第６９話 裁きの龍のお話④　作：ハカラメ

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ガガギゴの影霊衣「ｸﾞ、ｸﾞﾊｧｯ...」ﾄﾞｻｯ

クリスティア「・・・ふぅ。これで全員かな」


シャインエンジェル「困ります大天使様！ 勝手に行動されては・・・って、うわぁっ！？ こ、こいつらみんな大天使様が倒されたのですか！？」
クリスティア「いやぁ、すまない。数が多くて手間取りそうだったから、つい・・・な。メイちゃんに見せるとアレだから、先に現場へ向かってくれないか」
シャインエンジェル「は、はい、分かりました！」ﾊﾞｻｯ
クリスティア「あぁ、ちょっと待て！ ケルビムをここに呼んできてくれないか...？」


・・・


ケルビム「全く...血が騒ぐのは分かりますが、王たる者が単独行動をするなど言語同断ですよ！ あなたは昔から・・・」
クリスティア「まぁまぁ、お説教は後で聞くからさ。それに、戦闘狂なのはお前も同じだろぅ？ 先の大戦のころのお前はそれはそれは恐ろしくてなぁ...」
ケルビム「・・・うぅ、やぶ蛇でしたね...」
クリスティア「はっはっは！」


クリスティア「ケルビムよ、この兵たちを見て何か感じないか？」
ケルビム「・・・明らかに普通の兵じゃないことは間違いないな。一応みんな人型をしているが、牙や翼、挙句の果てには砲塔がついている者もいる・・・融合の類いか？」
クリスティア「いや、そうではない。恐らくこれは・・・」

クリスティア「水の国で『禁忌』とされている儀式術だ」

ケルビム「儀式術？」
クリスティア「ケルビムよ、先の大戦の頃に、水の国を治めていたリチュアの民たちを覚えているか？」
ケルビム「そういえば、あの民たちは儀式術を使い、異形の兵士たちを大量に作り出していたな・・・」
クリスティア「あぁ。だがリチュアが生み出した儀式は余りにも危険なものだったが故に、停戦協定後は儀式術が一切禁止とされたのだ。そして時は流れ、リチュアの民の中でも儀式術を行える者はほとんどいなくなったのだ...」
ケルビム「それじゃあ、この儀式術は一体誰が・・・？」
クリスティア「それは私にも分からん。だがこの儀式術は、一般的なリチュアの儀式術とは違う。リチュアの儀式術は『生贄』を捧げることで魔獣を降臨させる術だが、この儀式術はモンスターの『魂』を直接兵士の体に『憑依』させる術・・・」


クリスティア「水の国ではこう呼ばれているそうだ。影霊衣＜ネクロス＞とな・・・」



グオオオォォォ ォォォンンッッッ！！！



ケルビム「！？」
クリスティア「・・・まさか、裁きの龍かっ！？」

ケルビム「大変だ・・・！メイがっ、メイたちが危ない！！！」




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シャインエンジェル「はわ、はわわ わわ...」

メイデンミネルバ「あ、あぁ...」



ｺﾞ ｺﾞ ｺﾞ ｺﾞ ｺﾞ...


裁きの龍「グワアァオオオォォォンンｯｯｯ！！！」






第７０話に続く