第17話:デュエルの果てに　作：ドクダミ2号

・・・イヤだ！止めてくれ翔！私はお前の傷つく所なんか見たくない！お願いだから・・・！
遊亜翔LP4000 ナナリアLP4000
ナナリア「私のターン。モンスターを伏せるカードを1枚伏せてターンエンド。」
翔「俺のターン！ドロー！魔法発動、魔法石の採掘場！手札を2枚墓地に送り、デッキから通常魔法カードもしくはレベル4以下の魔法使い族モンスターを手札に加える！俺は魔道戦士ブレイカーを手札に加える！」
安心しろ。お前は俺が絶対救い出してやる！だから・・・泣くな・・・！
ミラ「・・・ねぇ。」
翔「ん？」
ミラ「ナナリアさん、正気・・・失ってないよ？」
翔「何？どういう事だ。」
ミラ「えぇと、身体だけ操られてる。だから今ナナリアさんはやりたくないと思っているんだけど、身体が勝手にデュエルしてる状態。」
翔「・・・最悪のパターンじゃねぇか。まぁいい、やってやる！救い出してみせる！」
ナナリア「・・・。」
翔「俺は墓地に送った上級魔術師セリカの効果発動！墓地に送られた場合特殊召喚出来る！来い！」
デュエルで勝てば元に戻るはずだ！きっと・・・
翔「更に魔道戦士ブレイカーを通常召喚！その時魔力カウンターを1個乗せる！そしてそのカウンターを取り除き効果発動！相手フィールドの魔法・罠カードを1枚破壊する！」
ブレイカー「はぁ！でぃあ！」
ナナリア「トラップ発動、椿の甘い罠。相手のフィールドモンスター1体を効果を無効にしてコントロールを奪う。」
翔「何！？」
ブレイカーはあっさりナナリア側へ行ってしまった。
翔「・・・ちっバトル！セリカ！ブレイカーへ攻撃！」
セリカはATK2600だから・・・1000ダメージ！
ナナリア「・・・。」
ナナリアLP4000→3000
翔「カードを1枚伏せてターンエンド！」
ナナリア「私のターン。ドロー。椿の巫女を反転召喚。そして椿の採集を発動。椿の巫女をリリース。2枚ドロー。椿の巫女の効果発動。椿竜サンライトドラゴンを特殊召喚。」
翔「ATK3000！！恐ろしいな・・・。」
ナナリア「更に椿の兵士を召喚。効果発動。椿の巫女を特殊召喚。」
翔「2体目！？まさかな・・・。」
ナナリア「魔法発動。新たな息吹。自分フィールドのモンスター1体を墓地に送り、手札から植物族モンスターを特殊召喚する。椿の巫女をリリース。ギガプラントを特殊召喚。椿の巫女の効果発動。赤の椿竜を特殊召喚。二重召喚を発動。椿の狂戦士を召喚。」
翔「嘘だろ・・・5体も出てきやがった！」
こんなの・・・絶望しかない。
・・・普通の奴ならな！
ナナリア「バトル。終わりよ。」
イヤ！翔お願いだ、逃げてくれ！イヤァァァ！
翔「リバースカードオープン！トラップ発動！」
ナナリア「？」
翔「バトルサプレッサー！相手はこのターン、攻撃を行う事が出来ない！」
ナナリア「その場凌ぎにしかならない・・・ターンエンド。」
翔「俺のターン！ドロー！・・・。」
翔はその瞬間ニヤっと笑った。
ナナリア「・・・？」
翔「行くぜ・・・これが俺のデッキの新しい姿！来い！スピードドラゴン！」
ナナリア「ドラゴン？もうマジシャンデッキではないのか。」
翔「スピードドラゴンの効果発動！手札にパワードラゴンがいるのなら特殊召喚出来る！出でよパワードラゴン！」

ミラ「・・・想いを乗せて！」
ヴァルキュリア「・・・とき放って！」

翔「パワードラゴンの効果発動！この効果で特殊召喚したとき、デッキからレベル1、2のチューナーを特殊召喚出来る！来い！神竜の卵！マジカルフィシアリスト！」

ミラ「デッキとデュエリストが！」
ヴァルキュリア「一つになる時！」

翔「行くぞ！レベル4のスピードドラゴンにレベル1の神竜の卵をチューニング！出でよスピード・チャージ・ドラゴン！そしてレベル5のパワードラゴンにレベル2のマジカルフィシアリストをチューニング！出でよ！パワー・チャージ・ドラゴン！」

ミラ「新たな力が！」
ヴァルキュリア「生まれる！」

ナナリア「・・・スピード・チャージ・ドラゴンはシンクロチューナー・・・まさか・・・。」
翔「スタンディングの・・・限界を超える！！リミットブレイク！！」

ミラ「これが新たな力！」
ヴァルキュリア「シンクロリミットブレイク！」

翔「行くぞ！！レベル7パワー・チャージ・ドラゴンにレベル5シンクロチューナー、スピード・チャージ・ドラゴンをチューニング！クリアマインド！！」
ナナリア「・・・馬鹿な。クリアマインドはライディングのみでは・・・。」


翔「数多の想いが一つになる時、その神竜は新たな力を得て姿を現わす！光差す道となれ！シンクロリミットブレイク！」

ヴァルキュリア・ミラ・翔「これぞ新たな力の兆し！現代神竜メタルフェルグラント！！」



何だこれは・・・見たことがない・・・だが、暖かな光を感じる。私を解放する様な光を・・・。そうか、これがあいつの心。なんて暖かく、なんて優しい・・・。



翔「メタルフェルグラントの効果発動！シンクロ召喚に成功した時、相手のモンスターゾーンか魔法・罠ゾーンのカードを全て破壊する！お前のモンスターゾーンのカードを全て破壊だ！」
ナナリア「馬鹿な・・・。馬鹿な・・・。」
翔「終わりだ！メタルフェルグラントでダイレクトアタック！フルメタルバースト！」
ナナリア「攻撃力4000・・・勝ち目なし・・・。」
ナナリアLP3000→0
翔WIN
翔「ナナリア！！」
ナナリア「う・・・うぅ。翔・・・私は・・・！」
翔「分かってる。もう何も言うな。ここを出るぞ！」
ナナリア「・・・えぇ！」
翔「・・・立てるか？」
ナナリア「少し・・・無理そう。」
翔「そうか・・・だったら！」
そう言って翔はナナリアを抱き上げた。しかし・・・
ナナリア「ちょ！待て！これは所謂お姫様抱っこだろ！？」
翔「え？何か悪い？」
ナナリア「・・・いや、何でもない。・・・恥かしいわよ。」
科学者1「くそ！あいつを逃がすな！」
翔「あ。生きてた。」
科学者2「生憎全員な！撃て、撃てー！」
ナナリア「翔！？」
翔「大丈夫だ。」
無論、フィールドバリアーが守っている。銃弾が当たることなどない。
科学者3「くそー！この化け物がー！」
翔「・・・さて。バリアーを展開したまま行くか。」
ナナリア「そんな事出来るの？」
翔「出来るよ。武具装備・フィールドバリアーはデュエルディスクを中心に発生するから。」
ナナリア「あぁ、なるほど。」
翔は取り敢えず科学者達を叩きのめしながら、進んでいった。

ナナリア「これからどうするの？」
翔「一旦遊星のところに行こう。お前はそこに匿って貰おう。」
ナナリア「うーん、大丈夫なのか？彼らは大丈夫なのだろうか？」
翔「大丈夫だろ。・・・多分。」
そして、翔はそのままポッポタイムに向かった。
次回に続く