第05話 始都 インビジブル　作：新たなドラえもん

〜前回のあらすじ〜
新デッキ入手！！


目前に木、草、花
目下にはアスファルト
上空には雲一つない青空
そう。ただただ白い、青空が広がっている。

ーーこんなトチ狂った世界から、世壊から抜け出すために僕は旅をする。

…いや、なんかやっぱりシリアスな幕開けって、嫌だな……

というわけで。
明るい幕開けをしよう！

舞台は世壊！
場所は始都 インビジブル！

果たして、番人とは一体……？

逆転に次ぐ逆転！さらに逆転！
先の見えないデュエルの行方は！？

今から本格的に物語が動き出す！


第1章 始都 インビジブル編


神城「そういえば、ここはどこなんですか？」
第1章はこんな言葉で始まる。

かなた「…？だから世壊だってーー

神城「いや、そうじゃなくって。この場所の具体的な名前ですよ」

かなた「あぁ、そゆことね…ここはーー

ミライ「ここはインビジブルだよ！」

…なんかミライくんが割り込んでくるのにも……慣れてきたな。

かなた「……そう、インビジブル。始まりの都市、と書いて始都 インビジブルと呼ばれているわ」

神城「どうして、始まりの都市なんですか？」

かなた「ーー世界を壊されずにこの世壊に来た人。つまりは個人…単体でこの世壊に来てしまった人は、そのほとんどが、7分割されている世界のうち１つ、ここに来るの。だから1番始めにくる都市。始都、よ」
説明って難しいわね、とかなたさんは続けた。

神城「なるほど」

かなた「ついでに言っておくけど、確かに、各世界1つ1つにはそれぞれ名前があるわ。だけれど、その世界の地域を区別する名前、というものは存在しないの」

神城「へぇ」

なるほど。結構ためになるな。

かなた「さて…じゃあ本題に入るわよ」

神城「はい」

ミライ「ほーい」

かなた「この旅（と言ってもまだ初日だけど、）の目的は番人が所有する核を全て壊すこと、ひいては世壊を壊すこと。そして救うこと。ここまではいいわよね」

頷く僕と、頭を傾げるミライくん。
ミライくん……

かなた「…ミライは、まあいいわ。それで、世界を壊すためには番人を倒さなければいけない。だから、まず番人を探さなければいけないんだけどーー」

神城「だけど…何ですか？」

かなた「実はインビジブルに関しては、どこに番人がいるか分かっているの」

神城「…どこですか」

かなた「そう焦らないで…今日はもう暗い。場所は案内するから、番人を倒しに行くのは明日にしましょう」

…確かに。空の色は白から黒に変わってきていた。

かなた「今日は休んで。蓮くんは急にこの世界に連れてこられて、疲れたでしょ？しっかり休みなさい」

神城「…分かりました」

初めて、自分で自分に驚いた。
この世界への、自分への対応の早さに。
今日ここにきたばかりのはずなのに、どうして今は、こんなに平静でいられるのだろう。

これではまるで、
ーー昔からここに住んでいたかのようだーー

…いや、そんなことはあり得ないか。
寝よう。



-翌日-

「き…て」

ん……？うるさいなぁ…

「お……きて…」

もう少し寝かせーー

ミライ「起きてってばぁーー！！」

神城「うわあぁーー！？」

慌てて飛び起きる。
見慣れない部屋。白黒の、部屋。

……しばらく考え、全てを思い出す。

神城「あ、そっか…確か、昨日……」

ミライ「もう、やっと起きた。もしかして早起きできないタイプー？」

なんかミライくんに言われると、腹がたつな……
…流石に失礼か。

かなた「やっと起きたわね」

神城「あ、はーい」

その後、食事をし（白黒の料理だったため、流石に美味しそうには見えなかったが）、顔を洗い、デッキの準備をし、そして…

かなた「さぁ、いくわよ！」

いざ最初の番人の元へと、僕らは歩き始めた。

さて…どうなることやら………


世界崩壊まで、残り89日

次回 第05話「時由時在 Ⅰ」お楽しみに！