

杏奈「2ば～」

瑞樹「はあ‥二人とも、元気すぎるわよ」

茜「ははは…元気で良い事じゃない」

私たちは、食堂に勢いよく入ると…

カンナ「お先にご飯頂いてました～」

椿「くっくっく…一番は私がもらってたでぇす!」

そこには既に、カンナちゃんと元気そうな椿ちゃんが座ってカレーを食べていた

葵「くそぉ～3番かぁ～…椿ちゃん元気になったんだね♪」

椿「ふふふ…カンナちゃんの看病のお蔭でぇす!」(すりすり…)

カンナ「あはは…」

椿ちゃんは子猫がじゃれる様に、カンナちゃんに頭をこすらせる

椿「葵達もカレーを盛って早く食べるでぇす!」

葵「うん♪そうだね。」

杏奈「僕もお腹ペコペコ～」

瑞樹「…そうね。」

私たちは香ばしい匂いのカレーを盛り、席に着く

葵「おいしそ～」

杏奈「だね～」

瑞樹(におい…つかないかしら)

杏奈「…?瑞樹ちゃん、量少なくない?」

瑞樹「そう?私いつもこれ位よ?」

瑞樹の皿には半分にしか盛られていなかった。

葵「瑞樹小食だよね～…だからスタイルいいのかなぁ～」

瑞樹「葵はもう…」

瑞樹は少し顔を赤めらせる

茜「や、皆私となり座っていいかな?」

茜先輩が私たちに笑顔で話しかける

杏奈「あわわわ‥茜先輩!いいですよ!（茜先輩の隣だぁ～）」

茜「よいしょっと…」

茜先輩が杏奈ちゃんの隣に座る

葵＆杏奈「いただきまぁ～す!」

瑞樹「…いただきます。」

楓「誰がだずげでぇ～」

私たちの掛け声と同時に楓先輩の叫びが部屋に響く

カンナ「はう…楓先輩あそこで何を…」

彩愛「お仕置き中よ」

カンナちゃんが心配そうに楓先輩を見ると彩愛先輩が食堂に入ってくる。

カンナ「か、楓先輩何か悪い事を…」

彩愛「カンナちゃん…朝の事忘れたの?」

カンナ「はう…」

彩愛「楓、明日の朝までだからね」

楓「はうう…グズン…(彩愛さんの鬼ぃ～)ボソ」

彩愛「そう…楓、明日の昼までに延長ね」

楓「え」

カンナ「はうう…彩愛先輩」

彩愛「ん?カンナちゃんどうしたの」

カンナ「楓先輩の事許してあげて下さい…」

彩愛「いいの?カンナちゃん被害者なのに」

カンナ「はい。今回の事私楓先輩の事シャワーと一緒に水に流したいと思います。」

楓「!」

楓先輩はカンナちゃんに対し目を輝かせる。

彩愛「…」

カンナ「駄目…でしょうか?」

彩愛「本人がそこまでいうなら…仕方ないわね。」

カンナ「やった♪ありがとうございます!彩愛先輩」

彩愛先輩は縛っていた手慣れた手つきで縄をほどく。

楓「…カンナちゃ～ン！！ありがと～!」（ギュー）

カンナ「ひゃう…楓先輩苦しいですよ～」

厨房のドアから勢いよく楓先輩がカンナちゃんに抱き着く

楓「ひっぐ‥だっで嬉しいんだもん」

カンナ「はい‥私も楓先輩のお仕置きが終わってよかったです」

カンナちゃんは照れくさそうに楓先輩を見つめる

彩愛「楓ちゃん、もうカンナちゃんに変なことしない?」

楓「はい!もうしないです!…カンナちゃん朝の事ごめんね?」

カンナ「はい、許します。だから‥皆と一緒にカレー食べましょ？」

楓「うん」

カンナちゃんは、楓先輩の手を引き席に着く。

茜「…いい方向で解決してよかったねあの二人。…よいしょっと」

葵「そうですね～…って茜先輩、カレーおかわりですか?!」

茜「うん、ここで食べとかないとね～稽古中にへばっちゃうからね。」

葵「そうなんですか～わたしも一杯食べよ～っと♪」

杏奈「あ、僕も!」

私と杏奈ちゃんは、2杯目のカレーを盛り始める

椿「私も食べるでぇす!」

茜「ははは、今年は一杯食べる子多いなぁ～。私のおかわり分が無くなりそうだよ」

瑞樹(まだ食べる気ですか?!)


葵「ぷはぁ～一杯食べたー」

杏奈「だね～」

椿「…うっぷ、食べ過ぎた位なのだ…」

私たちは３杯以上のカレーを食べ、満足で幸せな顔を浮かべる。

瑞樹「体の割に無茶するからよ」

椿「うう…食べる子は育つのでぇす!」

瑞樹「そう…横に?」

椿「!?…は、早く稽古してほしいでぇす!」

茜「そだね～、まあ今日は軽くやるレベルだけどね～じゃ、皆準備できたら体育館に来
てね。」

葵「稽古だ稽古～あ、一度部屋で動きやすい服に着替えてから行こうよ～」

杏奈「そうだね～。さ、いこうか。椿ちゃん歩ける?」

椿「うう‥少しずつなら歩けるでぇす‥」

瑞樹「まったく、この子は…」

カンナ「あわわ…皆待ってくださぁ～い(あうう…まだ一杯目食べ終わってないよぉ～)」

(瑞樹とカンナちゃん以外の)私たちは、体を少し引きずりながら稽古の準備をする為一度部屋に戻る

体育館

カンナ「あわわ…お待たせしました～」

茜「よし、これで全員揃ったことだし、まずは…身体能力チェックだね。まず最初は…長
座位体前屈で柔軟性かな。」

葵「あ、私得意です!」

茜「お。じゃあ、最初葵ちゃんね～」

葵「はい!と～う」

私は思いっきり前屈を行い、私は掌で自身のかかとを掴む所まで伸びた

茜「これはすごいね。日頃の鍛錬の賜物ってところかな」

葵「えへへ‥褒められた～」

椿「胸が床についてたのだ…」

葵「凄いでしょ～。」

茜「次は‥瑞樹ちゃん。」

瑞樹「はい」

瑞樹は静かに前屈を手がするすると脚の指先まで届く

茜「瑞樹ちゃんも柔軟性良いね。」

瑞樹「はい。葵と一緒にストレッチをやってた時期がありましたから。」

葵「えへへ…瑞樹始めたころ体固かったよね～」

瑞樹「うるさい」

葵「はう‥デコピンされた～」

杏奈「葵ちゃんは…(この二人ホント仲良いなぁ～)」
茜「次は…そうだね。カンナちゃん行ける?」

カンナ「は、はい!えい…」
カンナちゃんが前屈を始めると…
杏奈「こ、これは‥」

茜「これは…どう判断したらいいんだろ。前例ないよこれ。」

椿「胸のせいで全然できてないのだ」

カンナ「はうう…」

カンナちゃんの胸が序盤で地面に触れ、体が前に出なくなってしまう。
葵「羨ましいよぉ～」

茜「ん～どうしよ…あそうだ。カンナちゃん・ブリッチできる?」

カンナ「ブリッチですか?は、はい頑張ってみます…とう」

カンナちゃんが背を思いっきり後方に反らし手を地面に付ける

葵「お～、カンナちゃん凄い!」

カンナ「で、できてますか?」

茜「合格ね。…でも」

カンナ「?」

茜「…何でもない、次杏奈ちゃんね」

椿(下着が丸見えだったのでぇす‥くまさんだったのでぇす‥)

杏奈「‥よし、私の番だね。とう」

杏奈ちゃんは元気よく前屈を行い指先が杏奈ちゃんのかかとにまで届く。

葵「杏奈ちゃん凄～い!」

茜「うん、葵ちゃんと良い勝負だね」

杏奈「へへ‥僕だってストレッチを怠ってないからね～」

葵「私だって負けないぞ～」

茜「次、椿ちゃん」

椿「うう…自信ないでぇす…」

カンナ「頑張ってください、椿ちゃん!」

椿「頑張るでぇす…えい…ぬぬぬ…」

椿ちゃんは頑張っているのだが、前屈の記録が殆ど伸びない

カンナ(可愛い…)

茜「…椿ちゃんはお風呂の後は入念にストレッチ…が必要かな。今後に期待かな?ドンマイだよ。」

椿「うう…分かったのでぇす」

葵「椿ちゃん、今度から私たちと一緒にやろ?」

杏奈「僕たちが教えるから、ね?」

椿「お願いするでぇす!」



次回に続く