第６羽　人参はおやつに入りますか？　作：ハカラメ

そして、朝ごはんも食べ終わり...


フレシア「え～、それでは...」

フレシア「これから遠足を始めます！」


一同「わーい(*´▽｀*)」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
フレシア「目的地は『長老』がいらっしゃる『神聖樹』です。それでは皆さん、ケガのないように、安全第一で行きましょう！」
一同「はーい！」


トリオン「フレ姉！ バナナはおやつに入りますか！？」
フレシア「ダメよトリオン。バナナはおやつには入らないわ」
トリオン「え～～...」
にん人「おいおい、別にマジレスしなくても...」


フレシア「バナナのような甘い匂いがするものを持って森に入ると、それを狙って獰猛な獣たちが襲い掛かってくるので、匂いが出るものは持って行っちゃダメよ～」
一同「はーい！」
にん人「・・・ウェ？」
フレシア「それと、ジャングル地帯を通るときは、決して大きな音を出してはいけません。音や体温を感知して襲い掛かって来るモンスターもいるので、十分注意しましょうね～！」
一同「はーい！」


にん人「あ、あの～フレシアさん？ これって遠足だよね？ 自衛隊のサバイバル訓練とかじゃないよね？？」
フレシア「それでは、出発しまーす！」
一同「イエーイ！！」
にん人「オイちょっと待て！ 大丈夫なのこれ、ホントに安全なのこれ！？」
アトラ「ほら、置いてくぞ～」
にん人「あ、待てってば！ せめて俺に説明してから行けよオォォォ！！！」









五時間後...


フレシア「それじゃあ、ここで一旦休憩をとりまーす！」


トリオン「ふぁぁ～疲れた～～！」
ティオ「さっきのヴェノムたちの住処を通った時は危なかったですね」
トリオン「上からいっぱいヘビが落ちてきてビックリしたよ～」
カズーラ「ゴリラの群れが出た時は驚いたわね～」
ティオ「なんかもの凄く怒り狂ってましたね」
カズーラ「怒れる類人猿は、いつも怒ってるのが特徴なのよ～」
トリオン「私なんか、アトラちゃんがいなかったら、危うくハウントドラゴンに食べられちゃう所だったよ～」
カズーラ「さすが、蟲惑魔一の武闘派ね～～」
アトラ「べ、別に大したことはしてないし...///」
フレシア「ねぇねぇ、私は！？ 私が華麗にデビルドーザーに奈落の落とし穴打ち込んだ時、カッコよかったでしょ！？」
トリオン「何張り合ってんのさフレ姉～」ｸｽｸｽ
カズーラ「フレ姉は褒められると伸びるタイプだからね～」
フレシア「もう、何よ２人とも！ 別にそういうんじゃないんだから～！」ﾌﾟﾝｽｶ

ﾜｲﾜｲｷｬｯｷｬ...



にん人「・・・」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

アトラ「おい、大丈夫か？」
にん人「ナンカ・・・オレノ知ッテル・・・遠足ト・・・違ウ・・・」
アトラ「何で片言なんだよ」
にん人「...もっと遠足ってさ、みんなで楽しくハイキング～みたいな、こう...もっとゆる～い感じの奴じゃなかったっけ...？」
アトラ「そうか？ この森じゃいつもこんな感じだけど」
にん人「ヴェノムの沼で足が溶けるわ、ゴリラの群れに殺されかけるわ、野生動物に食われかけるわ・・・こんなの遠足じゃねぇ！」
アトラ「いいじゃんか。どうせリザレクション出来るんだし」
にん人「そういう問題じゃねぇよ！ もっと命を大事に扱え！！」


にん人「ていうか、もう５時間も歩きっぱなしなのに、その『神聖樹』ってのにはまだ着かないのか！？」
フレシア「そうねぇ、道のりだとあと半分くらいかしら」
にん人「オイィ！ こんだけ歩いてまだ半分なのかよ！？ このままじゃ日が暮れちまうぞ！！」
トリオン「そしたら野宿かな！ ねぇねぇ野宿するの！？」
ティオ「何でちょっと嬉しそうなんですか...」
トリオン「え～だって面白そうじゃん！」
にん人「面白いわけないだろ！ こんな危険な密林の中で寝れるか！！」


フレシア「と、いうわけで！ 野宿しなくてもすむように、これからは走って目的地に向かうことにします！」
一同「はーい...」
にん人「・・・ウェ！？」
フレシア「なるべく足音は立てないようにしてね。じゃないと野獣たちを刺激してしちゃうからね～」
一同「はーい！」

ティオ「うぅ、私あんまり走るの得意じゃないです...」
トリオン「大丈夫だよティオちゃん！ いざとなったら私が背負って走るから！」
カズーラ「じゃあ私はアトラちゃんに背負ってもらおうかしら～♪」
アトラ「お前は思いからヤダ」
カズーラ「相変わらずヒドーイ！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ


フレシア「この先はさらに危険なエリアに入るから、皆くれぐれも死なないように注意すること！」
一同「はーい！」
フレシア「それじゃあ、出発ッ！！」ﾀﾞｯ
一同「オォォ～～～！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ


にん人「モウ...オウチニ...帰リタイ...」

アトラ「何やってんだ！ 置いてくぞ！！」


にん人「...チッキショオオオォォォｫｫｫ！！！」ﾀﾞｯｼｭ！









第７羽に続く