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第2話「ひっつき虫」 作:えのきっち
今日も私は獲物を待つ。かかった獲物を獲っては逃がす。蟲惑魔の目線で見れば全く意味のない行為。でも、私はそれを退屈だとは思わない。
「またかかったの?テリトリーは移したはずなんだけど……」
「うぁ、ああ……食べないで!」
「だから食べないよ!?」
勢力争いが激しくなるにつれて、私たちはそれを抑制するべく森を転々としては蟲惑魔を罠にかけている。暴れるようなタイプの子であればしっかり頭を冷やしてもらうし、そうでない子であればそのまま逃がしてあげている。だから同じ蟲惑魔がかかることは滅多にないのだが……
「……ホールティア?ハギちゃんが私の落とし穴にかかったのって何回目だっけ?」
「今回含めて計6回。うち同地区内での捕獲が3回。初捕獲時から2度も潜伏区域を変えているが結果はご覧の通りだね」
「なんでかなぁ」
アレチヌスビトハギから派生したこの子、ハギの蟲惑魔はあれから何回も私の落とし穴に落ちてしまっている。おっちょこちょいなのかな?と楽観視していたが、何度も場所を移しているのに引っかかっているのだから流石に頭を悩ませている。落とし穴一つ作るのも楽ではない。時々、前みたいな暴れ馬とも出会ってしまうこともあるため、落とし穴の反応がある度に臨戦態勢を取らなければならないってのも正直ストレスだ。
「別の蟲惑魔の斥候かもしれない。早めに始末することも視野に入れるんだ」
ホールティアが冷淡に述べる。彼女の表情が恐ろしかったのかハギは縮こまって震え出してしまった。私だって疑っていないことはないが、この子がそんなことをするとは思えない。仮に本当に手先だとするのであればすでに雇い主が仕掛けているだろう。
「こら、ハギちゃん怖がってる。疑う気持ちはわかるけどそんな風に言わないの」
「トリオン、君は甘すぎる。今でこそ談笑できるほどの余裕はあるが、これは普通に戦争なんだ。行動ひとつひとつに生死がかかってる。少しは自分の身も案じてくれ」
「あのねぇ……」
もちろん、ホールティアも嫌味でこんなことを言っているわけではない。ホールティアは私のことを大切に思ってくれているし、危険も分かった上で私に語りかけている。むしろ「トリオン大好き!」が溢れすぎてこっちが心配になるくらいにはちゃんと考えてくれている。
で、結局この子をどうするかの問題に戻る。さっきから私とホールティアだけで会話しててハギを置いてきぼりにしてしまっている。何言ったらいいかわかんなくておろおろさせるくらいには。結論としては私が無理言って無罪の判決を下したわけなのだが……かといって連れていくのもリスクが大きい。なにか有益な情報を持っていれば別だが、などと考えていたら早速ホールティアが聞き込みを始めたようだ。
「居住地近辺に他の蟲惑魔はいた?」
「どのようなルートを辿ってここまで来た?」
「そもそも君自身に捕食能力はあるのか?」
「今までにどれだけの蟲惑魔と出会ってきた?」
質問の嵐。グイグイ、よりかは「ズイっ」に近い感じ。目線を一切逸らさず、なんなら瞬きすらもせず。正直に言うけど、私でも怖い。もちろんハギの反応は……
「……あぅ」
泣いちゃった。言葉すらも出ていない。内気で人見知りなタイプかなとは予想していたがちゃんとその通りだったらしく、そんな子があそこまでの質問責めを喰らえばまあこうなるだろう。これじゃ会話のしようがない。強制バトンタッチだ。
「居住地近辺に他の蟲惑魔はいた?」
「私の住んでいるところはみんな怖くて、それで逃げてきて……」
「ふんふん。じゃあさ、どんな道筋でここまで来たの?」
「えと、頼りになるかなって思って二人についてってて……」
「アウトだ。処そう」
「ホールティア!」
ホールティアは捌けさせてもう一度。
「君は捕食は……多分できないよね?」
「うん」
「だよね。じゃあ最後に……他の蟲惑魔とは話したりはした?」
「う……言えない」
ここでハギの表情が暗くなる。どうやらそれについて後ろめたいことがあるみたい。問い詰めてみようかとも思ったが、どうにも話すことについて怯えていた様子だったからやめておいた。
「……この子、脅されてるかもね」
確証はないけど、そう考える方が彼女の態度と辻褄が合う。斥候として動いていないと考えたら、私たちについて来たというのは彼女の出せる精一杯のSOSなのだろう。
ホールティアの方を横目で見る。彼女は「君がそう望むなら」と言わん表情で苦笑いで返してくれた。
「大体事情は分かったよ。しばらくは私たちと一緒に行動しよっか」
「え、でも……私のせいで二人が危険に晒されたら」
「平気だよ!私とホールティアは最強のコンビだからね!」
ハギは少し心配そうな顔を見せたが、同行者ができた安心が強かったか明るい声で「ありがとう」と返してくれた。……災難は増えそうだけどなんとかできそうな気はする。根拠のない自信が取り柄だからね。
「君は本当にお人好しだな」
「褒め言葉として受け取っておくね」
「またかかったの?テリトリーは移したはずなんだけど……」
「うぁ、ああ……食べないで!」
「だから食べないよ!?」
勢力争いが激しくなるにつれて、私たちはそれを抑制するべく森を転々としては蟲惑魔を罠にかけている。暴れるようなタイプの子であればしっかり頭を冷やしてもらうし、そうでない子であればそのまま逃がしてあげている。だから同じ蟲惑魔がかかることは滅多にないのだが……
「……ホールティア?ハギちゃんが私の落とし穴にかかったのって何回目だっけ?」
「今回含めて計6回。うち同地区内での捕獲が3回。初捕獲時から2度も潜伏区域を変えているが結果はご覧の通りだね」
「なんでかなぁ」
アレチヌスビトハギから派生したこの子、ハギの蟲惑魔はあれから何回も私の落とし穴に落ちてしまっている。おっちょこちょいなのかな?と楽観視していたが、何度も場所を移しているのに引っかかっているのだから流石に頭を悩ませている。落とし穴一つ作るのも楽ではない。時々、前みたいな暴れ馬とも出会ってしまうこともあるため、落とし穴の反応がある度に臨戦態勢を取らなければならないってのも正直ストレスだ。
「別の蟲惑魔の斥候かもしれない。早めに始末することも視野に入れるんだ」
ホールティアが冷淡に述べる。彼女の表情が恐ろしかったのかハギは縮こまって震え出してしまった。私だって疑っていないことはないが、この子がそんなことをするとは思えない。仮に本当に手先だとするのであればすでに雇い主が仕掛けているだろう。
「こら、ハギちゃん怖がってる。疑う気持ちはわかるけどそんな風に言わないの」
「トリオン、君は甘すぎる。今でこそ談笑できるほどの余裕はあるが、これは普通に戦争なんだ。行動ひとつひとつに生死がかかってる。少しは自分の身も案じてくれ」
「あのねぇ……」
もちろん、ホールティアも嫌味でこんなことを言っているわけではない。ホールティアは私のことを大切に思ってくれているし、危険も分かった上で私に語りかけている。むしろ「トリオン大好き!」が溢れすぎてこっちが心配になるくらいにはちゃんと考えてくれている。
で、結局この子をどうするかの問題に戻る。さっきから私とホールティアだけで会話しててハギを置いてきぼりにしてしまっている。何言ったらいいかわかんなくておろおろさせるくらいには。結論としては私が無理言って無罪の判決を下したわけなのだが……かといって連れていくのもリスクが大きい。なにか有益な情報を持っていれば別だが、などと考えていたら早速ホールティアが聞き込みを始めたようだ。
「居住地近辺に他の蟲惑魔はいた?」
「どのようなルートを辿ってここまで来た?」
「そもそも君自身に捕食能力はあるのか?」
「今までにどれだけの蟲惑魔と出会ってきた?」
質問の嵐。グイグイ、よりかは「ズイっ」に近い感じ。目線を一切逸らさず、なんなら瞬きすらもせず。正直に言うけど、私でも怖い。もちろんハギの反応は……
「……あぅ」
泣いちゃった。言葉すらも出ていない。内気で人見知りなタイプかなとは予想していたがちゃんとその通りだったらしく、そんな子があそこまでの質問責めを喰らえばまあこうなるだろう。これじゃ会話のしようがない。強制バトンタッチだ。
「居住地近辺に他の蟲惑魔はいた?」
「私の住んでいるところはみんな怖くて、それで逃げてきて……」
「ふんふん。じゃあさ、どんな道筋でここまで来たの?」
「えと、頼りになるかなって思って二人についてってて……」
「アウトだ。処そう」
「ホールティア!」
ホールティアは捌けさせてもう一度。
「君は捕食は……多分できないよね?」
「うん」
「だよね。じゃあ最後に……他の蟲惑魔とは話したりはした?」
「う……言えない」
ここでハギの表情が暗くなる。どうやらそれについて後ろめたいことがあるみたい。問い詰めてみようかとも思ったが、どうにも話すことについて怯えていた様子だったからやめておいた。
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確証はないけど、そう考える方が彼女の態度と辻褄が合う。斥候として動いていないと考えたら、私たちについて来たというのは彼女の出せる精一杯のSOSなのだろう。
ホールティアの方を横目で見る。彼女は「君がそう望むなら」と言わん表情で苦笑いで返してくれた。
「大体事情は分かったよ。しばらくは私たちと一緒に行動しよっか」
「え、でも……私のせいで二人が危険に晒されたら」
「平気だよ!私とホールティアは最強のコンビだからね!」
ハギは少し心配そうな顔を見せたが、同行者ができた安心が強かったか明るい声で「ありがとう」と返してくれた。……災難は増えそうだけどなんとかできそうな気はする。根拠のない自信が取り柄だからね。
「君は本当にお人好しだな」
「褒め言葉として受け取っておくね」
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