第３羽　アニメの良さは３話で分かる　作：ハカラメ

５分後...


トリオン「もぐもぐ・・・ｺﾞｸﾝｯ」

トリオン「プハーッ！ 美味しかった～～！！」

カズーラ「甘さの中に残る、根菜類独特の風味・・・絶品だわ～！」
ティオ「普段はあんまり食べられないけど、このニンジンなら毎日でも食べられそうです」ﾌﾝｽ
フレシア（お、美味しすぎてちょっと食べすぎちゃったかしら...ｱﾊﾊ...）


アトラ「・・・まさか、ヘタだけ残して全部食っちまうとは...」


トリオン「アトラちゃんも食べればよかったのに～」
アトラ「あんな気持ち悪いの食べられるか！！」

カズーラ「あら～、ホントはニンジンが嫌いなだけなんでしょ～ｗｗｗ」
アトラ「なっ...そ、そんなわけ...」
トリオン「ダメだよアトラちゃん！ お肉だけじゃなくて野菜もちゃんと食べないと！」
ティオ「好き嫌いは駄目ですよ」ﾄﾞﾔｧ
アトラ「ティオはいつも野菜残してるだろうが！ あ、あと、べべ別に、にに人参が苦手とか、そうゆうのじゃないからな！！」


アトラ「にしても、どうすんだよコレ」
ティオ「完全にヘタだけですね」
アトラ「なんか普通の人に見えなかったっていうか...」
カズーラ「まぁ、人参オバケは普通じゃないわよね～」

アトラ「いや、そうじゃなくてさ、何かこの人『話が違う』とか言ってたし...」
フレシア「！？」
アトラ「もしかしたら、何か訳ありな人だったのかもな～って...」
フレシア「さ、さぁ～、それはどうかしらね～...」


トリオン「・・・！！」ﾋﾟｺｰﾝ！


トリオン「そういえば！ 人参のヘタを水につけとくと、その部分から成長するって言うよね！」
ティオ「よく大根とかでもやる人多いですね」
トリオン「このヘタを持ち帰って水につければ、この人も生き返るんじゃないかな～って！」
カズーラ「あら～、トリオンちゃんにしては珍しく頭のいい発想ね～」
トリオン「Oh！カズーラちゃん辛辣ゥ！！」

アトラ「いやいや、いくら見た目が人参オバケだからって、そんな安直な...」

トリオン「でもさぁ、もしこのニンジンさんがもとの姿に戻ったら、またみんなで食べられるよ？」
アトラ「おいまだ食う気かよ！？」
ティオ「もっと、いっぱい...」ﾌﾗﾘ...
カズーラ「美味しいニンジンが、食べられる...」ﾕﾗﾘ...
アトラ「お、お前ら...！？」


トリオン「そして、食べ終わったヘタをまた水につければ・・・」
フレシア「何度でも食べられる・・・食費が、浮く！！」カン☆コーン
アトラ「フレ姉まで！？」


フレシア「よぉし、みんな！！ このヘタを今すぐ家に持ち帰るわよ！ これから、楽しいベジタブルライフの始まりよ！！！」
一同「イエーーイ！！」ﾋｬｯﾎｳ！

アトラ（あ、もう駄目だコイツら...ついていけない...）




ティオ「・・・！？」ﾋﾞｸｯ

ティオ「ト、トリオンさん、ヘタが...！！」
トリオン「え？」

ｸﾞｸﾞ、ｸﾞｸﾞｸﾞ...

トリオン「ヘタが、動いてる！？」
ティオ「キモい、キモいです！！」

モリモリッ...

アトラ「じ、地面が、盛り上がって...！？」
カズーラ「あら～何かしら～？？」


モリモリッ、モリモリモリ・・・バーーン！！

一同「うわぁっ！？」


シュウウゥゥゥ～～...


にん人「・・・俺、復活☆！！！」デデーン！


一同「に、人参オバケが生き返った！？」

トリオン「やっぱりオバケだったのね！」
にん人「違うわ！ ていうか、お前らさっきから人のことを人参オバケ呼ばわりしやがって・・・ 俺は『にん人』というちゃんとした名前が...」
トリオン「・・・だから、見れば分かるよ？」
にん人「だから人参じゃなくて『にん人』・・・って、このやり取り前回もやっただろうが！ いい加減覚えろ！！」


にん人「つーかお前ら躊躇なくムシャムシャ食いすぎだろ！ これでも俺は生きてるんだぞ！」
トリオン「生きるということは、他の命を頂く事・・・つまりそういう事よ...」
にん人「おいこらシリアスへ逃げるな！ 何ちょっと悲しい眼をしながら言ってるんだ！ お前１番ノリノリで食ってたじゃねーか！！」
カズーラ「ほらよく言うじゃない？ ３話で人が死ぬアニメは神アニメだって。つまりはそういう事よ～」
トリオン「あなたはここで・・・みんなに食われるしかないじゃない！！」
にん人「オィィ！！ この期に及んでまだ食う気なのかよコイツらぁ！ 思いっきり俺をマミる気満々じゃんか！！」


アトラ「・・・あのさ...」
にん人「な、何だよ！ 俺は今食うか食われるかの瀬戸際で・・・」
アトラ「いやいや、ほとんど食われたはずなのに、何で生き返れたのかな～って」
にん人「あ～、それは偶然、俺の懐にコイツが入ってたからだな」ﾎﾟｲｯ
アトラ「・・・これは、グローアップ・バルブ？」

サァァ...

アトラ「うわっ、いきなり消滅した！？」

にん人「俺の体は生まれつき再生力が高くてな。他の植物たちの力を借りれば、すぐにリザレクションできるのさ！」


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にん人　効果モンスター　☆４／闇属性／植物族／ATK１９００、DEF０／

「にん人」の効果は１ターンに１度しか使用できない。
①：このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、「にん人」以外の植物族モンスター１体を墓地へ送って発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。
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アトラ（急にwikiっぽい解説エフェクトが！？）
にん人「解説ご苦労。そんなわけで、俺はそう簡単には死なな...って、あれ？」

ｺﾞ　ｺﾞ　ｺﾞ　ｺﾞ　ｺﾞ...

にん人「あ、あれ～？ な、なんか、みんなの目つきが、ちょ～っと変わったかな～って...」
アトラ「あーあ...」


カズーラ「うふふ～つまり～他の植物を生贄にすればぁ～♡」ﾕﾗﾘ...
トリオン「美味しいニンジンが、何度も食べられる・・・！？」ｽﾞｽﾞｽﾞ...
ティオ「お腹いっぱい・・・食べたい・・・」ｼﾞﾘｼﾞﾘ...
フレシア「経費削減・・・食費が安く・・・」ｺﾞｺﾞｺﾞ...

ガシッ！
にん人「おい何だよお前ら！ は、離せ、HA☆NA☆SE！！」


トリオン「みんな！ 今日はもう１回美味しいニンジンが食べられそうだよ！！」
一同「わーーい！！」
フレシア「でもみんな、全部食べちゃダメよ！ そうじゃないとリザレクション出来ないからね！！」
一同「はーーい！！」


ワッショイ！ワッショイ！

にん人「おいちょっと待て！ やめろぅ、俺をどこへ連れていく気だ！？ 待て。あれ１ターンに１回だけだから！今日は１回リザレクションしちゃったからもう復活出来ないから！！誰か、誰か助けてくれえええェェェ！！！」

ワッショイ、ワッショイ...




アトラ「あーあ、あんなに高らかに自慢なんてするから...」


アトラ「これから毎日ニンジン料理か...嫌だなぁ...」ｼｮﾝﾎﾞﾘ...







第４羽に続く