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第00+1話 まだまだ続くプロローグ 作:新たなドラえもん
〜前回のあらすじ〜
プロローグ。
ーー僕は恨むだろう。いや恨んでいる。幻滅している。
己の不運さを。
この日、いつもの帰り道を選ばなかった自分自身の決断を。
そして、偶然出会ってしまったあの2人組を…
…その2人組は変わっていた。否、この言い方は正しくない。
どこかが「異質」だった。少なくとも僕はそう感じた。
どんな2人組だったかと、説明をすることは難しいが、あえて外見上の特徴を挙げるとすれば、内1人は腰まで届くほどの長い髪を持った男性で、もう1人は緑色の髪をしていた。…特徴が髪についてしか挙がらなくて申し訳ない。
とりあえず、いつもの道を選ばなかった僕は、その2人組とすれ違った。
ーーすれ違っただけで終われば、良かったんだが……
-30分前-
長髪の男「ちょっと待て」
その男性は初対面の僕に、いきなりこう言った。
神城「ふぇ?」
あまりに急だったから、ついこんな声を出してしまったのもやむないことだろう。
長髪の男「貴様、デッキを持っているな。デュエルはするのか?」
初対面の人に突然質問をされ、パニックになっていた僕は、それでも正直に
神城「え、あ…はい」
と答えた。
長髪の男「ほう、それは丁度いい。この世界のデュエルのレベルを計るひた良い機会だな…」
この言葉の意味は、思い返してもよく分からない。
神城「…?」
長髪の男「貴様、わたしとデュエルしろ。」
神城「ふぇ?」
2度目は。さすがに恥ずかしい。
緑髪の男「ちょ、いきなりやっちゃう?」
長髪の男「別に問題はないだろう?」
緑髪の男「そうだけどさあ…倫理的にどうなの?」
長髪の男「お前は「倫理的」の意味が分かるのか?」
緑髪の男「分かんないけどさぁーーー
訳がわからないまま話が進んでいく。そして、
長髪の男「では貴様、わたしとデュエルしろ。」
神城「え…僕の意見は…?」
長髪の男「知らん。勝負だ。」
何故かデュエルをすることになった。
…そして、あっさりと負けた。
相手が使ったカードは良く覚えていない。ただ「欠如」という単語が記憶に残っているので、きっとそんな名前のカードを使っていたんだろう。
それで、デュエルに負けた僕は気がつくとここにいた。別に気絶した訳ではない。ただ本当にここにいた。まるでずっと立っていたかのように僕はここにいた。…最もここがどこかは分かっていないが。
そんな感じでここにきてしまった僕は、何が何だか分からず、30分ほど動けずにいる、という訳だ。
さて、この説明を聞いてもまだ非日常の世界に行きたい、と思う方はいるかい?
僕は正直、今の日常に退屈していた。いや、今までの、かな?
でも、いつもと違う帰り道を行き、謎の2人組と出会い、デュエルし、そしてここにきてしまった今、僕は思う。
神城「僕を家に帰せーーーっ!!」
普段、絶対に出さないほどの大声で叫んだ声は、遥かに広い空へとこだまして、消えた。
プロローグ 完
おまけ
文章中に出てきた「ここ」という場所は、大きな街の公園みたいなところです。
それが普通の街なら、神城 蓮もそこまでパニックにはならなかったでしょうが、普通の街とは決定的に違うところがありました。
この街は、すべてが白黒です。街だけでなく水も花も空さえも。
唯一、人間を除く全てが白黒の世界に神城 蓮はきてしまったのです。
…そりゃ叫びたくもなりますよね。
次回 第01話 「非日常の始まり」お楽しみに!
プロローグ。
ーー僕は恨むだろう。いや恨んでいる。幻滅している。
己の不運さを。
この日、いつもの帰り道を選ばなかった自分自身の決断を。
そして、偶然出会ってしまったあの2人組を…
…その2人組は変わっていた。否、この言い方は正しくない。
どこかが「異質」だった。少なくとも僕はそう感じた。
どんな2人組だったかと、説明をすることは難しいが、あえて外見上の特徴を挙げるとすれば、内1人は腰まで届くほどの長い髪を持った男性で、もう1人は緑色の髪をしていた。…特徴が髪についてしか挙がらなくて申し訳ない。
とりあえず、いつもの道を選ばなかった僕は、その2人組とすれ違った。
ーーすれ違っただけで終われば、良かったんだが……
-30分前-
長髪の男「ちょっと待て」
その男性は初対面の僕に、いきなりこう言った。
神城「ふぇ?」
あまりに急だったから、ついこんな声を出してしまったのもやむないことだろう。
長髪の男「貴様、デッキを持っているな。デュエルはするのか?」
初対面の人に突然質問をされ、パニックになっていた僕は、それでも正直に
神城「え、あ…はい」
と答えた。
長髪の男「ほう、それは丁度いい。この世界のデュエルのレベルを計るひた良い機会だな…」
この言葉の意味は、思い返してもよく分からない。
神城「…?」
長髪の男「貴様、わたしとデュエルしろ。」
神城「ふぇ?」
2度目は。さすがに恥ずかしい。
緑髪の男「ちょ、いきなりやっちゃう?」
長髪の男「別に問題はないだろう?」
緑髪の男「そうだけどさあ…倫理的にどうなの?」
長髪の男「お前は「倫理的」の意味が分かるのか?」
緑髪の男「分かんないけどさぁーーー
訳がわからないまま話が進んでいく。そして、
長髪の男「では貴様、わたしとデュエルしろ。」
神城「え…僕の意見は…?」
長髪の男「知らん。勝負だ。」
何故かデュエルをすることになった。
…そして、あっさりと負けた。
相手が使ったカードは良く覚えていない。ただ「欠如」という単語が記憶に残っているので、きっとそんな名前のカードを使っていたんだろう。
それで、デュエルに負けた僕は気がつくとここにいた。別に気絶した訳ではない。ただ本当にここにいた。まるでずっと立っていたかのように僕はここにいた。…最もここがどこかは分かっていないが。
そんな感じでここにきてしまった僕は、何が何だか分からず、30分ほど動けずにいる、という訳だ。
さて、この説明を聞いてもまだ非日常の世界に行きたい、と思う方はいるかい?
僕は正直、今の日常に退屈していた。いや、今までの、かな?
でも、いつもと違う帰り道を行き、謎の2人組と出会い、デュエルし、そしてここにきてしまった今、僕は思う。
神城「僕を家に帰せーーーっ!!」
普段、絶対に出さないほどの大声で叫んだ声は、遥かに広い空へとこだまして、消えた。
プロローグ 完
おまけ
文章中に出てきた「ここ」という場所は、大きな街の公園みたいなところです。
それが普通の街なら、神城 蓮もそこまでパニックにはならなかったでしょうが、普通の街とは決定的に違うところがありました。
この街は、すべてが白黒です。街だけでなく水も花も空さえも。
唯一、人間を除く全てが白黒の世界に神城 蓮はきてしまったのです。
…そりゃ叫びたくもなりますよね。
次回 第01話 「非日常の始まり」お楽しみに!
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