第８２話 新たな出会いのお話①　作：ハカラメ

裁きの龍の騒動から数ヶ月...


世界にはひとときの平穏が訪れていた。

それはライトロードの聖域でも例外ではなく...





～～～


聖域内、山の中にて...



メイ「エイリンさ～～ん！ 一体どこまで行くんですか～～！？」

エイリン「もーちょいだって！ この先に美味しい山菜が採れる場所があるんだから、ほら頑張って！」

メイ「うぅ...」



エイリン「にしてもさ～、最近ほんっと平和だよね～」
メイ「そうですね...外の世界でも特に事件は起きてないみたいですし」
エイリン「なんかみ～んなフワフワしてるっつーかさ～」
メイ「あー確かに、みんな最近のほほ～んとしてますね」
エイリン「うーん、あたいとしてはなんか物足りないっつーか...」
エイリン「もっとこう、血肉沸き踊るような刺激が欲しいっつーか...」
メイ「あはは、エイリンさんらしいですね」
エイリン「なんか体も鈍っちゃってさ～」
メイ「あ、だから自分から進んで山菜採りを？」
エイリン「そっ！ それに、ウォルフさんに頼まれたからさ。メイに森を案内してやれってね」
メイ「あー、やっぱりウォルフさんからだったのか...」

エイリン「ま、これも修行の一環だよ。ほら、もう少しもう少しィ！」
メイ「ヒィィ...」





数十分後...


エイリン「よし、着いたー！」

メイ「ゼェ...ゼェ...や、やっと着いた...」

エイリン「じゃ、あたいはサクッと山菜採ってくるから、メイちゃんはちょっと休んでなよ」
メイ「うぅ、申し訳ないです...」
エイリン「いいっていいって！ よっしゃ～行くぞオラァァァ！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ
メイ「エイリンさんは相変わらず元気だなぁ...」



メイ「それにしても、聖域の森がこんなに広かったなんて...」

メイ「そういえば、私がここに来たときも森で迷ったんだっけ...すっかり忘れてた...」


メイ「なんだか、ずっと昔のことみたいに感じるなぁ...」



メイ「・・・お母さん、元気かなぁ...」




ザワッ...


メイ「！？」


メイ（この感じ...体の芯に響くような感じ...）

メイ（風の谷に居たとき何度も感じた・・・まさか！）




メイ「近くに...ドラゴンがいる...！？」






ｶﾞｻｶﾞｻ...
メイ「何となく...何となくだけど、こっちの方から感じる...」
メイ（もし本当にドラゴンだとしたら、エイリンさんも危ない...！）

メイ「私が..私が何とかしないと...！」


フッ...

メイ「・・・あ、あれ！？」
メイ「ドラゴンの感じが...消えた...？」

ｶﾞｻｶﾞｻ...
メイ「うーん、どこにもドラゴンは見当たらないなぁ...」
メイ「やっぱり、気のせいかｎ・・・！」



メイ「えっ、えぇぇぇｯｯ！？」









第８３話に続く