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第7話「四枚葉」 作:えのきっち
目の前には2人の蟲惑魔。ムジナモの蟲惑魔のジーナ、そしてその妹ことハエトリグサの蟲惑魔であるティオ。2人を叩き起こしてしまった罰か、今こうして私たちは交戦する羽目になっている。普段から2対1で戦っていた都合上、2対2だと落とし穴に嵌めにくい。その上、相手は植物型で戦い方もわからなければ予想もできない。これまでで一番苦労しそうだ。しかし、次に飛んできた言葉は意外なものであった。
「あ、そんな身構えなくてもいいよ。戦うのは妹のティオだけさ。僕はあくまで観戦だよ」
解せない。相手が複数とわかっているならこちらも多人数で挑むのが定石。自ら不利になる意味などないのだ。妹を傀儡にするタイプなのか?そうだとしたら性根が腐っているが。
「いいの?自分から数を減らしたら不利になるけど」
「え?」
「え?じゃないでしょ。だって、私たちは2人で1人!普段から2人で戦ってるんだよ?この状況から察してよ」
「いや、それはわかってるけどさ。まさか多対一で戦わせる気なの?」
ジーナの目的は妹の育成。あくまでサシで戦わせる予定だったのだ。でもそれなら尚更好都合。いつものようにホールティアとの連携で有利対面に持ち込める。そのまま通してくればさほど苦労はしなさそうだ。
「ふーん……話が変わったや。君達が複数で来るからこちらも2人で戦わなきゃね。そうじゃないと不公平じゃないか。」
それが普通だ。あまり期待はしていなかったがやはりそう簡単にはいかなさそうだ。仕方ない、ここは腹を括ってどっちも相手しよう__
「いや、わかった。ティオとはうちのトリオンが戦う。公平に、1対1だ。」
「……ホールティア!?」
突然私に振られてきて驚いた。真面目に考えて複数で挑んだほうが有利なはず。それに、私は対植物型との戦闘は今回が初めてだ。何故ホールティアは私に全てを投げた?困惑していると、彼女が私に耳打ちをしてきた。
「確かなのが、ジーナと交戦するのは得策ではないということだ。相手が1対1を望んでいるなら乗っかってやったほうがいい」
判断した根拠が何なのかはまだ聞いていない。私もそれが本当かどうかもわからない。しかし、私たち二人が怪我をしなくて済むのは確かに嬉しい。
「……死んだら死骸は拾ってよ!信じるからね!」
「はいはい」
何か自信があるのならば、彼女を信じよう。こんなちっちゃなことすら信じれずして、何がベストパートナーだ。
「覚悟はできたみたいだね。それじゃあ、ティオ」
「……うん」
緊張しながらも、ティオはゆっくりと呼吸を整えていく。少し落ち着きを見せた後、彼女はゆっくりとこちらを見て、そして捕食者の目をした。
「お腹が空いてるの……食べるからねっ」
そして、捕食器官が現れた。それは混じりっけのない植物。食虫植物の代名詞とも言える棘付きの二枚葉。サイズは私の本体の頭部くらいだろうか?どちらにせよ、アレに捕まりたくはない。
「いただき……ますっ!」
「来たね」
大きな二枚葉がこちらに向かってくる。可動範囲はそこまで広くなさそうだが、そうなるとこちらが攻めあぐねる。一度攻撃範囲から離れる。ティオは疑似餌と共に移動して攻撃範囲を動かしている。近づかれてもアウト、かといって近づくのもアウト。……さて、どうしたものか。
「あんまり疲れるからずっとはしたくないから……早く食べられて欲しいな」
「嫌だよ!君だって他の子に同じこと言われたら拒否するでしょ?」
「お姉ちゃんが守ってくれるから」
「シスコンめぇ」
今はとにかく逃げ。相手も消耗するだろうしそれしか方法がない。だが、私がある違和感に気づいたのはまた直ぐのことだった。
……更地になっていたのだ。私が二枚葉を避けた地点が。確実に木が生い茂っていた。確実に葉で覆われていた。それが消えていた。
「そこっ……!」
回避は怠らず、あの軌道をしっかりと見る。そして、そのカラクリを見抜いた。否、それはカラクリと言うには遠く、至極単純なものだった。
「……全部食べてたのか」
「?なんで今更」
普通、木というのは根を深く張り、雨風に耐えるようにできている。だから、折ろうと思っても並大抵の力じゃ弾かれるだけだ。しかし、ティオは違った。それを一振り。たった一振りで複数もの木を、バターを掬うかのように消し飛ばしていた。これはますます「捕まれば死」である。
掠っても多分死ぬ。死にはしなくても、私を捕えるくらいには追い込んではくるはず。これじゃあ落とし穴に嵌める以前の問題だ。なんとか手段はないものか__
「トリオン!本体を使え!」
突如としてホールティアの助言。本体?使ったところで死ににいくようなものだ。それに、使ってしまえば大怪我を負わせるかもしれないのに。
「冷静に考えるんだ。あの化け物は所詮は武器を振り回しているだけ。でも君はどうだ?独立しているんだ!」
独立。そうだ、今理解した。ティオは今、捕食器官を自分の体の一部のように扱っている。それは何故か?植物型だからだ。でも私はどうだ?違う。最初から2対1だったのだ。私はここに来るまで、何に乗っていた?
「後ろ、気をつけたほうがいいんじゃないかなっ!」
「ふぇ?……きゃあ!」
意識外から現れる巨蟲。葉を向けていない背後からの一撃。受け止めるので精一杯。昆虫だってパワーくらいある。……あとは、落とすだけ!
攻撃を気にする必要のなくなった私はそのままティオの元へと駆ける。そして、掴んだ。死なば諸共……とまではいかないが、突き落とすまではいける。
「やっ……離してっ!」
「ん、だーめ。ちょっと落ちてもらうよ!」
そこに落とし穴なんかあるのかって?私たちは警戒を怠ってはいなかった。ここにきた直後に落とし穴を作っていた。もっとも、突貫工事だったから強いかって聞かれたら微妙だけどね。私はそのままティオの身体を穴のある方まで押し込んだ。
「もうこないでね!『底なし落とし穴』っ!」
「や、あ、嫌ぁぁぁぁ!」
そのままティオの声は少しずつ遠のいていく。穴をちらりと覗く。そこに人影はなかった。
「……へえ。君1人でも十分に強いんだね。僕びっくりしちゃったな」
私たちの戦いをずっと見ていたジーナがようやく私の前に出てきた。まさか連戦とかは言わないよね?不安を抱きつつも私はジーナに訊く。
「もう用は済んだよね?生憎だけど、妹さんとはしばらくは会えなさそうだよ。もしまだやるんだったら、私たち2人で」
「ああ、ティオのことならいいんだ。もう回収できたからね」
「……は?」
理解できなかった。ティオはさっき私が落とした。それなのに回収だなんてどういうことだ?落とし穴に入っていった様子もなかった。ハッタリだと思いジーナの横を見る。
「ふえ……ごめんなさい、私負けちゃった」
「いいんだよ。昆虫型蟲惑魔の強さもわかったし、今日はいい勉強になったと割り切ろうか」
「……うん」
そこには、何事もなかったかのように会話を弾ませる二人の姿が。私はその異常な現象に目を疑った。信じることができなかった。
「で?君達はまだ元気そうだけど、まだやるんだったっけ?僕もちょっと滾ってきてさ。混ぜてくれるよね?」
妙にワクワクしているジーナ。私は全く正反対の反応だ。一度限りの騙し討ちは決まったとはいえ、それで決めきれなかったのがいけなかった。このまま続ければ、不利になる可能性が高い。
「いや、もういいだろう。ジーナ、君の目的は妹の育成だろう?結果的に妹さんは生きているんだ。これ以上は意味がない」
ホールティアが口を開く。私の言いたいことを先んじて言ってくれた。
「ここは和解という形で手を打たないか?私たちとて本気の殺し合いはしたくない」
「……うん、そうだね。僕も賛成。帰ろっか、ティオ」
場は丸く収まったのだろうか?なんとか全面戦争は回避できた。……いや、そもそも仕掛けてきたのはあちらなのだが。安心して息をつくと、そのまま地面に倒れ込んでしまった。初めての戦い方で少々疲れてしまったみたいだ。
「トリオン。私がジーナとの戦闘を避けた理由なんだが」
「あ、あったねそんな話。聞いてもいい?」
「ああ。……恐らく、君はジーナに勝てなかった。いや、私たち二人の力を持ってしてもジーナ一人にすら勝つことはできなかっただろう。」
「……根拠は?」
「勘だ。……だが、先ほどティオが落とし穴にかかっていないように見えたあれ。君は集中してて気づかなかっただろうが、あれはジーナが救っていたんだ。私も目をよく凝らしていなかったら見えなかった」
違和感の正体はそれか。ホールティアが集中していないと追えないほどのスピードでティオを回収していたのか。……だとしたら、相当な技術だ。気付かれずに回収するのもそうだが、落下時でスピードも付いているのに軽々と音もなしに掴み上げたというわけだから。確かにそれは戦いたくない。
「くすっ」
笑い声がした気がした。妹と並んで住処へと帰る二人の蟲惑魔。私たちが真実に気づいたことを面白がったのだろうか。二人の顔はもう見えなかったから、それがどうなのかは分からない。
「あ、そんな身構えなくてもいいよ。戦うのは妹のティオだけさ。僕はあくまで観戦だよ」
解せない。相手が複数とわかっているならこちらも多人数で挑むのが定石。自ら不利になる意味などないのだ。妹を傀儡にするタイプなのか?そうだとしたら性根が腐っているが。
「いいの?自分から数を減らしたら不利になるけど」
「え?」
「え?じゃないでしょ。だって、私たちは2人で1人!普段から2人で戦ってるんだよ?この状況から察してよ」
「いや、それはわかってるけどさ。まさか多対一で戦わせる気なの?」
ジーナの目的は妹の育成。あくまでサシで戦わせる予定だったのだ。でもそれなら尚更好都合。いつものようにホールティアとの連携で有利対面に持ち込める。そのまま通してくればさほど苦労はしなさそうだ。
「ふーん……話が変わったや。君達が複数で来るからこちらも2人で戦わなきゃね。そうじゃないと不公平じゃないか。」
それが普通だ。あまり期待はしていなかったがやはりそう簡単にはいかなさそうだ。仕方ない、ここは腹を括ってどっちも相手しよう__
「いや、わかった。ティオとはうちのトリオンが戦う。公平に、1対1だ。」
「……ホールティア!?」
突然私に振られてきて驚いた。真面目に考えて複数で挑んだほうが有利なはず。それに、私は対植物型との戦闘は今回が初めてだ。何故ホールティアは私に全てを投げた?困惑していると、彼女が私に耳打ちをしてきた。
「確かなのが、ジーナと交戦するのは得策ではないということだ。相手が1対1を望んでいるなら乗っかってやったほうがいい」
判断した根拠が何なのかはまだ聞いていない。私もそれが本当かどうかもわからない。しかし、私たち二人が怪我をしなくて済むのは確かに嬉しい。
「……死んだら死骸は拾ってよ!信じるからね!」
「はいはい」
何か自信があるのならば、彼女を信じよう。こんなちっちゃなことすら信じれずして、何がベストパートナーだ。
「覚悟はできたみたいだね。それじゃあ、ティオ」
「……うん」
緊張しながらも、ティオはゆっくりと呼吸を整えていく。少し落ち着きを見せた後、彼女はゆっくりとこちらを見て、そして捕食者の目をした。
「お腹が空いてるの……食べるからねっ」
そして、捕食器官が現れた。それは混じりっけのない植物。食虫植物の代名詞とも言える棘付きの二枚葉。サイズは私の本体の頭部くらいだろうか?どちらにせよ、アレに捕まりたくはない。
「いただき……ますっ!」
「来たね」
大きな二枚葉がこちらに向かってくる。可動範囲はそこまで広くなさそうだが、そうなるとこちらが攻めあぐねる。一度攻撃範囲から離れる。ティオは疑似餌と共に移動して攻撃範囲を動かしている。近づかれてもアウト、かといって近づくのもアウト。……さて、どうしたものか。
「あんまり疲れるからずっとはしたくないから……早く食べられて欲しいな」
「嫌だよ!君だって他の子に同じこと言われたら拒否するでしょ?」
「お姉ちゃんが守ってくれるから」
「シスコンめぇ」
今はとにかく逃げ。相手も消耗するだろうしそれしか方法がない。だが、私がある違和感に気づいたのはまた直ぐのことだった。
……更地になっていたのだ。私が二枚葉を避けた地点が。確実に木が生い茂っていた。確実に葉で覆われていた。それが消えていた。
「そこっ……!」
回避は怠らず、あの軌道をしっかりと見る。そして、そのカラクリを見抜いた。否、それはカラクリと言うには遠く、至極単純なものだった。
「……全部食べてたのか」
「?なんで今更」
普通、木というのは根を深く張り、雨風に耐えるようにできている。だから、折ろうと思っても並大抵の力じゃ弾かれるだけだ。しかし、ティオは違った。それを一振り。たった一振りで複数もの木を、バターを掬うかのように消し飛ばしていた。これはますます「捕まれば死」である。
掠っても多分死ぬ。死にはしなくても、私を捕えるくらいには追い込んではくるはず。これじゃあ落とし穴に嵌める以前の問題だ。なんとか手段はないものか__
「トリオン!本体を使え!」
突如としてホールティアの助言。本体?使ったところで死ににいくようなものだ。それに、使ってしまえば大怪我を負わせるかもしれないのに。
「冷静に考えるんだ。あの化け物は所詮は武器を振り回しているだけ。でも君はどうだ?独立しているんだ!」
独立。そうだ、今理解した。ティオは今、捕食器官を自分の体の一部のように扱っている。それは何故か?植物型だからだ。でも私はどうだ?違う。最初から2対1だったのだ。私はここに来るまで、何に乗っていた?
「後ろ、気をつけたほうがいいんじゃないかなっ!」
「ふぇ?……きゃあ!」
意識外から現れる巨蟲。葉を向けていない背後からの一撃。受け止めるので精一杯。昆虫だってパワーくらいある。……あとは、落とすだけ!
攻撃を気にする必要のなくなった私はそのままティオの元へと駆ける。そして、掴んだ。死なば諸共……とまではいかないが、突き落とすまではいける。
「やっ……離してっ!」
「ん、だーめ。ちょっと落ちてもらうよ!」
そこに落とし穴なんかあるのかって?私たちは警戒を怠ってはいなかった。ここにきた直後に落とし穴を作っていた。もっとも、突貫工事だったから強いかって聞かれたら微妙だけどね。私はそのままティオの身体を穴のある方まで押し込んだ。
「もうこないでね!『底なし落とし穴』っ!」
「や、あ、嫌ぁぁぁぁ!」
そのままティオの声は少しずつ遠のいていく。穴をちらりと覗く。そこに人影はなかった。
「……へえ。君1人でも十分に強いんだね。僕びっくりしちゃったな」
私たちの戦いをずっと見ていたジーナがようやく私の前に出てきた。まさか連戦とかは言わないよね?不安を抱きつつも私はジーナに訊く。
「もう用は済んだよね?生憎だけど、妹さんとはしばらくは会えなさそうだよ。もしまだやるんだったら、私たち2人で」
「ああ、ティオのことならいいんだ。もう回収できたからね」
「……は?」
理解できなかった。ティオはさっき私が落とした。それなのに回収だなんてどういうことだ?落とし穴に入っていった様子もなかった。ハッタリだと思いジーナの横を見る。
「ふえ……ごめんなさい、私負けちゃった」
「いいんだよ。昆虫型蟲惑魔の強さもわかったし、今日はいい勉強になったと割り切ろうか」
「……うん」
そこには、何事もなかったかのように会話を弾ませる二人の姿が。私はその異常な現象に目を疑った。信じることができなかった。
「で?君達はまだ元気そうだけど、まだやるんだったっけ?僕もちょっと滾ってきてさ。混ぜてくれるよね?」
妙にワクワクしているジーナ。私は全く正反対の反応だ。一度限りの騙し討ちは決まったとはいえ、それで決めきれなかったのがいけなかった。このまま続ければ、不利になる可能性が高い。
「いや、もういいだろう。ジーナ、君の目的は妹の育成だろう?結果的に妹さんは生きているんだ。これ以上は意味がない」
ホールティアが口を開く。私の言いたいことを先んじて言ってくれた。
「ここは和解という形で手を打たないか?私たちとて本気の殺し合いはしたくない」
「……うん、そうだね。僕も賛成。帰ろっか、ティオ」
場は丸く収まったのだろうか?なんとか全面戦争は回避できた。……いや、そもそも仕掛けてきたのはあちらなのだが。安心して息をつくと、そのまま地面に倒れ込んでしまった。初めての戦い方で少々疲れてしまったみたいだ。
「トリオン。私がジーナとの戦闘を避けた理由なんだが」
「あ、あったねそんな話。聞いてもいい?」
「ああ。……恐らく、君はジーナに勝てなかった。いや、私たち二人の力を持ってしてもジーナ一人にすら勝つことはできなかっただろう。」
「……根拠は?」
「勘だ。……だが、先ほどティオが落とし穴にかかっていないように見えたあれ。君は集中してて気づかなかっただろうが、あれはジーナが救っていたんだ。私も目をよく凝らしていなかったら見えなかった」
違和感の正体はそれか。ホールティアが集中していないと追えないほどのスピードでティオを回収していたのか。……だとしたら、相当な技術だ。気付かれずに回収するのもそうだが、落下時でスピードも付いているのに軽々と音もなしに掴み上げたというわけだから。確かにそれは戦いたくない。
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