第３３話　身内だからできるルール　作：にしん

　しばらくして全員分の料理が出そろう（デザートは食後）。ボロボロになっていた結花も私服姿で座っていた。

静流「川澄さんお疲れ様」
結花「うへー、でもがっぽり稼げるから＜黄金卿＞組んで遊二の忍を孔明の罠しちゃるぞー」
要「ネタバレしたらだめだろ・・・って結花も組むのか」
結花「＜六花＞や＜アダマシア＞も組むよー。だからすごい出費予定」

そういえば最近では珍しい岩石族カテゴリもあったな新パック。＜六花＞のかわいさと＜黄金卿＞のすばらしさの影になっていたようだ。というか＜アダマシア＞も＜探究者＞がかわいいけど恵那さんは女の子ばっかりのカテゴリの方に目が行くようだ。

マイケル「日本のファミレスは量がちょっと少ないデスネ」
要「アメリカは量が多いからなぁ」

その影響で肥満症の人が多いとかなんとか。マイケルはむしろ筋肉質なので注文した量は普通のようだ。だけどこっちでも恵那さんの注文した量はアメリカクオリティ。

恵那「自腹でデッキ組むから食費削らなくちゃって思ったのに・・・」
結花「まー食欲には勝てないよねー」
静流「サンプルデッキならコピーカードでもいいと思うけどどうなの？」
恵那「自分のデッキにするので・・・」

俺も＜黄金卿＞の為に・・・いや、＜影忍黄金卿＞の為に少し節約しないといけないかもしれない。

要「そうだマイケル。温泉で言ってたやつみんなに言わなくていいのか？」
マイケル「Ｏｈ、ソウデシタ」
恵那「温泉といえば瀬戸さんもみんなに聞いてほしいことがあるって言ってましたね」
静流「忘れかけてたわ。うーん・・・多分私とマイケルくん、そして川澄さんが考えてることって多分同じだと思うのよね」
マイケル「ボ、僕の心が読めているデス？」
結花「そうそうあたしもいいこと思いついてたんだよねー」

そして３人顔を合わせる。こいつらテレパシーでも使っていたのか？というレベルでお互いの考えていることが一致していると思っているようなドヤ顔。そして一斉に言葉を放つ。

結花＆静流＆マイケル「「「“ランダムデュエル”よ（デス）！」」」

本当に一致していた。３人はお互いの考えの一致にびっくりすることなくドヤ顔を続けていた。

要「マジで同じとか遊戯王ガチ勢こｙ」
恵那「あはは・・・でも、楽しそうですね」

温泉でマイケルに説明されたのだが、このルールは簡単に言うと「無作為にばらまかれたカードのうち適当に４０枚を選んでスピードデュエルをする」というもの。流石に恵那さんの小さなコンビニとカードショップではばらまくのはできないし、シングルカードは売り物、みんなのデッキを混ぜるのは終わった後が面倒。だけど家に使っていないカードが１０００枚以上はある（らしい）という瀬戸さんとマイケルのカードボックスを使うことになった。ＥＸデッキに関しては別枠でこれまた無作為に１２枚選ぶようにするらしい。

恵那「で、でも終わった後お２人のカード分けるの大変なんじゃないですか？」
静流「それに関してだけどそろそろ部屋を圧迫するようになっちゃったから一部を２０円カードで売ってほしいかなって思ってるの。恵那ちゃんのショップってそのコーナー少ないでしょ？」
マイケル「同じくデス」
恵那「あ・・・ありがとうございます」
結花「仕分けるのって遊二でしょ。大変そうだねー」
要「あー・・・そうなりそうだ」

一体何枚寄付するのやら。ともあれ忙しくなりそうだこれは。

この後はそのルールを色々考えつつ目の前のメシをゆっくりと平らげた。

ーーー
おまけ
要「よく思いついたなこのルール」
静流「昔読んでた漫画雑誌のカードゲームでやってて遊戯王でもできないかって思ったの」
結花「あ、それあたしも見てた。コ〇コ〇でしょ？」
要「あーあれか。俺はデンジャラス老人ばっかり楽しみにして買ってたからよく覚えてないや」