第五十五話　見える精霊たち　作：くちなし

・全校朝礼で紹介されたイリア、ルカナ。そして『特待生』として転入した咲夜。同時に出張から戻ってきた3人の男性教諭。それはあの有名な人物3人組だった⋯⋯！


朝礼後⋯⋯校長室にて。

ヨ「君たちに改めて紹介しよう。この3人はここの閣僚に寮長の先生方だ」

万丈目準➡準「俺が『オベリスクブルー』寮長の万丈目準だ。」

丸藤翔➡翔「僕が『ラーイエロー』の寮長、丸藤翔っす」

遊城十代➡十「俺が『オシリスレッド』寮長の遊城十代、よろしく！」

3人「よろしくお願いします！」

ヨ「それでは先生方に付いて行って各寮に行ってくれたまえ」
　咲夜が「じゃあな」というと3人は寮へ行った。

咲夜サイド。

咲「ここがオシリスレッドの寮！わくわくする！」
　寮は海沿いにあるアパートみたいな建物。

十「君、名前、なんて言ったっけ？」

咲「咲夜、、水無月咲夜です！」

十「咲夜か！よろしくな！」

咲「はい！よろしくお願いします！」

こちら、イリアサイド。

準「ここがわが万丈目サンダー率いる『オベリスクブルー』の寮だ！」
　目の前には大きなお屋敷みたいな建物。

イ「未熟ですが⋯⋯よろしくお願いします！」

準「くたばるんじゃないぞ⋯⋯！」

今度はルカナサイド。

翔「ここが『ラーイエロー』の寮っす！」
　それは一軒家より大きめな建物。

ル「ここで生活するのか⋯⋯！」

翔「必要なものはある程度揃ってるから不自由は無いっす」

ル「よろしくお願いします！」


時は過ぎ、お昼。

咲「午前終わっただけなのにヘトヘトだよ⋯⋯」
　　なにせ、休み時間には咲夜の周りに人が集まりにぎやかだったのだ。

「隣⋯⋯いいかしら？」
　やって来たのは有希。相変わらず片手には本を持っている。

有「お昼⋯⋯済ませたの⋯⋯？」

咲「いいや、まだだけど？それより遊城先生知らない？」

有「付いてきて⋯⋯」
　そう言って音もたてずに歩き始めた有希に手を引っ張られ、連れてかれたのは売店。

咲「あ、ありがと⋯」

有「早く買って。時間なくなる⋯」
　有希が何故命令形で言うのか。さっぱり分からん。

咲「買ってきたよ⋯⋯」
　そう言って袋を手に戻ってきた咲夜。するとまた有希は咲夜の手を引いて前に進む。

有「ここ⋯⋯」
　目の前に梯子。声がする。誰かいる様だ。梯子を上るとあの先生達が居た。

翔「君は⋯⋯」
　先に気付いた翔が言う。すると2人も気付いた。

準「君は⋯⋯」

十「おう！咲夜か！どうしてここに？」

咲「ちょっと聞きたい事が有ったので⋯⋯」

十「なんだ？」

咲「この事、万丈目先生や、校長先生もそうなんですけど⋯⋯」

準「俺にも⋯⋯？」

咲「デュエルモンスターズの精霊⋯⋯見えてますよね⋯⋯？」

十＆準「⋯⋯」

十「遊城先生は『ハネクリボー』と『ユベル』、万城目先生は『おジャマトリオ』、校長先生は『宝玉獣』の精霊が⋯⋯」

十「見えるのか⋯⋯？」

咲「はい。僕の後ろにもいますよね？」

準「ああ、君の後ろにいるのは『エフェクト・ヴェーラー』だな？」

咲「はい！先生、今度、僕とデュエルしてください！」

準「それは俺への挑戦状か？？」

十「いや、俺だから！」

翔「ああ⋯⋯面倒なことになったっす⋯⋯」

咲「どっちもです！遊城先生のネオスも見てみたいし、万城目先生のおジャマの力も見てみたいです！」
　昨夜は買ってきたおにぎりを食べながら言う。有希は読書中。

準「そうかそうか！そんなに俺のデュエルが見たいか！」
　準は高笑いした。

十「俺らのことは「先生」ってつけなくてもいいぜ。なんか堅っ苦しいからな。俺の事は「十代」って呼んでくれ」

咲「はい遊城先生⋯⋯いや、十代先生、、十代、よろしくお願いします！」

十「変な感じｗ」

キーン⋯⋯コーン⋯⋯カーン⋯⋯コーン⋯⋯
　お昼の終わりを告げるチャイムが鳴った。


第五十六話へ続く