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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第20話:これも絆

第20話:これも絆 作:ドクダミ2号

ナナリア「・・・ん・・・?」
目覚めてまず、周りを見る。家じゃない。・・・エンジン音のような音がする。・・・まさか、トラックの中?
ナナリア「翔!?いないか・・・。」
さて・・・この状況をどうするか・・・。
そんな時、電話が鳴る。
ナナリア「翔からだと?もしもし?」
翔「うーっす。大丈夫か?」
ナナリア「翔!私はどうやら・・・」
翔「あー、言わんでいい。トラックの中だろ?今、そのトラックの後ろに付いている。」
ナナリア「は?張り付いているのか?」
翔「違う!Dホイール!後ろ走ってんの!」
ナナリア「お前持ってたのか?」
翔「夜中とかにコツコツ作ってた。」
ナナリア「そうか・・・ん?お前ライセンスは?」
翔「・・・。」
ナナリア「・・・お前。」
翔「大丈夫だ!基本バイクと同じだ!無免許運転なんて幾らでもしてきた!」
ナナリア(何が大丈夫なのだろうか?)
翔「取り敢えず、止まるまで追いかけるから!しばらく我慢してろ!」
ナナリア「わかった。頼りにしてるぞ。」
翔「任せとけっての!」
・・・その後しばらく走らせたが、止まる気配は無かった。
翔「多分あいつらの目的はナナリアの奪還だろうな。・・・させるかっての!!」
翔はそう言うとDホイールを加速させた。
・・・が、トラックは次の角で曲がってしまった。
翔「うそー!ちょっと待てー!・・・こいつ重いんだよ!急カーブとかきついんだよ!急に曲がんじゃねー!」



しばらく追いかけて、何かの駐車場の様なところに止まった。
翔「おっと!・・・何だ?」
運転席から男が降りてきた。そのまま後ろに回り・・・
ナナリア「く!離せ!私をどうするつもりだ!」
男「黙ってろ!」
そのまま男はナナリアを連れ、角を曲がって行った。
翔「・・・何が始まるんだ?」
そのまま追いかける。もしかしたら奴らを一網打尽にできるかもしれないチャンスだ。ミスは許されない。
そのまま歩き、男は止まった。
男「ブローカー!?いるんだろう!?」
翔「ブローカー?・・・仲介人なんか読んでどうするんだ?」
ブローカーは商売などの仲介人のことを指す言葉だか・・・どうやら今回は違うみたいだ。
男「ブローカー!どこ行ってた!?」
ブローカー「うるさいぞ、ジョーカー。」
翔(コードネームの事か・・・!手前のナナリアを連れた痩せた男がジョーカー。奥のガタイのいい男がブローカーか。ブローカーって言うよりブロッカーだよなぁ?)
・・・そんな事はどうでもいい。とにかくナナリアを!
だがこの時、俺は足元の小石に気付かなかった。
コツーン・・・
ジョーカー・ブローカー「誰だ!?」
翔「あ、ども・・・。」
ブローカー「叩きのめす!」
ブローカーが走ってくる。迫力は満点だが・・・
翔「パンチが遅い!笑止!」ヒュッ
ブローカー「早い!」
翔「こっちの番だ!」ブゥン!
ドカ!と音を立てパンチがヒットする。
ブローカー「く!強いな!」
翔「一筋縄じゃいかねぇか!」
ブローカー「ぬおぉ!」ブン!
翔「ぐ!いって!」ドゴ!
翔「うおォら!カウンターだぁ!」
ブローカー「力が入ってないぞ!」パシッ!
翔「何!?う、うわぁ!!」グン!ブン!
翔は簡単に持ち上げられ頭からアスファルトの地面に叩きつけられた。
ブローカー「・・・残念だったな。俺の方が強かったみたいだ。」
ナナリア「翔!!そんな・・・。」
助けに来てくれた翔が簡単に倒されてしまった。ナナリアのショックは大きかった。
ナナリア「翔!しっかりしてくれ!目を・・・開けてよ!」
目に涙を浮かべ訴えるナナリア。その想いが・・・翔に届いた。
翔「・・・はぁ、はぁ、まだだ!」
ブローカー「しつこい!」ブン!
翔「ワンパターンなんだよ!!」パシッ!グギ!
ブローカー「ぎゃぁ!!腕が!!」
翔「さようなら!!」ブゥン!!ドゴォン!!!
さっきやられたみたいに、ブローカーに向けてパワーボムを繰り出す。
ブローカーはあえなく沈んだ。
翔「ジョーカーっつったか?後はお前だけだ!」
ジョーカー「ぐ!こいつがどうなってもいいのか!?」
そう言うとジョーカーはナナリアに銃口を向けた。
翔「!?」
ジョーカー「動くんじゃねぇ!!」
翔「・・・。その声・・・いや、思い過ごしか?」
ジョーカー「何ブツブツ言ってやがる!」
翔「お前に質問がある。・・・6年前、とある銀行を強盗した記憶はあるか?」
ジョーカー「あぁ?・・・あるよ!それがどうした!」
翔「・・・そこでさぁ、女の子・・・殺さなかったか?」
ジョーカー「・・・あぁ、お前あん時女の子の隣にいたガキか!懐かしいな!」
翔「・・・やっぱりか。・・・デュエルしろ。デッキ、あるだろ。」
ジョーカー「はぁ?意味ワカンねぇんだけど?まぁ受けてやるか!」



ナナリア(翔・・・いつもと全然違う。怒りとかそういうのを通り越してる。・・・少し怖いな。)
翔「デュエル!俺のターン!俺はモンスターを伏せてターンエンド!」
ジョーカー「俺のターン!!ドローだ!俺はウドの大木を召喚!バトル!ウドの大木で伏せモンスターにアタックだぁ!」
翔「破壊された、ドローマジシャンの効果発動。デッキから2枚ドロー。」
ジョーカー「攻撃したウドの大木は守備表示になり次の俺のターンまで変更できない!カードを伏せてターンエンド!」
翔「・・・お前が殺した女の子は、・・・俺の妹なんだよ。かわいい奴でさ、きっといい人生を歩むはずだったんだ。それなのに・・・!」
ナナリア「・・・翔。」
翔「俺のターン!ドロー!俺は手札のモンスターを2枚墓地に送り、グロードラゴンver6を特殊召喚!召喚時効果でお前のフィールドのカードを2枚まで破壊する!2枚のカードを破壊させてもらうぜ!」
ジョーカー「何ぃ!!?」
翔「これでお前のフィールドはガラ空きーーー」
ジョーカー「なーんちゃって!手札の不動の大木 エクスデスの効果発動!」
翔「何だと?」
ジョーカー「このカード以外の大木と名のつくモンスターが破壊された時、守備表示で特殊召喚する!」
翔「っち!だが、俺のターンはまだ終わっていない!俺は手札からエレガントマジシャンを召喚!効果で更に手札からミニドラゴニック・マジシャンを特殊召喚!ミニドラゴニック・マジシャンは自分フィールド上にドラゴン族がいる場合、このカードをリリースしてデッキからドラゴニック・マジシャンを特殊召喚する!来い!」
ジョーカー「何ー!?高火力のモンスターが2体も!?」
翔「バトル!俺はーーー」
ジョーカー「残念でしたー!不動の大木 エクスデスは戦闘では破壊されませーん!うきゃきゃ!」
翔「・・・いちいち癪にさわる!ターンエンド!」
ジョーカー「俺のターン!ドロー!キタキタ!不動の大木 エクスデスをリリース!!出でよ!無と混沌の大木 ネオエクスデス!!」
翔「攻撃力3600だと!?しかも守備力に至っては5000・・・ヒデェ。」
その時だった。ネオエクスデスが急にうねうねと動き出した。
翔「・・・?」
そして・・・地面から太い根っこが現れナナリアを捕まえた。
ナナリア「な!!」
翔「!?!!?」
ジョーカー「キャキャキャ!!攻撃しようものなら、真っ先にこいつが死ぬぜぇ!?ターンエンド!!」
翔「・・・クソ!どうすれば!」
ナナリア「翔!私に構わずーーー」
翔「黙ってろ!そんな事は言わせない!」
ナナリア「翔・・・。わかった。もう何も言わない。」
ジョーカー「キャー!お熱いねぇ?どーゆー関係かな?」
翔「おい。そろそろ黙れよ。クレイジーモンキー。」
ジョーカー「・・・はいはーい、もう何も言いませんよー。」
翔「・・・まずはナナリアを助ける道を選ばなければ。俺のターン!」
絶望的だった。この時は・・・だが運命は味方してくれている。
翔「手札から、モンスター効果発動!エフェクト・ヴェーラー!」
ジョーカー「・・・は!何ー!!??」
翔「ネオエクスデスの効果を無効にしてやる!俺のモンスターを破壊しなかったことを後悔しろ!」
ジョーカー「ぎ、ぎえー!!」
翔「装備魔法!魔導銃デスペナルティ!!ドラゴニック・マジシャンに装備!これによりレベル×500ポイント攻撃力がアップする!」
ジョーカー「うっそだろー!?マジでやばい!」
ドラゴニック・マジシャン星8
攻撃力3000→7000
翔「バトル!その瞬間グロードラゴンver6の効果発動!守備表示のモンスターを攻撃表示に変える!更にデスペナルティの効果!攻撃対象にしたモンスターのレベル×500ポイント攻撃力をアップする!」
ジョーカー「な!なんじゃそりゃー!!」
翔「ネオエクスデスのレベルは10!
7000+5000は?」
ジョーカー「12000・・・ぐおおお!!」
ジョーカーLP8000→0
翔WIN
ジョーカー「ふざけやがって!!こうしてやる!!」
翔「潔く負けを・・・何!?」
ネオエクスデスの根っこがこちらに向かってくる。しかも何故か動けない!
ジョーカー「奴の目を無に還せ!」
翔「何を!!ぐ!ぐおおぉぉ!!?」
ナナリア「翔!?」
翔「ハァハァ!何をした!!・・・右目が・・・見えない?」
ジョーカー「そうだ!いまここに!お前の視力の素がある!」
翔「・・・妖とかの類か?」
ジョーカー「そうさ!さぁ、右目とこいつ!どっちを選ぶ!」
・・・右目が見えないというのは一見なんともないように見えるが戦う身としてはだいぶきつい。下手すりゃそれが原因で命を落としかねない。
・・・だが
翔「うおおお!!」
ジョーカー「右目に向かうか!」
・・・翔は右目の素が乗っている幹を蹴り飛ばした。
ジョーカー「・・・え?」
翔「ナナリアーーー!!!」
ナナリア「翔!!!」
翔はナナリアの手を掴み、根っこから離した。
ジョーカー「・・・ふん!思い通りにならないな!まぁいい!では頂くぞ!」
そう言い、ジョーカーは右目の素を潰した。
ジョーカー「もう、これでお前は右目が見えない!後悔するんだな!はっはっは!」
ジョーカーは消えながら言った。



ナナリア「馬鹿!なんで・・・。」
翔「ははは・・・。」
ナナリアは抱きつきながら、怒った。
翔「右目なんかより、もっと大事なんだよ。お前は。」
ナナリア「え?」
翔「守るって誓ったんだ自分に。それも守れない様じゃこの先やってけないさ。」
ナナリア「でも・・・!うっうぅ・・・。」
ナナリアは泣き始めた。恐怖とか色んな感情が混じったのだろう。しょうがないことだ。
・・・静かにナナリアを抱きしめた。



その夜。
ナナリアが一緒に寝たいとか言い出した。特に何かあるわけではないので、承諾したが・・・
翔「ナナリア・・・近い。」
ナナリア「・・・もう少しだけ、こうさせて。」
翔「・・・。」
ナナリア「なぁ翔・・・。」
翔「何だよ!」
つい口が悪くなる。幾らクールぶってるとは言え、高校生。限界がある。
ナナリア「お前は・・・私をどう思う?」
翔「はぁ?」
ナナリア「私は魅力あるかって聞いてるんだ。」
翔「・・・いや、聞かれても困る。どう答えていいか分からないし・・・。」
ナナリア「・・・翔。」
翔「何?」
ナナリア「私はな・・・私は・・・。」
翔「・・・ゴクっ」
ナナリア「お前が・・・好きなんだ!」
・・・正直、一番聞きたくない言葉だった。今は・・・な。
翔「・・・あぁ、そう。」
ナナリア「お前は・・・どうなんだ?」
翔「何が?」
ナナリア「私を・・・どう思ってるんだ?」
翔「・・・しらねぇよ!さっさと戻って寝ろ!」
そう言った瞬間、ナナリアが上に乗っかる様な形になった。
翔「おい!ナナリア!」
ナナリア「例え・・・一方通行な想いでもいい。ただ、やっぱりお前の気持ちは気になるんだ!教えてくれ!」
翔「・・・。」
ナナリアのその言葉が翔の心を少しだけ開けた。
翔「そりゃぁ、まぁ・・・嬉しいが・・・。」
ナナリア「え?」
翔「あ。」
口が滑った・・・そう言おうと思った。だが、止めた。やっぱり素直になった方が、気分がいい。
翔「・・・嬉しいって言ったんだ!何かある!?」
ナナリア「ふふっ何もない。私も・・・嬉しいよ。」



ナナリア「ん・・・はぁ・・・。」
なんて・・・甘くて蕩けそうになるんだろう。ただの口付けなのに。
翔「・・・っは。ハァ・・・ハァ。」
ナナリア「あ!・・・翔。」
翔「うるっせ!・・・初めてだからお手柔らかに。」
ナナリア「私もだ。」
翔「そりゃそうかい・・・。」
・・・この気持ちは、絶対に忘れない。何があろうとな。
次回に続く
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ドクダミ2号
長すぎて死ぬかと思いました。とりあえず大パーティSS前にここまでかけたから良かった。 (2016-02-29 18:41)
ター坊
リアルファイト→デュエル→リアルファイト(夜)
右目を犠牲にしてまで愛した人を守り抜いた翔の漢気に感動です。 (2016-02-29 20:35)
ドクダミ2号
ター坊さんコメントありがとうございます。
リアルファイトだらけですね(笑)今後の展開(恋的な意味で)をお楽しみ下さい (2016-02-29 20:52)

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