交流(共通)
メインメニュー
クリエイトメニュー
- 遊戯王デッキメーカー
- 遊戯王オリカメーカー
- 遊戯王オリカ掲示板
- 遊戯王オリカカテゴリ一覧
- 遊戯王SS投稿
- 遊戯王SS一覧
- 遊戯王川柳メーカー
- 遊戯王川柳一覧
- 遊戯王ボケメーカー
- 遊戯王ボケ一覧
- 遊戯王イラスト・漫画
その他
遊戯王ランキング
注目カードランクング
カード種類 最強カードランキング
● 通常モンスター
● 効果モンスター
● 融合モンスター
● 儀式モンスター
● シンクロモンスター
● エクシーズモンスター
● スピリットモンスター
● ユニオンモンスター
● デュアルモンスター
● チューナーモンスター
● トゥーンモンスター
● ペンデュラムモンスター
● リンクモンスター
● リバースモンスター
● 通常魔法
永続魔法
装備魔法
速攻魔法
フィールド魔法
儀式魔法
● 通常罠
永続罠
カウンター罠







種族 最強モンスターランキング
● 悪魔族
● アンデット族
● 雷族
● 海竜族
● 岩石族
● 機械族
● 恐竜族
● 獣族
● 幻神獣族
● 昆虫族
● サイキック族
● 魚族
● 植物族
● 獣戦士族
● 戦士族
● 天使族
● 鳥獣族
● ドラゴン族
● 爬虫類族
● 炎族
● 魔法使い族
● 水族
● 創造神族
● 幻竜族
● サイバース族
● 幻想魔族
属性 最強モンスターランキング
レベル別最強モンスターランキング












デッキランキング
第52話 四人目の姫 作:白金 将
遊乃は焦燥感に苛まれていた。
自分がここに迷い込んでからどれだけの時間が経ったのだろうか。鬱蒼とした森の中にあるここには日の光があまり届かない。それに、どういう訳かここから出ることも出来ないような状態が続いていた為、今が何時であるかもよく分からない状態だった。
「遊乃ちゃん、どうしたの?」
「え……あ、うん、みんな心配してるかなって……」
「そっか、遊乃ちゃんは外から来た人だもんね。早く終わらせちゃおっか」
「だ、大丈夫だよ! あまり無茶しないで」
「次は私がやるから。遊乃ちゃんは後ろで休んでて」
チルビメとのデュエルで疲弊していた遊乃は次に待ち構えているであろうデュエルをユーノに任せるしかなかった。四番目の扉を開けた彼女の後ろに付いていく形で遊乃も中に入る。
そこはどこか寒々しい空気が流れていた。奥の方には一輪の大きな赤い花が咲いており、中央からは女性の身体が顔を出している。その白い肌は触れようとする物を寄せ付けない厳しさのような物を感じさせる。
「……ここまで来たか。なかなかやる物だな」
「遊乃ちゃん、任せて」
「うん、が、頑張って!」
ユーノは背中に声援を受けながらデュエルディスクを構える。それに向かい合う女性もまた、腕に蔓のような物を巻き付け、そこからディスクを取り出す。
「我が名はティタニアル――その力、ここに示して見よ」
― ― ― ― ― ― ― ―
ユーノ 8000
ティタニアル 8000
― ― ― ― ― ― ― ―
「私のターン! 私は手札から〈捕食植物オフリス・スコーピオ〉を通常召喚! そして、手札から〈捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ〉を墓地へ送ってオフリス・スコーピオの効果発動! デッキから〈捕食植物ダーリング・コブラ〉を守備表示で特殊召喚!」
「ユーノちゃんのいつもの展開だ……!」
「特殊召喚されたダーリングコブラの効果発動。私はデッキから〈融合回収〉を手札に。そして、ライフを1000払って手札から〈簡易融合〉を発動!」
簡易融合はレベル5以下の融合モンスターを呼び出す。ユーノの呼びかけに答えて現れたのは、戦車の身体を持った無骨なデザインの機械竜だった。ガラガラと音を立てて現れたそれはそれだけでも強いのだが、今のユーノには踏み台にしか過ぎない。
「お願いします、〈重装機甲 パンツァードラゴン〉! 続けて私は〈融合〉を発動! フィールドのダーリング・コブラとパンツァードラゴンで融合召喚!」
機械竜と闇色の植物が地に吸い込まれる。そしてそこがぱっくりと割れ、強烈な腐臭が放出された。思わず遊乃がしかめっ面をする中、割れ目から一体の竜が現れた。緑と紫に包まれたそのフォルムは初めて見る者に嫌悪感すら与える。
「闇に溶ける者よ、力ある者を食らい、その進化した姿を現わせ! 融合召喚! お願いします、レベル8、〈捕食植物ドラゴスタペリア〉!」
― ― ― ― ― ― ― ―
捕食植物ドラゴスタペリア
融合・効果モンスター
星8/闇属性/植物族/攻2700/守1900
融合モンスター+闇属性モンスター
(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。
― ― ― ― ― ― ― ―
「うげぇ……」
「遊乃ちゃん、ちょっとだけ我慢してて……私はカードを1枚伏せてターンエンド!」
ティタニアルにターンが回る。カードを引いた彼女は、少し考えた後に動き始める。
「私のフィールドにモンスターがいない為、手札から〈椿姫の侍女シクラメン〉を守備表示で特殊召喚する。そして、手札から〈椿姫の侍女コスモス〉を召喚する! 召喚成功時にコスモスの効果を発動!」
「ドラゴスタペリアの効果発動! コスモスに捕食カウンターを乗せます! そして、捕食カウンターが乗ったモンスターの効果は無効です!」
それを聞いたティタニアルの口元が笑った。
ユーノがその真意を察した時には全てが遅すぎた。
「私は、特殊召喚されたシクラメンの効果発動! このカードを除外し、デッキから名前の異なる『椿姫』モンスターを2体まで特殊召喚する!」
「モンスターを2体、っ……!?」
場の空気が凍り付く。白く変わるように見える世界の中、突き刺すような視線を向けるティタニアルの身体が色鮮やかに映り始める。植物の根から色を吸い取っているようでもあった。何度も経験したこの感覚だったが、遊乃もユーノも一向に慣れる気配がしなかった。
そして、ティタニアルの横には2体の「侍女」が佇んでいた。勿論どちらも初めて見るモンスターで、それらがどのような効果を持っているのかユーノは気を張り巡らせる。
「この効果でデッキから私〈椿姫ティタニアル〉と〈椿姫の侍女ガザニア〉をどちらも攻撃表示で特殊召喚する。そしてバトルフェイズだ。私はドラゴスタペリアを攻撃!」
― ― ― ― ― ― ― ―
椿姫ティタニアル
効果モンスター
星8/風属性/植物族/攻2800/守2600
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。フィールド上に存在するカードを対象にする魔法・罠・効果モンスターの発動を無効にし破壊する。
― ― ― ― ― ― ― ―
椿姫の侍女シクラメン ※オリカ
星1/風属性/植物族/攻0/守0
この名前のカードの特殊召喚は1ターンに1度しか出来ない。
①自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚することが出来る。
②1ターンに1度発動できる。特殊召喚されたこのカードを除外し、デッキ・墓地からこのカード名以外の名前の異なる2体の「椿姫」モンスターを特殊召喚する。
― ― ― ― ― ― ― ―
ティタニアルの足元から蔓が伸び、ドラゴスタペリアの身体を締め上げた。そのまま地に打ち付けられた末、身体をズタズタに破壊された植物竜の破片が辺りに飛び散る。思わずユーノも目を背けてしまっていた。
「う」
「続けてガザニアでオフリス・スコーピオを攻撃。続けてコスモスでダイレクトアタック」
「っ……!」
「カードを2枚伏せてターンエンドだ」
侍女の一撃がユーノを捉える。確実に彼女の身体はダメージを負っていた。
デッキトップに乗せる指がやや震えはじめていたが、それでもユーノは前を向く。背後でこちらを見守っている遊乃の為にも、ここで弱気になっている姿は見せられなかった。自分の為に戦ってくれた彼女への恩返しでもあるのだ。
「私のターン、ドロー! スタンバイフェイズにリバースカードオープン、〈捕食惑星〉!」
「永続罠か……」
「メインフェイズ、私は捕食カウンターが乗った〈椿姫の侍女コスモス〉をリリースして、手札から〈捕食植物バンクシアオーガ〉を守備表示で特殊召喚!」
「ふむ」
「そして、捕食カウンターが乗ったモンスターがフィールドを離れた為〈捕食惑星〉の効果発動! デッキから『プレデター』カードを1枚手札に加えます! 私が手札に加えるのは〈捕食接ぎ木〉!」
― ― ― ― ― ― ― ―
捕食惑星
永続罠
「捕食惑星」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、捕食カウンターが置かれているモンスターがフィールドから離れた場合に発動する。デッキから「プレデター」カード1枚を手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。この効果で融合召喚する場合、「捕食植物」モンスターしか融合素材にできない。
― ― ― ― ―
捕食植物バンクシアオーガ
効果モンスター
星6/闇属性/植物族/攻2000/守100
(1):このカードは相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスター1体をリリースした場合に手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。相手フィールドの表側表示モンスター全てに捕食カウンターを1つずつ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。
― ― ― ― ―
捕食接ぎ木
装備魔法
(1):自分の墓地の「捕食植物」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
― ― ― ― ― ― ― ―
「私は手札から〈融合回収〉を発動! 墓地から〈融合〉とダーリング・コブラを手札に戻します!」
「ほう」
「続けて〈捕食接ぎ木〉を発動! 墓地のオフリス・スコーピオを守備表示で特殊召喚! そして特殊召喚されたオフリス・スコーピオの効果発動! 手札から2〈捕食植物ダーリング・コブラ〉を墓地へ送ってデッキから〈捕食植物セラセニアント〉を守備表示で特殊召喚!」
「3体……数を揃えて来たな」
「手札から〈融合〉を発動! フィールドのバンクシアオーガとオフリス・スコーピオで融合召喚! 数多の植物組み合わさりし悪魔の権化よ、今ここに現れてすべてを食らい尽くせ! 融合召喚! お願いします、レベル7〈捕食植物キメラフレシア〉!」
マリーナとのデュエルでも活躍した融合モンスターが現れる。だが、キメラフレシアの効果を使うには相手を「対象に取らなければ」ならない。それを許さないのがティタニアルだった。だが、ユーノはそれに真正面から立ち向かっていく。
「フィールドから墓地へ送られたバンクシアオーガの効果発動! 相手フィールドのモンスター、ガザニアとティタニアルに捕食カウンターを乗せます!」
「チェーンしてリバースカードオープン、〈ハードプラント〉! 場のレベル5以上の植物族モンスターが対象を取らない効果を受ける場合、それを無効にする!」
「くっ……」
― ― ― ― ― ― ― ―
ハードプラント ※オリカ
カウンター罠
①自分フィールド上のレベル・ランクが5以上の植物族モンスターが対象を取らないカードの効果を受ける際に発動できる。そのカードの効果を無効にして破壊する。
― ― ― ― ― ― ― ―
墓地に眠っているドロソフィルム・ヒドラは相手モンスターに捕食カウンターが乗っていてこそ輝くモンスター。その芽を事前に潰された形になったユーノは苦しい表情をしていた。アタッカーを立ててもなお、ユーノの盤面は良い物とは言い難い。
場の流れはどことなく不気味な笑みを浮かべるティタニアルに傾きつつあった。同じ場所にいるユーノと遊乃は、決してフィールドには現れない何かがすぐ先の未来までをも塗りつぶしているような錯覚に駆られてしまう。
自分がここに迷い込んでからどれだけの時間が経ったのだろうか。鬱蒼とした森の中にあるここには日の光があまり届かない。それに、どういう訳かここから出ることも出来ないような状態が続いていた為、今が何時であるかもよく分からない状態だった。
「遊乃ちゃん、どうしたの?」
「え……あ、うん、みんな心配してるかなって……」
「そっか、遊乃ちゃんは外から来た人だもんね。早く終わらせちゃおっか」
「だ、大丈夫だよ! あまり無茶しないで」
「次は私がやるから。遊乃ちゃんは後ろで休んでて」
チルビメとのデュエルで疲弊していた遊乃は次に待ち構えているであろうデュエルをユーノに任せるしかなかった。四番目の扉を開けた彼女の後ろに付いていく形で遊乃も中に入る。
そこはどこか寒々しい空気が流れていた。奥の方には一輪の大きな赤い花が咲いており、中央からは女性の身体が顔を出している。その白い肌は触れようとする物を寄せ付けない厳しさのような物を感じさせる。
「……ここまで来たか。なかなかやる物だな」
「遊乃ちゃん、任せて」
「うん、が、頑張って!」
ユーノは背中に声援を受けながらデュエルディスクを構える。それに向かい合う女性もまた、腕に蔓のような物を巻き付け、そこからディスクを取り出す。
「我が名はティタニアル――その力、ここに示して見よ」
― ― ― ― ― ― ― ―
ユーノ 8000
ティタニアル 8000
― ― ― ― ― ― ― ―
「私のターン! 私は手札から〈捕食植物オフリス・スコーピオ〉を通常召喚! そして、手札から〈捕食植物ドロソフィルム・ヒドラ〉を墓地へ送ってオフリス・スコーピオの効果発動! デッキから〈捕食植物ダーリング・コブラ〉を守備表示で特殊召喚!」
「ユーノちゃんのいつもの展開だ……!」
「特殊召喚されたダーリングコブラの効果発動。私はデッキから〈融合回収〉を手札に。そして、ライフを1000払って手札から〈簡易融合〉を発動!」
簡易融合はレベル5以下の融合モンスターを呼び出す。ユーノの呼びかけに答えて現れたのは、戦車の身体を持った無骨なデザインの機械竜だった。ガラガラと音を立てて現れたそれはそれだけでも強いのだが、今のユーノには踏み台にしか過ぎない。
「お願いします、〈重装機甲 パンツァードラゴン〉! 続けて私は〈融合〉を発動! フィールドのダーリング・コブラとパンツァードラゴンで融合召喚!」
機械竜と闇色の植物が地に吸い込まれる。そしてそこがぱっくりと割れ、強烈な腐臭が放出された。思わず遊乃がしかめっ面をする中、割れ目から一体の竜が現れた。緑と紫に包まれたそのフォルムは初めて見る者に嫌悪感すら与える。
「闇に溶ける者よ、力ある者を食らい、その進化した姿を現わせ! 融合召喚! お願いします、レベル8、〈捕食植物ドラゴスタペリア〉!」
― ― ― ― ― ― ― ―
捕食植物ドラゴスタペリア
融合・効果モンスター
星8/闇属性/植物族/攻2700/守1900
融合モンスター+闇属性モンスター
(1):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。
― ― ― ― ― ― ― ―
「うげぇ……」
「遊乃ちゃん、ちょっとだけ我慢してて……私はカードを1枚伏せてターンエンド!」
ティタニアルにターンが回る。カードを引いた彼女は、少し考えた後に動き始める。
「私のフィールドにモンスターがいない為、手札から〈椿姫の侍女シクラメン〉を守備表示で特殊召喚する。そして、手札から〈椿姫の侍女コスモス〉を召喚する! 召喚成功時にコスモスの効果を発動!」
「ドラゴスタペリアの効果発動! コスモスに捕食カウンターを乗せます! そして、捕食カウンターが乗ったモンスターの効果は無効です!」
それを聞いたティタニアルの口元が笑った。
ユーノがその真意を察した時には全てが遅すぎた。
「私は、特殊召喚されたシクラメンの効果発動! このカードを除外し、デッキから名前の異なる『椿姫』モンスターを2体まで特殊召喚する!」
「モンスターを2体、っ……!?」
場の空気が凍り付く。白く変わるように見える世界の中、突き刺すような視線を向けるティタニアルの身体が色鮮やかに映り始める。植物の根から色を吸い取っているようでもあった。何度も経験したこの感覚だったが、遊乃もユーノも一向に慣れる気配がしなかった。
そして、ティタニアルの横には2体の「侍女」が佇んでいた。勿論どちらも初めて見るモンスターで、それらがどのような効果を持っているのかユーノは気を張り巡らせる。
「この効果でデッキから私〈椿姫ティタニアル〉と〈椿姫の侍女ガザニア〉をどちらも攻撃表示で特殊召喚する。そしてバトルフェイズだ。私はドラゴスタペリアを攻撃!」
― ― ― ― ― ― ― ―
椿姫ティタニアル
効果モンスター
星8/風属性/植物族/攻2800/守2600
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。フィールド上に存在するカードを対象にする魔法・罠・効果モンスターの発動を無効にし破壊する。
― ― ― ― ― ― ― ―
椿姫の侍女シクラメン ※オリカ
星1/風属性/植物族/攻0/守0
この名前のカードの特殊召喚は1ターンに1度しか出来ない。
①自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚することが出来る。
②1ターンに1度発動できる。特殊召喚されたこのカードを除外し、デッキ・墓地からこのカード名以外の名前の異なる2体の「椿姫」モンスターを特殊召喚する。
― ― ― ― ― ― ― ―
ティタニアルの足元から蔓が伸び、ドラゴスタペリアの身体を締め上げた。そのまま地に打ち付けられた末、身体をズタズタに破壊された植物竜の破片が辺りに飛び散る。思わずユーノも目を背けてしまっていた。
「う」
「続けてガザニアでオフリス・スコーピオを攻撃。続けてコスモスでダイレクトアタック」
「っ……!」
「カードを2枚伏せてターンエンドだ」
侍女の一撃がユーノを捉える。確実に彼女の身体はダメージを負っていた。
デッキトップに乗せる指がやや震えはじめていたが、それでもユーノは前を向く。背後でこちらを見守っている遊乃の為にも、ここで弱気になっている姿は見せられなかった。自分の為に戦ってくれた彼女への恩返しでもあるのだ。
「私のターン、ドロー! スタンバイフェイズにリバースカードオープン、〈捕食惑星〉!」
「永続罠か……」
「メインフェイズ、私は捕食カウンターが乗った〈椿姫の侍女コスモス〉をリリースして、手札から〈捕食植物バンクシアオーガ〉を守備表示で特殊召喚!」
「ふむ」
「そして、捕食カウンターが乗ったモンスターがフィールドを離れた為〈捕食惑星〉の効果発動! デッキから『プレデター』カードを1枚手札に加えます! 私が手札に加えるのは〈捕食接ぎ木〉!」
― ― ― ― ― ― ― ―
捕食惑星
永続罠
「捕食惑星」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、捕食カウンターが置かれているモンスターがフィールドから離れた場合に発動する。デッキから「プレデター」カード1枚を手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。自分の手札・フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。この効果で融合召喚する場合、「捕食植物」モンスターしか融合素材にできない。
― ― ― ― ―
捕食植物バンクシアオーガ
効果モンスター
星6/闇属性/植物族/攻2000/守100
(1):このカードは相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスター1体をリリースした場合に手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。相手フィールドの表側表示モンスター全てに捕食カウンターを1つずつ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。
― ― ― ― ―
捕食接ぎ木
装備魔法
(1):自分の墓地の「捕食植物」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
― ― ― ― ― ― ― ―
「私は手札から〈融合回収〉を発動! 墓地から〈融合〉とダーリング・コブラを手札に戻します!」
「ほう」
「続けて〈捕食接ぎ木〉を発動! 墓地のオフリス・スコーピオを守備表示で特殊召喚! そして特殊召喚されたオフリス・スコーピオの効果発動! 手札から2〈捕食植物ダーリング・コブラ〉を墓地へ送ってデッキから〈捕食植物セラセニアント〉を守備表示で特殊召喚!」
「3体……数を揃えて来たな」
「手札から〈融合〉を発動! フィールドのバンクシアオーガとオフリス・スコーピオで融合召喚! 数多の植物組み合わさりし悪魔の権化よ、今ここに現れてすべてを食らい尽くせ! 融合召喚! お願いします、レベル7〈捕食植物キメラフレシア〉!」
マリーナとのデュエルでも活躍した融合モンスターが現れる。だが、キメラフレシアの効果を使うには相手を「対象に取らなければ」ならない。それを許さないのがティタニアルだった。だが、ユーノはそれに真正面から立ち向かっていく。
「フィールドから墓地へ送られたバンクシアオーガの効果発動! 相手フィールドのモンスター、ガザニアとティタニアルに捕食カウンターを乗せます!」
「チェーンしてリバースカードオープン、〈ハードプラント〉! 場のレベル5以上の植物族モンスターが対象を取らない効果を受ける場合、それを無効にする!」
「くっ……」
― ― ― ― ― ― ― ―
ハードプラント ※オリカ
カウンター罠
①自分フィールド上のレベル・ランクが5以上の植物族モンスターが対象を取らないカードの効果を受ける際に発動できる。そのカードの効果を無効にして破壊する。
― ― ― ― ― ― ― ―
墓地に眠っているドロソフィルム・ヒドラは相手モンスターに捕食カウンターが乗っていてこそ輝くモンスター。その芽を事前に潰された形になったユーノは苦しい表情をしていた。アタッカーを立ててもなお、ユーノの盤面は良い物とは言い難い。
場の流れはどことなく不気味な笑みを浮かべるティタニアルに傾きつつあった。同じ場所にいるユーノと遊乃は、決してフィールドには現れない何かがすぐ先の未来までをも塗りつぶしているような錯覚に駆られてしまう。
現在のイイネ数 | 144 |
---|

↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)
同シリーズ作品
イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
---|---|---|---|---|---|---|
104 | 伝言板・修正履歴(3/30) | 1251 | 0 | 2016-01-19 | - | |
126 | 第1話 その少女、黄金の龍と共に有り | 1643 | 5 | 2016-01-19 | - | |
110 | 第2話 スターダスト・ドラゴン消失事件 | 1416 | 6 | 2016-01-23 | - | |
107 | 第3話 誇り高き一族 | 1493 | 7 | 2016-01-27 | - | |
132 | 第4話 勝利は一から積み上げる | 1337 | 6 | 2016-01-30 | - | |
104 | 第5話 絶対支配領域 | 1225 | 6 | 2016-01-31 | - | |
110 | 閑話休題:キャラクター紹介 | 1408 | 0 | 2016-01-31 | - | |
87 | 第6話 溶けていく手札 | 1145 | 8 | 2016-02-05 | - | |
91 | 第7話 手札一枚の戦争 | 1324 | 8 | 2016-02-07 | - | |
169 | 第8話 ネコチャン!? | 1282 | 8 | 2016-02-13 | - | |
169 | 第9話 「帝王」の影 | 1243 | 6 | 2016-02-19 | - | |
158 | 第10話 息の合った二人 | 1221 | 4 | 2016-02-21 | - | |
140 | 第11話 たまにはみんなで温泉旅行! | 1243 | 4 | 2016-02-23 | - | |
161 | 第12話 シロちゃんは二度挟まれる | 1153 | 6 | 2016-02-28 | - | |
185 | 第13話 アルストロメリアの門番 | 1300 | 4 | 2016-03-05 | - | |
142 | 第14話 王者の資格 | 1222 | 6 | 2016-03-09 | - | |
141 | 第15話 Execution | 1252 | 6 | 2016-03-13 | - | |
117 | 第16話 ワン・ナイト・カーニバル | 1076 | 6 | 2016-03-17 | - | |
172 | 第17話 キャット・アンド・ドッグ | 1204 | 4 | 2016-03-25 | - | |
91 | 第18話 積み込み・スリ替え・橙一色 | 1188 | 6 | 2016-04-02 | - | |
123 | 第19話 孤独への恐怖 | 1078 | 2 | 2016-04-10 | - | |
103 | 閑話休題:キャラクター紹介 雑談枠 | 1272 | 4 | 2016-04-19 | - | |
134 | 第20話 アルストロメリアの休日 | 1148 | 6 | 2016-04-29 | - | |
156 | 第21話 「ふつうの女性」になりたくて | 1256 | 4 | 2016-05-01 | - | |
104 | 第22話 翌檜の恋心 | 1047 | 4 | 2016-05-03 | - | |
97 | 第23話 シロちゃんぐるぐるハンマー伽藍 | 1091 | 4 | 2016-06-06 | - | |
121 | 第24話 ボクっ娘決闘者、リンちゃん | 1073 | 2 | 2016-07-03 | - | |
97 | 第25話 政治部の苦悩 | 1008 | 4 | 2016-07-09 | - | |
131 | 第26話 モノクローム・プライド | 1169 | 4 | 2016-07-20 | - | |
116 | 第27話 あなたのそばで | 1219 | 4 | 2016-07-28 | - | |
95 | 第28話 嫉妬 | 1122 | 2 | 2016-08-31 | - | |
155 | 第29話 分かり合いたくて | 1168 | 0 | 2016-09-15 | - | |
169 | 第30話 Dランド:遊乃&葵√その1 | 1082 | 2 | 2016-10-06 | - | |
150 | 第31話 Dランド:遊乃&葵√その2 | 1272 | 2 | 2016-10-09 | - | |
103 | 第32話 Dランド:遊乃&葵√その3 | 1143 | 2 | 2016-11-03 | - | |
106 | 第33話 Dランド:遊乃&葵√その4 | 1144 | 4 | 2016-11-08 | - | |
98 | 第34話 Dランド:伽藍&シロ√その1 | 1015 | 2 | 2016-11-25 | - | |
136 | 第35話 Dランド:伽藍&シロ√その2 | 1020 | 2 | 2016-12-06 | - | |
104 | 第36話 Dランド:伽藍&シロ√その3 | 1077 | 2 | 2016-12-14 | - | |
121 | 第37話 Dランド:翌檜√その1 | 945 | 2 | 2016-12-25 | - | |
154 | 第38話 Dランド:翌檜√その2 | 946 | 2 | 2017-01-12 | - | |
109 | フラワリングタウン広報「アイリス」春号 | 1186 | 0 | 2017-01-12 | - | |
180 | 第39話 フンキー フンキー フンキー | 1332 | 3 | 2017-01-18 | - | |
137 | 第40話 もりのようかん | 1093 | 2 | 2017-01-25 | - | |
151 | 第41話 狂植物の叛乱 | 1018 | 4 | 2017-02-05 | - | |
152 | 第42話 桜姫降臨 | 1104 | 2 | 2017-02-13 | - | |
144 | リンク召喚について ※SSは書き続けます | 1158 | 5 | 2017-02-18 | - | |
172 | 第43話 Dragula | 1193 | 2 | 2017-02-19 | - | |
138 | 閑話休題:キャラクター紹介3 | 1148 | 0 | 2017-02-23 | - | |
177 | 第44話 不穏 | 1069 | 4 | 2017-03-19 | - | |
158 | 第45話 BREAK DOWN | 1175 | 2 | 2017-03-21 | - | |
153 | 第46話 その少女、黒紫の竜と共に有り | 1072 | 2 | 2017-03-23 | - | |
128 | 第47話 おかえり | 1069 | 4 | 2017-03-26 | - | |
171 | 第48話 大切な人 | 1135 | 3 | 2017-03-29 | - | |
143 | 第49話 炎 | 957 | 4 | 2017-04-28 | - | |
142 | 第50話 Find Your Way | 1056 | 2 | 2017-05-17 | - | |
127 | 第51話 Force Your Way | 1104 | 4 | 2017-06-17 | - | |
144 | 第52話 四人目の姫 | 1155 | 2 | 2017-07-22 | - | |
157 | 第53話 一寸先は闇 | 1070 | 4 | 2017-07-25 | - | |
134 | 第54話 月夜に咲く姫 | 947 | 4 | 2017-08-22 | - | |
177 | 第55話 OVERLAP | 1177 | 0 | 2017-09-16 | - | |
155 | 第56話 幽雅に咲かせ、紫毒の華 | 935 | 5 | 2017-09-21 | - | |
133 | 第57話 帰る場所 | 1042 | 4 | 2017-10-01 | - | |
170 | 閑話休題:キャラクター紹介4&作者の呟き | 1131 | 0 | 2017-10-01 | - | |
156 | 第58話 前哨戦(△) | 985 | 5 | 2017-11-09 | - | |
165 | 第59話 混沌を制す者(△) | 1191 | 2 | 2017-11-12 | - | |
91 | 第60話 侵略者の領域 | 1156 | 4 | 2018-02-20 | - | |
163 | 【報告】現状と暗い見通し【更新できねぇ】 | 1429 | 0 | 2018-05-31 | - |
更新情報 - NEW -
- 2025/09/30 新商品 リミットレギュレーションリストを更新しました。
- 10/08 14:23 デッキ 三幻魔
- 10/08 13:38 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 13:31 評価 8点 《ジェムナイト・ルビーズ》「《ジェムナイト》の展開力が上がった…
- 10/08 13:24 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 13:17 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 12:38 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 11:55 SS 第54話:不可能への挑戦
- 10/08 10:52 SS OtP33 Appreciate
- 10/08 04:36 評価 5点 《グラナドラ》「ゲートボール環境では結構強いカード。 破壊しな…
- 10/08 04:31 評価 7点 《ペンギン勇者》「【ペンギン】のエースモンスターでイラストも素…
- 10/08 02:27 評価 7点 《不知火流 輪廻の陣》「ゲートボール環境だとなかなか厄介なカー…
- 10/08 01:57 評価 2点 《ツタン仮面》「イラストが面白いアンデット族専用カウンター罠。…
- 10/08 01:53 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 01:11 評価 2点 《絶望神アンチホープ》「アンチホープとか言う名前のくせに全く《…
- 10/08 00:55 評価 7点 《オルフェゴール・オーケストリオン》「オルフェゴールの使われな…
- 10/08 00:41 評価 8点 《覚醒の魔導剣士》「総合評価:《調弦の魔術師》などを絡めて魔法…
- 10/08 00:35 掲示板 カードリストにおける誤表記・不具合報告スレ
- 10/08 00:24 評価 10点 《竜呼相打つ》「総合評価:P召喚に簡単に繋がる点で有用。 竜剣…
- 10/08 00:17 評価 3点 《濡れ衣》「総合評価:何回も使われるカードやミラーマッチに対し…
- 10/08 00:15 評価 10点 《TG-オールクリア》「原罪宝スネークアイからロケットサラマ…
Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。




特殊召喚条件を指定していないため、ワン・フォー・ワンや増草剤が椿姫モンスター2体に早変わりするのだからもう……
(2017-07-24 16:53)
やっと四季姫戦のラストデュエルです。長かった((+_+))
ロックバーン軸のタレイア、自己破壊効果のマリーナ、装備ビートのチルビメと続きまして、ティタニアルのテーマは「ゾンビ戦術」です。彼女の効果を最大限活用するため、決まったフィニッシャーはいないものの常に一定数湧いてくるいやらしい設計になりました。
シクラメンの効果はかなり悩みましたが、結果これに落ち着きました。【椿姫】純構築だとこれでもいいのでしょうが、【植物族】全体で組んだ場合はかなりのパワーカードになり得ますね。スーレア確定です。 (2017-07-24 21:00)