第八十話　補充メンバー　作：怪盗七夜月

下駄箱のメモ通りの時間に部室へ行くと、そこには音梨が居た。咲夜は音無が「ハルヒの監視役」という事を言われ、さらに、「隠れ特性」についても言われる。そして咲夜はルシアスの陰謀と三幻魔の事、そして次の狙いの予想も言われる。咲夜はハルヒの事について更に深く考えるようになった⋯⋯


ある日、部室に行く前に体育館へ寄った。特に用もなかったがなんとなくでだ。するといきなり引き込まれた。

咲「いって⋯⋯誰だ！」
無「静かに願います⋯⋯」
　そう言われ、近くにあったロッカーに一緒に入れられた。なんと擬宝珠だ。すると、一瞬寒気がした。
　手で口を押えられて何も言えない。しかも体密着状態。

無「もう大丈夫です」
　そう言って手を放した。

咲「なんだよいきなり」
無「外を見てみますか⋯⋯？」
　そう言ってロッカーから出る。すると、そこは体育館ロッカーだったはずが部室前のロッカーだった。

咲「な、なんで⋯⋯？」
無「⋯⋯」
　擬宝珠は無言で部室へ入っていった。

ハ「遅い⋯⋯！」
　口をへの字にしていたハルヒが言った。朝比奈さんはナース服姿。

み「あ、咲夜君」
咲「あ、朝比奈さん、遅れました」
み「気にしないでください」

そんな会話をしてパイプ椅子に座る。

ハ「皆、集まったわね！」
　意気揚々という。今度は何を言い出すのか。

ハ「これ見なさい！」
　そう言って見せたのはチラシ。『デュエル色々大会』と書いてある。名前が胡散臭そうに見えるが。

咲「これに出るとか言わないよな」
ハ「出るにきまってるじゃない」
　その言葉に西荻さんが一言。

桃「でも、人数は9人で足りないんですの。補充メンバーはどうするんですの？」
ハ「それはサキ、何とかして」
咲「ちょ⋯⋯！」
　SDA団にはハルヒ、西荻さん、朝比奈さん、擬宝珠さん、音無さん、僕の5人、一人で4人かよ。

咲「勝手に出ていいのか？」
ハ「心配無用！十代先生がOKだってさ」
　おいおい。

咲「分かったよ、誘ってはみる」
　渋々だが承諾してやった。じゃないと後が面倒だ。

その日の内容はそれだけだったらしく、それにて解散。さて、明日にでも勧誘してみるか。


翌日。
お昼休みに、ある場所へ行く。

咲「ちょっといいか⋯⋯？」
　呼び出したのはイリア。

イ「あら、咲夜じゃない、どうしたの？」
咲「いや、ちょっとね⋯⋯」
　昨日の経緯を話した。

イ「私でよければいいけど⋯⋯？」
咲「ありがと！」
イ「で、他の3人にも声掛けといてあげる」
咲「それじゃ頼んだよ」
　そう言って、次に行ったのはレッド寮。

咲「先生！」
十「お、咲夜か⋯⋯どうしたんだ？」
咲「なんかハルヒが大会でるとかってOK出したのって先生ですか？」
十「そうだぜ」
咲「取り消してくださいよ！ハルヒの事です、何か起こりますよ！」
十「まー気にすんなって！なんかあったらすぐ行くから」
　ダメだ。押し切れない。


その翌日。
放課後、自然に元読書部の部室へ行く自分に不思議を抱く。咲夜が部室に入る。

咲「⋯⋯疲れた⋯⋯」
ル「咲夜～！」
咲「うお⋯⋯！ル⋯⋯ルカナ！」
ル「ひさりぶし～！」
　だから「久しぶり」だってのに。到着間もない外国人観光客か。

蓮「久しぶりです」
咲「蓮じゃん！みんな来てくれたんだ！」
　そこにはイリア、ルカナ、蓮、有希の4人が居た。亜蓮は用事でムリらしい。

ハ「おっくれたわ～！サキ、集められたんだ、てっきり無理かと思ってたわよ」
　ハルヒがやってくる。他のメンバーもなぜか一緒だった。

咲「それは誉め言葉なのか、妬みなのか」
　若干妬み要素が強いが。

ハ「これから第一回、内部会議を始めるわ！」
　僕にはこれから疲労がたまる事しか考えられなくなった。

ハ「最初に参加者は『早柿 ハルヒ』『朝比奈 みかん』『西園 白桃』『音無 咲』『水無月 咲夜』『ルカナ』『イリア』
　『初空月 蓮』『長門 有希』の8人で参加することとする！今日よりドタキャンなどの行為は禁止。分かったわね？」
咲「などって例えば？」
ハ「会議の無断欠席ってとこかしら？」
　それだけかい。

そのあと、使用デッキや内容などを交流してその日は解散となった。
8人で参加する「デュエル色々大会」の『色々』とは何なのかが一番気になる咲夜だった。


第八十一話へ続く