2話目:黒いローブと教団　作：ドクダミ2号

翔「よし、俺のターン！ドローォ！」
ここで形成逆転しなければ一瞬で終わっちまう！
翔「俺はエレガントマジシャンを召喚、そしてエレガントマジシャンの効果発動！」
翔「こいつは召喚に成功した時、手札からレベル4以下の魔法使い族モンスターを特殊召喚できる！」
翔「出ろ！ファンキーマジシャン！ファンキーマジシャンの効果発動！デッキから永続魔法を一枚手札に加える！」
山崎「ほう、単純だが強いコンボだな、いつもやってる気がするが・・・」
翔「うるせー、デュエル続行すんぞ！俺はエレガントとファンキーでオーバーレイネットワークを構築！エクシーズ召喚！ちゃんと働け！ダウナードマジシャン！」
山崎「・・・お前は何を言っているんだ？」
・・・しまった！いつもの癖がー！
そう、俺はカードの精霊が見える。さらに喋れるし触れる事もできる。
つまりーーーー、その癖が出てしまったのだ。やべっはずかPー
翔「なんでもない、気にすんな、よしデュエルを・・・」
その時、山ちゃんのデュエルディスクに異変が起きた。
山崎「っあれー？故障かなー？ソリッドビジョンが消えた・・・」
翔「どったの？山ちゃん。故障って何？お前の頭？」
山崎「いや、デュエルディスクがさーーーー」
その瞬間、凄まじい爆音と共に目の前が光に包まれた。
翔「！？ なんだ！？何が起こった！？くそっ目が・・・」
やっと目が見えた、そして見えた光景に目をみはった。
翔「お・・・おい、こりゃどうなってんだ！？」
さっきまでデュエルをしていた山ちゃんは苦しそうに左腕を押さえていた。
よく見ると、その腕は血で赤く染まっていた。
翔「しっかりしろ、意識を保て。いま先生呼んでくるから・・・」
そう言って走り出した矢先、他の所でも同じ事が起こった。辺りから途絶える事なく続く爆発音。
どうやら、単なるデュエルディスクの故障ではなさそうだ・・・
その時、例のミラが話しかけようとしてきた。
翔「なんだ！今はお喋りしてる暇はない！」
ミラ「違う！私の話を落ち着いて聞いて！」
翔「・・・わかった、でなんだ？」
ミラ「さっき上のバルコニーから黒い人影が見えたの。多分このアカデミアとは全く関係のない人だと思う。あくまで予想だけどさ、もしかしてその人がやったんじゃ？」
翔「こんな残忍な事しといて、のこのこ現場に戻るか？俺はそうは思わん」
ミラ「むしろ残忍な奴だから戻ってきたんじゃ？どうなるか見るために・・・」
ミラ「・・・奴はまだバルコニーのカーテンに隠れているわ。・・・居場所、教えたからね。」
・・・あとは好きにしろってか？ミラらしくない行動だな。
あぁ、じゃぁ好きにさせてもらうよ。
翔「そこのカーテンに隠れてる野郎！こそこそしてねーで出てこい‼︎‼︎」
他の無事な奴らもつられてバルコニーを見る。
そしてそのカーテンに隠れてた奴は、余裕からなのか素直に出てきた。黒いローブを着ていた。
翔「てめぇがこれをやったのか！？どうなんだ！言ってみろ！」
黒ローブは何も言わなかった。ただ笑っているだけだった。
翔「おい！なにヘラヘラ笑ってやがる！答えろって言ってんだ！」
黒ローブ「貴様が知る必要はない。死にたくなかったら黙れ」
黒ローブはそれだけ言った。
騒ぎを聞きつけた先生方が駆けつけてきた。その中には教頭先生や校長先生の姿も見える。
全員が黒ローブから目を離した。その一瞬の間に奴は消えていた。


翔「こりゃぁしばらく学校停止かな・・・」
そんな事をつぶやきながら、俺は状況を確認した。
とりあえず爆発したデュエルディスクには異常は確認できなかったらしい。
では爆発した理由は？てかそもそも誰が？あの黒ローブか？疑問は積もるばかりで一向に回答が出ない。
爆発に巻き込まれた奴らも、そこまで激しい爆発ではなかったらしく殆どが軽傷で済んだ。
翔「ミラ、聞こえてるか？」
ミラ「翔から話しかけてくるなんて、初めてね」
翔「そうだな、・・・さっき拾ったんだがなんかのバッジらしい。解るか？」
そういって渡したバッジには謎の紋章が入っていた。
ミラ「これは・・・今巷で話題のカルト教団のバッジね、でもなんでこんな物が？」
翔「さぁ？ミスで落としたとは思えんし、わざと・・・？」
ミラ「宣伝にしては派手よねぇ、一体目的はなんなんだろう・・・」
翔「その辺、少し洗ってみるか・・・協力者も探さないとな。とりあえずアカデミアの奴は危険だから却下」
ミラ「・・・協力してくれそうな人達いるよ」
翔「なに？一体誰だそいつらは！」
ミラの言う協力者とは？次回に続く！