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デッキランキング
57Turn 審判を下す司直の竜 作:ジェム貯めナイト
洛皇の中央駅に集まった遊陽達一行は、イーサ教会が手配したリムジンに乗り込
み、歴史ある民家が立ち並ぶ街並みを窓から眺めつつ、目的地である常盤家を目指していた。
「こうして直接会うのは終業式以来だな! 遊陽と遊無ちゃんは海外に行ってた
んだって?」
リムジンに備えつけられたソファに座り談笑する中、カズが何気ない一言を呟くと、彼の目の前のソファに座る遊陽と遊無はたちまち表情を曇らせる。
「……そうだな」
「一斗君――僕達が戦ったあの化け物を覚えているね?」
やがて日吾が沈黙を破り発した一言で、カズと留音は2人が海外に向かった目的――その本意についてなんとなく察する。
「……ああ、忘れてねえぜ」
「人ならざる怪物に、私達の学び舎は破壊されて、多くの生徒も傷付いた……」
遊無が宿す遊明の力を狙い、学園を襲撃した秘号(エンクレーブ)――イナゴ頭
をした風の秘号パズズと、イソギンチャクのような触手を頭から生やした水の秘号
トモカヅキの姿を2人は改めて思い浮かべた。
「あの出来事に触れるってのは、また、誰かが傷付いたのか……?」
カズからの問いに、遊陽は遊無とともにイーサ教会の本拠地マグナ ヌメンへと訪
れ、そこからカードの精霊達が暮らす精霊世界へと向かった旅での出来事を振り返
る。
「……率直に言うと、俺達は再び奴らと戦い――負けた」
遊陽が精霊世界での敗北を認めると、カズと留音は一瞬動揺を顔に浮かべるが、
平常心を維持して遊無を見た。
「学園を襲った秘号――世界を破壊し造り変えようとする者達に、世界を滅亡さ
せるほどの力が渡ってしまいました。あの者達を率いるユーメイに力及ばなかった
私の責任でもあります」
遊無は秘号を率いて精霊世界へと侵攻してきた全ての元凶――ユーメイに、自ら
が宿す精霊遊明から託された強大な精霊の力を奪われたと告げる。
「……しかしそれでも、私達は必ず秘号の野望を打ち砕いてみせます! それが
本来の私の使命であり、世界を守る方法なのだから……!」
だが恐れることなく、遊無は再び秘号と戦い遊明の力を取り戻す意思表示をカズ
と留音に示した。
「遊無さん、めっちゃえらいわあ」
「私達については以上です。カズさんと留音さんこそ、この夏休みの間デュエル
の修行をしていたとお聞きしましたが……」
「ええ。何とか最後の試練を達成して、師匠達に認められたのよ」
「それ聞きたいな! 日吾の家に着くまでさ、修行の様子を聞かせてくれよ」
遊陽の意見に日吾と遊無、一嘉も頷くと、留音は横に座るカズと顔を合わせ頷き
、ともに師事したイーサ教会ヒノモト支部の2人との修行の日々を振り返った。
「分かったわ。最後の試練はね、一斗の家に集合して師匠をデュエルで打ち負か
したのだけど――」
早速留音はカズとともに、彼の家に集合したところから、自分達が師匠に一人前
だと認められたデュエルについて語り始めたのであった。
その日留音は、イーサ教会ヒノモト支部の職員にして、支部に勤めるメイド達
を取りまとめるメイド長――モイラとともに、カズの家へと訪れていた。
「アルベルトさん、一斗、おはようございます」
留音とモイラは門扉を通ると玄関には向かわず、農具が片付けられ広くスペースを取られた裏庭へ訪れると、カズとともに2人の到着を待っていた支部に雇われた顧問弁護士――アルベルトと対面した。
「――到着したか。では2人とも、早速はじめよう」
『はい! よろしくお願いします……!』
アルベルトがカズを指差し指名すると、留音は後ろに下がり、モイラとともにカ
ズが秘号と戦える力を身に付けたかを見極めるための最終試練を観戦する。
「一斗に留音、君達はこれまで我々が課した特訓メニューを真剣にこなしてきた
。その成果を我々に勝利し証明してみせよ……!」
イーサ教会のヒノモト支部に所属し、時にはサバス達と秘号に立ち向かったこと
もある黒スーツを着こなす弁護士――アルベルトは、これまでの修行の成果を発揮
しろとばかりに、D・フェースを展開させカズと向き合った。
「一斗様と留音様は、それぞれ師である私(わたくし)とアルベルトに勝利すれ
ば、この度の特訓は修習達成となります」
「了解だ! 師匠! 今日こそは勝ってみせますよ……!」
デュエル前の挨拶を済ませ、カズもD・フェースを展開させたことで、修行の集
大成となる師匠のアルベルトとのデュエルが幕を開けた。
『デュエル――』
カズLP4000。 アルベルトLP4000。
Turn1 アルベルト手札5
「私から始める。フィールド魔法《再審法廷 レビューコート》を発動する!」
アルベルトが発動させたフィールド魔法によって、辺りは白亜紀のような風景に
法廷が佇む景観へと様変わりする。
再審法廷 レビューコート フィールド魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから恐竜族デュアルモンス
ター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、500LPを払って発動できる。このターン自分は通常
召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにデュアルモンスター1体を召喚で
きる。
「レビューコートの発動時、デッキから恐竜族“デュアルモンスター”1体を手
札に加える。私は更に、手札に加えた《ジュラティス・ガベミルムス》を召喚し、
LPを500払いレビューコートの効果発動! ガベミルムスを再び召喚する!」
一度通常召喚し、更に召喚権を行使することで、デュアルモンスターは秘めた力
を開放する。
そして再度召喚された頭頂部が槌のような形状をした小型恐竜は、頭を下げて地
面を打ち鳴らすことで、仲間の“司直の竜”へと招集をかけた。
ジュラティス・ガベミルムス
デュアル、効果モンスター
/光/レベル1/恐竜/攻撃力400。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札から恐竜族デュアルモンスター1体を特殊召喚する。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
アルベルトLP4000→3500。
「さっそく“再度召喚”か……!」
「ガベミルムスのデュアル効果によって、私は手札の恐竜族デュアルモンスター
1体を特殊召喚する! 現れよ――《ジュラティス・コートリケラ》……!」
アルベルトが手札1枚を掲げ液晶盤に置くことで、顔周りの皮膚を法壇の形状に
硬化させた3本角の草食恐竜が実体化し、力強く大地を踏みしめて接近してきた。
ジュラティス・コートリケラ
デュアル、効果モンスター
/光/レベル6/恐竜/攻撃力1700。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドの攻撃表示モンスタ
ー1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示にする。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
コートリケラ守備力2400。
「その後デュアルモンスター1体の召喚を行う。私はコートリケラを再度召喚し
、効果発動! ガベミルムスを守備表示に変更し、手札から《ジュラティス・プラ
コードゥス》を召喚する」
角竜を先頭に、頭頂部が槌の小型恐竜が控えに回り守勢を取ると、法典を小脇に
抱えた海生爬虫類が後ろ足でバタ足しながら、宙を泳いで現れた。
ジュラティス・プラコードゥス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル4/恐竜/攻撃力1800。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの魔法、罠カード1枚を破壊する。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
ガベミルムス攻撃力400→守備力200。
「カード2枚を伏せ、私はターン終了だ」
「アルベルトさんは、一気に3体のデュアルモンスターを呼び出したわね……」
「ああ。……だが数的不利なんざ、これまで何度も味わってきた。その打開策も
な……!」
カズは自らのターンを開始すると、これまでアルベルトとデュエルし、負ける度
に練り上げてきた戦略を披露するべく、彼が構築した盤面を崩そうと動き始めた。
アルベルト手札0
フィールド:ガベミルムス(守備力200) プラコードゥス(攻撃力1800)
コートリケラ(守備力2400)
魔法・罠:伏せ2
フィールドゾーン:レビューコート
Turn2 カズ手札6
「俺のターン! 手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)レーテー》を破壊するこ
とで、魔法カード《複翅キ離陸(ドラゴニック・テイクオフ)》を発動だ! デッ
キの上から5枚めくり、“複翅キ”1体を手札に加えるぜ!」
複翅キ離陸(ドラゴニック・テイクオフ)
(1):自分の手札・フィールドの水属性・昆虫族モンスター1体を破壊する。
その後デッキの上からカードを5枚めくり、その中から「複翅キ」モンスター1
体を手札に加える。
「更に俺は、効果で破壊されたレーテーの効果発動! 手札に加えたマッキアカ
ネを捨てて、1枚ドローするぜ!」
レーテー
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、手札を1枚墓地に捨てて発動
できる。デッキからカードを1枚ドローする。
「折角手札に加えたのに……」
めくったカードから選び、手札に加えたカードを即座に墓地へと捨てたカズに、
留音は疑問を呈した。
「いいや、目論み通りに決まってんだろ? 続けて永続魔法《複翅キ格納庫(ド
ラゴニック・ハンガー)》を発動! 更に《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)ステュク
ス》を召喚……!」
そしてカズの場には水飛沫があがるとともに、6本の足と大顎を小刻みに震わせ
るヤゴが庭の地中から飛び出してきた。
ステュクス攻撃力1200。
「さあ、飛び立つ時だ! ステュクスを対象に、魔法カード《複翅キ並列(ドラ
ゴニック・アブレスト)》! 墓地から“複翅キ”を蘇らせ、ステュクスを同じ機
体へと羽化させる! 飛び立て! 《複翅キ(ドラゴニック)マッキアカネ》……!」
満を持して発動した魔法カードによって、トンボを模した赤く塗装された複葉機
が飛来してくるとともに、場のヤゴが急速に羽化して飛び立ち、2機で隊列を組ん
で飛行する。
複翅キ並列(ドラゴニック・アブレスト) 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から「複翅キ」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で対象としたモンスターはエンドフェイズまで、特殊召喚したそのモン
スターと同名カードとして扱う。
マッキアカネ攻撃力2100。ステュクス(カード名)→マッキアカネ
「一斗の場に、2機の同名モンスターが揃った――」
「更にだ! 発動している複翅キ格納庫の効果によって、“複翅キ”が場に発進
する際、デッキから選んだ装備魔法《複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブレム)》
を換装させ飛び立たせるのさ……!」
カズがデッキを触り、抜きだした1枚の装備魔法を読み込ませるとともに、飛行
する赤トンボを模した複葉機の機首に、キルスコアを現すマーキングが描かれてい
く。
複翅キ格納庫(ドラゴニック・ハンガー)
(2):「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
デッキから「複翅キ」のカード名が記された装備魔法1枚を選び、手札に加える
か、自分フィールドの「複翅キ」モンスター1体に装備する。
複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブレム) 装備魔法
「複翅キ」モンスターにのみ装備可能。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):装備モンスターの攻撃力は、元々のレベル×100アップする。
(2):このカードが墓地に存在する状態で「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召
喚された場合に発動できる。このカードをそのモンスターに装備する。
マッキアカネ(レベル5)攻撃力2100→2600。
「こいつを装備したマッキアカネの攻撃力は、そのレベル×100アップする!
バトルだ……!」
カズはバトルフェイズへと移行し、攻撃宣言とともに2機のトンボを模した複葉
機が急降下すると、羽化したての方の機体が粒子へと変わり、隊長機に力を与える
。
「マッキアカネの攻撃宣言時に、水属性で昆虫族のステュクスを破壊して効果発
動だ! このターンマッキアカネは師匠の場のモンスター全てに攻撃できる……!
」
マッキアカネ
(1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。自分の手札・フィールドの水属性
・昆虫族モンスター1体を破壊する。破壊した場合このターンこのカードは以下
の効果を得る。
●このカードは相手フィールドのモンスター全てに攻撃できる。
「このターンでアルベルトさんのモンスターを掃討するつもりね……!」
「させん! 再度召喚した恐竜族デュアルモンスターが存在することで、マッキ
アカネを対象に罠カード《ダイナディテンション》発動! 除外ゾーンへと一時拘
禁させてもらおう……!」
司直の竜達に弾丸の雨が降り注ぐ中、アルベルトが発動させた罠により、トンボ
の複葉機は立方体状の檻に囚われた。
そして閉じ込めた檻は小さな点になるまで収縮し、消滅するとともに異次元へと
一時拘留された。
ダイナディテンション 通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
。
(1):自分フィールドにもう1度召喚された状態の恐竜族デュアルモンスターが
存在する場合、相手モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。その後デュアルモンスター1体
を召喚できる。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、デュアルモンスターの召喚に成功し
た場合に発動できる。このカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「場から除外された……!?」
「更に追加効果で、プラコードゥスを再度召喚。プラコードゥスのデュアル効果
発動! 発動している複翅キ格納庫を破壊する!」
海生爬虫類が脇に抱えた法典のページを開くと、法典から裁きを下す雷が放たれ
、カズが発動している永続魔法カードを焼き尽くした。
プラコードゥス
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの魔法、罠カード1枚を破壊する。その後デュアルモンスター1
体を召喚できる。
「……ただじゃ終わらねえ。効果破壊されたステュクスの効果! 墓地のレーテーを手札に回収し、カード1枚を伏せてターン終了だ」
ステュクス
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、墓地の昆虫族モンスター1体
を対象に発動できる。そのモンスターを手札に加える。
「一斗様の攻撃は防がれ、アルベルトの場には3体の“ジュラティス”が健在―
―」
アルベルトの場に揃った頭頂部に槌を付けた小型恐竜に、法典を持つ海生爬虫類、顔周りの皮膚を法壇のように広げた角竜を順に眺め、モイラは呟いた。
「ターンが終わるとともに、拘留期間を終えたマッキアカネは一斗の場へと戻る
。そして私のターンだ」
カズ手札2
フィールド:マッキアカネ(攻撃力2100)
魔法・罠:伏せ1
フィールド:ガベミルムス(守備力200) プラコードゥス(攻撃力1800)
コートリケラ(守備力2400)
魔法・罠:伏せ1
フィールドゾーン:レビューコート
Turn3 アルベルト手札1
「審議に備え、まずは再審費用を準備するとしよう。ガベミルムスをリリースし
、魔法カード《リトライアル・ペイメント》を発動。カードを1枚ドローし、再度
召喚したデュアルモンスターのため、さらに1枚――」
アルベルトが腕に力を込め、2枚目のカードを掛け声とともにドローすると、発
生した風圧がカズ達を吹き抜けた。
リトライアル・ペイメント 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのデュアルモンスター1体をリリースして発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。もう1度召喚された状態のデュアルモンスタ
ーをリリースした場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
『うっ……!?』
「――引き当てましたか」
モイラはアルベルトがドローしたカードを掲げ、D・フェースの液晶盤へと置く
ことで、2体の司直の竜が粒子となり消滅していく光景を目にし、いち早く察した
。
「私はコートリケラとプラコードゥスをリリース、正義は不変。罪を量り、権威
の剣で審判を下せ……! “アドバンス召喚”――現れよ! 《ジュラティス・ユ
ースティラノ》……!」
そしてアルベルトの場には、罪を量る天秤を片方の前足で掴み、太い尾の先が剣
となったTレックスが君臨した。
ジュラティス・ユースティラノ
デュアル・効果モンスター
光/レベル8/恐竜/攻撃力3000。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで自分の墓地のデュアルモンスターの数×
1000アップする。
「現れやがったか……!」
「――デュアルモンスターを召喚したため、墓地のダイナディテンションを私の
場に再セットする」
ダイナディテンション
(2):このカードが墓地に存在する状態で、デュアルモンスターの召喚に成功し
た場合に発動できる。このカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「更に500LPを払い、フィールド魔法レビューコートの効果発動! 太古の
獰猛なる力解き放ち、正義の名の元に権威を示せ……!」
再度召喚することにより、正義を司るTレックスはその真の力を解き放ち、尾の
剣を輝かせながら大きく口を開けて咆哮する。
アルベルトLP3500→3000。
「デュアル効果発動! このターン攻撃力を墓地のデュアルモンスター1体に付
き、1000上昇させる……! タイラント・デモンストレイト……!」
墓地 (ガベミルムス コートリケラ プラコードゥス)
ユースティラノ攻撃力3000→6000。
「攻撃力6000……!?」
「更にデュアルモンスターの召喚に成功したため、罠カード《ダイナアテンド》
を発動だ! 召喚したユースティラノのレベル以下となるよう、デッキよりレベル
3の《ジュラティス・バランサウロフス》と、レベル5の《ジュラティス・アルバ
ッジザウルス》が傍聴に訪れる……!」
デュエルによるアルベルトの勝訴を見届けようと、彼が2体のモンスターカード
を液晶盤へと置くことで、トサカの両端に皿を吊り下げた草食恐竜が現れる。
そしてもう一体――ひまわりと天秤が描かれた丸いバッジが宙に浮かぶとともに
、二足歩行の獣脚肉食恐竜が実体化し、胸部へとバッジが着けられた。
ダイナアテンド 通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デュアルモンスターが召喚に成功した場合に発動できる。
そのモンスターのレベル以下となるよう、デッキからレベル6以下の恐竜族デュ
アルモンスターを2体まで特殊召喚する(同名モンスターは1体まで)。
ジュラティス・バランサウロフス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル3/恐竜/攻撃力1400。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の墓地の恐竜族デュアルモンスター1体を特殊召喚する。その後デュアルモ
ンスター1体を召喚できる。
ジュラティス・アルバッジザウルス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル5/恐竜攻撃力2000。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードがフィールドに存在する限り、自分のデュアルモンスターが相手モ
ンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
「やべえな。続々と恐竜達が集まってきやがった」
「そしてこれが、最後の証拠提出だ。魔法カード《恐進撃》によって、バランサ
ウロフスを再度召喚する!」
恐進撃 通常魔法
(1):恐竜族デュアルモンスター1体の召喚を行う。その後、自分フィールドに
もう1度召喚された状態のデュアルモンスターが存在する場合、そのモンスター
の攻撃力を500アップする。
バランサウロフス攻撃力1400→1900。
「そして再度召喚したデュアルモンスターがいるため、攻撃力を500アップ!
続けてバランサウロフスのデュアル効果を発動! 墓地から恐竜族デュアルモ
ンスターのプラコードゥスを蘇生し、アルバッジザウルスを再度召喚する!」
アルベルトの墓地から先程リリースされた水生爬虫類が蘇り、計4体の司直の竜
が攻撃体勢に移行しようとする。
「でも、アルベルトさんのユースティラノの攻撃力は6000――攻撃力210
0のマッキアカネを攻撃しても、一斗のLPは100残るわ」
「否、その供述には過ちありだ! 再度召喚したアルバッジザウルスのデュアル
効果により、私のデュアルモンスターがモンスターとの戦闘で与えるダメージは倍
となる……!」
カズのLPを削り切れないという留音の反論に、異を唱えたアルベルトはその根
拠を述べるとともに、バトル開始を宣言してこの法廷論争(デュエル)に終止符を
打とうとする。
「くっ……俺は手札の水生昆虫――レーテーを破壊することで、罠カード《複翅
キ補給(ドラゴニック・リフューアリング)》を発動だ」
複翅キ補給(ドラゴニック・リフューアリング)
(1):自分の手札・フィールドの水属性・昆虫族モンスター1体を破壊し、デッ
キからカードを2枚ドローする。
「カードを2枚をドロー! ……くっ――」
「どうやら、目当てのカードは引けなかったようだ」
伏せカードにより手札交換を行ったカズだが、引いたカードを見てどちらもこの
状況では使えないと分かり、苦々し気な表情をする。
そしてアルベルトの指示により、正義を司るTレックスは再び咆哮を上げると、
姿勢を低くして剣となった尾を高く持ち上げた。
「まだだ! 破壊されたレーテーの効果で手札のメンテーを捨て、更に1枚ドロ
ー!」
「この追及で此度の争いに判決が下ることとなる。ユースティラノでマッキアカ
ネを攻撃――リ・クエイクデクラレーション……!」
そして尾の先から放たれた光線が飛行する複葉機を撃破し、なおも止まらずにカ
ードをドローしようとするカズへと一直線に向かっていく。
『一斗……!?』
やがてカズへ到達すると、激しい爆発が巻き起こった。
「……やはりまだ、秘号(エンクレーブ)と戦うには――むっ!?」
舞い上がった土煙が晴れると、カズを守るかのように立ち塞がったヤゴが消滅し
ていく光景に、アルベルトは微かに動揺し、留音も歓喜の声を上げた。
「やった……!」
「――今ので引き当てたのさ! 手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)ドロセア
》を捨てて、俺が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にした!」
ドロセア
(1):相手モンスターの攻撃で自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時にこ
のカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分へのダメージを
0にする。
「――フッ、そうでなくてはな! 私は更にプラコードゥス、バランサウロフス
、アルバッジザウルスで一斗に攻撃だ……!」
この攻撃は防げやしない――。と、アルベルトは残る3体の司直の竜でカズに直
接攻撃を仕掛ける。
だが更なるヤゴがカズの墓地から現れ、海生爬虫類の攻撃から身代わりとなるこ
とで、彼のLPが尽きるのを阻止した。
プラコードゥス→メンテー バランサウロフス→カズ LP4000→2100。 アルバッジザウルス→カズ LP2100→100。
「さっき手札から捨てた《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)メンテー》は、相手の直
接攻撃時に墓地から蘇生できる! おかげで何とか生き延びたぜ」
メンテー
(1):このカードが墓地に存在する場合、相手モンスターの直接攻撃宣言時に発
動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「見事だ……私はこれでターン終了。同時にユースティラノの攻撃力は元に戻る
」
ユースティラノ攻撃力6000→3000。
「……一斗の場にカードは無く、手札は2枚――」
留音が改めてカズの状況を口に出して確認すると、カズは手札のカード2枚に視
線を落としつつ、再び顔を上げ留音を見つめた。
「ああ。対して師匠の場には攻撃力3000のユースティラノを筆頭に、計4体のジュラティスがいる。状況は圧倒的不利に違いねえ――」
そう言いつつも、不敵に笑うカズを留音は訝しむ。
「知ってるか? 水面から高く――より高く登ったヤゴほど、そこから羽化し飛
び立った時には美しい景色が見えるってもんだ」
そしてカズはデッキに手をかけ、置いた指に力を込めて勢いよくカードを引き抜
こうとする。
「だから俺は高みを目指し、飛び続ける! 飛び続ける限り墜ちることはねえ!
あのカードさえ来れば――俺の……ターン……!」
足を開いてどっしり構え、カズがカードを引き抜くと、先程よりも強い風圧が発
生し、留音やアルベルトは腕で顔を覆った。
アルベルト手札0
フィールド:プラコードゥス(攻撃力1800) バランサウロフス(攻撃力19
00) アルバッジザウルス(攻撃力2000) ユースティラノ(攻撃力3000
)
魔法・罠:伏せ1(ダイナディテンション)
フィールドゾーン:レビューコート
フィールド:
魔法・罠:
Turn4 カズ手札3
「――まだいける。俺は手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)カスタリア》と《
複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)クレウーサ》を見せ、魔法カード《複翅キ組立(ドラ
ゴニック・アセンブリ)》を発動だ!」
複翅キ組立(ドラゴニック・アセンブリ)
(1):自分の手札から水属性・昆虫族モンスターを任意の数だけ相手に見せて発
動できる。見せたモンスターを破壊し、自分は破壊した枚数だけカードをドロー
する。
「見せた2体を破壊し、2枚ドロー! ――来た! 俺は破壊されたクレウーサ
の効果発動! 轟け羽音! そう――これは騒然たる悪魔の雄叫びだ……!」
カズが引き当てたカードを含む3枚の手札全てを公開し、手札交換を行うととも
に、効果を発動し場に現れたヤゴが羽化していく。
クレウーサ
(2):このカードがカード効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「複翅キ」モンスター1体を特殊召喚する。
「一斗様……お見事です」
モイラも感心する中、黒をベースに青のラインと斑点模様が入ったトンボを模し
たジェット複葉機が飛び立つと、エンジンから発する空気の摩擦による騒音ととも
に、場へと接近してきた。
「手札から特殊召喚だ! 現れろ! 《複翅キ(ドラゴニック)ベルフェゴルリ
・スター》……!」
複翅キ(ドラゴニック)ベルフェゴルリ・スター
効果モンスター
/風/レベル8/昆虫攻撃力2700。
(1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。手札・フィールドの水属性・昆虫
族モンスター2体を破壊する。破壊した場合このターンこのカードは以下の効果
を得る。
●このカードが相手モンスターと戦闘するダメージステップ開始時に発動できる
。相手フィールドのレベル7以下のモンスターを破壊し、ターン終了時までこの
カードの攻撃力を破壊したモンスターの数×500アップする。
「いままでの一斗とは違う――荒々しい悪魔みたいな“複翅キ”……!」
「そして“複翅キ”が現れたため、墓地の複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブ
レム)をベルフェゴルリ・スターに装備するぜ!」
複翅キ勲章
(1):装備モンスターの攻撃力は、元々のレベル×100アップする。
(2):このカードが墓地に存在し、「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召喚され
た場合に発動できる。その自分のモンスターにこのカードを装備する。
ベルフェゴルリ・スター(レベル8)攻撃力2700→3500。
「だが、忘れてはおるまいな? 私はベルフェゴルリ・スターを対象に、再び《
ダイナディテンション》を発動する……!」
アルベルトが再セットした罠カードを発動したことで、トンボを模したジェット
複葉機を拘禁しようと、宙に立方体状の檻が展開され、徐々にその範囲を狭めてい
く。
「これを通せば一斗様に勝機はありません……!」
「それはどうかな? 俺の場に最上級“複翅キ”がいるため、手札からカウンタ
ー罠発動! 《複翅キ妨害波(ドラゴニック・ジャミングウェーブ)》……!」
だがジェット複葉機を取り囲もうとする檻は、電子戦にもつれ込まされると呆気
なく空中で分解され、カズとアルベルトの周囲に轟音とともに落下した。
複翅キ妨害波
自分フィールドにレベル7以上の「複翅キ」モンスターが存在する場合、このカ
ードの発動は手札からもできる。
(1):フィールドのカード1枚のみを対象とするモンスターの効果・魔法・罠カ
ードが発動した場合に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
「手札から罠か――」
「これで師匠の妨害は無効にし破壊! そして効果破壊されたカスタリアの効果発動。デッキの上5枚の中から水生昆虫を2体まで手札に――」
しかしカズはデッキトップ5枚を引き、その全てを確認するとともに、落胆した
様子を隠せないままその中の1枚だけを手札に加えた。
カスタリア
(2):このカードがカード効果で破壊された場合に発動できる。
自分のデッキの上からカードを5枚めくり、その中から水属性・昆虫族モンスタ
ーを2体まで手札に加える。
めくったカード:ウォッカー・ズィーベン ソルティフィッシュ ハルピンナ
湛水誘引 アプルーティング・キャプチャー
「どうやら目論みは外れたようだ。最上級“複翅キ”が効果を発動するためには
、水属性・昆虫族が2体必要――」
「……確かに俺が加えたのはハルピンナだけ――だが、まだ手は残されている!
墓地のカスタリアを除外し、手札のハルピンナと墓地の水生昆虫4体をデッキに
戻す!」
カスタリア
(1):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の手札・墓地の水
属性・昆虫族モンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻す。その後、自分は1枚ドローする。
この効果で手札から戻した場合、ドローする枚数は2枚になる。
デッキに戻す 墓地:ステュクス レーテー ドロセア クレウーサ
手札:ハルピンナ
「これが正真正銘……最後のチャンスでございますね」
「この効果で手札から戻した場合、2枚ドローできる! 来い……!」
カズは目を閉じ、指先に意識を集中させると、無我を維持したままデッキの上か
ら2枚のカードを引ききった。
「お願い……!」
「――バトルだ! 俺は攻撃宣言時にベルフェゴルリ・スターの効果発動! 手
札のサルマキスとアレトゥーサを破壊し、師匠の場にいるレベル7以下のモンスタ
ー全てを破壊する……! 」
カズが見事引き当てた2体を墓地へ送るとともに、高速で飛行するトンボを模し
たジェット複葉機は司直の竜達の真上を一瞬で通過する。
やがて発生した地響きの如き轟音を伴った衝撃波が遅れて到達し、3体の恐竜達
を吹き飛ばして消滅させた。
サルマキス
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、自分フィールドの昆虫族モン
スター1体を対象に発動できる。ターン終了時までそのモンスターの攻撃力を1
000アップする。
プラコードゥス、バランサウロフス、アルバッジザウルスは破壊。
ベルフェゴルリ・スター攻撃力3500→5000→6000。
「サタニック・ロアー! そして破壊したモンスター1体に付き、このターン攻
撃力を500アップ! 更に破壊されたサルマキスの効果で、このターンベルフェ
ゴルリ・スターの攻撃力を1000アップさせ、ジャストキルに届いたぜ……!」
2体の攻撃力差が3000となったことで、丁度LPを削り切れることに気付い
たアルベルトは、勝ち誇るカズを目にして感嘆を漏らした。
「見事だ……一斗」
「行け! ベルフェゴルリ・スターでユースティラノを攻撃――ディアボリック
・ディザスター!」
そして旋回し戻って来たジェット複葉機が機体下部のタンクを開閉し、散布した
霧状の毒が降り注ぐと、Tレックスに触れた途端瞬く間にその全身を溶かし尽くし
たのであった。
アルベルトLP3000→0。
「――ってのが、俺が師匠から逆転判決をもぎ取った流れさ」
日吾の家へと向かうリムジンの中で、留音と交互に試練を乗り越えた時のデュエ
ルを語るカズは、長テーブルの上に広げたカードから勝利の決め手となった複翅キ
を手に取り、遊陽達に見せびらかしていた。
「そんな経緯だったのか。アルベルトさんに勝つなんて凄いじゃないか!」
「ああ。だが日吾――驚くのは留音が修行を達成した話を聞いてからでもいいん
じゃねえか……?」
広げたカードをしまうカズは、話を聞いてほしそうにウズウズしながらデッキを
取り出し、最後の試練を再現しようとする留音の肩をポンポンと叩いて注目を集め
させる。
「そうだったな。次は塰里のデュエル、聞かせてくれないか?」
「――勿論! 一斗が勝った後、私もモイラさんとのデュエルを始めたのだけど
……」
再現のためカードを並び終えた留音は、待ってましたと言わんばかりに、遊陽達
へと自身が乗り越えた師匠――モイラとのデュエルについて語り始めたのだった。
「俺、カズと師匠が送る――」
『ビナリウス回顧録!』
アルベルト「夏休みのわずかな期間で、私に勝利するまで成長するとは……特訓に
費やした努力が実を結んだのだな。おめでとう」
カズ「師匠――ここまで強くなれたのもあなたのおかげです! これなら秘号(エ
ンクレーブ)とかいう悪い奴らにも対抗できるはずだ……!」
アルベルト「ルリボシヤンマの名を持つ一斗の新たな“複翅キ”――ベルフェゴル
リ・スターも、見事使いこなしていたな。レベル7以下の相手モンスターを破壊し
自らの力に変える効果は、下級モンスターを並べる相手に対して強力な戦力となる
だろう」
カズ「師匠が使う恐竜族デュアルモンスターの“ジュラティス”だって、召喚の連
鎖で法の裁きを下す恐竜たちを並べ、その圧倒的なパワーで正義を執行する――顧
問弁護士の師匠が使うにふさわしい良いテーマだぜ」
アルベルト「さて……次回は、一斗がその実力を証明したのもつかの間、留音とモ
イラのデュエルが始まる。君達の師として、彼女が修行の成果を発揮できることを
願うばかりだ」
『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -連携する爬虫女(レプトメイド)
-』
カズ「師匠がヒノモト支部の顧問弁護士……モイラさんは支部で働くメイドさんを
代表するメイド長――となれば、使うデッキは……? 留音! 今のお前ならモイ
ラさんを超えられるって信じてるぜ……!」
み、歴史ある民家が立ち並ぶ街並みを窓から眺めつつ、目的地である常盤家を目指していた。
「こうして直接会うのは終業式以来だな! 遊陽と遊無ちゃんは海外に行ってた
んだって?」
リムジンに備えつけられたソファに座り談笑する中、カズが何気ない一言を呟くと、彼の目の前のソファに座る遊陽と遊無はたちまち表情を曇らせる。
「……そうだな」
「一斗君――僕達が戦ったあの化け物を覚えているね?」
やがて日吾が沈黙を破り発した一言で、カズと留音は2人が海外に向かった目的――その本意についてなんとなく察する。
「……ああ、忘れてねえぜ」
「人ならざる怪物に、私達の学び舎は破壊されて、多くの生徒も傷付いた……」
遊無が宿す遊明の力を狙い、学園を襲撃した秘号(エンクレーブ)――イナゴ頭
をした風の秘号パズズと、イソギンチャクのような触手を頭から生やした水の秘号
トモカヅキの姿を2人は改めて思い浮かべた。
「あの出来事に触れるってのは、また、誰かが傷付いたのか……?」
カズからの問いに、遊陽は遊無とともにイーサ教会の本拠地マグナ ヌメンへと訪
れ、そこからカードの精霊達が暮らす精霊世界へと向かった旅での出来事を振り返
る。
「……率直に言うと、俺達は再び奴らと戦い――負けた」
遊陽が精霊世界での敗北を認めると、カズと留音は一瞬動揺を顔に浮かべるが、
平常心を維持して遊無を見た。
「学園を襲った秘号――世界を破壊し造り変えようとする者達に、世界を滅亡さ
せるほどの力が渡ってしまいました。あの者達を率いるユーメイに力及ばなかった
私の責任でもあります」
遊無は秘号を率いて精霊世界へと侵攻してきた全ての元凶――ユーメイに、自ら
が宿す精霊遊明から託された強大な精霊の力を奪われたと告げる。
「……しかしそれでも、私達は必ず秘号の野望を打ち砕いてみせます! それが
本来の私の使命であり、世界を守る方法なのだから……!」
だが恐れることなく、遊無は再び秘号と戦い遊明の力を取り戻す意思表示をカズ
と留音に示した。
「遊無さん、めっちゃえらいわあ」
「私達については以上です。カズさんと留音さんこそ、この夏休みの間デュエル
の修行をしていたとお聞きしましたが……」
「ええ。何とか最後の試練を達成して、師匠達に認められたのよ」
「それ聞きたいな! 日吾の家に着くまでさ、修行の様子を聞かせてくれよ」
遊陽の意見に日吾と遊無、一嘉も頷くと、留音は横に座るカズと顔を合わせ頷き
、ともに師事したイーサ教会ヒノモト支部の2人との修行の日々を振り返った。
「分かったわ。最後の試練はね、一斗の家に集合して師匠をデュエルで打ち負か
したのだけど――」
早速留音はカズとともに、彼の家に集合したところから、自分達が師匠に一人前
だと認められたデュエルについて語り始めたのであった。
その日留音は、イーサ教会ヒノモト支部の職員にして、支部に勤めるメイド達
を取りまとめるメイド長――モイラとともに、カズの家へと訪れていた。
「アルベルトさん、一斗、おはようございます」
留音とモイラは門扉を通ると玄関には向かわず、農具が片付けられ広くスペースを取られた裏庭へ訪れると、カズとともに2人の到着を待っていた支部に雇われた顧問弁護士――アルベルトと対面した。
「――到着したか。では2人とも、早速はじめよう」
『はい! よろしくお願いします……!』
アルベルトがカズを指差し指名すると、留音は後ろに下がり、モイラとともにカ
ズが秘号と戦える力を身に付けたかを見極めるための最終試練を観戦する。
「一斗に留音、君達はこれまで我々が課した特訓メニューを真剣にこなしてきた
。その成果を我々に勝利し証明してみせよ……!」
イーサ教会のヒノモト支部に所属し、時にはサバス達と秘号に立ち向かったこと
もある黒スーツを着こなす弁護士――アルベルトは、これまでの修行の成果を発揮
しろとばかりに、D・フェースを展開させカズと向き合った。
「一斗様と留音様は、それぞれ師である私(わたくし)とアルベルトに勝利すれ
ば、この度の特訓は修習達成となります」
「了解だ! 師匠! 今日こそは勝ってみせますよ……!」
デュエル前の挨拶を済ませ、カズもD・フェースを展開させたことで、修行の集
大成となる師匠のアルベルトとのデュエルが幕を開けた。
『デュエル――』
カズLP4000。 アルベルトLP4000。
Turn1 アルベルト手札5
「私から始める。フィールド魔法《再審法廷 レビューコート》を発動する!」
アルベルトが発動させたフィールド魔法によって、辺りは白亜紀のような風景に
法廷が佇む景観へと様変わりする。
再審法廷 レビューコート フィールド魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから恐竜族デュアルモンス
ター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、500LPを払って発動できる。このターン自分は通常
召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにデュアルモンスター1体を召喚で
きる。
「レビューコートの発動時、デッキから恐竜族“デュアルモンスター”1体を手
札に加える。私は更に、手札に加えた《ジュラティス・ガベミルムス》を召喚し、
LPを500払いレビューコートの効果発動! ガベミルムスを再び召喚する!」
一度通常召喚し、更に召喚権を行使することで、デュアルモンスターは秘めた力
を開放する。
そして再度召喚された頭頂部が槌のような形状をした小型恐竜は、頭を下げて地
面を打ち鳴らすことで、仲間の“司直の竜”へと招集をかけた。
ジュラティス・ガベミルムス
デュアル、効果モンスター
/光/レベル1/恐竜/攻撃力400。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札から恐竜族デュアルモンスター1体を特殊召喚する。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
アルベルトLP4000→3500。
「さっそく“再度召喚”か……!」
「ガベミルムスのデュアル効果によって、私は手札の恐竜族デュアルモンスター
1体を特殊召喚する! 現れよ――《ジュラティス・コートリケラ》……!」
アルベルトが手札1枚を掲げ液晶盤に置くことで、顔周りの皮膚を法壇の形状に
硬化させた3本角の草食恐竜が実体化し、力強く大地を踏みしめて接近してきた。
ジュラティス・コートリケラ
デュアル、効果モンスター
/光/レベル6/恐竜/攻撃力1700。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、フィールドの攻撃表示モンスタ
ー1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示にする。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
コートリケラ守備力2400。
「その後デュアルモンスター1体の召喚を行う。私はコートリケラを再度召喚し
、効果発動! ガベミルムスを守備表示に変更し、手札から《ジュラティス・プラ
コードゥス》を召喚する」
角竜を先頭に、頭頂部が槌の小型恐竜が控えに回り守勢を取ると、法典を小脇に
抱えた海生爬虫類が後ろ足でバタ足しながら、宙を泳いで現れた。
ジュラティス・プラコードゥス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル4/恐竜/攻撃力1800。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの魔法、罠カード1枚を破壊する。
その後デュアルモンスター1体を召喚できる。
ガベミルムス攻撃力400→守備力200。
「カード2枚を伏せ、私はターン終了だ」
「アルベルトさんは、一気に3体のデュアルモンスターを呼び出したわね……」
「ああ。……だが数的不利なんざ、これまで何度も味わってきた。その打開策も
な……!」
カズは自らのターンを開始すると、これまでアルベルトとデュエルし、負ける度
に練り上げてきた戦略を披露するべく、彼が構築した盤面を崩そうと動き始めた。
アルベルト手札0
フィールド:ガベミルムス(守備力200) プラコードゥス(攻撃力1800)
コートリケラ(守備力2400)
魔法・罠:伏せ2
フィールドゾーン:レビューコート
Turn2 カズ手札6
「俺のターン! 手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)レーテー》を破壊するこ
とで、魔法カード《複翅キ離陸(ドラゴニック・テイクオフ)》を発動だ! デッ
キの上から5枚めくり、“複翅キ”1体を手札に加えるぜ!」
複翅キ離陸(ドラゴニック・テイクオフ)
(1):自分の手札・フィールドの水属性・昆虫族モンスター1体を破壊する。
その後デッキの上からカードを5枚めくり、その中から「複翅キ」モンスター1
体を手札に加える。
「更に俺は、効果で破壊されたレーテーの効果発動! 手札に加えたマッキアカ
ネを捨てて、1枚ドローするぜ!」
レーテー
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、手札を1枚墓地に捨てて発動
できる。デッキからカードを1枚ドローする。
「折角手札に加えたのに……」
めくったカードから選び、手札に加えたカードを即座に墓地へと捨てたカズに、
留音は疑問を呈した。
「いいや、目論み通りに決まってんだろ? 続けて永続魔法《複翅キ格納庫(ド
ラゴニック・ハンガー)》を発動! 更に《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)ステュク
ス》を召喚……!」
そしてカズの場には水飛沫があがるとともに、6本の足と大顎を小刻みに震わせ
るヤゴが庭の地中から飛び出してきた。
ステュクス攻撃力1200。
「さあ、飛び立つ時だ! ステュクスを対象に、魔法カード《複翅キ並列(ドラ
ゴニック・アブレスト)》! 墓地から“複翅キ”を蘇らせ、ステュクスを同じ機
体へと羽化させる! 飛び立て! 《複翅キ(ドラゴニック)マッキアカネ》……!」
満を持して発動した魔法カードによって、トンボを模した赤く塗装された複葉機
が飛来してくるとともに、場のヤゴが急速に羽化して飛び立ち、2機で隊列を組ん
で飛行する。
複翅キ並列(ドラゴニック・アブレスト) 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から「複翅キ」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で対象としたモンスターはエンドフェイズまで、特殊召喚したそのモン
スターと同名カードとして扱う。
マッキアカネ攻撃力2100。ステュクス(カード名)→マッキアカネ
「一斗の場に、2機の同名モンスターが揃った――」
「更にだ! 発動している複翅キ格納庫の効果によって、“複翅キ”が場に発進
する際、デッキから選んだ装備魔法《複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブレム)》
を換装させ飛び立たせるのさ……!」
カズがデッキを触り、抜きだした1枚の装備魔法を読み込ませるとともに、飛行
する赤トンボを模した複葉機の機首に、キルスコアを現すマーキングが描かれてい
く。
複翅キ格納庫(ドラゴニック・ハンガー)
(2):「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
デッキから「複翅キ」のカード名が記された装備魔法1枚を選び、手札に加える
か、自分フィールドの「複翅キ」モンスター1体に装備する。
複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブレム) 装備魔法
「複翅キ」モンスターにのみ装備可能。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):装備モンスターの攻撃力は、元々のレベル×100アップする。
(2):このカードが墓地に存在する状態で「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召
喚された場合に発動できる。このカードをそのモンスターに装備する。
マッキアカネ(レベル5)攻撃力2100→2600。
「こいつを装備したマッキアカネの攻撃力は、そのレベル×100アップする!
バトルだ……!」
カズはバトルフェイズへと移行し、攻撃宣言とともに2機のトンボを模した複葉
機が急降下すると、羽化したての方の機体が粒子へと変わり、隊長機に力を与える
。
「マッキアカネの攻撃宣言時に、水属性で昆虫族のステュクスを破壊して効果発
動だ! このターンマッキアカネは師匠の場のモンスター全てに攻撃できる……!
」
マッキアカネ
(1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。自分の手札・フィールドの水属性
・昆虫族モンスター1体を破壊する。破壊した場合このターンこのカードは以下
の効果を得る。
●このカードは相手フィールドのモンスター全てに攻撃できる。
「このターンでアルベルトさんのモンスターを掃討するつもりね……!」
「させん! 再度召喚した恐竜族デュアルモンスターが存在することで、マッキ
アカネを対象に罠カード《ダイナディテンション》発動! 除外ゾーンへと一時拘
禁させてもらおう……!」
司直の竜達に弾丸の雨が降り注ぐ中、アルベルトが発動させた罠により、トンボ
の複葉機は立方体状の檻に囚われた。
そして閉じ込めた檻は小さな点になるまで収縮し、消滅するとともに異次元へと
一時拘留された。
ダイナディテンション 通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
。
(1):自分フィールドにもう1度召喚された状態の恐竜族デュアルモンスターが
存在する場合、相手モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。その後デュアルモンスター1体
を召喚できる。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、デュアルモンスターの召喚に成功し
た場合に発動できる。このカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「場から除外された……!?」
「更に追加効果で、プラコードゥスを再度召喚。プラコードゥスのデュアル効果
発動! 発動している複翅キ格納庫を破壊する!」
海生爬虫類が脇に抱えた法典のページを開くと、法典から裁きを下す雷が放たれ
、カズが発動している永続魔法カードを焼き尽くした。
プラコードゥス
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの魔法、罠カード1枚を破壊する。その後デュアルモンスター1
体を召喚できる。
「……ただじゃ終わらねえ。効果破壊されたステュクスの効果! 墓地のレーテーを手札に回収し、カード1枚を伏せてターン終了だ」
ステュクス
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、墓地の昆虫族モンスター1体
を対象に発動できる。そのモンスターを手札に加える。
「一斗様の攻撃は防がれ、アルベルトの場には3体の“ジュラティス”が健在―
―」
アルベルトの場に揃った頭頂部に槌を付けた小型恐竜に、法典を持つ海生爬虫類、顔周りの皮膚を法壇のように広げた角竜を順に眺め、モイラは呟いた。
「ターンが終わるとともに、拘留期間を終えたマッキアカネは一斗の場へと戻る
。そして私のターンだ」
カズ手札2
フィールド:マッキアカネ(攻撃力2100)
魔法・罠:伏せ1
フィールド:ガベミルムス(守備力200) プラコードゥス(攻撃力1800)
コートリケラ(守備力2400)
魔法・罠:伏せ1
フィールドゾーン:レビューコート
Turn3 アルベルト手札1
「審議に備え、まずは再審費用を準備するとしよう。ガベミルムスをリリースし
、魔法カード《リトライアル・ペイメント》を発動。カードを1枚ドローし、再度
召喚したデュアルモンスターのため、さらに1枚――」
アルベルトが腕に力を込め、2枚目のカードを掛け声とともにドローすると、発
生した風圧がカズ達を吹き抜けた。
リトライアル・ペイメント 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのデュアルモンスター1体をリリースして発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。もう1度召喚された状態のデュアルモンスタ
ーをリリースした場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
『うっ……!?』
「――引き当てましたか」
モイラはアルベルトがドローしたカードを掲げ、D・フェースの液晶盤へと置く
ことで、2体の司直の竜が粒子となり消滅していく光景を目にし、いち早く察した
。
「私はコートリケラとプラコードゥスをリリース、正義は不変。罪を量り、権威
の剣で審判を下せ……! “アドバンス召喚”――現れよ! 《ジュラティス・ユ
ースティラノ》……!」
そしてアルベルトの場には、罪を量る天秤を片方の前足で掴み、太い尾の先が剣
となったTレックスが君臨した。
ジュラティス・ユースティラノ
デュアル・効果モンスター
光/レベル8/恐竜/攻撃力3000。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで自分の墓地のデュアルモンスターの数×
1000アップする。
「現れやがったか……!」
「――デュアルモンスターを召喚したため、墓地のダイナディテンションを私の
場に再セットする」
ダイナディテンション
(2):このカードが墓地に存在する状態で、デュアルモンスターの召喚に成功し
た場合に発動できる。このカードを自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「更に500LPを払い、フィールド魔法レビューコートの効果発動! 太古の
獰猛なる力解き放ち、正義の名の元に権威を示せ……!」
再度召喚することにより、正義を司るTレックスはその真の力を解き放ち、尾の
剣を輝かせながら大きく口を開けて咆哮する。
アルベルトLP3500→3000。
「デュアル効果発動! このターン攻撃力を墓地のデュアルモンスター1体に付
き、1000上昇させる……! タイラント・デモンストレイト……!」
墓地 (ガベミルムス コートリケラ プラコードゥス)
ユースティラノ攻撃力3000→6000。
「攻撃力6000……!?」
「更にデュアルモンスターの召喚に成功したため、罠カード《ダイナアテンド》
を発動だ! 召喚したユースティラノのレベル以下となるよう、デッキよりレベル
3の《ジュラティス・バランサウロフス》と、レベル5の《ジュラティス・アルバ
ッジザウルス》が傍聴に訪れる……!」
デュエルによるアルベルトの勝訴を見届けようと、彼が2体のモンスターカード
を液晶盤へと置くことで、トサカの両端に皿を吊り下げた草食恐竜が現れる。
そしてもう一体――ひまわりと天秤が描かれた丸いバッジが宙に浮かぶとともに
、二足歩行の獣脚肉食恐竜が実体化し、胸部へとバッジが着けられた。
ダイナアテンド 通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デュアルモンスターが召喚に成功した場合に発動できる。
そのモンスターのレベル以下となるよう、デッキからレベル6以下の恐竜族デュ
アルモンスターを2体まで特殊召喚する(同名モンスターは1体まで)。
ジュラティス・バランサウロフス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル3/恐竜/攻撃力1400。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の墓地の恐竜族デュアルモンスター1体を特殊召喚する。その後デュアルモ
ンスター1体を召喚できる。
ジュラティス・アルバッジザウルス
デュアル・効果モンスター
/光/レベル5/恐竜攻撃力2000。
(1):このカードはフィールド・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱
う。
(2):フィールドの通常モンスター扱いのこのカードを通常召喚としてもう1度
召喚できる。その場合このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る
。
●このカードがフィールドに存在する限り、自分のデュアルモンスターが相手モ
ンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
「やべえな。続々と恐竜達が集まってきやがった」
「そしてこれが、最後の証拠提出だ。魔法カード《恐進撃》によって、バランサ
ウロフスを再度召喚する!」
恐進撃 通常魔法
(1):恐竜族デュアルモンスター1体の召喚を行う。その後、自分フィールドに
もう1度召喚された状態のデュアルモンスターが存在する場合、そのモンスター
の攻撃力を500アップする。
バランサウロフス攻撃力1400→1900。
「そして再度召喚したデュアルモンスターがいるため、攻撃力を500アップ!
続けてバランサウロフスのデュアル効果を発動! 墓地から恐竜族デュアルモ
ンスターのプラコードゥスを蘇生し、アルバッジザウルスを再度召喚する!」
アルベルトの墓地から先程リリースされた水生爬虫類が蘇り、計4体の司直の竜
が攻撃体勢に移行しようとする。
「でも、アルベルトさんのユースティラノの攻撃力は6000――攻撃力210
0のマッキアカネを攻撃しても、一斗のLPは100残るわ」
「否、その供述には過ちありだ! 再度召喚したアルバッジザウルスのデュアル
効果により、私のデュアルモンスターがモンスターとの戦闘で与えるダメージは倍
となる……!」
カズのLPを削り切れないという留音の反論に、異を唱えたアルベルトはその根
拠を述べるとともに、バトル開始を宣言してこの法廷論争(デュエル)に終止符を
打とうとする。
「くっ……俺は手札の水生昆虫――レーテーを破壊することで、罠カード《複翅
キ補給(ドラゴニック・リフューアリング)》を発動だ」
複翅キ補給(ドラゴニック・リフューアリング)
(1):自分の手札・フィールドの水属性・昆虫族モンスター1体を破壊し、デッ
キからカードを2枚ドローする。
「カードを2枚をドロー! ……くっ――」
「どうやら、目当てのカードは引けなかったようだ」
伏せカードにより手札交換を行ったカズだが、引いたカードを見てどちらもこの
状況では使えないと分かり、苦々し気な表情をする。
そしてアルベルトの指示により、正義を司るTレックスは再び咆哮を上げると、
姿勢を低くして剣となった尾を高く持ち上げた。
「まだだ! 破壊されたレーテーの効果で手札のメンテーを捨て、更に1枚ドロ
ー!」
「この追及で此度の争いに判決が下ることとなる。ユースティラノでマッキアカ
ネを攻撃――リ・クエイクデクラレーション……!」
そして尾の先から放たれた光線が飛行する複葉機を撃破し、なおも止まらずにカ
ードをドローしようとするカズへと一直線に向かっていく。
『一斗……!?』
やがてカズへ到達すると、激しい爆発が巻き起こった。
「……やはりまだ、秘号(エンクレーブ)と戦うには――むっ!?」
舞い上がった土煙が晴れると、カズを守るかのように立ち塞がったヤゴが消滅し
ていく光景に、アルベルトは微かに動揺し、留音も歓喜の声を上げた。
「やった……!」
「――今ので引き当てたのさ! 手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)ドロセア
》を捨てて、俺が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にした!」
ドロセア
(1):相手モンスターの攻撃で自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時にこ
のカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分へのダメージを
0にする。
「――フッ、そうでなくてはな! 私は更にプラコードゥス、バランサウロフス
、アルバッジザウルスで一斗に攻撃だ……!」
この攻撃は防げやしない――。と、アルベルトは残る3体の司直の竜でカズに直
接攻撃を仕掛ける。
だが更なるヤゴがカズの墓地から現れ、海生爬虫類の攻撃から身代わりとなるこ
とで、彼のLPが尽きるのを阻止した。
プラコードゥス→メンテー バランサウロフス→カズ LP4000→2100。 アルバッジザウルス→カズ LP2100→100。
「さっき手札から捨てた《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)メンテー》は、相手の直
接攻撃時に墓地から蘇生できる! おかげで何とか生き延びたぜ」
メンテー
(1):このカードが墓地に存在する場合、相手モンスターの直接攻撃宣言時に発
動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
「見事だ……私はこれでターン終了。同時にユースティラノの攻撃力は元に戻る
」
ユースティラノ攻撃力6000→3000。
「……一斗の場にカードは無く、手札は2枚――」
留音が改めてカズの状況を口に出して確認すると、カズは手札のカード2枚に視
線を落としつつ、再び顔を上げ留音を見つめた。
「ああ。対して師匠の場には攻撃力3000のユースティラノを筆頭に、計4体のジュラティスがいる。状況は圧倒的不利に違いねえ――」
そう言いつつも、不敵に笑うカズを留音は訝しむ。
「知ってるか? 水面から高く――より高く登ったヤゴほど、そこから羽化し飛
び立った時には美しい景色が見えるってもんだ」
そしてカズはデッキに手をかけ、置いた指に力を込めて勢いよくカードを引き抜
こうとする。
「だから俺は高みを目指し、飛び続ける! 飛び続ける限り墜ちることはねえ!
あのカードさえ来れば――俺の……ターン……!」
足を開いてどっしり構え、カズがカードを引き抜くと、先程よりも強い風圧が発
生し、留音やアルベルトは腕で顔を覆った。
アルベルト手札0
フィールド:プラコードゥス(攻撃力1800) バランサウロフス(攻撃力19
00) アルバッジザウルス(攻撃力2000) ユースティラノ(攻撃力3000
)
魔法・罠:伏せ1(ダイナディテンション)
フィールドゾーン:レビューコート
フィールド:
魔法・罠:
Turn4 カズ手札3
「――まだいける。俺は手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)カスタリア》と《
複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)クレウーサ》を見せ、魔法カード《複翅キ組立(ドラ
ゴニック・アセンブリ)》を発動だ!」
複翅キ組立(ドラゴニック・アセンブリ)
(1):自分の手札から水属性・昆虫族モンスターを任意の数だけ相手に見せて発
動できる。見せたモンスターを破壊し、自分は破壊した枚数だけカードをドロー
する。
「見せた2体を破壊し、2枚ドロー! ――来た! 俺は破壊されたクレウーサ
の効果発動! 轟け羽音! そう――これは騒然たる悪魔の雄叫びだ……!」
カズが引き当てたカードを含む3枚の手札全てを公開し、手札交換を行うととも
に、効果を発動し場に現れたヤゴが羽化していく。
クレウーサ
(2):このカードがカード効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「複翅キ」モンスター1体を特殊召喚する。
「一斗様……お見事です」
モイラも感心する中、黒をベースに青のラインと斑点模様が入ったトンボを模し
たジェット複葉機が飛び立つと、エンジンから発する空気の摩擦による騒音ととも
に、場へと接近してきた。
「手札から特殊召喚だ! 現れろ! 《複翅キ(ドラゴニック)ベルフェゴルリ
・スター》……!」
複翅キ(ドラゴニック)ベルフェゴルリ・スター
効果モンスター
/風/レベル8/昆虫攻撃力2700。
(1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。手札・フィールドの水属性・昆虫
族モンスター2体を破壊する。破壊した場合このターンこのカードは以下の効果
を得る。
●このカードが相手モンスターと戦闘するダメージステップ開始時に発動できる
。相手フィールドのレベル7以下のモンスターを破壊し、ターン終了時までこの
カードの攻撃力を破壊したモンスターの数×500アップする。
「いままでの一斗とは違う――荒々しい悪魔みたいな“複翅キ”……!」
「そして“複翅キ”が現れたため、墓地の複翅キ勲章(ドラゴニック・エンブ
レム)をベルフェゴルリ・スターに装備するぜ!」
複翅キ勲章
(1):装備モンスターの攻撃力は、元々のレベル×100アップする。
(2):このカードが墓地に存在し、「複翅キ」モンスターが召喚・特殊召喚され
た場合に発動できる。その自分のモンスターにこのカードを装備する。
ベルフェゴルリ・スター(レベル8)攻撃力2700→3500。
「だが、忘れてはおるまいな? 私はベルフェゴルリ・スターを対象に、再び《
ダイナディテンション》を発動する……!」
アルベルトが再セットした罠カードを発動したことで、トンボを模したジェット
複葉機を拘禁しようと、宙に立方体状の檻が展開され、徐々にその範囲を狭めてい
く。
「これを通せば一斗様に勝機はありません……!」
「それはどうかな? 俺の場に最上級“複翅キ”がいるため、手札からカウンタ
ー罠発動! 《複翅キ妨害波(ドラゴニック・ジャミングウェーブ)》……!」
だがジェット複葉機を取り囲もうとする檻は、電子戦にもつれ込まされると呆気
なく空中で分解され、カズとアルベルトの周囲に轟音とともに落下した。
複翅キ妨害波
自分フィールドにレベル7以上の「複翅キ」モンスターが存在する場合、このカ
ードの発動は手札からもできる。
(1):フィールドのカード1枚のみを対象とするモンスターの効果・魔法・罠カ
ードが発動した場合に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
「手札から罠か――」
「これで師匠の妨害は無効にし破壊! そして効果破壊されたカスタリアの効果発動。デッキの上5枚の中から水生昆虫を2体まで手札に――」
しかしカズはデッキトップ5枚を引き、その全てを確認するとともに、落胆した
様子を隠せないままその中の1枚だけを手札に加えた。
カスタリア
(2):このカードがカード効果で破壊された場合に発動できる。
自分のデッキの上からカードを5枚めくり、その中から水属性・昆虫族モンスタ
ーを2体まで手札に加える。
めくったカード:ウォッカー・ズィーベン ソルティフィッシュ ハルピンナ
湛水誘引 アプルーティング・キャプチャー
「どうやら目論みは外れたようだ。最上級“複翅キ”が効果を発動するためには
、水属性・昆虫族が2体必要――」
「……確かに俺が加えたのはハルピンナだけ――だが、まだ手は残されている!
墓地のカスタリアを除外し、手札のハルピンナと墓地の水生昆虫4体をデッキに
戻す!」
カスタリア
(1):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の手札・墓地の水
属性・昆虫族モンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻す。その後、自分は1枚ドローする。
この効果で手札から戻した場合、ドローする枚数は2枚になる。
デッキに戻す 墓地:ステュクス レーテー ドロセア クレウーサ
手札:ハルピンナ
「これが正真正銘……最後のチャンスでございますね」
「この効果で手札から戻した場合、2枚ドローできる! 来い……!」
カズは目を閉じ、指先に意識を集中させると、無我を維持したままデッキの上か
ら2枚のカードを引ききった。
「お願い……!」
「――バトルだ! 俺は攻撃宣言時にベルフェゴルリ・スターの効果発動! 手
札のサルマキスとアレトゥーサを破壊し、師匠の場にいるレベル7以下のモンスタ
ー全てを破壊する……! 」
カズが見事引き当てた2体を墓地へ送るとともに、高速で飛行するトンボを模し
たジェット複葉機は司直の竜達の真上を一瞬で通過する。
やがて発生した地響きの如き轟音を伴った衝撃波が遅れて到達し、3体の恐竜達
を吹き飛ばして消滅させた。
サルマキス
(2):このカードがカード効果で破壊された場合、自分フィールドの昆虫族モン
スター1体を対象に発動できる。ターン終了時までそのモンスターの攻撃力を1
000アップする。
プラコードゥス、バランサウロフス、アルバッジザウルスは破壊。
ベルフェゴルリ・スター攻撃力3500→5000→6000。
「サタニック・ロアー! そして破壊したモンスター1体に付き、このターン攻
撃力を500アップ! 更に破壊されたサルマキスの効果で、このターンベルフェ
ゴルリ・スターの攻撃力を1000アップさせ、ジャストキルに届いたぜ……!」
2体の攻撃力差が3000となったことで、丁度LPを削り切れることに気付い
たアルベルトは、勝ち誇るカズを目にして感嘆を漏らした。
「見事だ……一斗」
「行け! ベルフェゴルリ・スターでユースティラノを攻撃――ディアボリック
・ディザスター!」
そして旋回し戻って来たジェット複葉機が機体下部のタンクを開閉し、散布した
霧状の毒が降り注ぐと、Tレックスに触れた途端瞬く間にその全身を溶かし尽くし
たのであった。
アルベルトLP3000→0。
「――ってのが、俺が師匠から逆転判決をもぎ取った流れさ」
日吾の家へと向かうリムジンの中で、留音と交互に試練を乗り越えた時のデュエ
ルを語るカズは、長テーブルの上に広げたカードから勝利の決め手となった複翅キ
を手に取り、遊陽達に見せびらかしていた。
「そんな経緯だったのか。アルベルトさんに勝つなんて凄いじゃないか!」
「ああ。だが日吾――驚くのは留音が修行を達成した話を聞いてからでもいいん
じゃねえか……?」
広げたカードをしまうカズは、話を聞いてほしそうにウズウズしながらデッキを
取り出し、最後の試練を再現しようとする留音の肩をポンポンと叩いて注目を集め
させる。
「そうだったな。次は塰里のデュエル、聞かせてくれないか?」
「――勿論! 一斗が勝った後、私もモイラさんとのデュエルを始めたのだけど
……」
再現のためカードを並び終えた留音は、待ってましたと言わんばかりに、遊陽達
へと自身が乗り越えた師匠――モイラとのデュエルについて語り始めたのだった。
「俺、カズと師匠が送る――」
『ビナリウス回顧録!』
アルベルト「夏休みのわずかな期間で、私に勝利するまで成長するとは……特訓に
費やした努力が実を結んだのだな。おめでとう」
カズ「師匠――ここまで強くなれたのもあなたのおかげです! これなら秘号(エ
ンクレーブ)とかいう悪い奴らにも対抗できるはずだ……!」
アルベルト「ルリボシヤンマの名を持つ一斗の新たな“複翅キ”――ベルフェゴル
リ・スターも、見事使いこなしていたな。レベル7以下の相手モンスターを破壊し
自らの力に変える効果は、下級モンスターを並べる相手に対して強力な戦力となる
だろう」
カズ「師匠が使う恐竜族デュアルモンスターの“ジュラティス”だって、召喚の連
鎖で法の裁きを下す恐竜たちを並べ、その圧倒的なパワーで正義を執行する――顧
問弁護士の師匠が使うにふさわしい良いテーマだぜ」
アルベルト「さて……次回は、一斗がその実力を証明したのもつかの間、留音とモ
イラのデュエルが始まる。君達の師として、彼女が修行の成果を発揮できることを
願うばかりだ」
『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -連携する爬虫女(レプトメイド)
-』
カズ「師匠がヒノモト支部の顧問弁護士……モイラさんは支部で働くメイドさんを
代表するメイド長――となれば、使うデッキは……? 留音! 今のお前ならモイ
ラさんを超えられるって信じてるぜ……!」
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79 | 第一章 キャラクター紹介 | 573 | 0 | 2022-12-02 | - | |
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85 | 幕間 遊無 落第の瀬戸際 | 526 | 1 | 2022-12-24 | - | |
88 | 15Turn 供養と円寂の儀 | 586 | 0 | 2023-01-14 | - | |
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68 | 18Turn 夜空に咲く“賑やか”なる華 | 547 | 0 | 2023-02-21 | - | |
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81 | 23Turn ビナリウス対バウンティフル | 518 | 0 | 2023-04-12 | - | |
91 | 24Turn 決着と新たな予兆 | 554 | 1 | 2023-04-13 | - | |
102 | 今までの話が丸分かり! 第一章のあらすじ | 600 | 0 | 2023-04-14 | - | |
74 | 25Turn 異国からの訪問者 | 476 | 0 | 2023-05-26 | - | |
73 | 26Turn 天上の採火 | 477 | 0 | 2023-06-02 | - | |
82 | 幕間 3人の交流生 | 470 | 0 | 2023-06-04 | - | |
108 | 27Turn 魘夢の魔族 | 498 | 0 | 2023-06-10 | - | |
75 | 28Turn 羅漢の竜王 | 492 | 0 | 2023-06-21 | - | |
73 | 29Turn 聖夜のマノン | 473 | 0 | 2023-06-25 | - | |
75 | 幕間 もう一人の遊無 | 438 | 2 | 2023-06-28 | - | |
79 | 第二章 キャラクター紹介 | 486 | 1 | 2023-07-01 | - | |
105 | 幕間 闘諍の予兆 | 539 | 0 | 2023-07-06 | - | |
80 | 30Turn 狂課金(ミダース) | 430 | 0 | 2023-07-10 | - | |
99 | 31Turn 舞い上がる不死鳥の輪舞 | 574 | 0 | 2023-07-14 | - | |
93 | 32Turn 巻き上げる関捩 | 518 | 1 | 2023-07-17 | - | |
83 | 33Turn 夢に堕ちる仲間 | 571 | 0 | 2023-07-22 | - | |
74 | 34Turn 友を取り戻せ! | 440 | 0 | 2023-07-30 | - | |
70 | 35Turn 堕ちた雷と涙雨の天河 | 458 | 0 | 2023-08-03 | - | |
68 | 36Turn 伝えたい言葉 | 438 | 1 | 2023-08-11 | - | |
71 | 37Turn 夢を喰らう獏 | 438 | 0 | 2023-08-26 | - | |
66 | 38Turn 深淵のトモカヅキ | 387 | 0 | 2023-09-03 | - | |
116 | 39Turn 最遠のパズズ | 461 | 0 | 2023-09-11 | - | |
67 | 40Turn 所縁が結ぶ絆 | 396 | 0 | 2023-09-18 | - | |
59 | 41Turn 活火激発の鍛人(かぬち) | 386 | 0 | 2023-09-22 | - | |
60 | 42Turn 巣林一枝のブルーバード | 352 | 0 | 2023-09-23 | - | |
63 | 今までの話が丸分かり! 第二章のあらすじ | 411 | 1 | 2023-09-24 | - | |
56 | 43Turn 次の関係(ステップ)へ | 369 | 0 | 2023-10-20 | - | |
62 | 44Turn 竜の駒 大洋を統べる | 452 | 0 | 2023-10-22 | - | |
65 | 45Turn マグナ ヌメンへの往訪 | 350 | 0 | 2023-10-26 | - | |
64 | 46Turn 跳躍-精霊世界へ | 395 | 0 | 2023-10-29 | - | |
69 | 幕間 強化訓練と異界の住人 | 373 | 0 | 2023-11-02 | - | |
67 | 47Turn 精霊世界 マースの森で | 371 | 0 | 2023-11-05 | - | |
77 | 祝一周年! 今後の展望など | 476 | 0 | 2023-11-11 | - | |
66 | 48Turn 精霊長アラウン | 362 | 0 | 2023-11-15 | - | |
62 | 第三章 キャラクター紹介 | 376 | 1 | 2023-11-16 | - | |
64 | 49Turn 下される審判 | 362 | 0 | 2023-11-20 | - | |
51 | 50Turn 猟犬従えし灰の王 | 380 | 0 | 2023-11-28 | - | |
57 | 幕間 精霊世界の平生 | 408 | 0 | 2023-12-07 | - | |
53 | 51Turn 最善の選択 | 325 | 0 | 2023-12-18 | - | |
53 | 52Turn 立ちはだかる使者達 | 357 | 0 | 2023-12-28 | - | |
64 | 53Turn 怨嗟積り秘号と成す | 351 | 0 | 2023-12-30 | - | |
51 | 54Turn 遊明の力 | 350 | 0 | 2024-01-02 | - | |
63 | 今までの話が丸分かり! 第三章のあらすじ | 426 | 0 | 2024-01-03 | - | |
44 | お久しぶりです。 | 291 | 0 | 2024-11-10 | - | |
35 | お知らせ。 | 314 | 0 | 2024-11-20 | - | |
53 | 55Turn 史都洛皇 霊祖常盤家 | 202 | 0 | 2024-12-20 | - | |
37 | 56Turn 定の竜 風生の虎 | 280 | 0 | 2025-01-11 | - | |
30 | 57Turn 審判を下す司直の竜 | 240 | 1 | 2025-03-28 | - | |
32 | 58Turn 連携するレプトメイド | 297 | 0 | 2025-05-10 | - |
更新情報 - NEW -
- 2025/09/12 新商品 LIMITED PACK GX -オシリスレッド- カードリスト追加。
- 09/17 23:54 デッキ 60枚蛇眼ノイドスミス
- 09/17 20:43 評価 9点 《超電導戦士 リニア・マグナム±》「《マグネット・ウォリアー》版…
- 09/17 19:32 評価 7点 《魔獣の大餌》「見るだけので保守で点数7にする ある實況主は《…
- 09/17 19:22 評価 8点 《エクソシスターズ・マニフィカ》「その固着なる經路はTERMINALの…
- 09/17 17:57 評価 9点 《幻魔の扉》「デュエル中1度のみで自分ライフをコストで半減。 …
- 09/17 15:21 評価 8点 《天岩戸》「星6《威光魔人》のそれ、永續などで[召喚に成功した…
- 09/17 11:56 SS 第51話:夜明け
- 09/17 09:45 評価 9点 《バイオレンス・ウィッチ》「《バイオレット・ウィッチ》のリメイ…
- 09/17 08:41 評価 1点 《戦士抹殺》「 剣を構えた戦士が、今正にスナイパーの標的になり…
- 09/17 01:52 評価 9点 《竜の精神》「(2)の墓地からセット効果が強い万能無効カウンター…
- 09/17 01:23 評価 8点 《停戦協定》「 対リバースモンスター殲滅兵器の罠カード…と思い…
- 09/17 01:05 一言 昔のカードのカード画像みてノスタルジックになってからのカード評価見…
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- 09/16 19:29 一言 そういえば、ここのサイトに投稿したSSってハーメルンとかにも投稿して…
- 09/16 17:48 評価 7点 《神炎皇ウリア》「《オシリスの天空竜》がモデルであろう三幻魔の…
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更に物語やデュエル内容に没入できますよう努力していきます。 (2025-03-28 23:50)