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第五話「カリンとカードの精霊の話」 作:イクス
第五話「カリンとカードの精霊の話」
ゲームショップ烏間での大会を終えて、優勝した八神アキラにデュエルを挑もうとした遊太。しかし、あっけなくアキラに断られてしまった。
そして、そこに現れた謎の少女榊原夏鈴。夏鈴はアキラに用があったらしいが、実は遊太にも用があったという。遊太は夏鈴と共に、その用事を済ませることにしたのであった。
後ろから、知多、真薄、菊姫の三人が着けているのも知らずに。
ゲームショップ烏間近くの公園。この公園のベンチで、遊太と夏鈴は話をしていた。
「で、僕に用事って一体何?」
「ええ、実は私、あの時遊太君がお友達とデュエルしていたのを見ていたのです」
「ふーん? で?」
「その時、遊太君は時々違和感を感じていませんでしたか? こう……何か見知らぬ何かを感じていたとか」
「あー……そういえば……今僕が使っているカード群って、他の人から貰った代物なんだけど、それを貰ってから、なんか変なんだよね」
「変、と言いますと?」
「なんかさあ……デュエル中に何か変な声が聞こえるんだよね。何かこう……僕がピンチ? というかエクストラデッキから『イクスロードナイト』を特殊召喚する時、声が聞こえるんだよね」
「ははあ……」
「何かこう……ここで私をデュエルで出せとか、私の効果を使えだとか、そんな声が聞こえるんだよ。それだけじゃ飽き足らず、昨日は変な夢まで見るし……何か変なことが立て続けに起こっているんだよね」
「……ふーむ……」
その言葉を聞いて、カリンは少し考え込む。そして、懐から1枚のカードを取り出して、遊太に再び話しかける。
「ねえ、遊太君。遊太君は……カードから声が聞こえるような、そんな感じがするのですね?」
「うーむ、大体あっていると言えば良いのかな? 本当にそんな感じなんだ」
「それなら……私の持っているこのカードに、何かを感じると思いますよ」
手に持っているカードを、遊太に見せるカリン。そのカードには、『竜姫神サフィラ』と書かれていた。遊太は、そのカードをまじまじと見る。
「これは……何かわからないけど、感じるよ。何かはわからないけど……あっ、これって……あの時デュエル大会でアキラ君の『青眼の白龍』を見た時と同じような、何かを感じるよ」
「やっぱり、遊太君も私と同じ部類なんですね」
「同じ? それってどういうこと?」
「それはですね……」
そんな風に、ベンチに座って話をしているカリンと遊太を、遠くの茂みから隠れて観察している人がいた。菊姫、知多、真薄の三人である。
「あの……菊姫さん、今遊太君が話をしている女の子って、一体誰ですか?」
「ふーむ、あの女は榊原夏鈴。この間の大会じゃベスト4まで行ったことがある実力者だな。結構なやり手で、あのアキラともやり合った経験があるぞ」
「そんな女の子が、なんで遊太なんかと一緒に話をしているんだ?」
「これは実力者であるアタシからのからの意見だがな……」
(初心者である遊太に負けた菊姫って、本当に実力者なのかじゃん?)
「言ってしまえば、早めにマークしているようなもんだな。ここで親しくなって、情報を掴もうとしているかもしれないな」
「ふーむ? 本当にそうなのかじゃん?」
(でも、僕は何か違うと思いますけど……)
そして、遊太とカリンはというと。
「えっ、何だって!? それは本当なの? それ……冗談で言っているんじゃないよね?」
「ええ、本当です。初めは信じられないでしょうけど……実際遊太君の身に起こっていることは、デュエルモンスターズの精霊によって起きていることなんです」
「デュエルモンスターズの……精霊?」
「ええ、デュエルモンスターズのカードには、時折命が生まれ、精霊を宿す時があるそうです。そういったカードは、特別な思いが込められたり、特別な人が作ったりしたカードだと言うそうです」
「特別な人……」
遊太には心当たりがあった。この『ロードナイト』達は、ロベルト・フランシスさんが直々に作ったカードだという。そして、そのロベルトさんは、菊姫達曰くデュエルモンスターズを知っている人で知らない人はいないという人物である。そういえば菊姫たちにもみくちゃにされた時、あの人の作るカードには命が宿るという話があるということを聞いた。ひょっとしたら、それは本当なのではないか? と考えたりなんかもした。
「私が見たところ、どうやら遊太君のカードにも、精霊はいるみたいですわ」
「そ、そうなの?」
「ええ。遊太君には、まだちょっとその存在を認識できていないみたいなので、声しか聞こえないと思いますけど……いますよ。そこに」
「……」
「私だって、最初は信じられませんでしたわ。けれど……彼女から言葉を聞いて、その存在を認識できたんですの。遊太君だって、いずれ存在を認識できると思いますよ」
「……そうかなあ?」
「じゃあ、私の用事はこれで終わりですわ」
「え、これがカリンちゃんの用事だったの?」
「ええ、伝えることは全て伝えましたから。私はもう帰りますわ」
すると、公園の外にピンク色の高級車が留まっているのが見えた。それを見て、カリンはそこに翔けて行った。
「じゃあ遊太君、精霊の話……覚えていてくださいね。大会で待っていますから」
そうして、カリンは車に乗って帰って行った。
「精霊……かあ」
「よう、話は終わったか?」
遊太が一人で立ち尽くしていると、後ろから菊姫が話しかけてきた。後ろには、知多と真薄もいる。
「遊太、カリンと何を話していたんだ?」
「別に、カードについて一言ずつ……というか、なんで菊姫がカリンちゃん知っているの?」
「アイツ、前の大会で上位入賞していたの見たからな。アタシも大会でやりあった経験があるし」
「え、菊姫ってカリンちゃんとやりあったことあるんだ」
「アタシだって、曲がりなりにも大会で上に行ける実力はあるんだ。この間は負けてしまったが、少なくとも大会では上に行けるんだ」
「ふーん、そう」
「それにしても、この間デュエル始めたばっかで菊姫に勝ったり、実力者と言われているカリンちゃんに見初められたり……遊太って意外と凄い奴かもしれないじゃん? 結構やれるし」
「それは僕も同感だと思いますけどねえ」
「まあ取りあえず、次の大会に参加すれば、結構良い所まで行けるんじゃあないか?」
「大会? アキラ君も言っていたと思うけど……そんな重要な大会なの?」
「ま、情報を待っていろよ。きっとすぐ伝えられると思うぜ? 今日はもう夕方だし、帰ろうぜ~」
「あ、そういや……アンタの取り巻きは一体どうしたんじゃん?」
「そういえば、向こうで探していたみたいですよ。菊姫さんの取り巻きが」
「おう、真薄。早速行ってやらなきゃな」
「俺もそろそろ帰らなきゃ、それじゃ、バイバイじゃん!」
そう言って、知多も菊姫も、真薄も帰って行った。それを見て、遊太もこう思った。
「僕も、帰ろうかな」
そうして、遊太も帰って行った。
夜。遊太は自分の家で『ロードナイト』のカードを見ていた。
「カードの精霊か……」
先程夏鈴から語られた、カードの精霊の話。まだ信じることはできていないものの、疑いはしていた。
「考えてみれば……カードから声が聞こえるなんて、カードに精霊でもいなきゃ、無理だよな……」
「でも、僕の貰った『ロードナイト』達は、ロベルトさんから貰ったもので、ロベルトさんは菊姫達が凄いという人だった……そんな特別な人が作ったカードなら……きっと……」
そう考えた後、カードを置いて遊太は思った。
「でも……精霊がいるって決定した証拠がある訳でもないし……声が聞こえるのも……ま、ホントにいたとしても、その時考えればいいか。今日はもう寝よう」
そう言って、今日は寝ることにした遊太だった。
「あれ?」
遊太が目を覚ますと、目の前は暗闇に包まれていた。目の前30センチも見えないような、そんな暗闇であった。
「ここどこ? 誰もいないの? 僕……あの時寝ていたはずじゃ……?」
すると、音が聞こえた。それも、だの音ではなく、ガシャンガシャンと、金属音のような音であった。
その音はやがて、大きくなって近づいて来た。それと同時に、暗闇から何かがぼんやりと見えてきた。それがはっきりと見えるようになると、遊太が良く知るものが見えた。
それは、暗闇に溶け込むような漆黒の鎧を身に着けた人物。背中に黒きマントと、手に剣を持った騎士。遊太は見たことがある。『イクスロードナイト・アルファ』だった。
「遊太……」
「え、アルファ? なんでモンスターのアルファが、僕の前に?」
「お前が我々の真のマスターとなるには、まだ実績が足りない」
「え、どういうこと?」
「お前は我々の声を聞けるが、まだ姿を見ることはできない。デュエルの腕前も、まだまだだ」
「え、ちょっと、あの?」
「だが、お前ならやれると、我々は信じているがね……お前の実力が認められる時、それはきっと名のあるデュエリスト達の中で、頂点に立った時。その時、晴れて我々の真のマスターとなりうる」
「いや、だから……一体何だって言うの!?」
「今はそれを伝えるべき時ではない」
そうして、アルファは遊太の前からすっと消えてしまった。
「えっ、ちょっと……待って……!」
その時、遊太は目を覚ました。ベッドの上で、布団にくるまりながら。
「また……変な夢だ。でも、今度は、はっきりとした夢……アルファが、何かを伝えようとしてた……」
布団から飛び起き、机の上に置いてあるカードをじいっと見てみる。特に変わった所はみられないが……。
「やっぱり、カリンちゃんが言った通り、カードの精霊はいるのかな? だとしたら、何でロベルトさんはこのカードを僕に……」
遊太のロベルトへの疑問は、更に深まっていくことになった……。
第五話。終わり。
ゲームショップ烏間での大会を終えて、優勝した八神アキラにデュエルを挑もうとした遊太。しかし、あっけなくアキラに断られてしまった。
そして、そこに現れた謎の少女榊原夏鈴。夏鈴はアキラに用があったらしいが、実は遊太にも用があったという。遊太は夏鈴と共に、その用事を済ませることにしたのであった。
後ろから、知多、真薄、菊姫の三人が着けているのも知らずに。
ゲームショップ烏間近くの公園。この公園のベンチで、遊太と夏鈴は話をしていた。
「で、僕に用事って一体何?」
「ええ、実は私、あの時遊太君がお友達とデュエルしていたのを見ていたのです」
「ふーん? で?」
「その時、遊太君は時々違和感を感じていませんでしたか? こう……何か見知らぬ何かを感じていたとか」
「あー……そういえば……今僕が使っているカード群って、他の人から貰った代物なんだけど、それを貰ってから、なんか変なんだよね」
「変、と言いますと?」
「なんかさあ……デュエル中に何か変な声が聞こえるんだよね。何かこう……僕がピンチ? というかエクストラデッキから『イクスロードナイト』を特殊召喚する時、声が聞こえるんだよね」
「ははあ……」
「何かこう……ここで私をデュエルで出せとか、私の効果を使えだとか、そんな声が聞こえるんだよ。それだけじゃ飽き足らず、昨日は変な夢まで見るし……何か変なことが立て続けに起こっているんだよね」
「……ふーむ……」
その言葉を聞いて、カリンは少し考え込む。そして、懐から1枚のカードを取り出して、遊太に再び話しかける。
「ねえ、遊太君。遊太君は……カードから声が聞こえるような、そんな感じがするのですね?」
「うーむ、大体あっていると言えば良いのかな? 本当にそんな感じなんだ」
「それなら……私の持っているこのカードに、何かを感じると思いますよ」
手に持っているカードを、遊太に見せるカリン。そのカードには、『竜姫神サフィラ』と書かれていた。遊太は、そのカードをまじまじと見る。
「これは……何かわからないけど、感じるよ。何かはわからないけど……あっ、これって……あの時デュエル大会でアキラ君の『青眼の白龍』を見た時と同じような、何かを感じるよ」
「やっぱり、遊太君も私と同じ部類なんですね」
「同じ? それってどういうこと?」
「それはですね……」
そんな風に、ベンチに座って話をしているカリンと遊太を、遠くの茂みから隠れて観察している人がいた。菊姫、知多、真薄の三人である。
「あの……菊姫さん、今遊太君が話をしている女の子って、一体誰ですか?」
「ふーむ、あの女は榊原夏鈴。この間の大会じゃベスト4まで行ったことがある実力者だな。結構なやり手で、あのアキラともやり合った経験があるぞ」
「そんな女の子が、なんで遊太なんかと一緒に話をしているんだ?」
「これは実力者であるアタシからのからの意見だがな……」
(初心者である遊太に負けた菊姫って、本当に実力者なのかじゃん?)
「言ってしまえば、早めにマークしているようなもんだな。ここで親しくなって、情報を掴もうとしているかもしれないな」
「ふーむ? 本当にそうなのかじゃん?」
(でも、僕は何か違うと思いますけど……)
そして、遊太とカリンはというと。
「えっ、何だって!? それは本当なの? それ……冗談で言っているんじゃないよね?」
「ええ、本当です。初めは信じられないでしょうけど……実際遊太君の身に起こっていることは、デュエルモンスターズの精霊によって起きていることなんです」
「デュエルモンスターズの……精霊?」
「ええ、デュエルモンスターズのカードには、時折命が生まれ、精霊を宿す時があるそうです。そういったカードは、特別な思いが込められたり、特別な人が作ったりしたカードだと言うそうです」
「特別な人……」
遊太には心当たりがあった。この『ロードナイト』達は、ロベルト・フランシスさんが直々に作ったカードだという。そして、そのロベルトさんは、菊姫達曰くデュエルモンスターズを知っている人で知らない人はいないという人物である。そういえば菊姫たちにもみくちゃにされた時、あの人の作るカードには命が宿るという話があるということを聞いた。ひょっとしたら、それは本当なのではないか? と考えたりなんかもした。
「私が見たところ、どうやら遊太君のカードにも、精霊はいるみたいですわ」
「そ、そうなの?」
「ええ。遊太君には、まだちょっとその存在を認識できていないみたいなので、声しか聞こえないと思いますけど……いますよ。そこに」
「……」
「私だって、最初は信じられませんでしたわ。けれど……彼女から言葉を聞いて、その存在を認識できたんですの。遊太君だって、いずれ存在を認識できると思いますよ」
「……そうかなあ?」
「じゃあ、私の用事はこれで終わりですわ」
「え、これがカリンちゃんの用事だったの?」
「ええ、伝えることは全て伝えましたから。私はもう帰りますわ」
すると、公園の外にピンク色の高級車が留まっているのが見えた。それを見て、カリンはそこに翔けて行った。
「じゃあ遊太君、精霊の話……覚えていてくださいね。大会で待っていますから」
そうして、カリンは車に乗って帰って行った。
「精霊……かあ」
「よう、話は終わったか?」
遊太が一人で立ち尽くしていると、後ろから菊姫が話しかけてきた。後ろには、知多と真薄もいる。
「遊太、カリンと何を話していたんだ?」
「別に、カードについて一言ずつ……というか、なんで菊姫がカリンちゃん知っているの?」
「アイツ、前の大会で上位入賞していたの見たからな。アタシも大会でやりあった経験があるし」
「え、菊姫ってカリンちゃんとやりあったことあるんだ」
「アタシだって、曲がりなりにも大会で上に行ける実力はあるんだ。この間は負けてしまったが、少なくとも大会では上に行けるんだ」
「ふーん、そう」
「それにしても、この間デュエル始めたばっかで菊姫に勝ったり、実力者と言われているカリンちゃんに見初められたり……遊太って意外と凄い奴かもしれないじゃん? 結構やれるし」
「それは僕も同感だと思いますけどねえ」
「まあ取りあえず、次の大会に参加すれば、結構良い所まで行けるんじゃあないか?」
「大会? アキラ君も言っていたと思うけど……そんな重要な大会なの?」
「ま、情報を待っていろよ。きっとすぐ伝えられると思うぜ? 今日はもう夕方だし、帰ろうぜ~」
「あ、そういや……アンタの取り巻きは一体どうしたんじゃん?」
「そういえば、向こうで探していたみたいですよ。菊姫さんの取り巻きが」
「おう、真薄。早速行ってやらなきゃな」
「俺もそろそろ帰らなきゃ、それじゃ、バイバイじゃん!」
そう言って、知多も菊姫も、真薄も帰って行った。それを見て、遊太もこう思った。
「僕も、帰ろうかな」
そうして、遊太も帰って行った。
夜。遊太は自分の家で『ロードナイト』のカードを見ていた。
「カードの精霊か……」
先程夏鈴から語られた、カードの精霊の話。まだ信じることはできていないものの、疑いはしていた。
「考えてみれば……カードから声が聞こえるなんて、カードに精霊でもいなきゃ、無理だよな……」
「でも、僕の貰った『ロードナイト』達は、ロベルトさんから貰ったもので、ロベルトさんは菊姫達が凄いという人だった……そんな特別な人が作ったカードなら……きっと……」
そう考えた後、カードを置いて遊太は思った。
「でも……精霊がいるって決定した証拠がある訳でもないし……声が聞こえるのも……ま、ホントにいたとしても、その時考えればいいか。今日はもう寝よう」
そう言って、今日は寝ることにした遊太だった。
「あれ?」
遊太が目を覚ますと、目の前は暗闇に包まれていた。目の前30センチも見えないような、そんな暗闇であった。
「ここどこ? 誰もいないの? 僕……あの時寝ていたはずじゃ……?」
すると、音が聞こえた。それも、だの音ではなく、ガシャンガシャンと、金属音のような音であった。
その音はやがて、大きくなって近づいて来た。それと同時に、暗闇から何かがぼんやりと見えてきた。それがはっきりと見えるようになると、遊太が良く知るものが見えた。
それは、暗闇に溶け込むような漆黒の鎧を身に着けた人物。背中に黒きマントと、手に剣を持った騎士。遊太は見たことがある。『イクスロードナイト・アルファ』だった。
「遊太……」
「え、アルファ? なんでモンスターのアルファが、僕の前に?」
「お前が我々の真のマスターとなるには、まだ実績が足りない」
「え、どういうこと?」
「お前は我々の声を聞けるが、まだ姿を見ることはできない。デュエルの腕前も、まだまだだ」
「え、ちょっと、あの?」
「だが、お前ならやれると、我々は信じているがね……お前の実力が認められる時、それはきっと名のあるデュエリスト達の中で、頂点に立った時。その時、晴れて我々の真のマスターとなりうる」
「いや、だから……一体何だって言うの!?」
「今はそれを伝えるべき時ではない」
そうして、アルファは遊太の前からすっと消えてしまった。
「えっ、ちょっと……待って……!」
その時、遊太は目を覚ました。ベッドの上で、布団にくるまりながら。
「また……変な夢だ。でも、今度は、はっきりとした夢……アルファが、何かを伝えようとしてた……」
布団から飛び起き、机の上に置いてあるカードをじいっと見てみる。特に変わった所はみられないが……。
「やっぱり、カリンちゃんが言った通り、カードの精霊はいるのかな? だとしたら、何でロベルトさんはこのカードを僕に……」
遊太のロベルトへの疑問は、更に深まっていくことになった……。
第五話。終わり。
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134 | 第六十話「変わり始める生活」 | 868 | 0 | 2019-07-18 | - | |
86 | 第六十一話「ユイのデュエル」 | 802 | 0 | 2019-08-04 | - | |
98 | 作者よりお知らせ2 | 880 | 0 | 2019-08-11 | - | |
119 | 第六十二話「プラクサスの怪人」 | 838 | 0 | 2019-09-11 | - | |
84 | お詫びとお知らせ | 561 | 0 | 2020-02-19 | - | |
167 | 第六十三話「暴走! 怪人クロウリー」 | 893 | 0 | 2020-02-19 | - | |
104 | 特別編『ブルーアイズVSブルーアイズ』 | 946 | 0 | 2020-02-22 | - | |
105 | 第六十四話「闇に落ちる小鳥」 | 892 | 0 | 2020-03-22 | - | |
89 | 第六十五話「鳥人を食う邪竜」 | 757 | 0 | 2020-04-18 | - | |
111 | 第六十六話「ダークヒーロー!ヴェンデット | 791 | 0 | 2020-05-09 | - | |
113 | 第六十七話「堕ちたヒーロー」 | 861 | 0 | 2020-05-23 | - | |
94 | 第六十八話「視える未来(ビジョン)」 | 915 | 0 | 2020-05-30 | - | |
119 | 第六十九話「突入、アポカリプトのアジト」 | 834 | 0 | 2020-06-12 | - | |
83 | 第七十話「登場! 世界チャンピオン!」 | 795 | 0 | 2020-06-14 | - | |
83 | 第七十一話「デートじゃん!」 | 756 | 0 | 2020-06-27 | - | |
95 | 第七十二話「不死者は少年を好く」 | 871 | 0 | 2020-06-28 | - | |
81 | 第七十三話「最強デュエリストのいとこ」 | 745 | 0 | 2020-07-07 | - | |
99 | 第七十四話「D1グランプリ、開催決定!」 | 712 | 0 | 2020-07-13 | - | |
100 | 遊戯王EXS キャラ紹介その2 | 843 | 0 | 2020-07-13 | - | |
95 | 特別編「VSサイコ・ショッカー!?」 | 720 | 0 | 2020-07-26 | - | |
105 | 第七十五話「D1グランプリへの道しるべ」 | 741 | 0 | 2020-08-06 | - | |
85 | 第七十六話「不死と再生、イモータル」 | 747 | 0 | 2020-08-15 | - | |
88 | 第七十七話「雨が降れば蛙が鳴く」 | 689 | 0 | 2020-08-30 | - | |
93 | 第七十八話「噴火寸前のヴォルケーノ」 | 759 | 0 | 2020-09-13 | - | |
91 | 第七十九話「燃えろ遊太!」 | 734 | 0 | 2020-09-27 | - | |
158 | 作者よりお知らせ3 | 738 | 0 | 2020-10-02 | - | |
89 | 第八十話「燃えるデュエル!」 | 763 | 0 | 2020-10-18 | - | |
94 | 特別編「乙女の対決、ブラマジガール!」 | 815 | 0 | 2020-11-05 | - | |
84 | 第八十一話「高き壁」 | 732 | 0 | 2020-11-22 | - | |
98 | 第八十二話「強き者」 | 938 | 0 | 2020-12-05 | - | |
85 | 第八十三話「エキシビションマッチ」 | 831 | 0 | 2021-01-01 | - | |
100 | 第八十四話「二次予選開始!」 | 840 | 0 | 2021-01-11 | - | |
76 | 第八十五話「タッグメイクデュエル」 | 592 | 0 | 2021-02-20 | - | |
87 | 第八十六話「タッグメイクデュエル②」 | 558 | 0 | 2021-04-04 | - | |
92 | 第八十七話「タッグメイクデュエル③」 | 510 | 0 | 2021-04-25 | - | |
94 | 第八十八話「タッグメイクデュエル④」 | 765 | 0 | 2021-05-04 | - | |
75 | 第八十九話「チーム結成!」 | 592 | 0 | 2021-05-08 | - | |
84 | 第九十話「J4の実力 輝く竜の星」 | 540 | 0 | 2021-06-02 | - | |
81 | 第九十一話「超弩級のパワー」 | 743 | 0 | 2021-06-12 | - | |
93 | 第九十二話「空飛ぶケモノたち」 | 514 | 0 | 2021-07-08 | - | |
92 | 第九十三話「雷と未来」 | 509 | 0 | 2021-07-18 | - | |
90 | 第九十四話「大トリ、明石慎之介」 | 740 | 0 | 2021-09-04 | - | |
79 | 作者からお知らせ4 | 611 | 0 | 2021-09-17 | - | |
92 | 特別編「冥界の王(ファラオ)と決闘!?」 | 667 | 2 | 2021-10-17 | - | |
83 | 第九十五話「最終予選1 友達VS友達」 | 573 | 0 | 2021-12-18 | - | |
80 | 第九十六話「最終予選2 竜姫神と青眼」 | 533 | 0 | 2022-01-04 | - | |
92 | 第九十七話『最終予選3 約束のために』 | 642 | 0 | 2022-01-10 | - | |
84 | 第九十八話「最終予選4 VSJ4最強」 | 766 | 0 | 2022-02-01 | - | |
76 | 第九十九話「異変」 | 608 | 0 | 2022-02-27 | - | |
98 | 第百話「D1グランプリ、本戦開始!」 | 582 | 0 | 2022-04-09 | - | |
94 | 第百一話「プロの実力」 | 485 | 0 | 2022-05-07 | - | |
91 | 第百二話「デストーイ・デコレーション」 | 663 | 0 | 2022-06-04 | - | |
62 | 第百三話「アマゾネスの首領」 | 440 | 0 | 2022-07-10 | - | |
69 | 第百四話「プロ辞めます!」 | 674 | 0 | 2022-08-28 | - | |
57 | 第百五話「強襲! 梁山泊デュエル!」 | 412 | 0 | 2022-10-16 | - | |
71 | 第百六話「鉄屑と星屑」 | 668 | 0 | 2022-11-27 | - |
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- 2025/09/30 新商品 リミットレギュレーションリストを更新しました。
- 10/08 23:14 掲示板 議論・会議用の掲示板
- 10/08 23:12 掲示板 議論・会議用の掲示板
- 10/08 22:38 掲示板 オリカコンテスト準備スレ
- 10/08 22:36 掲示板 オリカコンテスト準備スレ
- 10/08 22:30 一言 言った方が当人のためになると思うので、個人へのディスと取られるリス…
- 10/08 22:18 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 22:14 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 22:10 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 10/08 22:02 一言 最低な発言とわかっているなら、書かなければいいのでは。 他の人も見…
- 10/08 21:51 一言 Niwatori20さんの釣り糸を垂らしてってとこは明らかに違うと思うけど、…
- 10/08 21:31 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
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- 10/08 20:37 一言 「公平性のない議論を元に公共の場のルールを変えてはいけない」が社会…
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遊太「菊姫さん!知ってるの?」
菊姫「ああ。あれは〇〇だ」
夢にも現れ始めた精霊はいつ見えるのか?遊太の成長に期待です。 (2018-02-14 17:15)