第18話　便所ワンキルの待ち時間　作：トマトところてん

古いネタ多めなので時の流れを感じるがせっかく思い出したので書く

本編
　
　あたしの名前は上田きなこ。親友の小野寺れんげちゃんとデュエルして遊んでる。そのはずだった。今日はちょっとトイレと言ってトリックスターマンジュシカで便所ワンキルを決めようとするれんげちゃんが部屋をあとにするのをあたしはなすすべもなく、シャカパチしながら見ていた。
　待っていたが流石に眠くなってきて寝てしまった。すると、
　わーい　わーい　たーのしー！
　魚になって軽やかに泳ぐ　別の魚についていく　鱗の模様が綺麗で一目惚れ　あたしも相手もまけじと泳ぎをアピール　何も言葉はいらない　ただ見つめあって　ゆれる美しいヒレを見つめて　時々勘違いして　ああ、こんな単純で楽しかったら
　われわれはかしこいのでおかわりをまっているのです
　と、ヒレをふってお別れ。魚になったあたしは目をあけたまま眠ると、まあまた夢を見て、
　うわーん　なんであたしはこんなにみにくい姿をしているんだ！
　あたしはいも虫になって葉っぱの上を必死に動いて外敵から逃げている。食べられてしまう。逃げたらお腹がすいて動けない、そんな時は葉っぱを食べてエネルギー補給だ。突然の大雨や嵐でどこかへ飛ばされてしまう。
　そんなことを繰り返してたら、眠くなって、動けなくなって、サナギになっちゃって。いも虫だったころにカマキリに目の前でやられたサイコロステーキ先輩いも虫を思いだし、これで終わりかなんて思ってしまった。アキレスと亀みたいなことを言って、止まるんじゃねぇぞと最後に呟きやられた団長いも虫も今は昔の話
　しばらくして、綺麗で鮮やかな蝶になった。これは凄い！　生きててよかった！　なんて思うでしょ？　問題はそのあと。いつしかあたしは蜘蛛の巣にからまって動けなくなって、毒針を刺されて仮死状態にされて気絶と覚醒を繰り返したのちに吸われて食べられて終わった。
　お前ごときが榊遊矢に勝てると思うな　姉上ママは蜘蛛は他の虫を食べてくれるから始末しちゃいけないよと言ってたっけ。　ああ、蜘蛛に生まれていれば。なんて思いながらこれまでを振り返る
　太古からなぜか存在しているその神秘さ、悠久の時を経て得た何か、なぜ生きるのかと問いかけるようなものの存在
　アラームがピピピとなって目覚めると、目の前にれんげちゃんが座っているはずだったが、居なかった。
　やめろ！こんなのデュエルじゃない！　って榊遊矢も言っちゃうよ。ってあれ？　とあたしは思った。便所ワンキルは失敗。時間に戻ってこれなかったので多分あたしの勝ちだ
　さておき、スマホでも触ろうか、試合も終わったし。すると、姉上ママからラインの通知が
　きなこ氏へ、遅くなってしまいましたが誕生日おめでとう。自分のデッキは確認しましたか？
　え？
　続いてれんげちゃんから
　いつから私が便所ワンキルすると錯覚していた。私の勝ちです
　デッキを確認すると、なんとレイジングフェニックス二枚と咎姫が入ってる！　窃盗カウンターの逆バージョンだ！
　すっごーい！　あたしが寝ているあいだにデッキにカードを仕込んでジャッジキルするフレンズなんだね！
　ガチャ、とれんげちゃんと姉上ママが部屋に入ってきて言う
　そりゃスゲーでしょ
　うおおお！
　ちゃんと言えたじゃねぇか
　うん！うん！
　きけてよかった
　あたしは決め台詞。席をたって、おまえらのことすきだわー
　ときめて、そのあともいっぱいプレゼントをもらった。嬉しい
　たのしそー

続く

　プレゼントカウンター。十二獣もファイナルファンタジーも鉄血のアークフレンズとほぼ同じ時期で8年ぐらい前になるから、もうこのネタも通じなくなるね。クシャトリラ川中島の三戦はまたいつか