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第22話 翌檜の恋心 作:白金 将
※次の更新まではちょっと長くなるかもねぇ
まぁここ最近頑張ってたから許してください(´・ω・`)
※クトゥルフ大好きな人 さんに指摘されたとおり直しときました。スンマセン
― ― ― ― ― ― ―
男 3900
チャラ男 8000
― ― ― ― ― ― ―
グラサンの男のターン。手札は計4枚、フィールドには裏側表示のモンスター1体。そして、相手のチャラ男のフィールドには攻撃力0の〈トーチ・トークン〉攻撃表示2体と、〈月鏡の盾〉を装備した攻撃表示の〈ニードルバンカー〉が1体。おまけに相手の伏せは2枚だ。
翌檜を守るためにデュエルディスクを起動させた男は、何度か首をかしげて凝りをほぐした後、気合十分、といった様子でカードを操り始める。
「俺は手札から〈音響戦士ギータス〉をスケールにセットし、効果発動! 手札から〈ジェット・シンクロン〉を墓地へ送り、デッキから〈音響戦士ベーシス〉を特殊召喚する! さらに、手札から〈調律〉を発動! 俺が手札に加えるのは〈ジャンク・シンクロン〉!」
男のカードの回し様にチャラ男は苦々しい表情を浮かべる。2枚の伏せカードがあるが、機会を伺っているのか使用するそぶりを見せない。
「俺は手札から〈ジャンク・シンクロン〉を通常召喚! そして効果発動! 墓地から〈ジェット・シンクロン〉を蘇生! さらに、墓地からモンスターが蘇生したことにより、手札から〈ドッペル・ウォリアー〉を特殊召喚する! そして伏せていたモンスターをリバース! リバースした〈音響戦士サイザス〉の効果で〈音響戦士マイクス〉を手札に加える!」
男の場には〈音響戦士サイザス〉〈音響戦士ベーシス〉〈ジャンク・シンクロン〉〈ジェット・シンクロン〉〈ドッペル・ウォリアー〉の5体。手札は〈音響戦士マイクス〉1枚のみ。だが、これでいい、と男は不敵な笑みを浮かべている。翌檜は息を呑んだ。
「俺はレベル4〈音響戦士サイザス〉をレベル1〈音響戦士ベーシス〉にチューニング! シンクロ召喚! 現れろ、レベル5、〈TG ハイパー・ライブラリアン〉!」
翌檜がショーケースの中で見たモンスターだ。気が付いたら翌檜は身を乗り出して男のデュエルを楽しんでいた。どんな料理よりも、どんなアトラクションよりも、今の翌檜にはこちらの方が心に響いているのだ。
男の場には〈ジャンク・シンクロン〉〈ジェット・シンクロン〉〈ドッペル・ウォリアー〉〈TG ハイパー・ライブラリアン〉の4体。翌檜の脳裏にある1体のモンスターが浮かぶ。ショーケースの中でもひと際美しい輝きを放っていたあのモンスターだ。もしあれを出そうとしているのであれば……翌檜は期待せずにはいられない。
「まだだ! 俺はレベル2〈ドッペル・ウォリアー〉にレベル3〈ジャンク・シンクロン〉をチューニング! シンクロ召喚! 現れろ、レベル5〈ジャンク・ウォリアー〉!」
「〈ジャンク・ウォリアー〉だと!?」
「俺はまだ止まらない! ドローした後、シンクロ召喚によって墓地に送られたため〈ドッペル・ウォリアー〉の効果発動! フィールド上にレベル1の〈ドッペル・トークン〉を2体生成! そして、レベル1の〈ドッペル・トークン〉にレベル1の〈ジェット・シンクロン〉をチューニング!」
トークンと〈ジェット・シンクロン〉が高速で光の中に吸い込まれていく。そして、光の中から一台のレーシングカーが飛び出てきた。シンクロ使いならば必ず一度は目にしたことのある奴が現れた。
「シンクロ召喚! 現れろ、レベル2〈フォーミュラ・シンクロン〉! そして俺は2枚ドローする!」
― ― ― ― ― ― ―
フォーミュラ・シンクロン
シンクロ・効果モンスター チューナー
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。また、相手のメインフェイズ時、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをシンクロ素材としてシンクロ召喚をする事ができる。
― ― ― ― ― ― ―
「お前の場のモンスターは〈TG ハイパー・ライブラリアン〉〈ジャンク・ウォリアー〉〈フォーミュラ・シンクロン〉……まさか!」
チャラ男の顔が引きつった。男の背中から何やら橙色のオーラのような物が滲み出てくるのが翌檜の目に移った。強い背中だ。自らの道を進む覚悟という物を持っている。
「俺はレベル5〈TG ハイパー・ライブラリアン〉〈ジャンク・ウォリアー〉にレベル2〈フォーミュラ・シンクロン〉をチューニング! シンクロ召喚!」
男のフィールド上の3体のモンスターが光となって天空へと伸びていく。光が錯綜し、上空に白い輝きを放った渦が現れる。そこから一匹の竜が現れた。透き通るような白、そして、圧倒的なその存在感。実際に翌檜が目にするのも初めてだ。
「現れろ、レベル12〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉!」
― ― ― ― ― ― ―
シューティング・クェーサー・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
シンクロモンスターのチューナー1体+チューナー以外のシンクロモンスター2体以上
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。このカードはこのカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
1ターンに1度、魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を無効にし、破壊する事ができる。
このカードがフィールド上から離れた時、「シューティング・スター・ドラゴン」1体をエクストラデッキから特殊召喚する事ができる。
― ― ― ― ― ― ―
「クェーサーを返しの3ターン目で……!」
「のん気にしてる暇はないぜ? バトルフェイズ! 〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉で〈トーチ・トークン〉を攻撃」
「罠〈魔法の筒〉を発動! これで返り討ちにする!」
「〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉の効果発動! その効果を無効化し、破壊する!」
攻撃力0の〈トーチ・トークン〉が破壊され、チャラ男の残りライフは4000に。正規召喚された〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉はあと1回の攻撃を残している。
「俺はもう一度〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉で〈トーチ・トークン〉を攻撃!」
「罠〈和睦の使者〉を発動! モンスターは破壊されず、ライフダメージは受けない!」
「それはこの俺が通さん! 〈神の宣告〉を発動! そのまま貫き通せ!」
「ぎにゃああああぁぁぁぁ!」
― ― ― ― ― ― ―
男 3900
チャラ男 8000 → 4000 → 0
― ― ― ― ― ― ―
いつの間にか周りには野次馬が集まっていたらしい。〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉の召喚に観衆は沸き立っていた。男は翌檜の所に戻り、まだ冷たい缶コーラを開けてそれを一気に飲む。翌檜の彼氏だと誰かが思ったのだろうか、翌檜に声をかけてきた。
「キミの彼氏強いね」
「そ、そう……?」
「ちゃんと守ってくれるなんていい彼氏だよ。大事にしてね!」
そのようなことを言われてしまい翌檜は赤面してしまう。その他にもやんややんやと皆が何か言っているため、男は翌檜に、人込みを出るように手で合図した。翌檜が動こうとすると、男は強引に翌檜の手を掴んで引っ張って行ってしまう。恋愛小説のどこかで読んだことのある「ときめき」のような物を覚えながら翌檜は引っ張られた。
人込みを抜け、遊園地の入り口付近に戻って来た。その時、翌檜の端末に着信が入る。遊乃と葵が迎えに来るから待っていてくれ、とのことだった。
「……なんでここだと?」
「どうした?」
「仕事仲間の、遊乃と葵が来る」
「そうか……あのさ」
男が何やら言おうとする。
「その、なんだ。お前の事……ああ、いや、何でもねぇ、今はまだいい」
先程の堂々とした態度とは打って変わってそわそわとし始めた男は、何やら小さな薄い袋を翌檜に渡した。袋の中にはメモでも入っているのだろうか。
「……はは、自己紹介を忘れてたよ。俺の名前はシオンだ」
「シオン……いい名前」
「ありがとな……あー、連絡先、その中のメモに書いておいた。それじゃ、また会おうぜ。翌檜さんよ」
「ええ。また、必ず」
翌檜と共にいた男、シオンが遠ざかっていくのを翌檜は立ったまま見守っていた。少し経って遊乃と葵が迎えに来るのだが、それまでずっと彼女は何かを考えていて、声をかけられるまで二人に気が付かなかったという。
アルストロメリアに帰った翌檜は晩御飯を皆と食べていた。いつの間にか翌檜の合コンの話が遊乃たちにも広まったらしく、翌檜は恥ずかしそうにしながらもご飯を食べ進める。
「でもうまくいったみたいで良かったじゃない」
「翌檜さんってどんな人と付き合うの?」
「え……それは……」
ご飯を食べる手を止めて少し考え込む。
「……強い人、かな」
「確かに強さは大事だな」
「やっぱり女の人は強い人が好きなんですね」
「シロちゃんも頑張るのよ~」
「翌檜さんに彼氏が出来たら会ってみたいなぁ」
結構大ざっぱだけど気配りが出来て実力もある。それでいて本気を出した後はまたいつもの少し不器用な感じに戻る、あのシオンが翌檜のお気に入りになったようだ。
晩御飯を食べた翌檜は自分の部屋に戻ると、ベッドの上でぼんやりとしてしまっていた。目をつむると、シオンが召喚したシューティング・クェーサー・ドラゴンが瞼の裏に焼き付いているかのように現れる。そして、ドラゴンの下には常にシオンの大きな背中があった。そう言えば、と翌檜はシオンからもらった小袋を開ける。
中に入っていたのは1枚のメモ帳。シオンのアドレスが書いてあった。そして、もう一つ、カードが入っていた。橙色の枠のカード……翌檜はそれを見ると、頬を染めてにこりと笑っていた。
― ― ― ― ― ― ―
冥王竜ヴァンダルギオン
効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻2800/2500
相手がコントロールするカードの発動をカウンター罠で無効にした場合、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。この方法で特殊召喚に成功した時、無効にしたカードの種類により以下の効果を発動する。
●魔法:相手ライフに1500ポイントダメージを与える。
●罠:相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
●効果モンスター:自分の墓地からモンスター1体を選択して自分フィールド上に特殊召喚する。
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「……好き、なのかな、私」
まぁここ最近頑張ってたから許してください(´・ω・`)
※クトゥルフ大好きな人 さんに指摘されたとおり直しときました。スンマセン
― ― ― ― ― ― ―
男 3900
チャラ男 8000
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グラサンの男のターン。手札は計4枚、フィールドには裏側表示のモンスター1体。そして、相手のチャラ男のフィールドには攻撃力0の〈トーチ・トークン〉攻撃表示2体と、〈月鏡の盾〉を装備した攻撃表示の〈ニードルバンカー〉が1体。おまけに相手の伏せは2枚だ。
翌檜を守るためにデュエルディスクを起動させた男は、何度か首をかしげて凝りをほぐした後、気合十分、といった様子でカードを操り始める。
「俺は手札から〈音響戦士ギータス〉をスケールにセットし、効果発動! 手札から〈ジェット・シンクロン〉を墓地へ送り、デッキから〈音響戦士ベーシス〉を特殊召喚する! さらに、手札から〈調律〉を発動! 俺が手札に加えるのは〈ジャンク・シンクロン〉!」
男のカードの回し様にチャラ男は苦々しい表情を浮かべる。2枚の伏せカードがあるが、機会を伺っているのか使用するそぶりを見せない。
「俺は手札から〈ジャンク・シンクロン〉を通常召喚! そして効果発動! 墓地から〈ジェット・シンクロン〉を蘇生! さらに、墓地からモンスターが蘇生したことにより、手札から〈ドッペル・ウォリアー〉を特殊召喚する! そして伏せていたモンスターをリバース! リバースした〈音響戦士サイザス〉の効果で〈音響戦士マイクス〉を手札に加える!」
男の場には〈音響戦士サイザス〉〈音響戦士ベーシス〉〈ジャンク・シンクロン〉〈ジェット・シンクロン〉〈ドッペル・ウォリアー〉の5体。手札は〈音響戦士マイクス〉1枚のみ。だが、これでいい、と男は不敵な笑みを浮かべている。翌檜は息を呑んだ。
「俺はレベル4〈音響戦士サイザス〉をレベル1〈音響戦士ベーシス〉にチューニング! シンクロ召喚! 現れろ、レベル5、〈TG ハイパー・ライブラリアン〉!」
翌檜がショーケースの中で見たモンスターだ。気が付いたら翌檜は身を乗り出して男のデュエルを楽しんでいた。どんな料理よりも、どんなアトラクションよりも、今の翌檜にはこちらの方が心に響いているのだ。
男の場には〈ジャンク・シンクロン〉〈ジェット・シンクロン〉〈ドッペル・ウォリアー〉〈TG ハイパー・ライブラリアン〉の4体。翌檜の脳裏にある1体のモンスターが浮かぶ。ショーケースの中でもひと際美しい輝きを放っていたあのモンスターだ。もしあれを出そうとしているのであれば……翌檜は期待せずにはいられない。
「まだだ! 俺はレベル2〈ドッペル・ウォリアー〉にレベル3〈ジャンク・シンクロン〉をチューニング! シンクロ召喚! 現れろ、レベル5〈ジャンク・ウォリアー〉!」
「〈ジャンク・ウォリアー〉だと!?」
「俺はまだ止まらない! ドローした後、シンクロ召喚によって墓地に送られたため〈ドッペル・ウォリアー〉の効果発動! フィールド上にレベル1の〈ドッペル・トークン〉を2体生成! そして、レベル1の〈ドッペル・トークン〉にレベル1の〈ジェット・シンクロン〉をチューニング!」
トークンと〈ジェット・シンクロン〉が高速で光の中に吸い込まれていく。そして、光の中から一台のレーシングカーが飛び出てきた。シンクロ使いならば必ず一度は目にしたことのある奴が現れた。
「シンクロ召喚! 現れろ、レベル2〈フォーミュラ・シンクロン〉! そして俺は2枚ドローする!」
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フォーミュラ・シンクロン
シンクロ・効果モンスター チューナー
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。また、相手のメインフェイズ時、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードをシンクロ素材としてシンクロ召喚をする事ができる。
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「お前の場のモンスターは〈TG ハイパー・ライブラリアン〉〈ジャンク・ウォリアー〉〈フォーミュラ・シンクロン〉……まさか!」
チャラ男の顔が引きつった。男の背中から何やら橙色のオーラのような物が滲み出てくるのが翌檜の目に移った。強い背中だ。自らの道を進む覚悟という物を持っている。
「俺はレベル5〈TG ハイパー・ライブラリアン〉〈ジャンク・ウォリアー〉にレベル2〈フォーミュラ・シンクロン〉をチューニング! シンクロ召喚!」
男のフィールド上の3体のモンスターが光となって天空へと伸びていく。光が錯綜し、上空に白い輝きを放った渦が現れる。そこから一匹の竜が現れた。透き通るような白、そして、圧倒的なその存在感。実際に翌檜が目にするのも初めてだ。
「現れろ、レベル12〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉!」
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シューティング・クェーサー・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
シンクロモンスターのチューナー1体+チューナー以外のシンクロモンスター2体以上
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。このカードはこのカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
1ターンに1度、魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を無効にし、破壊する事ができる。
このカードがフィールド上から離れた時、「シューティング・スター・ドラゴン」1体をエクストラデッキから特殊召喚する事ができる。
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「クェーサーを返しの3ターン目で……!」
「のん気にしてる暇はないぜ? バトルフェイズ! 〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉で〈トーチ・トークン〉を攻撃」
「罠〈魔法の筒〉を発動! これで返り討ちにする!」
「〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉の効果発動! その効果を無効化し、破壊する!」
攻撃力0の〈トーチ・トークン〉が破壊され、チャラ男の残りライフは4000に。正規召喚された〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉はあと1回の攻撃を残している。
「俺はもう一度〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉で〈トーチ・トークン〉を攻撃!」
「罠〈和睦の使者〉を発動! モンスターは破壊されず、ライフダメージは受けない!」
「それはこの俺が通さん! 〈神の宣告〉を発動! そのまま貫き通せ!」
「ぎにゃああああぁぁぁぁ!」
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男 3900
チャラ男 8000 → 4000 → 0
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いつの間にか周りには野次馬が集まっていたらしい。〈シューティング・クェーサー・ドラゴン〉の召喚に観衆は沸き立っていた。男は翌檜の所に戻り、まだ冷たい缶コーラを開けてそれを一気に飲む。翌檜の彼氏だと誰かが思ったのだろうか、翌檜に声をかけてきた。
「キミの彼氏強いね」
「そ、そう……?」
「ちゃんと守ってくれるなんていい彼氏だよ。大事にしてね!」
そのようなことを言われてしまい翌檜は赤面してしまう。その他にもやんややんやと皆が何か言っているため、男は翌檜に、人込みを出るように手で合図した。翌檜が動こうとすると、男は強引に翌檜の手を掴んで引っ張って行ってしまう。恋愛小説のどこかで読んだことのある「ときめき」のような物を覚えながら翌檜は引っ張られた。
人込みを抜け、遊園地の入り口付近に戻って来た。その時、翌檜の端末に着信が入る。遊乃と葵が迎えに来るから待っていてくれ、とのことだった。
「……なんでここだと?」
「どうした?」
「仕事仲間の、遊乃と葵が来る」
「そうか……あのさ」
男が何やら言おうとする。
「その、なんだ。お前の事……ああ、いや、何でもねぇ、今はまだいい」
先程の堂々とした態度とは打って変わってそわそわとし始めた男は、何やら小さな薄い袋を翌檜に渡した。袋の中にはメモでも入っているのだろうか。
「……はは、自己紹介を忘れてたよ。俺の名前はシオンだ」
「シオン……いい名前」
「ありがとな……あー、連絡先、その中のメモに書いておいた。それじゃ、また会おうぜ。翌檜さんよ」
「ええ。また、必ず」
翌檜と共にいた男、シオンが遠ざかっていくのを翌檜は立ったまま見守っていた。少し経って遊乃と葵が迎えに来るのだが、それまでずっと彼女は何かを考えていて、声をかけられるまで二人に気が付かなかったという。
アルストロメリアに帰った翌檜は晩御飯を皆と食べていた。いつの間にか翌檜の合コンの話が遊乃たちにも広まったらしく、翌檜は恥ずかしそうにしながらもご飯を食べ進める。
「でもうまくいったみたいで良かったじゃない」
「翌檜さんってどんな人と付き合うの?」
「え……それは……」
ご飯を食べる手を止めて少し考え込む。
「……強い人、かな」
「確かに強さは大事だな」
「やっぱり女の人は強い人が好きなんですね」
「シロちゃんも頑張るのよ~」
「翌檜さんに彼氏が出来たら会ってみたいなぁ」
結構大ざっぱだけど気配りが出来て実力もある。それでいて本気を出した後はまたいつもの少し不器用な感じに戻る、あのシオンが翌檜のお気に入りになったようだ。
晩御飯を食べた翌檜は自分の部屋に戻ると、ベッドの上でぼんやりとしてしまっていた。目をつむると、シオンが召喚したシューティング・クェーサー・ドラゴンが瞼の裏に焼き付いているかのように現れる。そして、ドラゴンの下には常にシオンの大きな背中があった。そう言えば、と翌檜はシオンからもらった小袋を開ける。
中に入っていたのは1枚のメモ帳。シオンのアドレスが書いてあった。そして、もう一つ、カードが入っていた。橙色の枠のカード……翌檜はそれを見ると、頬を染めてにこりと笑っていた。
― ― ― ― ― ― ―
冥王竜ヴァンダルギオン
効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻2800/2500
相手がコントロールするカードの発動をカウンター罠で無効にした場合、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。この方法で特殊召喚に成功した時、無効にしたカードの種類により以下の効果を発動する。
●魔法:相手ライフに1500ポイントダメージを与える。
●罠:相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
●効果モンスター:自分の墓地からモンスター1体を選択して自分フィールド上に特殊召喚する。
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「……好き、なのかな、私」
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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104 | 伝言板・修正履歴(3/30) | 1251 | 0 | 2016-01-19 | - | |
126 | 第1話 その少女、黄金の龍と共に有り | 1643 | 5 | 2016-01-19 | - | |
110 | 第2話 スターダスト・ドラゴン消失事件 | 1416 | 6 | 2016-01-23 | - | |
107 | 第3話 誇り高き一族 | 1493 | 7 | 2016-01-27 | - | |
132 | 第4話 勝利は一から積み上げる | 1338 | 6 | 2016-01-30 | - | |
104 | 第5話 絶対支配領域 | 1225 | 6 | 2016-01-31 | - | |
110 | 閑話休題:キャラクター紹介 | 1408 | 0 | 2016-01-31 | - | |
87 | 第6話 溶けていく手札 | 1145 | 8 | 2016-02-05 | - | |
91 | 第7話 手札一枚の戦争 | 1325 | 8 | 2016-02-07 | - | |
169 | 第8話 ネコチャン!? | 1282 | 8 | 2016-02-13 | - | |
169 | 第9話 「帝王」の影 | 1243 | 6 | 2016-02-19 | - | |
158 | 第10話 息の合った二人 | 1221 | 4 | 2016-02-21 | - | |
140 | 第11話 たまにはみんなで温泉旅行! | 1244 | 4 | 2016-02-23 | - | |
161 | 第12話 シロちゃんは二度挟まれる | 1153 | 6 | 2016-02-28 | - | |
185 | 第13話 アルストロメリアの門番 | 1300 | 4 | 2016-03-05 | - | |
142 | 第14話 王者の資格 | 1222 | 6 | 2016-03-09 | - | |
141 | 第15話 Execution | 1252 | 6 | 2016-03-13 | - | |
117 | 第16話 ワン・ナイト・カーニバル | 1076 | 6 | 2016-03-17 | - | |
172 | 第17話 キャット・アンド・ドッグ | 1204 | 4 | 2016-03-25 | - | |
91 | 第18話 積み込み・スリ替え・橙一色 | 1188 | 6 | 2016-04-02 | - | |
123 | 第19話 孤独への恐怖 | 1079 | 2 | 2016-04-10 | - | |
103 | 閑話休題:キャラクター紹介 雑談枠 | 1272 | 4 | 2016-04-19 | - | |
134 | 第20話 アルストロメリアの休日 | 1148 | 6 | 2016-04-29 | - | |
156 | 第21話 「ふつうの女性」になりたくて | 1256 | 4 | 2016-05-01 | - | |
104 | 第22話 翌檜の恋心 | 1047 | 4 | 2016-05-03 | - | |
97 | 第23話 シロちゃんぐるぐるハンマー伽藍 | 1091 | 4 | 2016-06-06 | - | |
121 | 第24話 ボクっ娘決闘者、リンちゃん | 1074 | 2 | 2016-07-03 | - | |
97 | 第25話 政治部の苦悩 | 1008 | 4 | 2016-07-09 | - | |
131 | 第26話 モノクローム・プライド | 1169 | 4 | 2016-07-20 | - | |
116 | 第27話 あなたのそばで | 1219 | 4 | 2016-07-28 | - | |
95 | 第28話 嫉妬 | 1122 | 2 | 2016-08-31 | - | |
155 | 第29話 分かり合いたくて | 1168 | 0 | 2016-09-15 | - | |
169 | 第30話 Dランド:遊乃&葵√その1 | 1082 | 2 | 2016-10-06 | - | |
150 | 第31話 Dランド:遊乃&葵√その2 | 1272 | 2 | 2016-10-09 | - | |
103 | 第32話 Dランド:遊乃&葵√その3 | 1143 | 2 | 2016-11-03 | - | |
106 | 第33話 Dランド:遊乃&葵√その4 | 1144 | 4 | 2016-11-08 | - | |
98 | 第34話 Dランド:伽藍&シロ√その1 | 1015 | 2 | 2016-11-25 | - | |
136 | 第35話 Dランド:伽藍&シロ√その2 | 1020 | 2 | 2016-12-06 | - | |
104 | 第36話 Dランド:伽藍&シロ√その3 | 1077 | 2 | 2016-12-14 | - | |
121 | 第37話 Dランド:翌檜√その1 | 945 | 2 | 2016-12-25 | - | |
154 | 第38話 Dランド:翌檜√その2 | 946 | 2 | 2017-01-12 | - | |
109 | フラワリングタウン広報「アイリス」春号 | 1186 | 0 | 2017-01-12 | - | |
180 | 第39話 フンキー フンキー フンキー | 1333 | 3 | 2017-01-18 | - | |
137 | 第40話 もりのようかん | 1093 | 2 | 2017-01-25 | - | |
151 | 第41話 狂植物の叛乱 | 1018 | 4 | 2017-02-05 | - | |
152 | 第42話 桜姫降臨 | 1104 | 2 | 2017-02-13 | - | |
144 | リンク召喚について ※SSは書き続けます | 1158 | 5 | 2017-02-18 | - | |
172 | 第43話 Dragula | 1194 | 2 | 2017-02-19 | - | |
138 | 閑話休題:キャラクター紹介3 | 1148 | 0 | 2017-02-23 | - | |
177 | 第44話 不穏 | 1070 | 4 | 2017-03-19 | - | |
158 | 第45話 BREAK DOWN | 1175 | 2 | 2017-03-21 | - | |
153 | 第46話 その少女、黒紫の竜と共に有り | 1072 | 2 | 2017-03-23 | - | |
128 | 第47話 おかえり | 1069 | 4 | 2017-03-26 | - | |
171 | 第48話 大切な人 | 1135 | 3 | 2017-03-29 | - | |
143 | 第49話 炎 | 957 | 4 | 2017-04-28 | - | |
142 | 第50話 Find Your Way | 1056 | 2 | 2017-05-17 | - | |
127 | 第51話 Force Your Way | 1104 | 4 | 2017-06-17 | - | |
144 | 第52話 四人目の姫 | 1156 | 2 | 2017-07-22 | - | |
157 | 第53話 一寸先は闇 | 1070 | 4 | 2017-07-25 | - | |
134 | 第54話 月夜に咲く姫 | 947 | 4 | 2017-08-22 | - | |
177 | 第55話 OVERLAP | 1177 | 0 | 2017-09-16 | - | |
155 | 第56話 幽雅に咲かせ、紫毒の華 | 935 | 5 | 2017-09-21 | - | |
133 | 第57話 帰る場所 | 1042 | 4 | 2017-10-01 | - | |
170 | 閑話休題:キャラクター紹介4&作者の呟き | 1131 | 0 | 2017-10-01 | - | |
156 | 第58話 前哨戦(△) | 985 | 5 | 2017-11-09 | - | |
165 | 第59話 混沌を制す者(△) | 1192 | 2 | 2017-11-12 | - | |
91 | 第60話 侵略者の領域 | 1156 | 4 | 2018-02-20 | - | |
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返しのターンでクエーサーからの1killほかっこ良すぎるって(灬ºωº灬)
>「……好き、なのかな、私」
もしかして:恋心?←あぁ!
チャラ男がグラサンの男のモンスターを確認した時「ライブラ」「サンサーラ」「フォーミュラ」って言ってましたけど「サンサーラ」じゃ無くて「ジャンクウォリアー」では?(´・ω・`)何かしら読み違えてたらすいません (2016-05-03 07:58)
クェーサー出テクルノカー (2016-05-03 08:37)
そしてプレゼントもまた何を思ったか相性抜群のヴァンダルギオン。このカードを使ってデュエルをする翌檜が見たいですね。 (2016-05-03 14:21)
一応この後に来たコメントもちゃんと返すと宣言しておくんだぞぉ(宣言時いいすか(あっ
<<クトゥルフ大好きな人 さん
正確には今回のデッキは【音響ジャンド】とでも言うんでしょうかねぇ
なんとかクェーサーで1ショット決められたので安心しております(ほっこり
翌檜さんの恋についてはもうこれだけでSS書ける程の話題ですが……まぁぼちぼち出るかなぁ
修正の件に関してはすいません。実はレベル5シンクロと言うと「ライブラリアン」→「サンサーラ」→「カタストル」と出てくる程度の頭の持ち主だったので今回の事故が起こってしまいました……
<<ター坊 さん
実は趣味で恋愛小説を書いてた時期があったのでラブシーンに関してはかなり気を遣ってます。何度もやればそれなりに書けるようにはなるからお互いに頑張りましょうなのです(`・ω・´)
最近はクェーサーも簡単に出るようになりましたからねぇ それでも強いんだけど
<<光芒 さん
私は無口系ヒロインが大好きなんです(衝撃のしんじつぅぅぅぅ
そのため翌檜さんメインの話はいつか書きたいなと思っていて、今回やっと彼女の可愛さを表現できるお話を書くことが出来ました。普段は「カッコいい」行動が多い彼女の意外な素顔が描けたかと思っておりますな(`・ω・´)
シオンさんもかなりの実力者です。不動性ソリティア理論でも専攻してたんでしょうかねぇ
プレゼントのヴァンダルギオンはこの後から彼女のデッキに入るようになります。
機会があれば翌檜さんも使うと思いますので、まぁその時までのんびりお待ちくださいね。 (2016-05-04 01:08)