第５４話　最終日　エキシビジョンマッチ②　作：白金　将

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残り残機
女戦士　２
射手　　３
聖戦士　２
女王　　３
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～午後　死闘場～
聖戦士「せいやぁっ！」ﾌﾞﾝｯ
女戦士「あうっ……！」ｶﾞﾝｯ
格闘戦士「一本！」

射手「女戦士さん！　いったん下がるんだし！」
女戦士「ううっ……仕方ないけど、一回立て直すよ！」ｻｯ

聖戦士「……」
女王（なんだか暇ね……）

女王「今度は私が出てもいいかしら？」
聖戦士「女王……？」
女王「見に来ている人も、私の戦いを見たいと思ってるでしょ？」
聖戦士「……！」

ﾜｰﾜｰ　ｶﾞﾔｶﾞﾔ　ｷｬｰ　ﾋﾟｭｰ

聖戦士「お任せします」ｻｯ
女王「それじゃ、次は私の番ね」ｽﾀｽﾀ



剣士「女王が前に出たぞ」
賢者「女王の戦いが見られるのかしら……」
スカ黄「なんか面白くなってきた！」
スカ青「……うーん」
調教師「女戦士はあと一回か……」



女戦士「女王様は私が相手するから、射手ちゃんは聖戦士さんをお願い！」
女戦士「聖戦士さんのスピードに付いて行けるのは射手ちゃんくらいしかいないの！」
射手「女戦士さん……」
射手「そこまで言われたらやるしかないんだし……！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

女戦士「……！」
聖戦士「……ほう」
女王「面白いわねぇ」



スカ黄「ねーねー、射手ちゃんが金色に光ってるよー？」
剣士「あれは……アマゾネスの血筋の証明だ。強い相手と戦う時に発されるオーラ」
賢者「今年は見られて良かったわね」
スカ青「珍しい？」
調教師「ああ。実力差があることが条件だから、見られない年ももちろんある」



射手「そいやそいやそいやぁぁぁぁ！」ｽﾊﾟｽﾊﾟｽﾊﾟｽﾊﾟ
聖戦士「……！」
聖戦士「……上等！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

ｼﾊﾟﾝ　ｶﾝ　ｺﾝ　ﾍﾟﾝｯ

聖戦士「遅い遅い遅ぉぉぉぉい！」ﾀﾞｯ
射手「……！」ｶﾝ☆ｺｰﾝ
射手「」ｶﾞﾝｯ
聖戦士「なっ……」

聖戦士（身をかがめて背中の矢筒で剣を受け止めた……！）
射手「そいやぁぁぁぁ！」ｽｯ

ｽﾞﾌﾞｯ

聖戦士「……！」
聖戦士（訓練生を沈めた、矢を持った突きの一撃……）
吹き矢兵「一本！」



女戦士「射手ちゃんが頑張ってるんだから私は負けないよ！」
女王「良いわねぇ。かかってきなさい……！」
女戦士「えいっ！」ﾌﾞﾝｯ
女王「……」ｶﾝｯ

女王「とおおおりゃああああぁぁぁ！」ﾌﾞｩｩｩﾝ
女戦士「……！」
女戦士（転んで回避……！）

ｽﾞｺﾞｫｫｫﾝ

女戦士（地面に当たっただけなのにこの音……）
女王「ん……まだブランクが残ってるわね」

女戦士「……！」
女戦士（腰が抜けてる……！）

女王「さぁて、どこまで逃げ切れるかしら？」
女王「二撃目ぇぇぇぇ！」ﾌﾞｩｩｩｩﾝ
女戦士「」ﾊｲﾊｲ

ｽﾞｶﾞｧｧｧｧﾝ

女戦士（あんなのに当たったらケガしちゃうよぉ……）ｶﾞｸｶﾞｸ




剣士「女王は分かりやすいパワータイプだな」
剣士「一撃の速度こそ小さいが、当たった時の衝撃は非常に大きい」
賢者「あんなのが当たったら、試合の継続も怪しくなっちゃうわね……」
スカ黄「ようするにすんごい強いってこと？」
スカ青「そう」
調教師「様子を見るに、地面の衝撃もでかいな……女戦士の奴、腰抜かしてやがる」



女戦士（このままじゃ……何か考えないと……！）ﾊｲﾊｲ
女戦士（む）ｶﾝ☆ｺｰﾝ

女王「逃げても無駄よ？　さあ、おとなしく大剣の一撃に沈みなさい……！」ﾌﾞｩｩｩ
女戦士「今だっ！」ｷﾞｭ
女王「！　こら、今は試合中……！」
女王（……！　違う、女戦士の狙いは……）

女王（体勢が、崩れる……）ｸﾞﾗｯ
女王（ただでさえ大剣を振り上げてる所に抱き付かれたら……！）

ﾊﾞﾀｯ

女戦士「えへへ……これで一本目！」ﾌﾞﾝｯ
ｶﾞﾝｯ
格闘戦士「一本！」

女王（抱き付いてくるなんて……女戦士の頭の鋭さには驚くわね）



射手「」ｾﾞｪｾﾞｪ
射手（あと少しだけ……女戦士さんが女王様を倒すまで……！）ｾﾞｪｾﾞｪ