22 仁VSロバート！怒涛の弾丸　作：ギガプラント

（Ｍ.Ｃ.Ｃデュエルセンター・フリーデュエルスペース）




ロバート「お、空いてるじゃねーか。ツいてんな仁！」


仁「………」


ロバート「やれやれ…だんまりか。」


仁「お前…本当に……」


ロバート「心配すんなって。俺は約束は守る男だぜ？」


仁「…」



それぞれデュエルフィールドに立つ２人。



ロバート「さぁて、おまえとこうしてデュエルすんのは何年ぶりだっけな…。」


仁「…御託はいい。始めるぞ。」


ロバート「あぁはいはい。ったく感傷に浸る間も与えねえってか…。」


仁「…」





dPhoneモードチェンジ！Ｄパッドモード！



ターゲットロックＯＫ！



ビジョンリンクＯＫ！



ファーストディールＯＫ！



デュエル！！





仁「…俺のターン！」


仁（妹が…亜三は助かった筈だと…？あの村で一体何が…）


仁「俺は『共闘の魔妖兵』を召喚！」星４・ＡＴＫ１７００


仁「更にカードを１枚伏せてターンエンド。」



ロバート「へぇ…。そんじゃま俺も行かせてもらうぜ！ドロー！」


ロバート（一見クールにキメてるが…ありゃちょっと焦ってやがんな…。）


ロバート「俺は『マシンガン・ソルジャー』を召喚する！」星４・ＡＴＫ１８００

両手にマシンガンを持つエージェントのモンスター。


ロバート「このままバトルだ！マシンガン・ソルジャーで共闘の魔妖兵を攻撃！」

無差別な乱射攻撃が魔妖兵の身体を打ち抜く。


仁「…くっ！」ＬＰ４０００→３９００


仁「罠発動！『フォロウィング・コール』！」


仁「自分のモンスターが戦闘破壊された時、そのモンスターと同じ種族・属性でレベル４以下のモンスター１体をデッキから表側守備表示で特殊召喚する！」


仁「俺は闇属性・悪魔族のレベル４モンスター『忠誠の魔妖兵』を守備表示で特殊召喚。」星４・ＤＥＦ１２００


仁「…ただしこの効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、表示形式の変更ができない。」


ロバート「あれまリクルートって奴か…だがこっちもマシンガン・ソルジャーの効果発動！」


ロバート「こいつが相手モンスターを戦闘で破壊した時、相手ライフに５００ポイントダメージを与える！」


仁「ぐぅ…！！」ＬＰ３９００→３４００


ロバート「ターンエンドだ。」



仁「俺のターン…！ドロー。」


ロバート「さて…お前も雇われなんてやってたくらいだから、それなりには強えんだろうなぁ？」


仁「……！？」


ロバート「ん？なんでそれを…って顔だな。おまえのことはちょこっとだけ調べてたんだよ。『協力』してもらおうと思ってたからな。」


仁「協力だと…？」


ロバート「まぁな…さぁお前のターンだぜ？全力でかかってこいよ。」


仁「ﾁｯ…俺は忠誠の魔妖兵をリリース！」


仁「『豪気の魔妖兵』をアドバンス召喚！」星５・ＡＴＫ２０００


仁「更にこの瞬間、忠誠の魔妖兵の効果発動！」


仁「このカードが闇属性モンスターをアドバンス召喚する為にリリースされた場合、墓地のこのカードを表側守備表示で特殊召喚する！」星４・ＤＥＦ１２００

フィールドに空いた深く暗い穴よりゆっくりと舞い戻る忠誠の魔妖兵。


仁「そしてこの効果で特殊召喚されたこのカードのレベルは、アドバンス召喚したモンスターと同じになる。」星４→５


ロバート「レベルを揃えてきた…成程な。」


仁「俺はレベル５の忠誠の魔妖兵と豪気の魔妖兵でオーバーレイ！」



仁「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」



エクシーズ召喚！


現れよ！深淵を駆ける瞬速の槍！ランク５！『冥獄の猛将 ナイトメア・エッジ』！ランク５・ＡＴＫ２５００



ロバート「エクシーズ召喚か。面白え…！」


仁「冥獄の猛将 ナイトメア・エッジの効果発動！」


仁「１ターンに１度、オーバーレイユニットを１つ使う事で、手札の闇属性モンスター１体を特殊召喚する！」


仁「俺は手札より２体目の『共闘の魔妖兵』を特殊召喚！」星４・ＡＴＫ１７００


仁「…バトルフェイズ！ナイトメア・エッジでマシンガン・ソルジャーを攻撃！」


仁「デモニックランス！」


ロバート「っ！」ＬＰ４０００→３３００


仁「そして共闘の魔妖兵、ダイレクトアタック！」


ロバート「へっ…！やるようになったじゃねえか！あの頃とは大違いだ！」ＬＰ３３００→１６００


仁「…カードを１枚セットしてターンエンド。」


ロバート「お前ホントにむっつりしちまったなぁ…。」


仁「お前がお喋りすぎるだけだ。」


ロバート「あれまこりゃ手厳しい…。」


仁「……」



ロバート「じゃあ俺も…飛ばしていきますか！俺のターン！ドロー！」


ロバート「俺は魔法カード『融合』を発動！」


仁「っ！？」


ロバート「俺が融合するのは、手札の『マシンガン・ソルジャー』と『カラミティ・バルカン』！」





撃ち鳴らせ、交わる２つの銃撃音！無慈悲なる火薬の雨にて、眼下の大地を焼き尽くせ！




融合召喚！




殲滅せよ！『ガトリング・スローター』！星８・ＡＴＫ２８００






重機関銃と一体化した強化サイボーグ。


仁「融合召喚…！」


ロバート「お前の戦いがエクシーズなら、俺の戦いはコイツよ！」


ロバート「バトル！ガトリング・スローターで冥獄の猛将 ナイトメア・エッジを攻撃！」


ロバート「デス・ハニーコム！！」

何百発もの銃撃がナイトメア・エッジをボロボロの蜂の巣にする。


仁「ぐっ！」ＬＰ３４００→３１００


ロバート「まだまだぁ！ガトリング・スローターの効果発動！」


ロバート「戦闘破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える！」


仁「何っ！？」


ロバート「おらおらおらおらおらあああ！！！」


仁「ぐううっ！！」ＬＰ３１００→６００


ロバート「へへっ！俺の火力の方が上だったみたいだな！」


仁「…くっ！」


ロバート「まだ終わりじゃねえぜ？俺は『カノントータス』を召喚する！」星４・ＡＴＫ８００

背中にカノン砲を装着した陸ガメ。


ロバート「カノントータスは１ターンに１度、相手ライフに５００ポイントダメージを与える！」

仁目掛けて発射されるカノン砲。



仁「っ…！」ＬＰ６００→１００


ロバート「もう虫の息だな。こりゃもうお終いかね？」



ロバート「俺はカードを１枚セット！ターンエンドだ！」







ロバート（俺のセットカードは『拷問車輪』）


ロバート（相手モンスター１体の攻撃を封じ、更に俺のスタンバイフェイズ毎に５００ダメージを与える永続罠。）


ロバート（こいつで次のターン…お前は終わりだ。）


ロバート（まぁ…確かに噂通り強いっちゃ強いが、協力させるにはちょっとキツイか…？）







仁「俺のターン、ドロー。」


仁「メインフェイズ。俺は魔法カード『共鳴蘇生』を発動！」


仁「フィールド上に存在するモンスター１体の同名のモンスター１体を墓地から特殊召喚する！」


ロバート「…！」


仁「墓地より『共闘の魔妖兵』を特殊召喚！」星４・ＡＴＫ１７００


仁「そして共闘の魔妖兵は、フィールドに同名モンスターが存在する時、その数分レベルが１つ上がり、攻撃力が３００ポイントアップする。」星４→５　ＡＴＫ１７００→２０００


ロバート「…それで俺のガトリング・スローターを倒せるのかい？」


仁「…魔法カード発動。『星降りの宝札』」


仁「フィールド上のモンスターのレベルの合計が２０を超えている時、デッキからカードを２枚ドローする！」


仁「フィールドのモンスターのレベル合計は２２、よって２枚ドロー！」


ロバート（たったのライフ１００でここまで…！）


仁「魔法カード『ゴースト・ホルン』を発動！」


仁「このカードは墓地のモンスター１体をデッキに戻し、デッキからレベル４以下のアンデット族モンスター１体を手札に加える事ができる。」


仁「俺は墓地のナイトメア・エッジを戻し、デッキから『壮麗なる騒霊（スプレンダーガイスト）』を手札に加える！」


ロバート「エクシーズモンスターはエクストラデッキへ戻る…つまり……」


仁「俺はレベル５の共闘の魔妖兵２体でオーバーレイ！」


仁「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」



エクシーズ召喚！


再び現れよ！ランク５！『冥獄の猛将 ナイトメア・エッジ』！ランク５・ＡＴＫ２５００




ロバート「もう一度エクシーズ召喚か……！」


仁「ナイトメア・エッジの効果発動！」


仁「オーバーレイユニットを１つ使い、手札より『壮麗なる騒霊』を特殊召喚！」星４・ＤＥＦ１０００


仁「壮麗なる騒霊の永続効果により、俺のフィールドの闇属性モンスターの攻撃力は４００ポイントアップする！」エッジＡＴＫ２５００→２９００　騒霊ＡＴＫ０→４００


ロバート「攻撃力２９００！？」


仁「バトル！ナイトメア・エッジでガトリング・スローターを攻撃！」


ロバート「この瞬間永続罠発動！『拷問車輪』！」


ロバート「こいつは相手モンスター１体を攻撃不能にし、自分のスタンバイフェイズ毎に５００ダメージを与える！」


ロバート「仁！残念だがここまでみたい……ぐあっ！！？」

急に襲い来る突風。



仁「罠発動。『タイフーン』」


仁「フィールド上の表側表示の魔法罠カード１枚を破壊する。」


ロバート「…へえ～そう来たか。」


仁「デモニック・ランス！」


ロバート「………」ＬＰ１６００→１５００


仁「そして速攻魔法『報奨金』を発動。」


仁「このターン戦闘破壊したモンスターの攻撃力の合計分、自分のライフを回復する。」ＬＰ１００→２９００


仁「これで、ターンエンドだ…。」




ロバート「へぇ…。」


仁「………？」


ロバート「想像以上だぜ。まさかあの状況から切り返してくるなんてよ。」


ロバート「っと、もうこんな時間か。悪いな仁！このデュエルはここまでだ！」


仁「…何だと！？貴様サレンダーするとでもいうのか。」


ロバート「まぁそれでもいいや。悪い、時間がなくなっちまった。」


仁「ﾁｯ…ならこのデュエルは俺の勝ちだろう。約束通り……」


ロバート「おおっと、俺は『ライフを０にしたら』としか言ってないぜ？」


仁「なっ…！？」


ロバート「妹が絡むと冷静さを失っちまうのはあの頃のままだな。これも教訓だと思って諦めな！」


仁「…ふざけた真似を。」


ロバート「あれま嫌われちゃった？まぁそうカリカリすんなよ。」


ロバート「アストベリー杯に来い仁。そこで俺に『勝てたら』教えてやる。」


仁「………」


ロバート「今度はこんなガキみたいな真似しねーよ。今はホントに時間がねーんだ。ほら急げ。」


仁「なんだと…？」


ロバート「アストベリー杯の参加受付、今日までだぜ？…あ～もう結構ギリギリだ、ほら早く！大会に出られなきゃ永遠の謎になっちまうぜ？」


仁「くそっ！」

走り出す仁。







ロバート「悪いなぁ仁。大会に出てもらわなきゃ…お前に目を付けた意味がねーんだ。」


ロバート（強くなれ仁。もっともっと強く…。なんなら俺より強くなったっていい…強くなって……）


ロバート（あんにゃろうを……！！）





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（Ｍ.Ｃ.Ｃデュエルセンター内のカフェ『スターライト・ブックス』）





夏武斗「へぇ～。此処ってこんな店まであるんだなぁ。」


天音「ええ。私もちょっとお茶したりする時に利用してます。」


夏武斗「なんつーか。ちょっと落ち着くなこういう雰囲気って。…あんま入った事ねえからちょっとむず痒くはあるけど。」


天音「あはは、ちょっと都会的ですよね。何度か入れば慣れてきますよ。」


夏武斗「はは！そっか。…おぉ！この『ふらぺちいの』っての美味いなぁ！こんなの初めて飲んだぜ！」


天音「暑い日には特に良いですねぇ……おや？」

dPhoneを取り出す天音。


天音「メールですか。この時間帯は珍しいですね。」


天音「あ、伊世さんから………えっ？」


夏武斗「どうかしたか？天姉？」


天音「ええ…あの、なんだか詳しくは分からないんですけど…。」


夏武斗「………？」





天音「たった今、受付期限ギリギリで仁君が大会の参加受付をしていったそうです…。」





夏武斗「えぇ！仁が！！？」


天音「さっき会った時はあんな様子だったのに……一体どうしたんですかね？」


夏武斗「なんでもいいさ！そっかぁ…仁も大会に…。もしかしたら大会で闘えるかもしれないな！！」


天音「ふふ、そうですね！」





夏武斗「よっしゃあ！燃えてきたぜ！！」





終













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（次回予告）

夏武斗「かぁ～！アストベリー杯も遂に明日だぜ！」


天音「いよいよ明日なんですね…なんだか今日眠れるかちょっと心配です。」


夏武斗「仁も大会出るっていうし、気合い入れなおさなきゃな！」


仁「…ロバート、お前は。」


夏武斗「次回！『激励の決戦前夜』」


夏武斗「いよっしゃあ！！ますます燃えてきたぜええ！！！」


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・２３話はデュエル描写なしの予定です。
◇スターライト・ブックス……Ｍ.Ｃ.Ｃデュエルセンター内で営業しているカフェ。大規模なチェーン店であり都会なら街の色んなところで見る事ができる。飲み物のオプションが豊富で幅広いカスタマイズが可能だが、注文が難しく初心者にはダメージステップの流れに匹敵する難易度ともっぱらの噂。勿論某カフェとは関係ない。