第八十二話　クイズ大会(以下略)②　作：怪盗七夜月

・さて、咲夜とイリア達を含めた8人はクイズ大会に向け、本で問いを解いて行く事となった。8冊はそれぞれジャンルがバラバラで、回し読みをするらしい。咲夜たちは1問1問に苦戦している状況。果たしてどうなる⋯⋯



その日から1週間後。
部室に全員が集まっている。

ハ「みんな、ちょっち聞いて！」
み「なんでしょう⋯⋯？」
ハ「ある程度の問題は個人でしっかり覚えてきて！1か月後、ここに来たときは頭に叩き込んでおきなさいよ！」
　全員、沈黙。

咲「一つ聞きたいが、その大会とやらはいつなんだ」
ハ「日にちで言うなら32日」
咲「分かった」
　また少し沈黙が走った後、また問題を解く。

ハ「そうだ、このことは口外禁止だから！」
　帰り際、そう言って出て行った。


そして1か月後。昼休み。オシリス寮にて。

有「咲夜～ここ教えて～」
咲「ナニナニ⋯⋯どれどれ⋯⋯」
　昨夜は有希が持っている本を取る。有希のはひねりがある問題だ。

『3の2、3の7、4の2、4の7、5の2，5の7、6の2，6の7　これらすべてが当てはまるカテゴリーは？』

①メタルフォーゼ
②マジェスペクター
③イグナイト
④セフィラ


成程。前者の組が何かを表しているのか。遊戯王界で数字で表すもの⋯⋯ATK、DEF、Lv、LP⋯⋯
問題とにらめっこして3分近く経つ。

咲「分かったかもしれない」
有「！」
咲「③のイグナイトじゃないかな？『◇の○』の◇は『レベル』、○がPスケールを表してるんだよ、きっと。」
有「そっか、問いに出ているPスケールは2と7、そしてイグナイトのスケールも2と7だけ⋯⋯」
咲「そういう事」


同日、放課後、部室？にて。

ハ「みんな、ちゃんとやってるわよね！」
　そりゃ、やってるだろうよ。

ハ「これからクイズを出し合いっこしていこうと思うの」
咲「まだ1冊しか読んでないじゃないか」
ハ「私考えたのよ。実際、見て解くのも大事だけど、ある1つのカテだけを集中的に伸ばした方が
　良いんじゃないかって」
　成程、ハルヒにしては納得できる意見だ。

ハ「まあ、朝比奈さんが提案したんだけどね」
　朝比奈さん、GJです！

そんなわけで、一人1問、順番に出し合いっこして解くことになった。
順番はハルヒ➡咲➡イリア➡ルカナ➡蓮➡白桃➡擬宝珠➡僕、という事になった。

ハ「最初は私から！」

『今年の世界大会優勝者のデッキは？』

蓮「青眼ですね」
ハ「正解！次！」
咲「私はこれを⋯⋯」

『ストラクチャーデッキ初の禁止カードは何？』
　なんか昔のが出てきたぞ。

蓮「たぶん『強欲な壺』ですかね？」
ル「いや、『遺言状』か『心変わり』じゃない？」
梨「どれも違う⋯⋯」
ハ「みんな、硬いわね。最初の構築済みデッキに入ってた『サンダー・ボルト』でしょ」
梨「そう⋯⋯ちなみにルカナが言った2つは次のストラクチャーに収録されている⋯⋯」
イ「次は私ね」

『遊戯王OCG史上最短で禁止カード入りしたカードは何？』
　わっかんねぇ。

桃「きっと『旧神ノーデン』だと思いますの」
み「え、えっと⋯⋯『Em モンキーボード』ですか⋯⋯？」
蓮「これは⋯⋯『Em ヒグルミ』じゃないでしょうか？」
イ「蓮君、正解！」
ル「次わたし！」

『この中で過去の制限改訂で禁止にならなかったカードはどれ？』

①死者蘇生
②リビングデットの呼び声
③E-HERO エアーマン

咲「これは③しかないでしょ」
ル「さすがに簡単すぎたかなぁ～」
蓮「そしたら少しハイな問題にしましょう」

『次のうち海外で準制限カードに指定されているのはどれ？』
①揺れる眼差し　　②旧神ノーデン
③増殖するG　　　　④レスキューラット

咲「あのさ、『禁止カード』の間違いじゃないか？」
蓮「いえ、『準制限カード』です」
ハ「これは私にもわからないわ。でもじゃじゃ馬(ノーデン)は違うと思うわ。」
蓮「それではヒントを。正解以外は世界大会で禁止カードに指定されています」
　全然わからん。

蓮「皆さん、なんだと思いますか？」
イ「私とルカナと早柿さんは『旧神ノーデン』かな。禁止になった時も大して悪意を感じなかったから」
有「私は『揺れる眼差し』かな？」
桃「私と音梨さんは『レスキューラビット』よ？先攻で★4以下のXモンスターが確実に立ちますもの」
咲「僕は『増殖するG』かな。なんとなくで。」
蓮「正解、③の『増殖するG』なんですよ。因みにじゃじゃ馬は海外だと制限に留まってます」
ハ「ふーん⋯⋯」
　少々悔しそうだ。

桃「次は私からですの」

『次のうち、蘇生制限を満たしているのは？』
①『青眼の精霊龍』の効果でEXデッキからモンスターを特殊召喚した場合
②墓地にある召喚条件を満たしたモンスターを他のモンスター効果によって蘇生させた
③『ラーの翼神竜 ー球体形ー』の効果で「召喚条件を無視して」特殊召喚した場合
④フィールドを経由せずに直接除外されたモンスターを効果によって特殊召喚した

み「えっと⋯⋯②だと思います⋯⋯！」
桃「正解ですの」
無「次は僕ですね」

『映画「超融合！時空を超えた絆」で遊戯、十代先生、遊星を相手に戦ったパラドックスの使用デッキは？』

咲「確か『Sin』じゃなかったっけ？対のモンスターを(EX)デッキから除外して特殊召喚するカテゴリだよな」
無「そうです」
咲「次は？⋯⋯って僕か」

『遊戯王5Dsで登場した「Sキラー」と称されたテーマとアニメとの効果の違いは？』

蓮「テーマは『帝』だったような⋯⋯」
イ「でも『機皇帝』よね」
梨「アニメだと『5体合体』で1つのモンスターとなり、ATKが合計の数値になる⋯⋯でも、OCG化された
　時の効果は『召喚条件』が指定され、ATKの基準も変わっている。そして☆は1,4,10のみ⋯⋯」
ル「よく知ってるわね～」
ハ「それだけじゃないわ。最上級モンスター『機皇神龍アステリスク』の効果も弱体化されたわ」
咲「そうだ」
ハ「みんな、1か月前に行ったと思うけど、明日だからね！明日は朝八時に集合！遅れたら私刑だから！」
　そう言って解散になった。


第八十三話へ続く