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第十話:遊原塔子 作:粉玉采
「ようこそお集まりいただきました!紳士淑女の皆さん!私はこの大会のメイン実況を務めます斗金 昇一(とがね しょういち)と申します!」
「メイン実況なんているのね、この大会。」
『集まってるデュエリストにも、テレビで見かけたような奴らちらほらいるな…』
「観客もいっぱいいるし…思った以上にやるみたいね、エンゼルウィング社」
「やあ、もう来ていたのか?」
「神愛人、それにアイエル。」
『おはようございます、希様。ついでにアデス。』
『オイオイオイオイ、ついでってなんだついでって!』
『申し訳ございません、希様は立派な戦力ですが正直アデスは戦力に数えておりません、オマケみたいなものだと思ったので。』
『てめーも似たようなもんだろーが!』
『私はいいんです、天使ですから。』
『世の中の天使信仰者に聞かせてやりたいねその謎理論…』
「あっ、神愛人くんと希ちゃんいた!アルコ君こっち!こっちだよはやく!」
「まっ……待ってくれよ…なんでニッポンの朝ってこんなに早いんだ?」
「まだ時差ボケしてるの?いいからはやくー!」
希達のもとへ真矢とアルコが合流する。ここまで全力疾走して来たのか二人とも息が上がっている。
「…ここまで走って来たの?」
「うん!集合って8時まででしょ?」
「…8時から10時までだからそんなに急いで来なくても良かったのに」
「えっ!?」
真矢は驚愕し、背負っているリュックからルール表を取り出す。
「…ほんとだ、8時から10時までって…」
「アンタねぇ…それより母さんどこ行ったんだろ…トイレ行ってくるって言ってたけど…」
「ママならここで〜す!」
いきなり背後からぬっ、という効果音が聞こえてきそうな感じで出てきた塔子、希は数年ぶりに背筋が凍った。
「うわぁビックリした!いきなり出てくるのやめてくれない母さん!?」
『おまえの驚く顔なんて久しぶりだな…』
「あら、そちらはお友達?希の母です〜。いつも希がお世話になっております〜。」
ぺこりとお辞儀する塔子。その動作一つに大人の女性の奥ゆかしさを感じさせる。
「は、ひゃいっ!こちらこそふつつかもんやけどのっ!(訳:ふつつかものですが)」
「あら、そんなに緊張しなくても大丈夫よぉ〜。」
「ひゃいっ!」
「ダメだなありゃあ…それにしても希よぉ、あんな美人な奥さん貰えるとか、おまえの親父さんやるねえ。」
「父さんの話だと、駅前で弾き語りしてたら偶然出会ったんだってさ。」
「へぇ、弾き語りを…差し支えなければ親父さんの職業を教えてくれねーか?」
「作詞・作曲家。ギターが弾けるからたまーに有名な歌手の後ろで曲弾いてるわ。今日も仕事で開会式には間に合わないって。」
「ほおー、立派な仕事やってんだなー、羨ましいぜこの!」
「…そういうあんたのお父さんは何してる人なの?」
それまで明るく振舞っていたアルコが急に悲しい顔をし、空を見上げる。
「俺の親父は…プロデュエリストで、俺に騎士道デュエルのなんたるかを叩き込んでくれた人だった、厳しい教えに反発したこともあったが…俺は親父を尊敬していた。だけどある日…イタリアに親父の訃報が届いた。」
「え?」
アルコは少しうつむき話を続ける。
「ニッポンで行われたデュエルイベントにゲストとして呼ばれていたんだ。だが姿を見せず、地元の警察が調べたところ、近くの駐車場に停めてあった車で親父が発見されたらしい。冷たくなった状態でな…そして親父の葬儀の日、あいつがきたのさ…」
「…聖堂志門か?」
神愛人が問う。普段は周りの目線など気にせず自分自身を貫く振る舞いであった彼だが、父親の悪事を次々に耳にした今の彼には、とてつもない罪悪感が襲ってきていた。
「…ああ、私に協力しろ、さもなくば父親と同じ目に遭ってもらうと脅されてな…初めは命に代えても断ろうとおもったが、当時俺には母と妹がいた…今もイタリアで元気にやってるがな…父親に次いで俺まで死んでしまったら母と妹はどうなる?そう思った俺はその聖堂の誘いに乗ってしまったんだ…デュエルディスクに洗脳カードを入れられてな…」
『おいおい、マズイこと聞いちまったじゃねーかよ希ぃー…』
「えっ、あ、いや!その、ごめん…」
「いやいや俺の方こそすまねえ!なんかこう、重っ苦しい空気にしちまってよぉ、ここら辺で一番美味いイタリアンの店教えるからさ、それで勘弁してくれ、なっ?『ぼおの』っていう店で日本人がやってるんだけどさ、そこのピザがすげえ旨さなんだよ、ホントだぜ?イタリア人が言うんだから間違いねえって!」
重くなった空気をなんとか紛らわそうと必死に明るく振舞おうとするアルコだったが、若干その心遣いが空回りしてしまっているせいで、なんとも言えない微妙な空気となってしまった。
その時、ガガ、ピーと、マイクの電源が入った音が響いた。
「大変お待たせいたしました!時刻はたった今午前10時を回りました!よってこの時点でこのスタジアム内にいるデュエリスト全員を、この大会の参加者といたします!」
「ただいま係員が会場を巡回しますので、係員からエンゼルウィングバッジを受け取ってください!」
この大会の実況者の声がスタジアム内に響く。
「ほー、切手サイズの面積、厚さ1ミリ程度の天使の羽みたいなデザインか…ニッポン人の美的センスもなかなかだなぁー」
アルコが鑑定士のようにバッジを観察する。
『私の羽、こんなのじゃありません…』
アイエルが空中で三角座りをして拗ねる。
「まあ、いいんじゃないのか?人間にお前の羽は再現不可能だよ。」
「天使のフォローもしなきゃいけないとか、大変ねぇ?首席様?」
「そう思うんだったら手伝ってくれ…」
「ねえ希ちゃん、ママこのバッジもらって帰りたいな〜」
「ダメに決まってるでしょ…何はともあれ…大会スタートね」
その後、希は応援に来てくれる父親、遊原 真人(ゆうげん まひと)と合流するため一旦別行動をとることにした。(別行動といっても、今後本選に出場するまで合流しない予定だが)
「オォーイ!希〜!」
「父さん!」
近くのタクシー乗り場から手を振りながら希に駆け寄ってくる男性。この男性こそが遊原 真人、希の父親だ。黒髪のオールバックで、サングラスをかけている。はたから見ればいかつい風貌だが、その内面に秘めている優しさを家族である希と塔子は知っている。この格好だって一般人に見つかって大騒ぎにならないようにするための配慮だ。作詞・作曲家とはいえテレビのインタビューにたびたび出ているためそれなりに有名人なのだ。
「あれ、ママはどうしたのさ?」
「母さんだったらトイレに行ってくるって」
「なるほど…じゃあ、あそこのテレビジョンに映ってるのは?」
「え?」
華札スタジアム外側には内部で試合を観戦できない人の為に大型テレビジョンを取り付けてある。そこで『注目の試合』!と銘打ってピックアップしたデュエルを映し出しているようだ。
そしてそこに映っていたのはよりにもよって…
「母さん…?」
「ああやっぱり!もう母さんのデュエルが観れるのか〜、急いで仕事を終わらせて来た甲斐あったな〜!」
「言ってる場合じゃないでしょ!ああもう、母さんどこにいるのよ…」
希は左右を見渡すがそれらしき人影はない。映像からスタジアムの外ではあることはわかるのでぐるりと外側を一周すればいずれは発見できるかもしれない。
「まあまあ落ち着いて、ママならきっと大丈夫だよ。そこのベンチで一緒に観ようか。」
「観ようかって…相手は確かプロデュエリストのミスタールビーよ?母さんがデュエル強いっていうのは聞いたことあるけどさすがにプロには…」
「大丈夫だよ、だってママには…」
「そんじょそこらの『人間』じゃ勝てないから♪」
「…え?」
「ご婦人、本当にこの俺と勝負する気かい?」
「ええ、滅多にありませんもの!プロデュエリストとデュエルできるだなんて!」
「まあ、確かに…(手加減してやるか…)」
「「デュエル!!」」
「先攻は譲りますよご婦人。」
「あらありがとう。それじゃあ…」
「本気で行きますわ!」
「希、よーく見ておくんだ…自分の母親の…」
「死神としての姿をね」
周囲が夜のように暗くなっていき、空に蒼い満月が浮かびあがった。
「え、え?これって…『アデスにあの時やってもらった手品』と同じ…?」
『(やれやれ…ここで自分の正体バラすのかよ、死神狩りのタワー…)』
「な、なんだ…一体何が起こってるんだ?」
ルビーには今起きていることがほとんど理解できなかったただ一つ分かっているのは、『自分は今ヤバいものを相手にしている』ということだけだった。
塔子は、いつの間にか鎧を着ていた。鎧といっても中世ヨーロッパで騎士が着ていたような重武装ではない。全体的に動きやすさを重視した軽装だ。腹の上から肩にかけて教会のステンドグラスのように美しい蒼色。
腹の部分はというと引き締まった滑らかな素肌が出ていた。世の男性はこの若さ満点の腹に魅了される人もいるのだろう…人間のあばら骨のような装飾が無ければ。
夜の海を表すかのような青と黒を基調としたスカートには幾重にも重なる鎖がデザインされていた。
右腕には白蛇が這いずりまわるかのようにぐるぐると巻き付いていた、もちろんこれも装飾なのだがまるで生きてるかのように見える。
左手には人間の頭蓋骨を笑顔で貪る女性を描いた黒い紋章が浮かび上がり、塔子の目は青く静かに光っていた。
「Syaaa………!!」
狩りが始まる。化け物vs人間の一方的な狩りが。
「メイン実況なんているのね、この大会。」
『集まってるデュエリストにも、テレビで見かけたような奴らちらほらいるな…』
「観客もいっぱいいるし…思った以上にやるみたいね、エンゼルウィング社」
「やあ、もう来ていたのか?」
「神愛人、それにアイエル。」
『おはようございます、希様。ついでにアデス。』
『オイオイオイオイ、ついでってなんだついでって!』
『申し訳ございません、希様は立派な戦力ですが正直アデスは戦力に数えておりません、オマケみたいなものだと思ったので。』
『てめーも似たようなもんだろーが!』
『私はいいんです、天使ですから。』
『世の中の天使信仰者に聞かせてやりたいねその謎理論…』
「あっ、神愛人くんと希ちゃんいた!アルコ君こっち!こっちだよはやく!」
「まっ……待ってくれよ…なんでニッポンの朝ってこんなに早いんだ?」
「まだ時差ボケしてるの?いいからはやくー!」
希達のもとへ真矢とアルコが合流する。ここまで全力疾走して来たのか二人とも息が上がっている。
「…ここまで走って来たの?」
「うん!集合って8時まででしょ?」
「…8時から10時までだからそんなに急いで来なくても良かったのに」
「えっ!?」
真矢は驚愕し、背負っているリュックからルール表を取り出す。
「…ほんとだ、8時から10時までって…」
「アンタねぇ…それより母さんどこ行ったんだろ…トイレ行ってくるって言ってたけど…」
「ママならここで〜す!」
いきなり背後からぬっ、という効果音が聞こえてきそうな感じで出てきた塔子、希は数年ぶりに背筋が凍った。
「うわぁビックリした!いきなり出てくるのやめてくれない母さん!?」
『おまえの驚く顔なんて久しぶりだな…』
「あら、そちらはお友達?希の母です〜。いつも希がお世話になっております〜。」
ぺこりとお辞儀する塔子。その動作一つに大人の女性の奥ゆかしさを感じさせる。
「は、ひゃいっ!こちらこそふつつかもんやけどのっ!(訳:ふつつかものですが)」
「あら、そんなに緊張しなくても大丈夫よぉ〜。」
「ひゃいっ!」
「ダメだなありゃあ…それにしても希よぉ、あんな美人な奥さん貰えるとか、おまえの親父さんやるねえ。」
「父さんの話だと、駅前で弾き語りしてたら偶然出会ったんだってさ。」
「へぇ、弾き語りを…差し支えなければ親父さんの職業を教えてくれねーか?」
「作詞・作曲家。ギターが弾けるからたまーに有名な歌手の後ろで曲弾いてるわ。今日も仕事で開会式には間に合わないって。」
「ほおー、立派な仕事やってんだなー、羨ましいぜこの!」
「…そういうあんたのお父さんは何してる人なの?」
それまで明るく振舞っていたアルコが急に悲しい顔をし、空を見上げる。
「俺の親父は…プロデュエリストで、俺に騎士道デュエルのなんたるかを叩き込んでくれた人だった、厳しい教えに反発したこともあったが…俺は親父を尊敬していた。だけどある日…イタリアに親父の訃報が届いた。」
「え?」
アルコは少しうつむき話を続ける。
「ニッポンで行われたデュエルイベントにゲストとして呼ばれていたんだ。だが姿を見せず、地元の警察が調べたところ、近くの駐車場に停めてあった車で親父が発見されたらしい。冷たくなった状態でな…そして親父の葬儀の日、あいつがきたのさ…」
「…聖堂志門か?」
神愛人が問う。普段は周りの目線など気にせず自分自身を貫く振る舞いであった彼だが、父親の悪事を次々に耳にした今の彼には、とてつもない罪悪感が襲ってきていた。
「…ああ、私に協力しろ、さもなくば父親と同じ目に遭ってもらうと脅されてな…初めは命に代えても断ろうとおもったが、当時俺には母と妹がいた…今もイタリアで元気にやってるがな…父親に次いで俺まで死んでしまったら母と妹はどうなる?そう思った俺はその聖堂の誘いに乗ってしまったんだ…デュエルディスクに洗脳カードを入れられてな…」
『おいおい、マズイこと聞いちまったじゃねーかよ希ぃー…』
「えっ、あ、いや!その、ごめん…」
「いやいや俺の方こそすまねえ!なんかこう、重っ苦しい空気にしちまってよぉ、ここら辺で一番美味いイタリアンの店教えるからさ、それで勘弁してくれ、なっ?『ぼおの』っていう店で日本人がやってるんだけどさ、そこのピザがすげえ旨さなんだよ、ホントだぜ?イタリア人が言うんだから間違いねえって!」
重くなった空気をなんとか紛らわそうと必死に明るく振舞おうとするアルコだったが、若干その心遣いが空回りしてしまっているせいで、なんとも言えない微妙な空気となってしまった。
その時、ガガ、ピーと、マイクの電源が入った音が響いた。
「大変お待たせいたしました!時刻はたった今午前10時を回りました!よってこの時点でこのスタジアム内にいるデュエリスト全員を、この大会の参加者といたします!」
「ただいま係員が会場を巡回しますので、係員からエンゼルウィングバッジを受け取ってください!」
この大会の実況者の声がスタジアム内に響く。
「ほー、切手サイズの面積、厚さ1ミリ程度の天使の羽みたいなデザインか…ニッポン人の美的センスもなかなかだなぁー」
アルコが鑑定士のようにバッジを観察する。
『私の羽、こんなのじゃありません…』
アイエルが空中で三角座りをして拗ねる。
「まあ、いいんじゃないのか?人間にお前の羽は再現不可能だよ。」
「天使のフォローもしなきゃいけないとか、大変ねぇ?首席様?」
「そう思うんだったら手伝ってくれ…」
「ねえ希ちゃん、ママこのバッジもらって帰りたいな〜」
「ダメに決まってるでしょ…何はともあれ…大会スタートね」
その後、希は応援に来てくれる父親、遊原 真人(ゆうげん まひと)と合流するため一旦別行動をとることにした。(別行動といっても、今後本選に出場するまで合流しない予定だが)
「オォーイ!希〜!」
「父さん!」
近くのタクシー乗り場から手を振りながら希に駆け寄ってくる男性。この男性こそが遊原 真人、希の父親だ。黒髪のオールバックで、サングラスをかけている。はたから見ればいかつい風貌だが、その内面に秘めている優しさを家族である希と塔子は知っている。この格好だって一般人に見つかって大騒ぎにならないようにするための配慮だ。作詞・作曲家とはいえテレビのインタビューにたびたび出ているためそれなりに有名人なのだ。
「あれ、ママはどうしたのさ?」
「母さんだったらトイレに行ってくるって」
「なるほど…じゃあ、あそこのテレビジョンに映ってるのは?」
「え?」
華札スタジアム外側には内部で試合を観戦できない人の為に大型テレビジョンを取り付けてある。そこで『注目の試合』!と銘打ってピックアップしたデュエルを映し出しているようだ。
そしてそこに映っていたのはよりにもよって…
「母さん…?」
「ああやっぱり!もう母さんのデュエルが観れるのか〜、急いで仕事を終わらせて来た甲斐あったな〜!」
「言ってる場合じゃないでしょ!ああもう、母さんどこにいるのよ…」
希は左右を見渡すがそれらしき人影はない。映像からスタジアムの外ではあることはわかるのでぐるりと外側を一周すればいずれは発見できるかもしれない。
「まあまあ落ち着いて、ママならきっと大丈夫だよ。そこのベンチで一緒に観ようか。」
「観ようかって…相手は確かプロデュエリストのミスタールビーよ?母さんがデュエル強いっていうのは聞いたことあるけどさすがにプロには…」
「大丈夫だよ、だってママには…」
「そんじょそこらの『人間』じゃ勝てないから♪」
「…え?」
「ご婦人、本当にこの俺と勝負する気かい?」
「ええ、滅多にありませんもの!プロデュエリストとデュエルできるだなんて!」
「まあ、確かに…(手加減してやるか…)」
「「デュエル!!」」
「先攻は譲りますよご婦人。」
「あらありがとう。それじゃあ…」
「本気で行きますわ!」
「希、よーく見ておくんだ…自分の母親の…」
「死神としての姿をね」
周囲が夜のように暗くなっていき、空に蒼い満月が浮かびあがった。
「え、え?これって…『アデスにあの時やってもらった手品』と同じ…?」
『(やれやれ…ここで自分の正体バラすのかよ、死神狩りのタワー…)』
「な、なんだ…一体何が起こってるんだ?」
ルビーには今起きていることがほとんど理解できなかったただ一つ分かっているのは、『自分は今ヤバいものを相手にしている』ということだけだった。
塔子は、いつの間にか鎧を着ていた。鎧といっても中世ヨーロッパで騎士が着ていたような重武装ではない。全体的に動きやすさを重視した軽装だ。腹の上から肩にかけて教会のステンドグラスのように美しい蒼色。
腹の部分はというと引き締まった滑らかな素肌が出ていた。世の男性はこの若さ満点の腹に魅了される人もいるのだろう…人間のあばら骨のような装飾が無ければ。
夜の海を表すかのような青と黒を基調としたスカートには幾重にも重なる鎖がデザインされていた。
右腕には白蛇が這いずりまわるかのようにぐるぐると巻き付いていた、もちろんこれも装飾なのだがまるで生きてるかのように見える。
左手には人間の頭蓋骨を笑顔で貪る女性を描いた黒い紋章が浮かび上がり、塔子の目は青く静かに光っていた。
「Syaaa………!!」
狩りが始まる。化け物vs人間の一方的な狩りが。
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更新情報 - NEW -
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過去話も中々に暗いものがありますね。死神の事も含め、様々な裏の世界がありそうです。 (2017-04-30 01:57)
はい、塔子さん普通じゃありませんでした。パパはどうやってこの人を落としたのかは次回明かす予定です。お楽しみに! (2017-05-02 18:17)