第４７話　三日目　一回戦の裏側　作：白金　将

―　―　―　―　―　―　―
三日目　スケジュール

一回戦　……　……　ＶＳ　……　……

二回戦　……　……　ＶＳ　……　……
三回戦　剣士　訓練生　ＶＳ　女戦士　射手
―　―　―　―　―　―　―


～午前　広場～
女戦士「ほえ……剣士さんと訓練生ちゃんに当たっちゃったよぉ」ｶﾞｸｶﾞｸ
射手「そんなこと言わずに頑張るんだし」

剣士「お、三回戦でお前たちと当たるのか」ｽﾀｽﾀ
女戦士「ひゃっ！？」
訓練生「女戦士さん緊張しすぎです」ｽﾀｽﾀ
女戦士「あ」

訓練生「三回戦は夕方ですからそんなに震えなくてもいいじゃないですか」
女戦士「でもでも緊張するよぉ」
剣士「はっはっは。緊張するのは悪い事じゃあないからな」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
女戦士「ひゃあっ！？」ﾋﾞｸｯ
射手「これじゃ不安なんだし……」ﾄﾞﾖｰﾝ



～午前　死闘場～
ｷｬｰ　ｷｬｰ　ｲﾔｰｯ　ｸﾞﾜｰｯ
女王「……」

女王「暇ね……」
賢者「やっぱり私では不足ですか？」
女王「なんか物足りないのよね……」

女王「一回戦、早く終わらないかしら」
賢者（女王様がそれを言ったらおしまいだと思うんだけど……）



～昼　死闘場前の屋台～
スカ黄「お弁当ちょーだい！」
スカ青「二つ」
調理師「ちょっと待てな……ほらよ」
スカ黄「やったー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ
スカ青「……」

スカ黄「女戦士さんと射手ちゃんが、剣士さんと訓練生さんに当たるだって」
スカ青「複雑」
調理師「あの二組が当たるのか……俺としてはどっちも応援したいけどなぁ」
スカ黄「お弁当食べながら見るの！」
調理師「試合は夕方だぞ……？　弁当悪くなるからもう一度貰いに来い」
スカ黄「はーい」ｼｭﾝ
スカ青「元気出して」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ



～昼　医療テント～
エアトス「……」ﾃｸﾃｸ
エアトス「……」

エアトス「何か嫌な予感がしますね……」
エアトス「気のせいだといいんですが」



～午後　広場～
女戦士「えいっ、えいっ！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
射手「急にどうしたんだし？」
女戦士「なんか何もやってなかったから不安になって……」

射手「女戦士さんはいつも通りに戦えばいいんだし」
射手「ちゃんと相手の的に当てればお互いケガしないんだし」
女戦士「ううっ……戦えるかなぁ」
射手「うーん」
射手（妹作戦も流石に何度も使える物じゃないんだし……）ﾓﾝﾓﾝ

女戦士「そうだ！」ﾋﾟｺｰﾝ
射手「どうしたんだし？」
女戦士「練習やめよう」
射手「ファッ！？」
女戦士「今更練習しても何にもならないしー」
女戦士「よーし、暇だから図書館に行こー！」ｸﾞｲｸﾞｲ
射手「わあああぁぁ」ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞ



～昼　図書館～
賢者「やっと付き添いのお仕事が終わった……」

女戦士「こんにちはー」
射手「こんにちはなんだし」
賢者「あら、２人とも」
賢者「三回戦への準備は出来てるかしら？」
女戦士「うん！　ﾀﾌﾞﾝ」
射手「いつも通りに行くことになったんだし」
賢者「それはいいことね」

賢者「で、何か用事があって来たの？」
女戦士「なにかおすすめの本を教えてください」
射手（その質問はまずい気がするんだし……）
賢者「ﾌｰﾝ」

賢者「それならこれがいいわね」
女戦士「なになに……ｳﾞｪｯ」
射手「ｺﾞﾎﾞｫ」
賢者「『姉妹のカンケイ』……女戦士さんと射手ちゃｎ」
射手「だからなんでそんな物があるんだし」ﾊﾞｼﾊﾞｼﾊﾞｼﾊﾞｼ
賢者「いてていてて」
女戦士「ﾜﾀｼﾄ……ｼｬｼｭﾁｬﾝｶﾞ……」ﾊﾞﾀｯ
射手「あ」

賢者「白くなっちゃったわね」
賢者「試合にまでは起きるから安心しなさい」
射手「うえぇ……」
賢者「気になる？」
射手「！？」ﾋﾞｸｯ

賢者「ここに置いておくから見ていなさい。私は剣士の様子を見て来るから」ｽﾀｽﾀ
射手「あ……」

射手「……ううっ」
射手（気にならないと言えば嘘になるんだし……）



ﾊﾟﾗｯ

―　―　―　―　―　―　―
射手「お姉ちゃん、なんだか眠れないんだし」
女戦士「『あれ』がしたいの？」
射手「……うん」ｶｧｧ///
女戦士「仕方ないなぁ。かわいい妹の頼みだもん」ｷﾞｭ

女戦士「あ、こらっ、そんなにがっつかないの」
射手「お姉ちゃぁん……」ｷﾞｭｩｩ
射手「」ﾁｭ
―　―　―　―　―　―　―

射手「あ」ﾌﾞｺﾞｫ
射手「」ﾊﾞﾀｯ

２人「」ﾁｰﾝ